784 :ライスイン:2015/05/22(金) 22:32:03
注)ネタ及び捏造設定多数。
グラン歴757年、ユグドラル大陸にて戦乱が勃発した。
イザーク王族リボー家がグランベル王国の友好都市ダーナ侵攻し略奪と虐殺を行った。この件への報復としてグランベル王国はイザークへの出兵を決定。
クルト王子を総大将にシアルフィ公バイロン、ユングヴィ公リング、ドズル公ランゴバルトを中核とする大規模軍勢を派遣。
しだがグランベル国内が手薄になった(と思い込んだ)ヴェルダン王国のガンドルフ王子が突如ユングヴィ城を襲撃しエーディン公女を拉致。
バイロン公より留守を預かっていたシアルフィ公子シグルドがエーディン公女を救出するべく軍を率いて出撃した・・・。
~グランベル王国 王都バーバラ とある貴族の屋敷~
「やはり始まってしまいましたか。」
「私達教団は一切介入していないのに。」
屋敷内のこの時代で考えうる限りの防音処置を施した一室で多数の人間が話し合っていた。
「それで嶋田さん・・・いやアルヴィス公、シアルフィ軍への援軍はどうしますか?」
「辻さん・・・もといマンフロイ大司教、弟のアゼルとランゴバルト公より預かったレックスに軍を率いさせて向かわせますよ。」
この会話からお分かりになると思うがここにいる人間はとある世界において
夢幻会と呼ばれていた集団がこの世界に憑依・転生した人間であった。
主な人間だけでも
○ヴェルトマー公爵・王国親衛隊ヴァイスリッター指揮官アルヴィス:嶋田繁太郎
○ロプト教団大司教マンフロイ:辻正信
○フリージ公爵・王国宰相レプトール:近衛文麿
○フリージ公子ブルーム:南雲
○ドズル公子ダナン:山本
○アグストリア諸国連合アグスティ国王シャガール:伏見宮
○トラキア国王トラバント:閑院宮
○シレジア王国先王弟ダッカー:北一輝
○元コノート王国男爵レイドリック:阿部
○ドズル公爵ランゴバルト:杉山 イザーク遠征に参加中
○ユングヴィ公子アンドレイ:富永 イザーク遠征に参加中
○シレジア王国先王末弟マイオス:東条 本国残留
などである。他にも多数の人間が各地で活動していた。
一発ネタ 憂鬱エムブレム・聖戦の憂鬱
785 :ライスイン:2015/05/22(金) 22:32:34
「それでイザークのダーナ侵攻の理由はいったい何なのですか辻さん?」
「イザーク側はリボー家の独断かつ暴走であると釈明していましたが密に手をまわして暴走する様に煽っていた様です。」
「孫に神器を確実に継承させるために邪魔な一族を我が国を利用して潰そうとしていたのか。だが考えが甘かったな。」
その言葉の通り、イザーク側の考えは甘かった。帰還したリボー家の軍勢を攻撃し、ガルザス王子を取り逃がしたものの壊滅させた。
イザークは側はこの粛清を誠意の表れとして和平の使者を派遣したが国家としての謝罪やグランベル側が要求したリボー家の領土の割譲は
拒否した為、報復として遠征が決定していたのだ。
「まあ良いでしょう、クルト王子が女ったらしのクソ野郎で腰巾着のバイロンが同行していても質と量ではこちらが上回っています。」
「杉山さんや東条さんも同行していますしね。それにしてもクルト王子にはキツいですね。やはり・・。」
「ええ、実際に母親を寝取られた上に父が自殺すればどうしても恨みますよ。」
原作通り、ヴェルトマー公妃はクルト王子にNTRされ、父である先代は自害していた。嶋田も防ごうとはしていたが相手が王子な為、
手が出せなかったのだ。
「それよりも辻さん、ロプト教団はどうです?かなり健全化(笑)しているようですが。」
「心配ありません、順調に”萌えと女学生”を愛するMMJ教団化していますから。」
そう、かつては大陸を恐怖に陥れた暗黒教団は辻(マンフロイ)の懸命の努力(笑)によりMMJの思想を取り入れた萌え教団と化していたのだ。
更には”暗黒女神ロプトちゃん”なるロプトウスを萌え女体化した神像や同人誌を各地にばらまいた結果、隠れ信者が増大しエッダ教を悩ませていた。
止めにロプト資本で(ロプトの名は隠して)で大陸各地に女学院を建設。この王都バーバラにも巨大な女学院が建設されていたのだった。
「動乱の元になるディアドラは早々に保護して王都の女学院に入学させましたが・・・まさかラケシスまで留学しに来るとは。」
