99 :影響を受ける人:2016/02/14(日) 22:54:45
原作:ストライクウィッチーズの設定を使用し、提督の憂鬱を含んだ者を使用しています。
ORETUEEEが含まれています。
キャラ改造が有ります。
TS表現が有ります。
独自設定、独自解釈が有ります。
それでもよろしければ御読み下さい。もし駄目だという方は存在しないモノとして無視してください。
宜しくお願い致します。



九曜ストパン【ライトニング・フォックスVSバーニング・フォックス】



ストライクウィッチーズと言えばなんでしょうか?

―有名パイロットのTS。
―戦う少女達。
―人類を一つにまとめる敵。
―ファンタジー要素の魔法。
―ミリタリー。
―パンツじゃないから・・・ゲフンゲフン

以上のものがあげられるだろうし、他にもあるだろう。
しかし現実にその世界で来る者達にとっては普通だ。
昔から女性が強い要素もあるので、男女不平等はあまりない
そしてこの世界で代表的な魔法と言えば、

―シールド

と言うのがある。
飛行魔法もあるのだが、主に言えばこちらだ。
そして、かつての夢幻会が転生したこの世界において、扶桑皇国ほどシールドを研究している国は無いだろう。
各国も研究はしているだろうが、ある一人の人物により隔絶されたモノに変貌している。

古の生き証人、九曜葛葉。
転生前は大日本帝国首相、嶋田繁太郎。

300年前の戦国時代に転生し、事故により長命を授かった最強のウィッチだ。

防風シールドはウィッチにとっては普通だが、気圧変動を誘発させるシールドは驚愕させた。
遮るのではなく濃度で誘導させるという発想。
必要な酸素を意識して多く取り込み、二酸化炭素を排せつにより更に加速に生かす。
シールドを厚みのない刃に変貌させて切り付け、術式を付与する事で様々な属性魔法を顕現させる。
魔方陣が丸いからシールドも丸い常識を、四角く加工したり、円柱状にしたり、立体的に膨らませたりもした。

これらには熟練の技術が必要になってくるものの、世界各国のウィッチが誰でも習得できる。
扶桑皇国のアドバンテージともいえるのだが、昔から行っていた政策によりウィッチとしての寿命が長いのは、誰にも真似はできない。
まあ話は戻すが、長命のウィッチが長い時をかけて研究した結果が凄まじいという事だ。
もっとも、単体火力の方が注目されていて、こちらはそれほど有名ではないのだが。


―――――


「それで、大将。」
「・・・ん?」

現在二人のウィッチが、自分の獲物である銃器を整備している。

【ライトニング・フォックス №3 ルチアナ・マッツェイ『エリア・オーバー』】
【ライトニング・フォックス №4 ドミニカ・S・ジェンタイル 『パンドラ・ボックス』】

二人共九曜葛葉の教え子であり、規格外の能力を持つにいたったウィッチだ。
ルチアナは自分の獲物、倉崎製スナイパーカノン【ハルコンネン】の整備を終えて、先程からダンマリ状態の仲間を見る。

100 :影響を受ける人:2016/02/14(日) 22:55:20

「やっぱり気になるのでしょう?」
「なにがだ。」

努めて冷静に、平坦に答えるドミニカだが、付き合いの長いルチアナにとっては丸解りだ。

「【バーニング・フォックス №4 パトリシア・シェイド】」

名前をいうと、僅かに動きを止めたのがわかり、

「二つ名は、【シールドマスター】」

二言目で整備の手を完全に休めた。

「やっぱ・・・気になるよ。」

そのまま顔を上げるが、視線の先には倉庫の天井が見えるだけ。
だが、思っている事はルチアナにもわかる。
ドミニカは特技を得るために、シールドを犠牲にしている。
展開できなくなったわけではないが、併用する事が難しくなってしまった。
そして、マルセイユ同様に仲間を羨む部分もある。

一撃の火力では、『ボンバー・キャノン』佐藤華乃(さとう かの)が。
近接能力では、『ボーパル・バニー』イリス・モンフォートが。
指揮能力では、『フィールド・コンダクター』ヘルミオーネ・ゲーリングが。
地上活動では最速の、『マンティス・ホッパー』アイアネス・アッカーソンが。
超超長距離狙撃では、後ろにいる『エリア・オーバー』ルチアナ・マッツェイが。

それぞれに特徴があり、それを生かして比べ物にならないスコアを叩きだしている。
むろんドミニカも、殲滅能力では他のメンバーよりもある。
絶え間ない銃撃に、高火力兵器を自在に運用できる異次元倉庫。
メンバーからは頼りになる荷物持ちで、広範囲火力で頼られていた。
しかし・・・特技として得たものは、一人で戦うスタンスだったドミニカにきつい縛りを設ける結果となってしまっている。

それ故に自分の背中を預けられるパートナーは必須であり、メンバーの中でも預けられるのは限られている。
いまでこそジェーン・T・ゴッドフリーがいるが、見つかるまでの間は大変だった。
それ以前に最大積載量10tなのだが、現在では最大3t~5tの間で使用しているので、多少はシールドを張る余裕がある。
早々10tなんて消費は無いし、用意するだけでも大変なのだが・・・
話がずれたが、シールドに関して思い入れが無いと言い切れない。

