204 :影響を受ける人:2015/05/24(日) 22:35:42
この作品にはTS要素が含まれています。
オリキャラ化が含まれています。と言うかオリキャラが出てきます。
最低系である最強要素があります。
それでも良い、という方のお読みください。
乱戦から脱する事が出来た狐狸部隊所属のウィッチ二名が、二体の“スズメバチ”からの追撃を引き付けた。
当初は引き離して坂本美緒を追跡しようとしたのだが、ベテラン二人を引き離すには至らない。
狐狸部隊と戦っていたネウロイは敵が二つ離れたことに驚愕し、慌てて追撃しようとしていたのだが、江藤敏子の奮闘により拘束されてしまう。
元より数が違い過ぎる。
それでも高速出来ていた事が、技量の高さを伺わせて入るが・・・
美緒はそのまま“オニグモ”に向かって突進する。
既に目の前で激しい攻防戦が繰り広げられていた。
先端部分から同心円状に配置されている発行部分から、薙ぎ払うようにレーザーが放たれ。
砲身からは、高角砲に引けを取らない大口径砲弾が飛び出してくる。
幸いネウロイの実体弾は全て発光しているので、見て避けたり防御は出来る。
しかしその攻撃が当たると後方に思いっきり吹っ飛ばされ、腕に痺れが残れば良い方、最悪は折れてしまう。
更にオニグモは自転しており、並行飛行して攻撃が出来ない。
回転している間に修復し終えて、もう一度攻撃してくる。
地味なだが嫌な行為だ。
それに苦戦している仲間を見て、自然と銃を握る力が強くなる。
「目的を見失うな。
まずは・・・弱点を見る。」
焦る気持ちを抑え、口に出しながらも冷静に行動をする。
―いいか坂本。 焦ってはいけない。焦りは手元を狂わせて、更に焦りを生む。―
―だから口にすると言い。自分に言い聞かせる様にすれば、焦る心も落ち着くはずだ。―
以前言われた事を思い出し、一度目を瞑る。
「先輩・・・ 行きます!」
銃を握り直し、【透視】を開始した。
魔眼殺しの眼鏡が魔力に反応し、青白く光り輝く。
視界が薄ぼんやりと曇ったかと思うと、“オニグモ” の黒い巨体を透かしていく。
核の場所は・・・以前と変わらない。
以前と同じ個体・・・・・・
複雑な思いが、胸中を駆け巡る。
そんな思いを、被りを振って振り払って無線機に手を添えた。
「こちら坂本美緒一飛曹。
敵の核と思しきものを発見。前回と同じ位置で中央部、中心線上にあり。
これより 印 を付けます。」
『了解した。
だが、少し待ってくれ。』
銃を“オニグモ” に向けて、何時でも発砲できるようにしたが、北郷章香が待ったをかけてきた。
以前の失敗は話してある。故に大人しく待つ事にする。
「了解しました。」
―――――
返答を聞いた章香はレーザーを避け。
実体弾をシールドで防ぐのではなく、滑らせるようにして凌ぐ。
ベテランのウィッチも同じ様にして回避しているが、学兵達は攻撃は控えて回避に専念している。
205 :影響を受ける人:2015/05/24(日) 22:36:25
「さてと・・・」
目の前には豪雨の様に攻撃を放つ巨体。
攻撃を受けても中々回避しようとしないのは、己に相当自信があるからだろうか?
