ひな祭りネタでも投下しとくか~
休日モニカルートでしげちーが何かやってるだけ


お見通し


今日は3月3日雛祭り

女の子の女の子による女の子の為の日である

嶋田家には3人の女の子がいる

1人は母クルシェフスキー侯爵の後継者として日々鍛錬を欠かさない嶋田家の長女、サクラ・S・クルシェフスキー。女の子というには無理がある二十代の成人女性だがまだ女の子と言えるか?
2人目は嶋田繁太郎の跡を継ぎ大日本帝国嶋田伯爵家の次期当主となる嶋田忍
忍はまだ十代である為、女の子の範疇な入るであろう

そして3人目、実はこの3人目が問題なのだ

前髪を眉が隠れるくらいの位置でぱっつんと切りそろえた尻に掛かるくらいのストレートの長い金髪に碧い瞳を持つ3人目の女の子は、一見するとまったく同じ髪型と容貌を持つ長女サクラの双子の姉か妹といった感じだ
2人を知らない者が見れば誰もが口をそろえて「美しい双子の姉妹」と言う。家族から見ても双子にしか見えないその3人目の女の子、いやいや、女の子と呼ぶには〔本当の女の子〕に対して失礼だろう
だって、3人目の女の子(偽)は、長女サクラと同じ容貌ながら実は四十代のオバハンなのだから

で、そのオバハンの何が問題なのかと言えば、3月3日に合わせて生き雛様宜しくお雛様の衣装、お着物を着てみようとなった嶋田家で、いい年して「あ、あの、私も着てみようと思うのですが、シゲタロウさんはどう思われますか?その……私も女の子ですから……」などと嶋田家家長、嶋田繁太郎に進言するという恥知らずな真似をしてくれやがったのだ

無論のことそのオバハンを心より愛している繁太郎は「良いじゃないか。サクラ、忍、モニカの3人の晴れ姿を是非とも見せて欲しい」と言ってオバハンに微笑みかけていた

さて、もうお分かりかと思われますが、オバハンとは我が不肖の母にして神聖ブリタニア帝国クルシェフスキー侯爵家当主クルシェフスキー侯爵その人である

四十代のオバハンである

娘たちに混じって自称〔女の子〕とか寝言抜かしている恥ずかしいオバハンである

それが我が母だと思うともうね……年考えろって感じぃ~



そんな感じの文章を作成してメールを送信しているのは嶋田家長男、嶋田一繁
彼は今目の前で起こっている事を友人にメールしているのだ。それも写真まで撮って

「母さんこっち向いてよ写真撮るから」

「し、写真ですか?何だか恥ずかしいですね」

「そんな事無いよ。母さんとっても綺麗だよ。もう僕のお嫁さんにしたいくらい」

「も、もう、大人をからかう物ではありませんよ、」

「いや、一繁の言うとおり本当に綺麗だぞ。惚れ直しそうだ」

「シ、シゲタロウさんまで、」

「お母様素敵です」

「いつも思うけどお母様って本当に歳取ってるの?どうみてもサクラ姉さんと同じ歳にしか見えないわ……」

「それではシノブに質問致します、貴女を生んだのは誰でしょうか?」

「そ、それは、お母様に決まってるじゃない……」

「ふふっ、それが答えです。それと、サクラもシノブもお着物良く似合っていますよ」

そんな嶋田家の女性陣のやり取りを眺めていた一繁は携帯を向けて―

カシャ!

シャッター音と共にお雛様の格好をしたモニカが一繁の携帯に保存される。彼は即様写真を送信。もちろん友人宛てに

〔2枚目~〕

〔うわ、侯爵閣下スッゴい綺麗だね!これで四十代なんて信じられないよ!〕

〔信じられなくとも四十代のオバハンなのだよキミぃ~。それなのに女の子とか言っちゃってるのだよ~〕

〔こんなに若くて綺麗なら女の子でも通じるよ。どんなに上に見ても二十代前半がせいぜいじゃないかな?〕

〔でもマジで四十代のオバハンなんだぞ?いい年こいて姉さんたちに混じってキャピキャピやってんだぞ?〕

〔しげちーキミって贅沢過ぎ。侯爵閣下みたいな他人に自慢出来る母親なんてそうそう居ないんだよ〕

〔だって、幾ら綺麗でも鬼ぃのババアぁなんだもんwww〕

〔キミって本当に侯爵閣下の目が無いと言いたい放題だねぇ。僕とのメールのやり取りを知られたりしたらどうするの?〕

〔ふっ、そんなヘマをこの僕様がするとでもお思いかね?大体ね、人の携帯チェックするような人じゃないから母さんは。それにさ話のネタになった丁度いいじゃん!〕

〔…………あのさ〕

〔あによ?〕

〔もしもだよ?もし、このメールのやり取りが侯爵閣下にバレていたら……キミ、大丈夫?って僕も大丈夫?〕

〔…………は……はっはっは……チミハナニヲイッテオルノカネ?バレてたら?そりゃあ………シボウユウギ??〕

〔し、シボウユウギってなに?!僕は侯爵閣下の悪口言って無いしキミの話に同意してもいないから!〕

〔そんなつれないこと言うなよセニョール。僕らはマブダチだろ?僕の身代わりで死んでくれるんだろ?〕

〔死なないよ!ナニソレ!それマブダチじゃなくて身代わり君だろ?!〕




友人宅


〔死なないよ!ナニソレ!それマブダチじゃなくて身代わり君だろ?!〕

「まったく、なに考えてるんだよしげちーは。僕まで巻き込まないでよ……」

メールです

「あ、別のメールが―!?」

〔カズシゲがいつもお世話になっております。色々と落ち着きの無い子ですが、宜しければこれからも変わらず、良き友人で居てあげてください〕


「………へ?」

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最終更新:2014年08月18日 21:51