急にふと思いついたので遊ぶ。
九曜ペリーヌVSノーブルウィッチーズAチーム
基本的にORETUEEE!です。
魔改造があります。
オリジナル設定・状況があります。
おかしい部分が盛りだくさんかもしれません。
以上の要素がお嫌いな方は、飛ばしてください。
― 那佳 ―
どうしてこうなったんだろう・・・
正直来た当初は間違って佐佳枝ちゃん(本家の娘。本名:黒田佐佳枝【くろださかえ】)と一緒に剛姉(こうねえ)の後ろにいたけど、リベリオンの人達は良い人達ばかりだった。
そのあとAチームにきたんだけど・・・仲良くなれたのは大尉と隊長くらいだと思う。
元々の集まりが良くなくて、御飾評価と言うのが拍車をかけていたと思う。
剛姉や同僚さん達はかなりさばさばしていたけど、自分は何とか仲良くなろうと思った。
佐佳枝ちゃんはまだ年齢が達していないし(扶桑基準)、医療術士の玉子さんだからマッサージしかできないのだけど、以外と評価が高くてちょっと嫉妬。
ただ、陸戦部隊である新撰組の参入はどうにも受け入れがたいみたい。
そりゃそうだよね。だってここ、飛行場で空戦ウィッチメインだしね。
それからも、まあ、いろんなことがあったんだけど・・・
子供達の為に劇を披露するという事になり、劇は・・・まあ成功したかな?
子供達が喜んでいたし。うん、成功だ。
でもその後、ペリーヌさんとの会話で大尉が喧嘩腰で話しかけたのがいけなかった。
険悪になっていく雰囲気に私と佐佳枝ちゃんはワタワタするばかり。
最悪な事に剛姉が不在で止める人が居ない。
そんなこんなで模擬戦が開始されることになってしまった。
そして今現在。上空には私を抜いたAチームが滞空し、反対側にはたった一人のペリーヌさんがいた。
本当なら私も上がっているのだけれど・・・
「これはガリアの問題だ。」
と、言って剛姉が強引に引き下がらせてしまった。
「黒田隊長、どっちが勝ちますかね?」
「ペリーヌ殿の方だろう。実戦経験が違う。」
「ですよね。」
「ぁぃっ・・・ヵ?」
可楽さん、声小さすぎです。何いているのか聞こえません
そんなやり取りしている横でやきもきしていると、無線から声が聞こえてきた。
『ふふふふ。そなたを倒し、ガリアで最も強き者なろうぞ。』
『いや、私はどちらかと言うと巻き込まれた被害者なのだけど?』
『イザベル、ここにいる時点で共犯みたいなものだ。』
『なんだか賑やかですわね・・・』
もう、みんな無事に帰ってきてよ。
― ペリーヌ ―
後悔後先絶たず。
この現状、叔母様が聞いたら拳骨が降ってきますわね。
売り言葉に買い言葉とはいえ、ストレスのせいでカチンと来たのは仕方がないですわよね?
わたくしが馬鹿にされるのは良いですが、共に戦った者達を貶める発言だけは許せません。
勘を取り戻す事も兼ねて、軽くやりましょう。
『では、はじめ!』
『先手必勝!』
ふむ、狙いは悪くありませんわね。
軽く身を捻っただけですけど、避けられることを前提として射撃して、二人目が確実に当てにきた。
もっとも、
『あれ? 手前で弾けた・・・』
『シールド張っておらぬのに!?』
砂鉄の障壁を抜けられるとは思いませんけど。
三重の砂鉄障壁はこういう模擬戦で役に立ちますわね。
対人戦で使用したら、相手を削り殺してしまうのが難点ですけど。
「お返しですわ。」
『ぬぉ! 弾速が!?』
『これが噂に聞くレールガンか!』
残念。コイルガン式ですわ。それでも十分加速できますけど。
う~ん。こうやって見る限り、お飾りと言う評価は撤回しても良いですわね。
個性が出ていますけど、回避行動等はベテランと言っていいですわ。
ですねが、外様の評価が腐らせる原因と見て言い。
辻のオジサマあたりに連絡してみましょうか?
