ストパンネタです。でも制作者はストパンをチョコットしか知りません。
TSネタがあります。それでもよろしければどうぞ。
あくまでもネタです。あしからず。
某日某所。
その日は熱かった。
ストパンの世界に転生したメンバーは、さっそく寄り集まり「
夢幻会」を結成し、日本改造に乗り出す。
しかし日本ではなく扶桑なので、ちょっと名称が変わっている場所が多く、仲間を集めるのに苦労した。
その甲斐あって、以前と同じように動けるのだ。
「いやぁ。またこうして皆さんと会いできるとは」
「俺は会いたくなかったぞ、辻」
「山本さん、そんなこと言わないで下さいよ」
「まぁ前世での苦労はここではいいか。それでこの世界はなんだ?死ぬ前に見たアニメに似ているようだが・・・」
「・・・そうですね。それは私たちの招待から話しましょうか」
この世界には前世で共に苦労した将軍や部下たちも転生しており、その説明等も必須事項になった。
大体のメンバーが柔軟な思考をしていたので、楽といえば楽だったが・・・
「なるほど・・・それがあの日本の発展した理由なのか」
「ええ、まぁ。誤算は
アメリカとの戦争でしたがね」
「・・・この事実は墓まで持って行くよ」
「お願い致します」
何とか纏まりを得て行動していく「夢幻会」。
だが、徐々に違和感が付きまとい始める。
「なんか動きやすいよな」
「ああ、そういえばもう水洗便所があった」
「そうだ。他にもこの年代には無いものが合ったりするぞ」
「だとしたら、俺たち以外にも先に転生した奴らがいたのかも」
「しかしネウロイとの戦争は止まらないな」
「言葉が通じないんだからしょうがない」
「いっそ歌でも歌ってみるか?」
「バサラじゃねぇよwww」
とまぁ、あんまり気にせずに動き続けていたのだが・・・政府関係者が転生者で埋められたとき、皇室にいきなり呼ばれた。
とまどう彼等をよそに日程は組まれ、その日はやってくる。
「夢幻会」政府関連メンバーは、皇室の一番奥にある部屋に通された。
そこには簾が掛かった玉座が一つと、巫女らしき従者たちがいる。
巫女は“ウィッチ”がいるこの世界では、あまり珍しくない。
その中に一人だけ、頭をすっぽり尼のように布を被った人物がいた。
目元と口にまで布があり、まるで顔がわからない。
謎の人物に困惑していると、謎の巫女は簾の横に立ち止る。
自然と静かになり、厳かな雰囲気に息を飲む。そんな中、堂々としているのは辻正信だけ。
「なんでしょうかね?」
「辻さん、貴方でもわからないのですか?」
「東條さん。私は一介の大蔵大臣です。わからない事の方が多いのです」
(嘘つけ・・・)
「ただ・・・」
「ただ?」
「嶋田さんがいない事は確定しました」
「・・・それってどういう事ですか?」
「嶋田家は存在するのですが、“繁太郎”ではなく、双子の“繁美”と“泰子”の女子で、二人ともウィッチです」
等と小声で話していると、暗い簾の奥で陛下がやってきて玉座に座った。
陛下は自分達の知る明治天皇ではなかったが、それでも雰囲気等は良く似ており、この国を憂い、世界にも視点を向ける事が出来る人物だ。
取りあえず現首相の近衛が格式ばった挨拶をし、現在の国の様子、そしてこれからの目標を述べる
その際、対ネウロイ兵器開発も進めているという報告もする。
その間、玉座にいるはずの天皇陛下は一切喋らないが、全て例の謎の巫女が、受け答えをしている。
どうやら侍従長の役割を持つ人物らしい。
報告が終わり簡単な質疑応答をした後、陛下はそのまま奥に去って行った。
ホッとする一同に謎の巫女が顔を向けた。
『昼食が近いので、ご一緒にいかがでしょうか?』
「え・・・それは・・・」
『陛下は同席されませんのでご安心を。“私”があなた方に興味を抱いたものですので・・・』
「そうですか、しかし・・・」
『食事はすぐにでも用意できます。いかがですか?』
近衛はさすがに断ろうとしたのだが、辻が小声で「受けましょう。この人物が何者なのか知る良い機会です」との事により、受け入れた。
一同は侍従長の案内のもと、部屋を退出して廊下を歩きとある一室に入った。
侍従長はついてきていた巫女に二三言うと退室させ、部屋のロックをかけた。
息を飲み、武官が前に出て足手まといになる文官が下がる。
「これはどういう事ですかな?」
『これは必要な措置でして・・・けして他意はありません』
少し身構える一同の前で、侍従長は頭にかかる布を取り払った。
そこには・・・
白い狐耳・赤い目・白い髪・白い肌・九つの尻尾を持つ女性がいた。
布は後ろまでスッポリ覆っていたようだ。
「ふぅ・・・」
何気ない動きだったのだが、息を軽く吐く動作がとても扇情的で、優しげな眼がとても美しく見える。
「九尾ですか」
「ええ、妖怪で有名な九尾なので、不吉と思われるのを避けるためです」
「ならば、やめては?」
「能力の発現からいくらやっても戻らないのです。もう諦めました」
そういって困ったように笑う彼女はやっぱり美しく、野郎共の鼻の下を伸ばす。
そんな中、一人だけ冷静に見ていた人物がいた。
「・・・それで?我々をここに隔離するようにしたわけは何でしょうか?」
「ああそれはですね♪わかりませんか?」
ニッコリ笑いかける女性はとても美しく、野郎共の心を鷲掴みにする
若干辻も動いた。
女性はただニコニコと笑うのみ。
「それにしても、かわらないですねぇ、皆さん」
「え・・・?」
「あれ、わかりませんか?私ですよ私、
嶋田繁太郎ですよ」
「「「「「・・・なにぃぃぃぃ!!」」」」」
「おお、やっと驚いてくれた」
「どいうことですか!確かにこの世界に、嶋田さんがいないのは確認していましたが!」
「私、四百年前に生まれたのよ」
「四百・・・!?」
「どうも白面九尾みたいで、年を取らないし、魔力も尽きないみたいなの」
「なんというチート」
「いやぁ大変だったわ。言葉づかい強制的に直されるし。女性に体に慣れないしで、あははははは」
「笑う所じゃないと思うぞ」
「いやぁ~戦国時代に巻き込まれたときはどうなるかと思ったわ」
「さいですか」
「この力に目覚めた時に皇族の方に目に留まってね。それからは侍従長として、サポートし続けたの」
ボディーガード紛いの事もしたといって、カラカラ笑う目の前の女性に一同呆然とする。
「ああそうだ。私の名前は九曜、九曜葛葉【くよう・くずは】とよんで。旧名でも良いけど」
「おまえ、性格変わっていないか?」
「四百年生きたからね。休眠期もあったりしたけど大丈夫よ。いやぁ若いねぇ山本。これからよろしくね」
「ああ・・・」
こうしてあの時の首脳陣、全員が揃った。
取りあえずこのメンバーならば、どんな難局も越えられるだろう。
彼等の活躍はここから始まる。
「ねぇ東條さん」
「なんです近衛さん」
「私達は中身爺に一瞬心がときめいたのか?」
「・・・帰ったら飲みましょう」
以上です。>>947様ご指摘ありがとうございます。
とりあえず、続きも考えたりしていますが・・・需要有るかな?
ストパン要素が獣耳尻尾しかないし・・・
最終更新:2014年08月28日 11:33