425 :ハニワ一号:2015/01/05(月) 19:27:51
惑星日本 第二地球×提督たちの憂鬱クロスネタSS

西暦1905年、日本帝国海軍所属の巡洋艦和泉にある治療室で目覚めた神崎博之は自分があの嶋田繁太郎に転生した事を知るのだった。

「この世界には地球そっくりな惑星が存在しているのか・・・。しかも近くに第二地球が存在しているとは地球への潮力や重力などの影響はどうなっているのだ?」

衝撃はそれだけに終わらずに神崎博之こと嶋田繁太郎に転生した世界には双子惑星ともいうべき地球にそっくりな第二地球とも言うべき惑星がご丁寧にも月そっくりな衛星と一緒に地球と同じ軌道上を公転していたのだ。

しかも金星や火星に行くよりもはるかに近く、生命にあふれた星であるのは明らかであり欧米列強が将来の植民先として熱い目を見つめていた。

第二地球の知的生命体や文明の存在も議論されていたが欧米諸国は第二地球が地球よりも優れた文明を持っていると考えるものはおらず逆に地球の欧米の白人文明の方が第二地球の文明よりもはるかに優れていると根拠もなく確信するものが多数だった。

第二地球が存在していようとも歴史の流れは嶋田の知る史実と似たような流れになっていたし、嶋田が参加した転生者の集まりである夢幻会は日本を発展させてアメリカを盟主とする世界で№2の地位を確保することを目標に日本の利益になる様に歴史を変えていった。

しかしながら、様々な誤算などにより、予想外のルーズベルトの早期の退場、これまた予想外であるチャーチルの不慮の死、英独停戦、第二次満州事変、英国の裏切り、「ハル・ノート」そして嶋田は表向きは独裁者の首相に就任して対米戦を指揮することになり、日米開戦、衝号計画によるケンブレビエハ火山の噴火と大西洋大津波の発生、アメリカ風邪の流行、対米戦の勝利とアメリカ崩壊などによって望むと望まらずに大日本帝国は世界筆頭の列強の座を得る事となったのだ。

戦後、一応の安定を取り戻した世界で日本やドイツ、英国などの列強が熱心に力を入れたのは宇宙開発だ。
特に第二地球の存在が競争を過熱させていたのだ。

第二地球競争で一番優位に立っていたのはもちろん大日本帝国だ。ついでドイツが2番目に位置していた。
ドイツはヒトラーが戦前から「第二地球こそゲルマン民族にとっての生存圏である」と第二地球に熱い目を注いでいたが夢幻会、主に辻のせいによって史実よりもひどくなった世界恐慌によって第二地球に目を向ける余裕をなくし、身近で即効性のある「東方生存圏」の獲得に力を入れることになる。

気が付けばフォン・ブラウンなどの優秀な人材が日本に流れて行って日本の後塵を拝することになってしまったのだ。

426 :ハニワ一号:2015/01/05(月) 19:28:23
戦後、日本の異常な技術力を見て第二地球を日本が先に手に入れるのではとヒトラーを始めとしたナチス上層部は恐怖し、「日本人に第二地球を奪われてはならない」とドイツ国民に理解を求め宇宙関連用の増税と他の部署にむけられた予算から削れるだけ削って宇宙関連の予算に膨大な予算を投入して日本に猛追したのだ。

当然、ドイツの猛追に危機感を持った政治家や国民からの圧力もあって日本の宇宙関連部門の予算が増加されてこうして宇宙開発競争は過熱していったのだ。

日独などの列強が第二地球や月に送る宇宙船を開発する一方で第二地球の文明と交信を試してみた。だが第二地球からの返答はなく、ドイツや英国などは第二地球の文明は遅れていると考えたが日本や夢幻会の考えは違った。

第二地球の文明は地球よりもはるかに優れており、すでにデジタル化を実現しているのではないかと考えてデジタル化を前提とした交信を第二地球と試してみたのだ。

日本と夢幻会の考えは正しく第二地球との交信に成功することになり、第二地球が地球よりも遥かに高度な文明を到達しており、約20億人もの人口を持つほぼ単一民族の第二地球を支配する統一国家である事が明らかとなったのだ。

そして日本と夢幻会を驚愕させたのが判明した第二地球の支配者の彼らの呼ぶ惑星の名と国家の名称だった。

第二地球に住む彼らは自らの名を「大日本帝国」そして自らの住まう星の名を「惑星日本」と呼称したのだ。

実は第二地球は、平行世界の地球の江戸時代初期の日本列島が第二地球に転移したものであり、第二地球の存在しない世界の夢幻会が転生して惑星日本を発展させてきたのだ。

第二地球の名が「惑星日本」なのは第二地球全体が日本の領土である事をこれ以上なく地球に示すわかりやすい名称であるからだ。

こうして邂逅した惑星日本と憂鬱日本は国交と同盟関係を結ぶことに成功して固い結束で結ばれた友好関係を築き上げることになる。

そして、第二地球が日本人そっくりな黄色人種に支配された統一国家であり、憂鬱日本よりも圧倒的に高度な文明を持っているという絶望的な事実を知ったドイツなどの枢軸国や英国などの白人国家は発狂者が続出したほどの阿鼻叫喚の混乱に放り込まれるのだった。

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最終更新:2015年01月17日 15:47