「申し訳ない・・・だがまさかエルトシャンがオタク化してしまうとは。」
嶋田の言葉に伏見宮が申し訳なさそうな表情で謝罪する。
彼は同人文化を広めようと積極的に活動した結果、”ロプトちゃん”の影響もあってアグストリアでは同人文化がグランベル以上に盛んになり、
とりわけ中心地のアグスティはオタクの聖地をなってしまったのだ。これだけならまだマシだったがエルトシャンが偶然手に入れた同人誌に
ハマってオタクと化し、さらにエロ同人にまで手を出してしまい、それが原因で妹のラケシスとの関係が悪化。オタクに染まった兄を嫌った
彼女は逃げるようにグランベルの女学院への留学を決めたのだった。
「ま・・・まあ暗い話題はそこらへんにして本題に入りましょう。シグルド軍への増援は?アゼル達だけでは少し不足しているが?」
「それでは私が行こう。」
近衛(レプトール)の言葉に閑院宮(トラバント)が名乗り出る。トラキア王国は原作では貧しく、国王自ら傭兵として活動していたが
北(ダッカー)の助言による農業改革や前世での経験や知識・技術を生かした資源探査・開発によりかなり豊かになり、傭兵をする必要は
無くなっていたが実戦経験や戦訓等を得るために傭兵活動を継続していたのだ。
786 :ライスイン:2015/05/22(金) 22:33:18
「お願いします、空からの援護があれば勝利は確実になるでしょう。ですが侵攻の原因は?ロプトは関わっていませんよ。」
辻が首をかしげた。
「それについては報告があります。ヴェルダン王国のガンドルフ王子の領土で大規模な色町が形成され、王子も100人以上の女性を囲っているとの事です。」
阿部(レイドリック)が報告を述べる。彼は元々トラキア半島のコノート王国に仕えていたが嶋田達と接触した事で辞職を願い出てグランベルへ行き、近衛の
元で情報局を設立しその指揮に当っていた。
「なんだか行動が米内さんっぽいですね。まさか・・・。」
続けて行われたガンドルフ王子の素行調査の報告に嶋田は中身が米内ではないかと想像する。
「未覚醒を含めてその可能性もありますね、若しくはただ変質しただけかも。」
辻もその可能性を考えて対策を練る必要があると思った。その後も会議は続き、ちょうど食事の時間になった。
「さあ出来たぞ、献立はカレーだ。感謝して食べてくれ。」
料理の為に中座していた北が配下の調理師と共に料理を運んできた。
「美味しい、そして懐かしい。」
「久しぶりのこの味、幸せだな。」
転生後、初めて食べたカレーに感動し勝算の言葉を述べるメンバー達。
北は先王の弟という地位を利用してシレジアの食文化の発展向上や食糧事情の改善に取り組み、かなりの成果を上げ立場を強固にしていた。
しかし面倒を嫌ってか早々に東条(マイオス)と共にレヴィン支持を表明。これによりシレジアでの内乱フラグをへし折っていた。
余談ではあるがカレー作りを通して四天馬騎士間の関係は非常に良好になり、原作にあるようなナカタガイハ起こらなかったのである。
「いまはイザーク遠征の成功とシグルドの無事を祈りましょう。」
「そうですな、我等の生存の為にも。」
生存の為には如何なる手段も努力も惜しまない。そう決意を新たにするメンバー達であった。
~ほぼ同時刻 イザーク前線~
「ふふふっ、準備は出来たようだな。」
最前線いて突撃してくるイザーク軍を見ながら不敵に笑う男がいた。ユングヴィ公子アンドレイ(富永 別名:邪気眼公子)である。
周囲には弓兵や騎馬弓兵など彼が指揮するユングヴィが誇る弓騎士団バイゲリッターが展開していた。
「公子様、敵が射程に入りました。」
部下より敵が射程距離に入ったとの報告が入る。
「よし、(グランベル)王国に代わってお仕置きだ~。撃てぇ~。」
富永の命令と共にバイゲリッターが射撃を開始する。だが中には
「汚物は消毒だ~」 と奇声を上げながら火矢を放つ者や
「良いイザーク兵は死んだイザーク兵だけだ。」 との言葉と共に猛烈に連射する者も居た。
彼らの活躍でイザーク軍の突撃は粉砕されたがその光景を見ていたユングヴィ公リングは息子のあまりの厨二っぷりに胸を押さえて
倒れこんだのだった。
完
最終更新:2015年06月27日 22:28