仲間の一人、シールド使いの菅野直枝でさえ“マスター”とはいわれていない。
彼女も修練していると言うが、硬化させるのに特化しているので苦戦して言うという。

「まあ。今は頼もしい仲間です。」
「それは同意だ。
 おかげで充分暴れられる。」

空気を変えるためにおどけて言うと、ドミニカは獰猛な笑みで笑う。
大量の銃器で暴れるというコンセプトは、本当に彼女にあっていた。
愛するジェーンに不満は無いが、“全力”で暴れられないというのは不満だった。
つい先日小型10体・中型3体ほどのネウロイを、全力全開の火力で殲滅できたことがこのほか嬉しかった。
【シールドマスター】の名に恥じない活躍が目に焼き付いている。

その後、二人は談笑しながら整備を続けた。
ルチアナは一丁しか整備しないので、大量に使うドミニカを手伝う。
この作業も修業時代にはみんなでやったものだ。
主に文句を言うのはライバルであったマルセイユだけども。
そんな中、いきなり少女が飛び込んできた。

「大将!」
「ん?」

呼びかけられたので振り返ると、相棒のジェーンが息を荒くして立っていた。


―――――


落ち着かせて話を聞くと、談笑していた中で誰強いのかというもになったらしい。
まあ、よくあるはなしだ。そして結末も予想できた。
ジェーンはドミニカを押し、フェルとマルチナはルチアナを、パティをアンジーとドッリオが押した。
そしてそれぞれが主張し合い・・・一人だけのジェーンが飛び出してきたのだった。
話を聞いた二人は苦笑するのみ。

101 :影響を受ける人:2016/02/14(日) 22:56:10

一応戻ってみると残っていたメンバーの視線がこちらを向く。
その眼力にちょっと引いたルチアナは、視線をパトリシア・シェイドにむけると彼女も困った表情をしている。
椅子に座っていたフェルナンディア・マルヴェッツィがそのまま勢いよく向かってきて余計に下がる。

「ルチアナ! 貴方が一番強いわよね!」
「えっと・・・」

答えに窮して、助けを後ろにいるドミニカに向ける。
話題にあまり興味のないドミニカだったが、取りあえず部屋の中に入れてもらって椅子にドカリっと座った。

「勝ち負け付けてどうするんだよ?」
「ふ~ん。あなた、自負が無いの?」
「あるさ。ただ吹聴してどうするんだ?
 それで何か良い事でもあるのか?」
「む、ぐ・・・」

最もな物言いにフェルが黙りこむ。
それにちょっとだけ気を良くしたジェーンだが、根本的な解決になっていないのでドミニカの傍による。

「でも大将には、あの圧倒的な火力が有るじゃないですか!」
「でもなぁ・・・」

その後も何かと言うが、おだてに弱いはずのドミニカは乗らない。
頬を膨らませる相棒の姿に、内心で満足しつつ表情はすごく面倒臭そうにしている。
そこにトラブルメーカー事、フェデリカ・N・ドッリオがニヒヒと笑いながら提案をした。

「実際に戦ってもらえばいいでしょう。」
「おい。勝手に決めるな。」

抗議を上げるドミニカを無視して、ドッリオは指をたてて教師の様に言う。
この場にストッパーの竹井醇子がいれば威圧で止めるのだが、あいにく打ち合わせでここにいない。
故に暴走はとどまる事が無い。

「総当たりで戦えば、誰が強いのか。すぐわかる。」
「ついでに部隊の士気も上げよう。ですか?」
「その通り!!」

豪快に笑う隊長に、その場にいた全員が呆れた。


―――――


こうして最強決定戦が組まれたのだが、当然のごとく竹井醇子は鬼となった。
最強決定戦の為の書類造りは全て隊長たる彼女が作成する事になり、その他の書類もやる様に言われた。

「ええ! それじゃ私見れないじゃん!」
「見なくてよろしい。」

笑顔が恐ろしかったと後にドッリオは言った。
それはともかく、対戦する事になった三人の表情は・・・いつもと変わらなかった。
ルチアナは苦笑しているし、ドミニカはやる気がなさそうで、パティは微笑んでいる。
基地内では、

「ドミニカの姐さんが強いに決まってるぜ!」
「いや、ルチアナ嬢の狙撃は豆粒の相手を狙えるほどの狙撃能力。
 アウトレンジから攻めれば・・・」
「【シールドマスター】の盾を越えられるのか!?」

とまあ、分かれていた。
当事者の三人としては、わかりきった答えの前にどうすればいいかと考えるのみ。

102 :影響を受ける人:2016/02/14(日) 22:56:51

「とりあえず、大将とパティさんとの対戦ですね。」
「そうだな・・・」

相変わらずヤル気のなさそうな声で答える。
その横では最終点検をしているパティが、確認を終えて構え直したところだ。
ドミニカはあまり彼女と話していなかったが、ちょっとだけ話す気になったので声をかける。

