827 :Call50:2014/03/08(土) 18:22:07
【某大規模施設大広間】

大広間を満たすのは、大勢の人間による喧騒と熱気。
喧騒は少し煩い程度に収まっているが、熱気は広いはずの大広間が狭く感じられる程集まった人間のため、肌寒い11月にもかかわらず暖房が必要ない位だった。
その大広間に集まった人間は、関係者以外から見ると非常に奇妙な格好をしていた。
老若男女・様々な階層の人間が集まっている為、様々な服装が見られたが、別に服装は奇妙でも何でもない。

奇妙なのは、全員がお面をつけていたからである。


ネタ-会合~いつかどこかで行われたかもしれない未来への提言


集まった人間がつけているお面は、3種類あった。
1つは「運営」。
顔全体を覆うお面に「運営」の後に数値や単語が書き込まれていた。彼らは運営役であり、全員が法被をつけて忙しく準備に走り回っていた。
1つは「数値」。
こちらはお面に連番の数字が書き込まれていた。彼らは一般参加者であり、老若男女・様々な階層を示す服装で、大広間のあちこちで雑談に興じていた。
1つは「カオス」
こちらは統一感が見られず、お面には「日本語の単語」のほか「海外言語の単語」やら「12.7mm弾の俗称」やら「某ヨーロッパの自称国名」やら「前世の某艦船娘ゲームの航空戦艦娘の顔イラスト」など…様々なお面をつけているが、服装は「数値のお面」をつけた一般参加者と同じで、彼らも雑談に興じていた。


そんな大広間で「運営」の人間が所定の位置につき、動きを止めた。
それを見た「数値」「カオス」の人間が話を止め、大広間の上座に注目した。
そこに若い女性の声が響いた。

「提督が鎮守府に着任しました。これより艦隊の指揮を執ります」

それを聞いた何人かが思わず噴出しかけたらしく、奇妙な「音」が大広間のあちこちに響く中、『会合』の総責任者が大広間に入場して壇上に立った。


828 :Call50:2014/03/08(土) 18:24:15

壇上には「地球を意味する英単語」が書かれたお面をかぶった運営総責任者が立ち、開会の挨拶を行っていた。

「皆様こんにちは。本日『会合』の開会に当たり一言ご挨拶を申しあげます。
会場の老若男女の皆さま、ご多忙のなかご参加いただきましてありがとうございます。
本日の『会合』は、何度も参加していらっしゃる方はご存知と思われますが、夢幻会の大規模会合であり、親睦会であり、有益な議論の結果を集め未来への提言を行う為のものになります。
参加されている皆様の持つ転生前・転生後に培った知識や意見は、そのままでは小さい影響で終わる等の可能性を私は危惧しています。そこで知識・意見を持ち寄り討論による練成を経て、夢幻会内部で認められたものになれば、その完成度によりその意見が採用される可能性は上がり、採用後の影響が大きくなり、その結果として私たちやこの後に続くだろう未来の仲間、国民の生活が向上すると私は信じています。
その為、私は『会合』の結果を間違いなく纏め、有益なものとする事をここにお約束を申し上げ、『会合』に当たりましてのご挨拶とさせていただきます」

総責任者挨拶の後は、他の運営の人間による施設の使用法についての注意や食事、会合のキモである各部屋での討論について説明が行われて開会式は終了した。


830 :Call50:2014/03/08(土) 18:26:30
【某大規模施設大広間】
開会式後

参加者は配布済み冊子の「各部屋で行われる討論の案内」を見ながら、自分がどこに参加すべきかについて話し合いを行っていた。

「せっかくだから俺はこの赤の部屋を選ぶぜ」
そう言うと青年は足早に大広間を出て行った。
それを見た他のベテランらしき参加者たちがそれぞれ首をひねった。
「冊子には確かに赤で『赤の部屋』とあるが、彼はこの部屋のお題が何かわかっているのだろうか?」
「この『赤の部屋』だけは詳細説明がないんですよねぇ」
「しかも『会合』初参加者のようですし…」
そしてベテラン参加者たちは同じ結論に達した。
「『赤の部屋』が共産趣味者の部屋である事をまったく知らないなありゃ」
どうやら『赤の部屋』に新しい『タヴァリシチ』が誕生するようだ。ただ、それが彼にとって幸せかどうかはわからないが。

831 :Call50:2014/03/08(土) 18:28:22
【某大規模施設個別室】
「only my railwayの部屋01」
討議中

部屋の中では『アツい』討議が行われていた。
どれぐらい『アツい』かと言うと、議論が激しすぎたりマニアックすぎて速記者が大変な事になる程度。
そのログの一部はこうなっていた。

