401 :第三帝国:2015/09/20(日) 10:50:12
続いた単発ネタ2 GATE~
夢幻会、彼の地にて戦いけり
門の向こうは異世界でさらに過去の日本がいた。
異世界に繋がる門、それだけでも衝撃的であったが、この事実はさらに21世紀の日本に衝撃をもたらした。
しかもただの過去ではなく向こう側の説明が正しければ平行世界のとも言うべき日本であり、
平行世界が証明されたことに世界中の物理学者、SFファンが歓喜したが、
やはりと言うべきか、夢幻会が考えたように非常に面倒なことになりつつあった。
「打倒軍国主義!!」
「自衛隊も帝国主義者もイラナイ!」
「門を広く国際的に開放しろ!!」
世界の覇者となった1945年の大日本帝国。
という存在に激昂した各左派勢力が常に銀座の周辺でデモを行うような状態であった。
一連のデモは英語で盾の意味を持つ某団体とヘイトスピーチ関連で有名な某政治家などが主導していた。
また、特定の外国勢力との繋がりがあり公安の駒門英世がその対策に追われていた。
「これぞ軍国主義国にはない民主主義だ!!」
あまりに過激かつ下品な振る舞いゆえに賛同者は左派勢力だけにも関わらず、
マスメディアはそうした事実について報道しない自由(キリッ)を行使し賛同するばかりで、
軍国主義の大日本帝国に対して非難を浴びせ、政府批判に全力全壊であった。
「夢幻会で言われていたとおりになったな…」
門が開いて数ヶ月。
日本政府との交渉のために東京に赴いた吉田茂が嘆息する。
夢幻会から21世紀の日本について説明を受けた吉田は当初は信じられなかったが、
こうして見ると信じざるを得ず、自分の役割を改めて理解した。
「弱腰になりそうな日本政府の尻を叩け、か。
たしかにこれは世界が違うとはいえ後輩を指導しなければ」
この世界でも史実どおり、戦後保守派の開祖として名を残している吉田。
夢幻会が期待している働きは事なかれ、責任回避に動きそうな保守派を叱咤することだ。
(異世界では軍がさらに活躍すれば相対的に外務省の地位が低下する。
それだけはなんとしても避けなければ、今度こそ我々が主導してみせよう)
「閣下、お時間です」
「うん、ご苦労」
そんな政治家として思惑を抱えつつ、
日本政府側と相互首脳会談、大使館の設置に関する交渉に向かった。
この後首脳会談について具体的な日程と正式に大使館の設置が決定された。
そして、門の向こうの異世界では諸王国連合軍を撃破した自衛隊、日本軍がいよいよ動きす。
最終更新:2016年10月26日 11:17