だがこちらとしては好都合。
「よし、脅かしてやれ。作戦開始だ!」
『『『『『了解!』』』』』
回避に専念していたウィッチらが、号令から一転して攻勢に出る。
二人一組で射撃し、次々に弾丸をブチ込んでいく。
全員がバラバラにと言うわけではなく、一定方向から集中してだ。
回転運動に付き合う形で、並行飛行しているのだ。
無論そんな事をすれば集中火力が遅いかかかる。
しかし二人一組の一人が防御に専念する事で凌ぐ。
なぜこんなことをするかと言うと、敵の対空攻撃領域に穴を作るためだ。
事実、絶えず火力を叩きつけられた一面から、次第に投射火力が無くなっていく。
そこに墳進砲を構えたウィッチが飛び込んできた。
「喰らえ!」
射程距離まであまり抵抗も無く侵入できた彼女は、すかさず墳進砲を構えて引き金を引いた。
さすがの“オニグモ”も、墳進砲のダメージは受けたくないし、攻撃力が低下している所を直して置きたいために、タコの様な足を一気に閉じる。
そして急加速で墳進弾を回避し、止った所を真上から一直線に下までペイント弾を受けてしまった。
「うむ。これでいい。」
目標を達成した事確認した章香は、ちらりと降下していく美緒を見る。
振り返って“オニグモ”の巨体に、ちゃんとに印をつけることに成功したのを見て、笑顔になっていくのがわかる。
そんな彼女の元に、仲間達が駆け付けて一時的に離脱していくのを見送った。
坂本美緒の役割はこれで終りだ。
これ以降は弾薬係を守る任務に入る。
「皆見たな。
後輩がちゃんとに仕事をこなしたんだ。
我々も後れをとるな!」
通信機に怒鳴り、返信も聞かずに通信を切る。
章香の顔には、自然と笑みが浮かんでいた。
―――――
―不味い、不味い!―
“アホウドリ” の一体が少し焦り気味に戦場を見渡す。
やはり護衛戦力が少なさすぎたのが、段々響いてきていた。
拘束していた筈が、何時の間にか拘束されている状況になりつつある。
目標とした小さな反応は、確かに遅いのだが巧みに射撃をかわす。
速攻で片づけるはずが、夢中になり過ぎて味方が苦戦してしまっている。
―仕方がない・・・
追撃を止めろ。援護に回って蹴散らせ!―
ここに至っては仕方ない。
攻略できない目標にかまっている時間は無くなった。
大急ぎで踵を返して援護しないと、全滅する可能性がある!
―あいつはどうする?!―
もう一つの反応を追っていた“アホウドリ”が、“オニグモ”について聞いてきた。
ちらりと見ると、同じ所を攻撃されているのがわかる。
あの不明な攻撃を受けたのだろう。
何度も急加速で逃げているのがわかり、次第に離れていくのがわかった。
さらに ―援護しろ!― と、五月蠅く言っているのもわかっている。
206 :影響を受ける人:2015/05/24(日) 22:37:01
―警告を無視したアイツが悪い。―
―援護しないのか?!―
―俺達はしない。他の小さい奴らに向かってもらった方がいい。―
―わかった。引き返す。―
“アホウドリ” が踵を返したのがわかった。
今だ五月蠅く援護要請しているのを尻目に、二体は“スズメバチ” の援護に向かう。
取りあえず ―増援を何とか回すから。なんとか耐えろ― と言うと、更に怒鳴り声を発する。
余りの我儘っぷりに、怒りと呆れが思い浮かぶ。
人間なら溜息を吐く場面で、突如として絶叫が響き渡る。
―ガぁぁァァァ!!―
―な、何があった!―
―ち、畜生・・・ 下に敵がいた・・・―
視線を向けた先では、下部をズタボロにやられた“アホウドリ”高度と速度を下げていくのが見える。
彼は誤って対空陣地が待ち構える迎撃エリアに侵入していたのだ。
小さな反応・・・弾薬係のウィッチが、回避するついでに悟られないように連れてきていたのだ。
夢幻会主導で研究された。入念な隠ぺい工作により対空陣地がある事がわからなったのだ。
そうとは知らないネウロイ達は、今見える大地には、大量の敵がひしめいているように思えたいた。
だが、むやみに攻撃は出来ない。
攻撃に入れば、多少なりとも速度が落ちてしまう。
今は“スズメバチ”の援護が優先される。
―離脱して回復に勤めろ。―
―承知した。何とか前線に救援要請をしてみる。
味方の数が足りなさすぎる・・・―
―無駄だとは思うが・・・ やっておいてくれ。―
人間なら頭を掻かたいくなくなる事態の悪化に、長距離射撃で敵を蹴散らす。
そしてそのまま突撃していくのだが・・・
その中の一人がこちらに向かってきた。
―そいつはまずいです!―
―強敵か?―
―はい!―
報告してきた“スズメバチ”に礼を言うと、火力を集中させて照射する。
敵は横に滑るように移動しつつ光る盾を三枚だし・・・レーザーを反射させて返してきた。
慌てて照射をやめて回避する。
これは・・・確かに手強い。
戦場は、さらに激化していく。
以上です。
今度はネウロイ側が苦戦しています。
でも、“オニグモ” がまだ大暴れしてないのよね・・・
最終更新:2016年02月14日 19:42