「坂本少佐ー。ここに置いておいたもの知りませんかー?」
「むっ・・・・・すまんな。私は見ていない」
「どこに行っちゃったんだろうなー?私の自信作だったんだけどなー」
ルーデル達が出発した後の基地にてこんな会話が交わされたという・・・
戦艦型ネウロイの攻撃は凄まじかった。建艦中に対空火器を増やす工事を行っていたせいか
凄まじい数の対空火器がハリネズミ如くに搭載されていて、それがネウロイにではなくウィッチに向けて発射していく
その凄まじさは少女たちを泡ふためき、逃げ惑っていた
「うにゃーーー!!こんな凄い攻撃初めてだよーー!!」
ルッキーニちゃんがそう叫びながらも、すいすい弾幕を躱しています
「ど・・・・どうすればいいんですかぁ!?」
リーネちゃんはシールドを張って必死に耐えています
その弾幕の中、ルーデルは
「ビビるな!このネウロイの攻撃は外付けタイプのだ!!対空火器を破壊すれば再生することはない!
慌てずに、一つずつ破壊するぞ!ビショップ!後方からの支援を任せた!!
ルッキーニとポルシェは私に着いて来い!アーデルハイド達は右を攻めろ!」
そういうや否や、体をクンと反転し急降下を開始する
それを見た、残りのメンバーも共に出撃する
勿論、急降下を始めたウィッチ達に対空砲火が集中されていくが
ルーデルが張ったシールドにより、無傷のままいることができた
「・・・よし!投下!!」
ルーデルはある高度にたどり着くやストライカーの翼に取り付けられた小型爆弾を投下する。
小型爆弾なので本来、威力はそれほど無いのだが・・・・ルーデルの固有魔法
強化により中型爆弾並の爆発力を発揮したのである
この爆発により高射砲と機銃座のいくつかが潰れ、爆炎によりネウロイを目くらます
その中をルーデル達が突入する
「ヒャーーハハハッーー!!汚物は消毒でヤンス!!」
それまで死んだ魚のような目をした扶桑のウィッチが生き生きとしていたのが印象的です
ルーデルさんはゴチャゴチャと置いてある対空火器を縫うように飛びながらも
手に持った機関銃で一つ一つずつ破壊していきます
勿論、対空火器も反撃してきますが、近すぎるせいか、対空火器の動きにルーデルさんたちに着いていけず
殆どが通り過ぎた後に空しく火線が通り過ぎるだけです
時々、中りそうになる対空火器もありましたが、その時はリーネちゃんの狙撃によって
破壊していくので、大丈夫です。
ルーデルさん達が弦側を破壊しながら、後尾にフライパスした瞬間に残された対空火器が集中してきますが
慌てることなるく、バラけることで被害を無くしていきます
破壊状況を見ていたルーデルさんですが指をさしながら
「右から破壊するぞ!右にくっついている艦体を狙うぞ!」
そういうや、一斉に突撃します
狙われた艦体が必死の対空砲火を打ち上げますが、先ほどと比べて火線は薄かった
ルッキーニちゃんとポルシェさんが急降下一撃離脱で破壊していき、ルーデルさんは砲塔の真横にボバリングしながら
手に持った機関銃で缶切りするかのように回りながら撃ち続けていると、弾薬庫に誘爆したのか、巨大な火柱が打ちあがり
誘爆が誘爆を呼び、右舷にあった艦体が大きな爆発を起こしながら脱落していきます
「いいぞ!続いては左だ!」
ルーデルさんがそう宣言しますが、私は先程気づいた事を報告します
「ルーデルさん!先ほど抜け出したネウロイの大群の一部がこちらにやってきます!」
この言葉通り、先ほど抜け出したネウロイの群れの一部が戦艦型ネウロイを守るためか反転しており
その距離はまもなく到達するといったところだ
「ふむ・・・・無視してもいいが、大事を取って殲滅するか・・・
ミヤフジィ!!2番目の弾薬箱をよこせ!!」
「は・・・はいいいぃぃぃ!!」
私はその言葉通りに急いでルーデルさんの処に駆け寄り2番目の弾薬箱を渡します
なお、箱の改良技術により箱は4箱まで持てるようになっており、1番目は全員が携帯している銃の弾丸
3番目が故障した時の予備の銃、4番目が部品交換用と用意しています
2番目が出撃直前でルーデルさん用意した箱で中身は知りません。
弾薬箱を受け取ったルーデルは
「フンッ!」
気合が入った拳で弾薬箱の蓋の上を貫き通し、中身ごと引っ張り出す
