ユーラシア条約ルート
各国の戦線状況 その1
- 2012年 エジプト カイロ市 AEU連邦軍基地デスク
「軍医殿…軍医殿………ドク!」
「はい、はい、聞こえていますよ少佐殿」
基地のデスクで二人の男性が話あっていた。
一人は可笑しな形をした眼鏡をしている背が高く猫背気味の痩せ型男性。
もう一人はいささか肥満気味の男性。こちらも眼鏡をかけている。
「聞こえているのなら答えてくれてもいいじゃないかドク」
「それ昨日も聞きましたよ。一体何度言うつもりですか?」
「しょうがないじゃないか。そろそろ私も限界なのだよ…………まどか☆マギカの劇場版を見れないのは!!!!!!」
「私だってそうですよ!ほむほむの勇士をこの目に焼き付けたいですよ!!」
「だいたいなんでブリタニアの連中は突然戦争なんて始めたんだよ!!
いきなり日本に攻めこんできたおかげでマギカの劇場版…アレの公開中止されちゃったじゃないか!
…よりにもよって劇場版公開の3日まえに宣戦布告しなくともいいじゃないか……」
「そうですよ!そうですよ!マギカだけじゃなくプリズマ☆イリヤのアニメだって放送先延ばしですよ!こっちまで流れて来るのは遅いんですから…」
「だよな。可愛いイリヤちゃんの勇士がテレビで見れなくなったのは誠に遺憾だ。
!イリヤちゃんは俺の嫁」
「少佐!あんたこの前は“セイバーは俺の嫁”とか言ってたでしょうが!!
…それに美遊ちゃんの方が可愛いじゃないですか」
「ちょ、おま、それを言ったら戦争だろうが!!!」
「ええ、いいですとも。戦争で結構!他にも常日頃あんたには色々と言ってやりたいことがあったんですよ!」
「こっちだってそうだ!」
「「ぐぬぬぬぬぬぬ」」
二人の大人が睨みあう………良い歳した大人がこれである。
「…翌々考えたらここで言い争ったところで何にもならんなドク……」
「…ハイ、少佐殿…マギカ劇場版の公開が早まるわけでもないですしね……」
そして今度は仲良く肩を落とす二人……
「よろしい…では一度冷静になりこうなってしまった原因を整理しようではないか。
説明してくれドク」
「ハイ、少佐殿。」
そして痩身の男。ドクの説明が始まる。
「2010年8月10日 突如として神聖ブリタニア帝国が日本に宣戦布告を仕掛けてきました」
「ああ…忘れたくとも忘れられないさ…そのせいでマギカやイリヤだけではなくジブリの新作も公開先延ばしになったと同僚のシュトロハイム少佐が嘆いていた…」
「まこと痛ましいことです……話を戻します。
既に秘密裏に太平洋の各拠点(ハワイやグアムなど)とアラスカ、半ば属国とかしているオーストラリアなどから出撃していたブリタニア艦隊の攻撃(主に航空攻撃)がユーラシア条約機構軍の各基地に半ば奇襲気味に殺到。
ですが事前にある程度備えていたため数時間に及ぶ戦闘でこれを無事撃退。
しかし、当方の被害も大きく中華連邦の東シナ方面軍と我がAEU連邦軍の極東方面軍は
それぞれグアム発、アラスカ発部隊に足止めをくらい、日本艦隊への迅速な支援を阻止されてしまいました。」
「そして、それぞれの戦線でまごついている間にブリタニアの主力部隊は日本へ進み、これを迎撃せんと出撃していた日本艦隊とぶつかったのだったな」
「ハイ。そしてまる1日にも及ぶ激戦の後、日本艦隊は無事この主力艦隊を撃退致しました。ですが…」
「だがそれすらも囮だった…秘密裏に別の航路で展開していた本命。
ブリタニアの別働隊が日本本土へ殺到。気づいた時には既に遅く、日本の空軍、陸軍、本土に残っていた海軍の必死迎撃を無理やり掻い潜り上陸を果たした。」
「上陸された地点は静岡、神奈川、千葉、茨木、愛知、三重宮、宮城、徳島、和歌山、
などなど他にも複数個所様々。
特に首都東京に近い神奈川、千葉、茨木などの周辺地域には大きな戦力が投入されました。
中でもサクラダイトの高度精製施設があり、富士にも近い静岡には精鋭部隊を含む特に大規模な部隊が上陸。
現地の日本陸軍との戦闘を開始。激戦となりました」
「…ブリタニアの戦力は当初我々が想定していたよりも遥かに豊富だった。
我々(AEU)や中華連邦の現地部隊はブリタニア軍の猛攻を防ぎ、戦線を破られない様にするのが精一杯。
日本に明確な援軍を送ることができず、一時的とはいえ連中(ブリタニア)に同盟国の国土を踏ませてしまった……」
「ブリタニアは更に戦力を増大。圧倒的な海軍力と物量に物を言わせ第二陣を対日本戦線へ投入。これで一気日本を占領し、足場を築くつもりだったと予想されていました。」
「だが我々が見誤っていたように連中も見誤っていたのだ…そう我々の同盟国…日本の底力を。
ブリタニアの侵攻軍軍は上陸し橋頭堡を築いたまではいい…だがそこからは進めなかった!
