692 :影響を受ける人:2015/04/26(日) 22:35:18
この作品にはTS要素が含まれています。
オリキャラ化が含まれています。と言うかオリキャラが出てきます。
最低系である最強要素があります。
それでも良い、という方のお読みください。
“オニグモ”の進撃は止まらない。護衛が剥がされてもなお突進する。
彼に連携と言う言葉は無いのだろうか?
それでも敵戦力は、
“アホウドリ”×2
“ウシアブ”×6
“スズメバチ”×23
と激減している。
危険な“アホウドリ”は早々に始末し、最も厄介な“スズメバチ”を掃討し終わればどうにかなりそうだ。
それを知ってなのか、前線に適増援が続々と到着しているという情報が入ってくる。
大陸方面軍司令部としては各個撃破の要領で“オニグモ”を仕留めたい。
「頑張ってほしい。なんとしても前線を押しとどめ、時間を稼いでくれ!」
激励と共に下された命令を受け取り、本命を生かすべく、前線はさらに激しい戦闘に入っていった。
その上空を義勇飛行隊が飛んでいく。
―――――
「よし、見えたな。」
アドルフィーネ・ガランドはそのまま通信機に手を添えると命令を下す。
「ドライ・フィア両隊は左翼を援護しろ。
フュンフ隊は地上援護に徹するように。
アインツ・ツヴァイ両隊は私に続け!」
『『『『『了解!!』』』』』
編隊が次々にブレイクしていく。
中央に向かって突進していくガランドは銃を構え、下から駆け上がる“ウシアブ”に狙いを定める。
登場当初こそ強敵と思えた“ウシアブ”であったが、あまり旋回もしないので“スズメバチ”よりは組みやすいと認識されている。
攻撃方法もアップダウンのみ。鼻先に向かって射撃をすれば比較的倒しやすい。
「良い的だぞ。貴様。」
最近読んだ扶桑の漫画(
夢幻会製)から気にいたセリフを言いつつ射撃を叩き込む。
銃弾は狙い通り敵に命中したが、直前で身を捻られてしまい翼に当たっただけ。
それでも体勢を崩す事には成功し、斧を背負ったウィッチが目ざとく見つけて叩き割る。
「おっと。」
つい見とれてしまったが、上空から襲い掛かってきた“スズメバチ”の攻撃をシールド防御で逸らし、反撃を叩き込む。
しかしめくら撃ちに近いせいで全弾外れてしまった。敵はそのまま降下しつつ右に旋回する。
追撃しようと思ったが、とりあえず部隊指揮に集中せねばならない。
少々惜しい気持ちを押し殺しつつ中央部に斬り込んだ。
その途中で今回全部隊に配布されたマフラーを少しだけ見やる。
「さて、このマフラーの力・・・試させてもらおうか。」
扶桑で作られた特別な織り方の生地。その効果を聞いた時は眉唾物。
しかし戦場で実際に使っている場面を見て考えを改めた
そして今回、初めて使う。
やり方は簡単、魔力をこのマフラーに流す様にすればいい
693 :影響を受ける人:2015/04/26(日) 22:35:53
「お・・・これは・・・」
ほんの僅か流しただけだというのに、ストライカーがさらに勢いよく回り出すのが感じられ。
魔法で強化している体にさらに充足感が満ち溢れる。
ためしに魔眼を起動すると、
「は、はははははは!」
おもわず笑いが出るほどに良く“視える”。
銃を構えて射撃をすると先程よりも弾速が早くなり、当たったネウロイが数発で砕け散る。
「すごい・・・すごいぞこれは!」
扶桑が高額で取引する理由がよくわかる。
これだけ強化してくれるなら、どんなにお金を払ってでも手に入れたい。
惜しむらくは長時間運用が出来ないという点だろうか。
既にマフラーは、端の方から魔力光独得の蒼い光と共に燃え始めている。
この蒼い火は人体に全く影響はない。
『うわぁ・・・シールドが今まで以上に頑丈だ。』
『あははははは! ほんの数発で“スズメバチ”が砕ける!』
『魔力の消費が少ない・・・これは本国に言わないと!』
通信から部下の声が聞こえてくるが、思いは一緒だ。
しかし敵はまだいる。
「各部隊、気を抜くな!
