- 129. earth 2010/06/14(月) 00:25:34
- ※注意
今からやるのはネタです。
提督たちの憂鬱本編とは関係ありません……今のところは(爆)。
西暦194×年、大日本帝国は太平洋戦争でアメリカ合衆国を滅亡させ、太平洋での覇権を確固たるものに
していた。
日本の勢力圏は太平洋全域に及び、太平洋帝国と称しても過言ではない状態であった。国力も並み居る
列強を抜き去り、世界一となっていた。大日本帝国は世界一の軍事大国、経済大国として繁栄を謳歌していた。
国民の誰もが繁栄に酔いしれる中、大日本帝国を超大国に押し上げた立役者達である夢幻会のメンバーは
これからの日本の行く末を憂慮していた。
「太平洋戦争で我が国は勝ちましたが、引き換えに欧州列強は我が国を異常なまでに警戒するように
なりました。欧州では黄禍論が声高に叫ばれています。中東やオーストラリアへの進出について
も色々と制限を加えてきています」
夢幻会の会合の席で、白洲は顔を顰めながら現状を報告した。これに辻が同調するように言う。
「夢幻会の情報を探るために、世界中からスパイが送り込まれてきています。おかげで情報局や内務省の
防諜担当者が悲鳴を挙げています。予算の大幅な増額、人員の増強が必要ですね。
あとは夢幻会の人間の防諜意識の向上も必要でしょう。全く、出費が増えて大変ですよ」
この言葉に出席者たちは全員が渋い顔をする。
長い間、夢幻会はその存在を秘匿してきたが、史上最大の国難を乗り切ったことで、発言力と権力が
これまでにない位、増大したためにその存在を隠しきることができなくなった。
加えて欧州列強は、日本の力の根源を探るべく、さらなる調査を行った。このために夢幻会の情報は
必死の防諜にも関わらず、次第に漏れ始め、各国に知られるようになっていた。
「この調子では、防諜で手を抜くことはできないから仕方ないでしょう」
嶋田はため息をついた。何しろ列強は夢幻会の存在を知っただけではなく、夢幻会が未知の技術情報や
存在さえ知られていない油田、鉱山の情報を掴んでいることを知ってしまった。
諸外国は日本の圧倒的軍事力を恐れて表立って文句はつけないが、日本企業による資源開発に対して
色々と妨害工作をするようになっていた。さらに日本製品に対して高い関税をかける動きも出始めていた。
アメリカという市場が半ば消滅した日本にとって、これらの動きは決して見逃せないものだった。
「どちらにせよ資源、特に石油は必要不可欠です。中東の油田が使えない場合に備えて海底油田の開発も
急ぎましょう」
嶋田の言葉に出席者は頷き、日本は海底に眠る資源に目を向けるようになる。
だが、この決定が後にトンでもない事態を齎すことになる。
- 130. earth 2010/06/14(月) 00:26:34
- 海底探索が本格化してから数ヶ月後、調査団は太平洋で未知の遺跡を発見した。
当初は単に貴重な古代の遺跡、そう思われた建物は、調査の結果、古代の工業用プラントであることが
判明した。
「このプラントは元素返還装置によってあらゆる物質を生成でき、さらに夢幻会の科学力をもって
しても不可能な様々な製品を作り出す能力がある……とんでもないな」
嶋田はあまりのトンでもない能力に絶句したが、辻などは大喜びであった。
「このプラントの能力を解析し再現できるようになれば、世界から孤立しても我が国は生きていける!!」
辻はプラントの解析のために莫大な予算の投下を行った。
しかしさすがにプラントを再現することは難しく、プラントを如何にうまく利用するかという方針に
転換せざるを得なくなった。
「マザーマシンを量産しましょう。あと精密測定器とスパコン、それに最新科学の研究に必要な
実験器具も。世界一の経済を維持するには、世界一の研究環境が欲しいですからね」
辻の言葉に、夢幻会メンバーは頷いた。彼らは科学技術がいかに重要であるかを良く理解していた。
こうして日本はさらに飛躍するべく動き出した。プラントの恩恵を受けた日本の科学力は、短期の内に
目覚しい発展を遂げることになる。
「予算をかけただけのことはありました」
辻は日本の成長振りを記した書類を見て、満足げな表情をした。
嶋田や東条といった軍人達も、次の軍備計画から配備される予定の兵器の数々を見て、笑が止まらなかった。
「プラント様様ですね」
「そのとおりですな。これでインターネットを構築できれば、2ちゃ○ねるの立ち上げも夢ではない」
「2ちゃん○るを作る気ですか」
「勿論です。W○kiとかニコ○コとか作らなければいけないものは沢山あります」
しかし彼らはこのあと、プラントに遺された資材の中に、自分達の想像を遥かに超えるものがあることを知る。
「異世界にいくことができる装置?」
プラントが発見されて以来、常識と言うものを足蹴にしてくれる報告は山ほどあったが、これほどの
ものはなかった。
さすがの辻もこの報告には度肝を抜かれ、暫くの間、呆然とした。
しかし彼はすぐに立ち直り、この装置を利用して新たな市場の開拓を目論んだ。
「この装置を使って、大航海時代をやるというのはどうでしょう?」
かくして日本の新たな挑戦が始まる。