いえ。これは彼女達の問題ですわね。
ここから活躍していけば評価が変わる。今後に期待ですわ。
ああ、それにしても・・・
「いい天気。」
『この曇天がか?』
『小雨も振ってきた。ここらで決着をつけようぞ!』
ふふ・・・あの黒雲の中。いい感じに帯電していますわ。
このままいけば雷雨となるでしょう。
仕込みの為に砂鉄を全て上空にあげる。そしてワタクシも上昇。
『逃がさぬ!』
先頭になって追い駆けてくるのは例の大尉。
血の気が多いのは良いですけれど、もっと周りを見た方が良いですわよ?
そうしないと・・・
『これでチェックじゃ!』
『いやまて! 何かお可笑しいぞ。』
『うん。急に止るなんて何か企んでいると思う。ブリタニア張りに。』
それでも撃ってきましたわね。その度胸は御褒め致しますわ。
ですが、それも無意味。
『ぬ。お得意の雷撃か。』
『正確に打ち抜いたね。脳天に良く落としているからかな?』
『何を呑気に・・・ おい。空が・・・』
さて、ここからわたくしのダンス(ストレス発散)に付き合っていただきますわ。
―――――
取材クルーはその光景をけして忘れない。
上空に展開された魔方陣に落雷が落ちると同時にペリーヌの攻撃が開始された。
それは雷槍の乱舞。
とめどなく降りそそぐ雷光に、三人の少女は逃げ惑うばかり。
不動のまま攻撃を放つ女帝になんとか反撃をするが、雷光がペイント弾を蒸発させてしまうので届かない。
乱舞が唐突に止まり。見回すと今度は雷球が大量に出現していた。
ウィッチの一人が邪魔とばかりに一斉射すれば、大爆発。
吹き飛ばされた先にも雷球があり、避けようとするが今度は雷球が近寄ってきた。
一定距離離れると追ってこないが、今度は上空から先程よりも凶悪な弾が降り注ぐ。
弾は氷なのだが・・・砂鉄が入っていて磁力帯びていた。
氷弾が雷球に触れると爆発し、空は花火大会の洋装になった。
無論綺麗だとは思わない。殺伐とした爆炎がそんな思いを吹き飛ばす。
雷球が無くなる頃には三人の少女達は固まって攻撃に耐えていた。
そうでもしないと生き残れないと思ったのだろう。
『さて、フィナーレといきましょう。』
死刑宣告が唐突に下りた。
慌て視線をさらに所空に向ければ・・・今までの比ではない大きさの雷球があった。
『これは只の銃弾では壊れませんの。 受け取ってくださまし。』
彼女は指先に作った雷球を、軽く指先の指し示す方向を変える事で撃ち放つ。
三人のウィッチが逃げようとするが、なぜかバラバラにならない。
後から聞いた話だが、ストライカーを磁石みたいにしてくっ付けていたらしい。
逃げきれないと判断した三人は協力して大きなシールドを張り・・・雷球が直撃した。
みんなそれを見て応援の声を上げた。
そりゃそうだろ。だって誰が見ても魔王に立ち向かう勇者に見えたんだから。
でも魔王は容赦なかった。
『素晴らしいですわ。』
指を上に向け、
『感動的です。』
指先に雷球が出来て、
『ですが』
それが一気に巨大化して、
『無意味ですわ。』
追加で放たれた。
合流して、合体した雷球は更に巨大化。
とうとうその場に留まる事もできずに三人はそのまま地面に激突。
閃光と大爆発が会場を包んだ。
衝撃波で皆が転倒、へたり込む中、扶桑から来た陸戦ウィッチ達がのんびりと爆心地に向かった。
結果から言えば三人は生きていた。ただ、全裸だったらしい。
対戦相手のペリーヌ大尉は謝罪と賠償をしてくれたらしいが、三人の心には強いトラウマが植えつけられたという。
取材班は後にペリーヌに聞いてみたが、あれでも手加減した方らしい。
殺すつもりなら初撃レールガンで薙ぎ払うとか・・・
内容を知った九曜がペリーヌを叱るのは、三日後の事である。
以上です。
最終更新:2015年08月21日 05:01