マフラーもそう長くは持たん。
予備があるとはいえ、それほどあるわけでもない。気を引き締めろ!」
『了解です!』
『この状態なら負けない!!』
『スコアを稼いで、少しでも印象を良くしないと!』
―――――
ガランドが左翼側を守るように動いたため、自然と右翼側を守ることになったエリス率いるリベリオン義勇飛行隊は、呪歌使いのウィッチを護衛する事も含めて動く事となった。
魔導マフラーの御蔭で暴れまわる中央部を横目で見つつ、エリス達は連携で敵を圧倒する。
「スペード隊は右から攻めて!」
『了解!』
「ハート隊は突き上げてくる“ウシアブ”を左に!」
『了解しました。』
「クローバー・ダイア両隊、“スズメバチ”が前に出てくるから弾幕を!」
『『了解です!』』
誘導を主にし、敵の進路を限定してクロスファイヤーポイントに誘い込んで一掃する。
言葉にすれば簡単だが早々上手く出来ない。
しかし質が足りなかったリベリオン義勇飛行隊は、連携を重視して訓練と実戦に明け暮れた。
その御蔭もあり、突出した面は無いがどこに投入しても安心できる戦力として見られている。
あらかた“スズメバチ”を片付け、旋回している“アホウドリ”の方を向いて飛翔する。
高火力・高速力・高防御力。
三拍子入った強敵の一種。
本国でも「本当にこんな奴が出たのか?」と懐疑的だった。
しかし観戦武官や、エリスの詳しい報告を受けてようやく信用してくれた。
そして同時に本国の武装強化も入ったという。
まず最初にあげられたのは、通常戦力でも小型ネウロイくらいなら問題なく勝てるという事。
しかしその為には鈍重であってはならず。更に高火力でなければならない。
急降下も出来ないといけないから機体は頑丈にしなければならない。
これらを基にすると、F3Fなんてもっての外。
次に採用予定だったF2A【バッファロー】ですら役にちそうにない。
そうなると開発中のF4Fが期待できそうだ。が、今度は旋回能力が足らない。
となると史実の様なF6Fを待たないといけなくなるため。開発が急ピッチで進められているという。
他にも対抗できそうな機体が無いか、開発を急がせてはいる。
しかしまだ戦禍にまみれていないので、その開発速度はかなり遅い。
唯一ブローニング社が儲けているくらいだ。
694 :影響を受ける人:2015/04/26(日) 22:36:25
地上戦力としても、今の戦車ではすぐに役に立たなくなる。
M3中戦車は後に駆逐戦車に改造させられて国外販売。
M4中戦車をとりあえず採用、中繋ぎにしてさらなる重戦車開発に乗り出す予定だ。
他にもあるのだが・・・話を戻す。
「次の獲物はアイツよ。」
『うぇ・・・“アホウドリ”ですか?』
「そうよ。
今回は魔眼使いのあの子はいないから、手探りで倒さないといけないけどね。」
『それは・・・きついですね。』
「いままでが贅沢なのよ。
本国に戻って、また派兵されるなら慣れておかないとね。」
部下の泣き言に陽気に答えつつ弾倉を取り換えておく。
レバーを引いて銃弾を装填すると、通信機に向かって指示を下す。
「全部隊に告ぐ!
スペードは左翼、ハートは右翼、ダイアは上から攻めて銃座を潰しなさい。
クローバーと私達ジョーカーは三部隊の護衛よ。
さあ。お仕事、お仕事!」
『『『『『了解!!』』』』』
エリス達は一糸乱れぬ編隊飛行で“アホウドリ”を包み込むように責め立てる。
けして油断せず。堅実に攻める様子は他部隊から見ると一つの生き物の様に見えた。
交流会で見せた実力はいかんなく発揮されている。
地上から見上げていた兵士が、
「空を見上げてみたら、“アホウドリ” を中心にウィッチが規則正しく舞っている様に見えた。」
と言う証言を残した。
二つの義勇飛行隊の活躍により、最前線の崩壊は無く。
敵の足止めと、増援部隊の殲滅は完遂されたという事を書いておく。
以上です。
両部隊が活躍する場面が圧倒的に少ないと感じまして・・・
つぎはもっちゃん達だ!
最終更新:2016年02月14日 19:29