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193. earth 2010/06/20(日) 23:18:35
  何故か本編よりも筆が進んだので、ネタを更新。


  崩壊後のエヴァ世界に到着した派遣軍は、すぐさま現地での調査に取り掛かった。
  尤も夢幻会の人間ほど事情を良く知らない軍人や技術者、科学者たちはサードインパクトによって滅んだ世界を
見て冷や汗をかいていた。

「見渡す限り赤い海。まるで血の海だな」
「バクテリアさえ生存していない。いったい、何が起こったと言うんだ……」
「ここは本当に現世なのか。まさかあの世なんてことはないよな?」

  一方で、エヴァを知る人間たちは興味津々であった。
  特に派遣軍上層部はエヴァンゲリオンとMAGIの入手に血眼になっていた。

「これが崩壊後のエヴァ世界か。本当に人類は滅んだんだな。SSだと人類がLCLから復活しているってのも
  あるんだが……まぁこっちとしては、滅んだままのほうが都合がいい」

  金剛の会議室で、南雲はそういって状況を確認した。

「エヴァの残骸、いや情報は手に入らないか?  各支部にはそれなりの資料があったはずだが」
「調査中です。偵察機の報告によれば日本列島はサードインパクトのせいで被害が甚大で、まともな情報は入手
  できそうにないので、北米及び欧州、特にドイツ方面の調査に重点を置いています」
「現在、調査した施設から多数の兵器や技術資料を回収しました。
  国連軍が使うVTOL戦闘機やN2兵器、ネルフの支部にあった陽電子砲の情報は非常に有益です。
  MAGIもオリジナルは入手できないかも知れませんが、中国支部のコピーは確保しています。
  本国に持ち帰れば、我が国の電子技術は一気に向上すると思われます」
「しかし調査する範囲が広く、現場に負担が掛かっています。特に目を疑うような光景が広がっているせいで
  精神的なストレスは無視できないレベルです。本国に交代要員の派遣を要請するべきかと」  

  こうして派遣軍は調査を進めると同時に、本国にさらなる増援を要請することにした。

「しかし問題は碇シンジだな。どうする?」
「もしもSSにあるようにスパシンだったりしたら、後が面倒なので、放っておきましょう」
「確かに。不安要素は避けるに限る」

  かくして派遣軍は、生き残っているであろうシンジとは極力距離をとって調査を続行した。
  しかしそんな派遣軍の努力を嘲笑うかのような会議が本国ではなされていた。
194. earth 2010/06/20(日) 23:20:14
「ドラえもん世界の22世紀に?」

  会合の席で嶋田は思わず眉をひそめた。

「そうです。ちまちまと他世界に部隊を送るより、ここは一気にあの世界の技術を入手したほうが早いかと」

  辻の言葉に出席者たちは、顔を見合わせる。

「いくら何でも気が速すぎやしないか?  あの世界の科学力は妄想乙といったレベルじゃないぞ。
  下手に介入すればタイムパトロールが出てくる。時間犯罪者にかぎつけられたら、この世界が
  丸ごと植民地にされかねん」
「それにあの世界の技術を模倣するのは難しいのでは?」
「そうだ。原始人に電気の仕組みを説いても理解できないのと同じことだ」

  反対意見が噴出するものの、辻は引っ込まない。

「原作を思い出したのですが、ドラえもんの秘密道具は、決して高いものではありません。
  我々がこれまでに確保した失われた美術品などを質屋などに持ち込めば、十分な資金は確保できます。
  おまけにあの世界ではそういった換金は容易です。犯罪者に目を付けられないように可能な限り短時間で
  買いあさればリスクは最小限で済みます。それに一気に22世紀の技術やドラえもんの秘密道具を手に
  入れれば、派遣軍を頻繁に出さずに済みます。予算の問題もありますが、防諜の面からも十分なメリット
  になります」

  この意見に近衛は渋い顔をしたものの、同意した。

「確かに。あまり頻繁に部隊が消えれば諸外国の不信感を買う。何しろ、今回の派遣軍編制でも不審に
  思われているほど……彼らは、また我が国が良からぬことを企んでいるのではないかと思っているようだ」
「……まぁこれまで散々、諸外国に迷惑をかけましたからね」

  嶋田は乾いた笑いを浮かべた。

「しかし小規模な調査団なら目立たないのでは?」
「ちまちまやっていても成果は挙がりにくいでしょう。それにうまくやれば若返りの技術も手に入りますよ?」
「「「………」」」
「ガンダムやヴァルキリーみたいなリアルロボットや、ガオガイガーのようなスパロボを見ることなく死にたい
  のですか?  ドラえもん世界の技術を手に入れれば、若返るだけではなく、これらのロボットを再現して自分が
  乗ることも出来るのですよ?」

  この言葉に出席者たちは心を動かされる。国益も重視するが、この場にいた人間たちは元々オタクたちなのだ。
  だが嶋田は尚も反論する。

「し、しかし国家の安全を考えると」
「調査のためには派遣軍がいる場合もあります。それに諸外国は我が国の急速な技術の発展の原因を探るでしょう。
  余り調査が長引けば異世界、そしてプラントの存在に気付かれます。
  そうなれば諸外国はプラントの情報の公開を要求するでしょうし、似たような遺跡を探し始めるでしょう。
  仮に世界のどこかに似たような遺跡があれば大変なことになります」
「我が国に追いつかれると?」
「その可能性は高いでしょう。ですが私が恐れているのはもっと別のことです。
  もしも彼らが誤った方法で異世界に接触した場合、我々が恐れていた事態、つまり技術面で隔絶した勢力が
  この世界に介入してくる事態が生じるかも知れないということです。
  確かにこれは可能性の話かも知れませんが、考慮しなければならない事態です」
「つまり化物や邪神よりは、時間犯罪者のほうがマシと?」
「ええ。イザとなったら20世紀のドラえもんを通じてタイムパトロールに助けを求めるという手も使えますし」
「……劇場版ドラえもんの設定でありそうなシチュエーションですね」

  苦笑いした嶋田であったが、最終的に辻の意見に同意した。
  かくして日本は22世紀のドラえもん世界に調査団を送り込んだ。
  といっても実際には買い物であったので、夢幻会の内部ではこのように言われた。
  『初めてのおつかい』と。
  

  議論をしていたら、創作意欲がわいてきたのでネタの続き更新しました。
  南雲さん、無駄足で涙目(笑)。
  本編の続きを書かないといけないのに……いえ、こっちは軽いノリでできる
ので書きやすいんですよね(爆)。

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最終更新:2025年03月05日 23:46