- 850. earth 2011/05/17(火) 23:15:01
- ネタのネタです。
本編には関係ありません。
続きは期待しないでください(笑)。
対米戦争が終わり、日本は漸く平穏を取り戻した。ユーラシアや北米大陸は相変わらず物騒で、東南アジアも独立派と
宗主国との対立が続くなど火種は尽きないが、日本国内は平和と繁栄を謳歌していた。
そんな日本では、毎年恒例の陸海軍合同運動会が開催されようとしていた。
「そういえば、もうそろそろ運動会の季節だな」
元帥に昇格したかわりに、第一線からようやく退けた嶋田は、自宅の書斎で感慨深げに呟いた。
「平和なことはいいことだ……好きな本も読めるし、温泉にもいける」
さて今日は何をするか、と色々と考える嶋田。だが彼の平穏は続かなかった。
「旦那様、辻様からお電話が……」
「……さようなら、私の平和」
サメザメと涙を流しながら、嶋田は面倒ごとに巻き込まれることを確信した。
「何で私が……」
辻に言いくるめられて、嶋田は合同運動会運営委員長に任命される。
海軍元帥が、それも総理経験者で、対米戦争勝利の立役者という超VIPが運営委員長になるなど前代未聞であった。
このため参加者達(今回からは一般人も参加可)は大いに士気を上げる。
さらに彼らをエキサイトさせたのは、今回から始まった特別三枠と言う制度だ。
これは参加者達から新たな種目の提案を募り、そのうち抽選で三つの種目を運動会で行うというものだ。
- 851. earth 2011/05/17(火) 23:15:55
- 「……変なのが来なきゃいいけど」
そう言いつつも、どうせ変なのが来るだろうな、と思った嶋田は、抽選の前に事前に書類選考をすることにした。
これまでの経験上、変態を信用してはならないことをよく判っていたからだ。
そして彼は自分の判断が正しかったことを、すぐに理解することになる。
「なんじゃこりゃあ!?」
寄せられる珍種目の数々に絶句する嶋田。
勿論、そんな珍種目をねじ込もうとするのは夢幻会の面々だった。嶋田は再び会合に出席して調整に追われる
ことになる。
だが、彼の動きが世界に波紋を投げかける。
そう、単なる運動会のはずなのに夢幻会の最高幹部が動いているという情報が世界各国に波紋を呼んだのだ。
「運動会の影でよからぬ陰謀を企んでいるのではないか?」
「運動会そのものが何かもカモフラージュでは?」
かくして各国は大量のスパイを運動会に送りつけることになる。
だがドイツはさらに格が違った。彼らは、この運動会を利用してドイツ人の優秀さを見せ付けてやろうと
選手団を送りつける。この合同運動会はもともとは軍の運動会だった故に、軍人が活躍できる競技が多々ある。
このためドイツ軍が誇るチート軍人も参加することになった。これに負けじと他の枢軸、連合国からも多数の
優秀な軍人が送り込まれる。
かくして世界一物騒で、(ある意味で)世界一豪華な運動会の幕が上がる。
あとがき
チート軍人による大運動会をやってみたかったので……でも続きません(笑)。
- 869. earth 2011/05/19(木) 22:30:30
- 運動会ネタで何故か思いついたので……。
あくまで電波に導かれて、勢いとノリで書いたネタのネタです。
「ドイツ軍が正門に猛攻を仕掛けています!」
「押し返せ!」
「イタリア軍が裏門から攻め込んでいます。守備隊、苦戦中!」
「くそったれ、イタリア人め、何で少人数になるとこうも強いんだ!」
まるで前線の司令部のような怒声が響き渡る。それが戦時中で、前線司令部なら何の違和感もないのだろう。
だがその怒声が響き渡っている広い空間、敢えて言えば剣道の道場のような部屋に居るのが、戦国時代風の鎧武者
と足軽の格好をした人間であること、その部屋の壁や机の上には戦域図が置かれていること、足軽の格好をした
人間が室内に置かれた無線機で会話をしているとなれば、違和感を感じずにはいられない。
おまけに鎧武者の格好をしている人間の中には、どうみても日本人ではない人間も居る。
「何故こんなことに……」
鎧武者達の中でも、一際豪華な鎧を着せられた嶋田は床机椅子に座ったまま頭を抱えそうになるのを必死に耐えていた。
運動会ネタ第二弾『風雲・嶋田城!』
日本、イギリス、ドイツ、フランス、イタリアなど様々な国家から派遣されてきた軍人達による運動会は
まさにカオスな状態となった。
一部の夢幻会派将兵は、夢のドリームマッチと言って狂喜乱舞したものの、運営委員長であった嶋田は頭痛と胃痛で
甚大な被害を受けることになった。
しかし嶋田の不幸はそれだけで終らなかった。今回の運動会の目玉であった『城攻め』に何故か防衛側の総大将に
されてしまったのだ。
『城攻め』という競技は、サバイバルゲームの拡大版であった。具体的には城(大半は張りぼて)を巡って2つの
チームが争うというもので、両者の武器はモデルガンだ。勿論、こまごまとしたルールはあるが、最終的に攻撃側が
防衛側の総大将を討ち取れば攻撃側の勝利となり、防衛側は一定時間、総大将を守りきれば勝ちとなる。
これが開催前に考えられていたようなチーム同士の戦いなら、嶋田もそこまで文句は言わなかった。
しかし現在、攻撃側として参加しているのは、ドイツ、イタリア、フランスなど欧州枢軸軍といってもよいチーム
で、さらに参加しているのがチート軍人多数で、やる(殺る?)気満々となれば心穏やかにはいられない。
(何で、オットー・スコルツェニーまで居るんだ!?)
