大型ネウロイを撃破した夜


ミーナと坂本はミーナの部屋で話し合いをしていた

「今日のネウロイの迎撃戦は上手くいって良かったわ」
「ああ、リーネも宮藤もよくやってくれる。まあ、宮藤は弾薬係に不満があるようだがな」
「うふふふ。誰でもあることよ」
「そうだな」

そういうと坂本は懐からタバコを取り出して、火を付けて吸う
そして、煙を口から吹き出す

「ねえ、美緒?いつも戦闘が終わった後にタバコ吸っているけど、タバコ好きなの?」
「ん?ああ、これか。まあいつも吸っているのもなんだが・・・」
坂本は一息置いて、窓の外を見る

「タバコは苦手だな。むしろ嫌いな方だ」
「あら、意外ね。なら、どうして吸うの?」
「ふむ・・・・ミーナなら教えてやってもいいか」


タバコを手に持ちながら言う


「6年前に扶桑海事変があったのはミーナも知っているよな、その時に私も学徒兵としてウィッチに志願した
私の友達である、徹子はネウロイを全て倒してやるんだーとか言っていたが、戦場は想像以上に地獄だった・・・・」


大陸に着いた私達は、毎日出撃したんだ。ネウロイも固い奴や速い奴などと様々だったが、とにかく数が多かった
私達の様な新米でも猫の手を借りたいほどだったんだ。

多くの戦友も亡くなった。朝一緒に食べた仲間の席が夕方には空席になった事もあった


そんな戦場で隊長の北郷先生は私達に毎日厳しい訓練を施してくれたんだ。私達が少しでも生き残れるようにと
訓練が終了して、バテテ倒れた私達に一人厳しい先輩がいてな

「ここは子供の遊び場ではない。ここは最前線だ。即戦力だけが必要とされている。死にたくなければ・・・帰れ!」

と言ったんだ。その先輩は中学部の志願組で私よりも長い事、戦場にいた人だった
度々、厳しい事を言ったり、出撃割を入れさせてくれない人だった

それでも、先輩に認めてやる!といった感じに頑張れたんだがな

そんなこんなで、ようやく出撃割に加わることが出来て、空に上がれたんだ
空は厳しくも楽しかったなあ。私はあの時浮かれていたんだ。
いつも地べたにいて空を上がる事は無かったからな

気がついたら、避けようがないネウロイの攻撃が目の前にあったんだ
私はそれを茫然と見ていたら、誰かに押されて、攻撃を受ける事は無かった

見れば、あの先輩だった。私の代わりに負傷したのか、腹部から大出血していた
私は先輩を担いで、急いで呪歌使いの人に運んだが、治療の甲斐もなく亡くなったよ

ただ、その時に亡くなった先輩は苦悶の表情ではなく、穏やかな表情だったのが印象に残っているな・・・・


帰ってきて、皆からの厳しい言葉を多く聞いたなあ。それでも生きたねと抱きつく人もいたがな

その先輩は後から聞いたんだが、私達と同じ年頃の妹がいて、妹のような存在を戦場に出したくないからと
反対だったらしい。私が庇われたのも妹を亡くすのと同じくらい、耐えがたいものだっただろうと


先輩の遺品を整理していたら、タバコが出てきたんだ。先輩は酒を飲まない代わりにタバコはよく吸っていたんだ
そこで、徹子が先輩の弔いだからタバコを吸おう!と言って、淳子と一緒に吸ったんだ





坂本は、タバコを吐き出しながら言う
「あの時に吸ったタバコの味は一生忘れん。自分のミスで亡くなったんだ。だから、二度と失なわさせない為に
私はタバコを吸っているのだよ。先輩からの戒めとして」
「そう・・・・私もクルトを失ったから、気持ちはわかるわ」
「ああ・・・・一刻も早く終わらせたいものだな」

二人は窓の外に浮かぶ月を見ながら言う


























某所
「クルト君!あそこまで走るぞ!あそこに隠ればネウロイをやり過ごすことができるぞ!」
「ヤ・・・・ヤボール!!」






終わり

こうなるんじゃないかと思いました。影響を受ける人様の零支援として書いてみました
後、最初に書いておくべきでしたが

未成年者に喫煙シーンがありますが、決して推奨しているわけではありません、法律は二十歳からなので二十歳まで守りましょう

うん、最初に書いておくべきだ

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最終更新:2014年08月27日 12:50