※凡例
(発言者)
発言内容

(475)
鉄道の軌間はどうしますか。日本に金を使わせようとして2140mmを日本に押し付ける腹黒紳士の姿が浮かんだので。

(485)
広軌で良いのではないか。

(475)
いや、そこは少しでも多くの資金を使わせるため、ということで。

(487)
軌間が広いだけではそれほど輸送能力は増えません。前世の近畿日本鉄道も阪急も阪神も京阪も琴電も、東で京急も京成もおまけで京王帝都も国鉄在来線と車体の大きさは変わらないわけですし。
逆に1067ミリでも南アフリカのガーラットみたいに機関車の重量が220トンに達しながら、車軸一軸辺りの重量、軸重で考えるなら、十分に国鉄在来線を走らせられる重量です。より条件が厳しいインドネシア国鉄の蒸気機関車は大体の部分で国鉄の蒸気機関車よりも性能は高い。おおむねオランダ製ですが。
脱線しましたが、軌間が広いと有利になるのは高速時の曲線通過能力が一番大きくなります。前世日本の1345ミリ軌間の鉄道は、駅間距離の短さと、減速・加速及び曲線の半径の問題でその恩恵を十分に受けて無いと思われますが。

(490)
逆にどのくらいの断面積、というか最大高さと最大幅を許容できるかから始めたほうが建設的かと。
前世日本の場合、都市部の密度が高く都市間の距離も近いので、鉄道や道路にさける面積もまた問題になりました
前世日本の新橋(汐留)-横浜(桜木町)間の鉄道はその辺の絡みもあって、埋め立て地区や当時海岸だった所に沿いながら作られたそうですし。
個人的には1435ミリ軌間で十分なのではとも思いますが、車両限界は最初から2800ミリを、期間中心間隔は史実新幹線並かそれ以上が望ましいと思います。
大阪と東京の公営鉄道モンロー主義は無しで。

(491)
極めて個人的には日本国内で走り回るキャブフォワード・ガーラットや、単式マレー機関車の群れを見たい所なんですが。
最も東京-名古屋-大阪、京都は関が原が避けられないから岐阜と大津込みで回避ですかね?まぁその間の経路によってはガーラット式蒸気機関車に水タンク車を繋げる位しないと燕は運転できないかもしれません。

(492)
鉄道を引くにあたって大陸日本の山の標高の問題もあります。あんまり高すぎると迂回しなければならないし。

(475)
個人的には蒸気タービン機関車も捨てがたいです。あと蒸気ディーゼル複合型機関車とか

(ひゅうが)
地質系の方から伺ったのですが、火山性の第三紀~第四紀地殻か古大陸地殻ですので4000メートルを超えることはめったになく、このため標高なんかは史実とあんまり変わっていません。ただ、地殻変動の結果持ち上げられた中央高地の火山を除く山岳部は古い地殻で構成されていますのでトンネルは掘りにくいですが安定してそうです。
それにしてもマレー式ってまた懐かしい…三段式のもあったとか。動輪数が化け物じみてますけどw

(475)
この日本だったらターボトレインも実現出来そう

(533)
前世で以前、改造であまった部材を活用してでっち上げて模型を作るのに国鉄在来線規格に合わせて、概念設計してみたんですが、軸配置2-E-2・2-E-2の炭水部の前後に操縦席のあるガーラットタイプを想定した場合、D51と比較して牽引両数4倍、乗員2倍、軸受けなどの改良を要するが最高速度120キロの怪物になってしまいました。しかもほぼ同じものが昭和期の南アフリカで量産されていたというおまけも。
それで居て燃費も悪くない。大陸日本で使うには最低限でもタキ3000位の水タンク車を繋いでやる必要はありますが、結構使えるかも。もっとも、長大トンネルが連続する区間は早期に電化する必要があるかもしれませんが。


832 :Call50:2014/03/08(土) 18:30:57

このように、門外漢にはよくわからない話が数多く記録されていた。
だがこの討論と意見を取りまとめた結果が後の各種行政-鉄道、戦車、航空、野生生物保護、農業その他-に多大な影響を与えた。

その陰で、ログを全て記録して腱鞘炎患者が続出した速記者。ログから有益な意見を抜き出して纏めるが、その作業の負荷が高すぎて胃痛に悩む書記。そんな裏方の苦労があった。

なお、書記の中に若き日の嶋田繁太郎がいたという噂があったが、ログや議事録は沈黙している。


833 :Call50:2014/03/08(土) 18:32:10

あとがき

分類としては3次創作になります。
以前書き込んだ「鉄についてのログ」を見たいとの書き込みがあり、使ってみたいという欲求が抑え切れなくてSSを作成してみました。
該当発言をされた方や、ネタにされた方、特に総責任者のearth様。無断でネタにしてしまい申し訳ありません。
また、半分が過去ログの羅列になりましたので、その点につきましてはご容赦を。

投稿掲示板を大規模会場に。スレッドを各部屋での討論に。書き込み実行者の皆様を参加者として、主に大陸日本(時代はあえて定めず)の為に議論を行っているものとしました。
投稿掲示板のみんなが夢幻会メンバーなのです!(電ちゃん風www)

大体の雰囲気はIFCONで、責任者入場シーンはIFCON13の実話です。
名称の『会合』は、私が愛する佐藤大輔「遥かなる星」より、ある意味秘密会な性質なので名称を使いました。
 

最終更新:2015年01月10日 21:00