山ごと要塞化された各拠点。事前にブリタニアの新兵器KMFに対抗するために開発された兵器群と考え出された各種戦術類。精強な陸軍と強力な空軍…そして囮となっていたブリタニアの主力艦隊と戦い、少なくない被害を被っていたが今だ意気軒昂だった海軍!」
これらによりブリタニア侵攻軍は大きな被害を受け、思った通りに戦局を動かすことが徐々に出来なくなっていった」
「そして日本が耐え忍んでいたその間我々条約機構軍は日本へ大規模な援軍を編制開始。
1日本へ送る以外の部隊は編制が済み次第逐次、東シナ、カムチャッカ・アラスカの両戦線に投入。これらの戦線を一気に盛り上げていきました」
「たまったものではなかったのが既に日本へ上陸を果たしていたブリタニア軍だ。
元より少しばかり強引に上陸したため被害を受けていた侵攻軍だ。
その蓄積ダメージは拭いきれない。何よりもとより精強な日本空軍とロシアや中国といった各地から徐々に集まってきていた各国航空部隊が合わさり完全な制空権を取れずにいた。
これが痛かった!幾ら市街地な山岳部では従来の兵器よりも機動性の高いKMFとはいえ所詮は陸戦兵器。天敵たる戦闘ヘリや戦闘機による対地攻撃には基本手も足も出ない。
九州、沖縄、北海道にはそれぞれ中華連邦軍とAEU軍の妨害により満足な戦力は送り込めなかったことも奴らにとっては問題だった。
何故なら各国の支援を受けた日本の主力艦隊などはその地域で傷をいやしていたからだ。
勿論ブリタニアも黙ってはいなかった。
日本艦隊撃滅に海軍を何度か行かせたが、満足に動き出した空、陸軍。そして各国からの
先遣隊(援軍)による妨害により目的を果たせぬままに引き返していくことになった。
何より彼らを悩ましていたのは距離による補給の問題だろう。
いくらブリタニアが強大な海軍力を持っているとはいえ、四方八方から攻撃を受けていたあの状況では大いに彼らの頭を悩ませていたに違いない。
事実連中は日本各地の防衛線を突破することはできなかった!」
「そしてブリタニアの侵攻軍がまごついている間に我々の大規模な援軍の編制が完了。
これを日本へ投入。更に各地の日本軍が我々の援軍に呼応するように一斉に攻勢を開始。
反撃へ転じました。
これを見たブリタニアは日本占領を断念したのか侵攻軍の撤収を開始。
しかし傷の癒えた日本の主力艦隊と援軍として来ていた各国の艦隊と航空部隊の妨害により、ブリタニア軍の撤退はそれほどスムーズに進まず少なくない部隊が取り残さ、現地で投降していきました。」
「だがやはり連中…ブリタニア軍は優秀だよ。撤退戦と言うのに殿部隊以外での大きな損害を出さずに見事撤収していった。
各国の援軍部隊は勿論あの日本海軍をも撒いてだ。」
「相手もやはり無能ではないのでしょうね。手ごわい相手です」
「そうだな…おっともうこんな時間だ。続きは明日にしようかドク」
「了解しました少佐殿。続きはまた明日ということで」
人物紹介
- “少佐”モンティナ・マックス(出展:漫画ヘルシング)
AEU連邦陸軍第666混成大隊。通称ミレニアム大隊の指揮官。
ヘルシング原作というよりも表紙裏の方がモデル。
日本のアニメ大好き。ブリタニアとの戦争が起こる前はよく長期休暇では
アキバまで仲間と共に遠征し、色々と日本を堪能していた。
夢はさっさと戦争を終わらしてまた秋葉巡りをすること。
こんなんだが指揮官としての能力はすこぶる優秀。
仕事中は別人のようになる。
初期のアフリカ戦線では戦線崩壊の危機を幾度となく救い、ブリタニアの精鋭部隊相手にも何度か勝利している。
部下の信頼も厚い。
しかし原作通り本人自身の軍人としての身体能力は極めて残念。
特に射撃が下手で仕方ない。
部下からは銃撃つよりも指示出してくださいとよく言われる。
アニメは萌え系が好き。AEUアニメ同好会萌え派。
少佐「ブリタニアのあん畜生がアフリカで騒ぐからここ最近で10kも痩せてしまった…」
ミレニアム大隊お付きの軍医。少しマッド。
こちらもこちらで表紙裏仕様。彼もアニメ好きなお人である。
少佐とは学生時代からの腐れ縁らしい。
好きなキャラでよく少佐とぶつかっている。
因みに料理上手。AEUアニメ同好会萌え派。
ドク「ブリタニアのあん畜生が戦争始めたせいでアニメ見る時間が減った…」
- “大尉”ハンス・ギュンシュ(出展:漫画ヘルシング)
今回出番が無かった人。この人も例に埋もれず表紙裏のオタク化状態。
ミレニアム大隊所属のKMF乗りで同部隊のエース。
寡黙でどのような事態でも動じない人物に見えるが内心では結構フリーダムなことを考えていたりする。
軍人としての能力は極めて優秀。指揮官としても優秀な部類に入っている。
戦争が終わったら軍を辞めて日本に住みたいと思っている。
因みにKMF乗りとしての腕前は数少ないラウンズ級相当。
AEUアニメ同好会萌え派。
- ルドル・フォン・シュトロハイム少佐(出展:ジョジョの奇妙な冒険第二部戦闘潮流)
今回名前だけ出てきた人。上記の三人に比べそこまでオタク化していない。
少佐たちとはまた別の部隊に所属している。
「○○の○○は世界一ィィィィィィィ!!!」というのが口癖。
AEUアニメ同好会ジブリ派。
はい、今回はこれで終わりです。
細かいところはあまり考えずに書いているからスルーしてね( ≧ω・)てへぺろ
でも今回今まで出したいけど諸々のルートでの事情で出せなかったキャラ出せて満足
(*´ω`*)
因みに今のところ今回出てきたキャラ達はユーラシア条約ルート以外では出てこない予定。
お次は日本侵攻が終わった後で起こる大西洋での状況について(書くかもしれない)
最終更新:2014年08月18日 18:33