というか、お前ら、普通に仕事しておけよと叫びそうになる嶋田。
だが彼らにとって、このお遊びとも言っても良いゲームこそ、仕事だった。何しろ嶋田は表向きは日本帝国で
独裁者と言ってもよい権力を握り、対米戦争を勝ち抜いた男だった。
対米戦争に勝利し、ますます国際的地位を高めた日本を苦々しく思う人間からすれば、ゲームとは言え、この
嶋田に合法的に一太刀浴びせ、うまくすれば調子に乗っている日本人の鼻をへし折れるというのは非常に魅力的だった。
欧州各国政府は、国民の人気取りのためにも(さらに言えば自分の鬱憤晴らしのため)、何としても嶋田を
討ち取れと厳命していた。
ちなみに嶋田が現役最後の仕事として大和型戦艦の建造を行ったせいで、対抗上、戦艦とその護衛艦を整備
せざるを得なくなった各国海軍関係者と財務官僚はこの種目に参加する軍人達にエールを送ったと言われている。
- 870. earth 2011/05/19(木) 22:31:36
- 「どいつもこいつも……」
嶋田がぼやくのを聞いたのか、同じくゲームに参加していた東条は笑いながら言う。
「まぁ嶋田さん、ここは楽しみましょう。こんな体験は滅多にできませんよ。何しろ攻める側も守る側もチート軍人
が多いのですから」
「帝国陸海軍の元帥が、雁首そろえてやることでもないと思いますけどね」
そう言いつつも、嶋田は気分を切り替える。
何しろ攻める側がチートなら、防衛側もチートぞろいだ。
「狙撃兵としてシモ・ヘイへを筆頭にした芬蘭軍、それに歩兵にはあの船坂弘を筆頭にした特殊部隊出身者。
イギリスからも精鋭が参加しているんですからね。確かにこんな豪華絢爛な祭りはないでしょう」
防衛側は日本、フィンランド、イギリスの三ヶ国連合軍だった。
芬蘭軍は友好国である日本と共に戦えることに意気軒昂だった。さらに言えばこの戦いを通じて、日本軍と誼を
通じておこうと目論んでいた。
イギリスに至ってはさらに切実だった。戦後、日本との関係改善は進めたものの、さすがに土壇場の裏切りは
色々と響いていた。加えて第二次世界大戦でいいところなく停戦したために『口は達者だが、腕っ節は弱い』とか
『口先だけの張りぼて』だのと影では言われる始末。
このためイギリス軍が決して弱いわけではないことを証明しなければならなかった。彼らのプライドのためにも。
「まぁ無様に負けるのも嫌ですから、頑張るしかないでしょう。尤も海軍軍人の私にできることはあまりないですが」
「その辺りは任せてください。この天守閣(実体は急造のハリボテ)にまで近づけませんよ」
東条はそう言って、気合を入れて指揮を取る。
何しろ対戦相手は史実の有名どころのチート軍人。味方も精鋭ぞろい。これで奮い立たなければ軍人ではない。
(嶋田さんに感謝しないと。彼が参加していないと、ここまで大規模なゲームにならなかったからな)
かくして攻防戦はさらに加熱していく。
あとがき
多分、続きません。
というか、誰か続きを書いてくれないだろうか(笑)。
最終更新:2012年01月05日 23:13