プラントのおかげで日本の科学力は21世紀にまで引き上げているという設定にしています。
サクラ大戦とか、マブラヴとかを見ていて思いついたネタです。
この設定(?)なら夢幻会でも異世界にいってもある程度は渡り合えるでしょう(爆)。
続きは未定です。というか多分、ありません。本編が最優先なので。
それでは失礼します。
- 149. earth 2010/06/18(金) 23:56:18
- 本編が煮詰まったので、気晴らしにネタの続きを(爆)。
夢幻会の会合で異世界への進出が決定されたものの、一部の慎重派や自称良識派は無闇な進出に反対した。
慎重派の嶋田は渋い顔で意見を述べる。
「異世界に進出するということは、向こうの勢力との間で摩擦が生まれる可能性があるということです。
仮にあちらの軍事力、いえ技術力がこちら側を凌駕していた場合、非常に拙いことになります」
辻は嶋田の真意に気付いた。
「現地での戦争に負けるだけではなく、本国が危険にさらされる可能性があると」
「そうです。相手が交渉できる勢力なら、まだマシですが、交渉すらできない連中だったら目も当てられません。
BETAやバイド、アンチスパイラル、外なる神々みたいな連中に目を付けられたら、この日本どころか、この
世界そのものが滅ぼされる可能性があります」
「それに時空管理局みたいな独善的な連中がきたら、プラントが接収されかねない……確かに拙いですね」
辻の台詞を聞いた南雲は怪訝そうな顔で尋ねる。
「プラントで強力な兵器を作ればいいのでは?」
「いくらプラントでも設計図くらいは入力しないといけません。アニメや小説にでてくる超兵器を知っていても
プラントでは作れません。それにプラントを酷使していて故障したら目も当てられないでしょう。
プラントで生産するものは日本全体の工業力や科学力の発展に必要なものに限るべきです」
この言葉を聞いた出席者たちは、どこの世界に進出するかで頭を抱えた。
技術水準が低すぎる世界にいけば確かに安全だが、得られるものが少ない。かと言って高すぎる世界にいけば
こちら側が滅ぼされる可能性がある。非常に難しい問題だった。
「21世紀水準の技術力で通じる世界といったら、『ゼロの使い魔』みたいなファンタジー世界か?」
「個人的には『A君(17)の戦争』がいいと思うんだが。あの世界の魔法技術は侮れん。
それにあの世界の歴代魔王は日本人だ。うまくすれば貿易が可能になる。
魔法技術を科学で再現できれば、一気に技術レベルが向上する」
「しかしあの世界は全能者がいる。危険すぎる。下手をすればこの世界が消される」
「だとすれば強力な超能力者がいる世界も死亡フラグになるな。『とある魔術の禁書目録』も拙い」
「あの世界にいったら学園都市だけではなく魔術結社にも目を付けられる。危険すぎる。
現状の戦力でローマの連中と遣り合うのは嫌だぞ。負けるのが目に見えている」
彼らは周りの異世界がとんでもない地雷原であることを改めて理解した。
- 150. earth 2010/06/18(金) 23:57:37
- 「改めてみると、異世界というのは怖いところですね。21世紀の科学力では太刀打ちできるかどうか
判らない存在が多すぎる」
そう言って、東条はため息をついた。この東条の意見に近衛が頷く。
「ウルトラマンシリーズの怪獣だったら目も当てられない。平成の仮面ライダーシリーズでも十分に危ない。
……いやいや、全く選択肢が狭すぎるとしか言いようが無い」
近衛はそういって肩をすくめる。この様子を見ていた嶋田は打開案を提示した。
「周りの世界が異常なだけですよ。とりあえず最初に進出する世界は当たり障りのない世界にしたら
どうです? いきなり躓くのも面白くないですし」
この嶋田の意見を受けて会合は話し合いの末に、エヴァンゲリオンの世界への進出を決定した。
尤も彼らはその世界を救うつもりは皆無だった。
「しかし最初にやることが墓あらしとは」
嶋田は呆れるように言ったが、辻は気にも留めない。
「良いじゃないですか。サードインパクトで滅んだ後の世界(旧劇場版)ですから抵抗する勢力は皆無ですよ。
被害ゼロで目標が達成できます。
それにエヴァンゲリオンの技術は有用なものが多い。エヴァを複製できなくても、JAやトライデントなど
の技術は大きな利益になります。うまくやればマギのコピー、NERV支部や各国の軍の施設を根こそぎ
接収できるかも知れません」
「この世界でも、外国から金と技術を毟り取ったが……似たようなことを異世界ですることになるとは」
「日本の発展のためですよ」
「………お嬢様学校のためでしょうに」
夢幻会の決定を受け、日本軍は極秘裏に異世界派遣軍を編成した。
派遣軍司令官は南雲大将。
「……気のせいだろうか、何かやたらと日本から遠く離れた場所に派遣される気がする」
異世界派遣のために現役復帰し、大改装された戦艦金剛のCICで南雲はぼやくが、任務は変わらない。
「やれやれ。まぁエヴァの世界を見れると思えば、悪くは無いか」
かくして異世界派遣軍は出撃する。
続きは……気分次第ということで(爆)。
最終更新:2012年01月02日 05:39