264 :taka:2015/02/09(月) 14:16:54

実は、カンボジアは南国ビーチとしても有望である。現実をみればどうでもいいが

カンボジア紛争時 沿岸部


その日本国国防陸軍の大尉は、沖縄出身だった
駐留している米兵がサーフボードで遊んでいるのを見て、真似して手製のボードで遊んだものだ
そうしている内に上手になり、今ではちょっとした名手とも言える

「だからかなぁ……」

2m強の波に乗りながら巧みにボードを操り波に乗る
良い波だ。故郷が沖縄だけに南国は慣れているが海は美しく波もよい
沿岸部からポル・ポト派を一掃したおかげで、こうして後方でのお楽しみができる

「いいぞ、ヤマトダマシイってのを大尉が示している!」

ひと通りサーフィンを楽しみ、黒いスティットソンをかぶり直した中佐が喝采を叫ぶ
この軍人として色々切れている中佐との付き合いはカンボジアに入って長い
国防軍にてゲリラ戦の研究をしてきた彼……故郷においてそれで米軍を散々苦しめた旧軍の術がまさかここで活かされるとは

ここは南国で天国だが、戦場はまさしく地獄だった
怜悧に戦い続けるどこか壊れたやつか、中佐みたいに「絵に描いたようなアメリカンマッチョイズム」でなければ勤まらない
ポル・ポト派のような頭のネジ穴すら見つからない連中との陰惨極まりない戦いで疲れた兵士達は多い
この精鋭たる騎兵隊ですらそうだ。だからこそ、中佐みたいな指揮官は必要なのだ
一ヶ月前までは敵と激しくぶつかり合っていた波間で、愛するサーフィンを楽しめる胆力の持ち主と
まぁ、ヘリに偶然飛び込んできた信号弾を手で摘んで放り出すんだから大したものだ
PTSDとは無縁だろう。朝のナパームは最高と言い切れるその神経は羨ましい限りだ

「まぁ、さっさとこの忌まわしい戦争を終わらせて、この国のコドモがのんびりサーフィンを楽しめる様にしないとな」

騎兵隊に付き添い、自らの手で3人の少年兵を殺めた自分が言うことじゃないかもしれない
大尉はだからこそ、ポルポトを許す気など更々無く、完膚なきまでに滅ぼす事を誓っていた

(石器時代どころか、人間を辞めるトコまで巻き戻してやるぞクメール・ルージュ)

波を乗り切った大尉に中佐を始め騎兵隊の面々から惜しみない拍手と口笛が寄せられる
少なくとも、この沿岸は、ナパームで近隣を焼き払わなくても安心してサーフィンが楽しめた
中佐からプレゼントされた第一騎兵師団のマーク入り短パンの位置を元に戻しながら大尉は歓声に応じる
今は楽しもう。休暇が終われば、またあの地獄に戻らなければならないのだから


カンボジアの子供達が普通にサーフィンを楽しめるようになるまで、随分と時間がかかる事になるのは後にわかる事である

おはり
最終更新:2015年04月19日 09:05