エイラは急いで飛行していた

芳佳とサーニャを迎え入れる準備をしていたところ、扶桑欧州派遣艦隊がネウロイに襲撃されたという
しかも、旗艦の赤城には宮藤博士が乗っているという。ということは・・・

「ヨシカとサーニャが危ない!!私が助けに行くんダナ!!」

とミーナ隊長に直訴して、救助部隊に加えてもらえた。


そして、バルクホルン、ルッキーニ、ペリーヌと編隊を組んで飛行したが
入ってくる情報は刻々と悪くなっていくばかりだ

赤城の艦載機が全滅し、残る航空戦力は坂本少佐一人になってしまった

エイラは急いで駆け付けたかったが、編隊を崩しての勝手な行動も取る事は出来なかった




と、耳に信じがたい情報が入った

『ウィッチがもう一人上がったそうです。名前は宮藤芳佳と名乗っています』
エイラの背筋がぞっと冷えた。

―――ヨシカが出撃しただと?学校で魔法を学んでいるとはいえ、戦場はそう甘くはナイ。油断すれば・・・・「死」
エイラの頭に一瞬よぎってしまった未来

レーザーによってズタズタにされて墜ちて行く芳佳・・・・・


―――・・・・・・や・・・・い・・・・いや・・・・やだ・・・・嫌だ!!大切なアイツを失いたくない!!

「バルクホルン大尉、私が先行していくんダナ」
「あ、おい、編隊を崩すな!命令いは「ヴォオオーーーン!!」うわぁ!」
「おー、速い速い♪」

エイラはそう告げて、扶桑に研究所に行った際に夢幻会(九曜も含む)の暗躍によって
友好の証として贈られてきた一式戦闘脚「飛燕」に魔力を送って、出力を上げて3人を置き去りにする


ぐんぐん、速度を上げて行く中、首元に巻かれたマフラーをそっと触る
このマフラーは芳佳とサーニャが法術士学校の授業で編まれた布を使った物だ
マフラーを首に巻くと暖かく、力が湧いていくのを感じることができたのだ

それに勇気付けられたかのように、更に速度を上げて、現場へと急ぐ





やがて、空の上に黒煙が立ち上るのが見えた。
その黒煙を目標に向けてみれば、大型ネウロイ1機と小型ネウロイが複数飛んでいるのが見えた

と、その周りを飛ぶウィッチが見えた
一人はしっかりと飛べているが、一人は頼りなさげな飛び方をする

そして、大型シールドを張ってネウロイの攻撃を防ぐ
しかし、その死角を突いたネウロイが現れてきて、赤く発光する

私は思わず大声をだして、その人に飛び出してしまった
「ヨシカァーーーーーー!!」




私、宮藤芳佳はサーニャちゃんとお父さんと一緒にブリタニアへと行く為に赤城に乗っていたんですけど、途中でネウロイの襲撃にあってしまいました
サーニャちゃんは治療のお手伝いをして、私は坂本さんを手伝う為に、空へと上がったのですが
大型ネウロイが強い上に、小型ネウロイが多くて、攻撃をする余裕がありません。私はシールドを張るのが精いっぱいです

そして、余裕がなかったことからでしょうか、私の視界の隅に黒いものが映りました
振り返ってみれば、ネウロイが私を狙って赤く発光するところでした。シールドを張るのも間に合わない

(私・・・・死んじゃうんだ・・・・)

私がそう考えていると
「ヨシカァーーーーーー!!」
何かが私に抱きついたかと思うと、ネウロイの攻撃を次々とかわしていきました。

私が顔を見上げると、そこには
「大丈夫か?ヨシカ」
私の大切なお友達エイラさんがいました

「エイラさん!」
「大丈夫ダヨ。ケガは無いか?」
その声を聞くと、私はポロポロと涙をこぼしてしまいました。

「ナッ!どうしたんだ!?どこか痛いところがあるのか!?」
「違うんです・・・・怖くて・・・・怖くて・・・・エイラさんを見たら安心したんです・・・」
「あー・・・ゴメンナ。怖い思いをしてしまって。私が早く駆けつければ良かったんダ」

エイラさんは私を連れて、安全な所に運び入れます。
安全であることを確認したエイラさんはネウロイを睨みつけながら言います

「ヨシカはここにいろヨナ。ネウロイを倒してくる」
「で・・・でも・・・・坂本さんが倒せないのに・・・・エイラさんが危ないですよ・・・」
「大丈夫。私はやられたりしないよ」

そういうとそのまま、ネウロイの群れに突入していきました。
エイラさんは、ものすごい動きで、ネウロイの攻撃をかわしながら、次々とネウロイを落としていきます
エイラさんが通り過ぎた後にはネウロイは1機も残りませんでした

「すごーい・・・・新聞は本当だったんだ」
エイラさんが200機越えのエースで勲章を貰ったなどを書いてあっても、優しいエイラさんとは結びつきにくかったですが
実際に空戦を見れば、トップエースであるということを実感させられました


そして、坂本さんの下に行って、2人で力を合わせて、お父さん達を襲った、大きなネウロイをあっという間に倒してしまいました

それを見て、安心してしまったのか集中力が切れて、今まで飛んでいた戦闘脚が停止してしまいました
「キャアアアア!!落ちるーー!?」

海面へと落ちて行くのを感じた私は悲鳴をあげながら、目をつむってしまいました





すると、ふんわりと浮遊してきました
「油断大敵ダナ。まあ、初めて飛んだんだからショウガナイカ」
「あ・・・・ありがとうございます。エイラさん」
「良いんダヨ。サア、皆が待っているから、帰ろうか」


そういって、エイラさんは私を赤城に降ろして、基地に帰って行きました・・・・





終わり

これからもチョクチョク投稿したいので、よろしくお願いします

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2014年08月27日 12:27