「そ・・・・それは!!」
その中身は見たことがあるものでした
「シャーリーさんのお気に入りのガトリングじゃないですか!!」
いつぞやの研究所で見せてくれたガトリング銃であった
「散歩していたら面白い物が沢山あってな、その一つを拝借したのだよ」
ルーデルはそういうや否や、ガトリングを反転中のネウロイに向けて
「沈め」
猛烈な射撃を開始する
シャーリーさんが気に入るだけに凄まじい弾がばら撒かれて、あるネウロイは蜂の巣になったり
ある大型ネウロイは足が砕かれて下にいた小型ネウロイを潰されたたかと思うと続く射撃で砕かれました
射線から逃げようとしたネウロイもいましたが、他のネウロイと衝突し転がり落ちながら蜂の巣にされました
こうして、あれほどの数もあったネウロイが殆ど掃射され、後はペンペン草すら生えませんでした
「フハハハハ!!次はお前だ!!」
そういうや、否や、ガトリングを戦艦型ネウロイに向けて猛烈な射撃を開始する
元戦艦のは流石に簡単に穴は空きしなかったものの、弦側にあった小型艦体のは
効果はあったようで、小さな穴がだんだんと拡大し、瞬きした瞬間には大きな穴が穿き
そして、弾薬庫に到達したのか、先ほどと同じように大爆発を起こし、脱落していきました
「・・・・すごーい」
私はそれだけしか言えませんでした。
戦艦型ネウロイも周りが火に包まれながら、とうとう停止しました
「ネウロイが止まりました!」
「うじゅ!!止めさすにゃー!!」
リーネちゃんとルッキーニちゃんが歓喜の声をあげますが
「・・・・いや、まだだ」
ルーデルさんが否定します
――――グオオオオオオオオオーーーーーーーン!!
大地から腹に轟くような雄叫びをネウロイが上げたかと思うと
赤く光り、燃え続ける艦体を切り捨てながら、地面を離れ大空へ飛び立っていった
「うええええええ!!こんなのありですかあ!?」
「ネウロイは時折、予想できないことをやってくれるなあ!」
私は混乱の声を上げ、ルーデルさんは楽しそうに言います
空を飛ぶ戦艦ネウロイは主砲を旋回するや否や、発砲してきました
私達はそれを見て、回避しましたが、空中で主砲が次々と炸裂してくるため、今にも墜落しそうです
最悪なことに、戦艦ネウロイの後部に設けられていた開口部から、小型の空中ネウロイが出てきました
それも大量です
「む・・・・不味いな。これだけのネウロイの数が出ては・・・・」
ルーデルさんが珍しく弱気を言います
それもそうです。私たちは戦艦ネウロイを相手するために対艦装備に特化しておりガトリングも先ほどの掃射で弾丸が少なくなっていて
通常の機関銃を装備しているのは護衛のルッキーニちゃんだけしかいなかったからです
絶体絶命の私達でしたが・・・・
どこからともなく、飛んできたロケット弾頭が小型ネウロイの頭上で炸裂し
散弾がネウロイを纏めて打ち砕いた
「これは・・・?あちらの方角か?」
そちらを見れば、大きな筒を持ったエイラさんに後ろから弾込めアシストするミーナさんがいた
「・・・・いいわ!撃ちなさい!!」
「オチローー!!」
その掛け声とともに発射された弾は小型ネウロイの真ん中で爆発し纏めて落ちていく
「ミーナさん!エイラさん!!」
私が歓喜の声を上げていると、遅れてエーリカさんやバルクホルンさんも来ました
「やっほー。私もいるよー」
「雑魚は私に任せろ!!」
そういうや否やバルクホルンさんは腰につけていたロケットを発射し
発射されたロケット弾はサーニャちゃんのように大爆発を起こしネウロイ達が落ちていきます
「いいわ!私たちはこれにてルーデル大佐の援護に回ります!」
「「「了解!(ダナ!)」」」
激戦はまだまだ終わりそうにありませんでした・・・・・
おまけその1
シャーロット・E・イェーガー製ガトリングガン
これは、以前ガトリングを作り上げて、その破壊力に気に入ったものの、電力駆動からくる
大きく・重く・かさばっており、その事に悩んでいたが、偶々砲兵ウィッチの魔導力伝達の話を聞き
それをヒントに、魔力で駆動する方式に変更してみて、大幅に軽量化と小型化に成功し
実験を済ませて、特許に出す予定だったが、ルーデルがかりぱ・・・・拝借された
最終更新:2016年02月14日 07:53