「ハァ・・・・ハァ・・・・」
私、宮藤芳佳はただ今滑走路で往復ダッシュをしています。
坂本さんが言うにはここでの基礎体力の向上が戦場で役立つそうです。

「ハァ・・・フゥ・・・」
「ゼー・・・ゼー・・・」
訓練を受けているのは私だけではなく、リネットさんやサーニャちゃんも参加しています
サーニャちゃんはナイトウィッチの適性があるそうですが、飛行訓練もしていない状況では
夜間訓練は危険という事で、私と一緒に昼間の訓練に参加しています

「ほら!だらけるな!ラスト一本だ!一番遅れた奴は腕立てだ!」
「「「はい!!」」」
坂本さんの掛け声で私たちは必死になって走りました。





「少佐、ストライカーの準備が終わったゾ」
「おう、ご苦労」
「ヨシカ達の様子はドウダ?」
「ふむ・・・・まずまずといったところか。リトヴャクの遅れているようだが、それほどでは無いな」
坂本少佐は滑走路で、必死になって走り寄ってくる宮藤たちを見ながら言う。


「フム・・・・少佐は訓練をどのようにするツモリダ?」
「うむ。リトヴャクは飛行訓練を一通り済まして、ナイトウィッチにバトンタッチするつもりだ。
宮藤は治療や呪歌などのサポート役をやらそうと思っている」
「ナルホドナ。それなら、攻撃訓練よりも回避訓練を重視した方が良いカモナ」
「そうなるな。その訓練にはエイラに任せたいが、構わないか?」
「オウ、マカセロ!」
こうして、おおまかな訓練方針が定まっていくのであった。

ちなみに走りこみはサーニャが一番遅れたが、差がそれほどではなかったので
腕立ては10回で勘弁してもらえた。




こうして、始まった、飛行訓練だが、三者三様であった

リーネは普通過ぎて何も言う事は無いが、芳佳は魔導力は強いものの、細かなコントロールが出来ていなかった。
逆に、サーニャは細かなコントロールは上手いものの、魔導力の力が少なかった

「フーム・・・・リーネとサーニャは問題ナイナ。ヨシカはコントロール出来てないケド」
「先日のは、キチンと飛べたんだがなあ。宮藤は本番に強いタイプなんだろう。
エイラ、リーネとリトヴャクは私が見るから、お前は宮藤を見てくれ」
「了解ダ」
そう言うと、エイラは自分のストライカーに乗ってスルスルと上って、芳佳の元へと行く


ちょうど、芳佳がバランスを崩して、回転し始めた時にエイラがポスっと受け止める
「あ、エイラさん」
「ヨウ。お前の指導をしてやるんダナ」
「あ・・・ありがとうございます。宜しくお願いします!先輩!」
「ウム、いい心がけダナ。ヨシカ」
そう言って、芳佳を離す

「ヨシカが上手く飛べてないのは、力を込めすぎているんダナ」
「力ですか?」
「ソウダ。力を抜いて自然体で飛ぶようにすれば上手くなるサ。深呼吸していけ」
「分かりました!・・・・スゥ・・・・ハァ・・・・・」
芳佳は言われたとおりに、深呼吸して、力を抜く。すると、先ほどまで全体的に不均一だった魔力が全体に均一に渡り行くような感じがした

「ヨーシ、そのままゆっくりと飛びながら、速くスルンダ」
「はい!」
そのまま、飛んで行きましたが、先ほどのが嘘のように綺麗に飛べました
それは速度を上げても、変わりませんでした

「エイラさん!私、上手く出来ました!」
「上出来ダナ。そのまま、飛行訓練するから、私に付いてコイ」
「はい!」


そういって、芳佳はそのまま飛行訓練をし続けたが、いつの間にか高度な回避訓練が混じっていたのを気付く事は無かった・・・・






終わり

訓練の様子は自己解釈も入っています。次は実戦になるかな?

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最終更新:2014年08月27日 12:34