「やる気、十分そうだな。」
「そうですね・・・
 正直言うと、あまり良いとは思っていません。」

「ですが。」と続け、

「やるには全力で挑みます。」
「へぇ・・・」

感心して目を見開くと、彼女はにっこり笑って言った。

「先生も「やるからには全力で取り組むこと。」と、いっていますから。」
「・・・」

そう言えばそうだった。
修行最終日前に全力で戦ったわけではないが、九曜葛葉との対戦が決まった際。
その場にいた全員が無理だと思い、勝つことを諦めた。
だが九曜はそれを叱咤した。生き足掻け、と・・・
そして相手に失礼だとも・・・

「そうだな。
 やるからには全力で行くか。」


―――――


上空に上がった二人はそのまま旋回に入っていた。
ドミニカが右旋回、パティが左旋回。
下からみると八の字を描く形になっている。
二人が中央部で交差した時に、試合が開始されることになっている。

(さて、どうきますか?)

正直にいうと、シールド使いたる自分と、先輩の菅野直枝は【難攻不落】と言っていいくらいに落ち難い存在だ。
強固なシールドを張る菅野は、ドミニカにとっては最高の相棒であると同時に天敵と言える。
なにせシールドを揺るがす強力な一撃を喰らわせるには、強力な銃器が必要だ。
そして現状では高射砲改造の大砲しかない。
しかしそれでも傾斜装甲の応用をされると全く届かない。

そしてそれは自分にも当てはまる。
すなわちこの場にいるライトニング・フォックス二人は、自分を打倒する事ができないのだ。
だからこそ興味を持っている。
自分より長く修行を受けた彼女達が、この障害をどうやって取り除くのかを。
二人の緩やかな旋回は、交差する10数秒前で唐突に加速した。
ドミニカの腰につけてある異次元倉庫の穴から、加速用のロケット推進気が生える。

「え?」

ドミニカの手元に出現したスイッチでロケットが点火。一気に加速を開始した。

「ええ!?」

そのまま速度を上昇させながら一気にすれ違う。
慌てて振り返るが、ドミニカは更に肩と両腕からもロケット推進気を引き出し、加速してその場から離脱する。
すぐに銃弾を放つが、速度を見誤った銃弾は明後日の方向に飛んでいく。
てっきり中距離で撃ち合うと思っていたが、予想に反して彼女はい逃げの一手を打ってきた。

104 :影響を受ける人:2016/02/14(日) 22:57:37

すぐに射撃が当たらないと悟り、追撃するが、加速して離脱するドミニカには追いつけない。
歯噛みしつつ自分も奥の手、シールドの押し出しを使った加速法で追いかける。
魔力を著しく使うが、長距離戦を挑まれるよりはいい。
だが、追い駆けられることになったドミニカは、今だ火を噴く推進気を異次元倉庫にいれる。
そして引火する事が無い異次元倉庫内で 反 転 したロケット推進機が、自分に向かって放たれた。
ロケット推進機だと思っていたものは、最近持ち込まれた対大型ネウロイ用ロケット弾だった。

「うそぉ!!」

正体を思い出し、推進シールドを止め、慌てて最強固のシールドを展開させる。
ロケット弾は訓練用のペイント弾頭だったらしく、シールドを染め上げた。
が、その衝撃により行き足が止まってしまう。
その隙を逃さずに、今度は愛用のガトリング砲を持ち出した。
銃身とトリガーだけを出して一気に放つ。

「そらそら!」
「くぅっ!」

羽虫のような轟音が響き渡り、シールドを更に染め上げた。
ドミニカは自分のペースで攻撃しているが、やはりこの高圧縮シールドを突破するには至らない。
確かにあたれば魔力は消費されるが、修行により元々少ない消費が更に少なくなっているし。
頑強さも上がっている。
ペイントにより視界が潰されることだけを危惧して、多重展開に切り替えて一番外側のシールドを拡大する。

そして小型のシールドを鏡面シールドにして、ドミニカの位置を把握した。
そこからは九曜の修行を付けてもらった者達が使うように立体型真空シールドのバレル。
コイルガン式の反発シールドでもって加速を付与。
反撃を開始した。

「おっと!」

ペイント弾を放たれたが、慌てず騒がず逃げる。
同時に冷却時間にか言ったガトリングを収め、異次元倉庫から肩越しにバズーカを交互に発射する。
使い終われば出し入れ自由の倉庫内に戻り、新しいバズーカが支給されて来る。
これこそが、ドミニカの真骨頂。
絶える事のない弾幕は相手にかなりプレッシャーを与える事ができる。

(やっぱ。ナオみたいに耐えるか・・・)

だが相手もさる者。冷静にこちらに向かって射撃してくる。
鏡面シールドを攻撃すればいいだろうが、そうすると距離を詰められる。
相手はシールドブレードも使うだろうし、接近戦はイリスに任せたい。
これだから結果が見える戦いはしたくない。

(でもまぁ・・・)

しかし、

(ジェーンの前で、あんまり弱音は言いたくない。)

だから、

「落とさせてもらうぞ!」

絶対に攻撃を止めない。
全てのバズーカを使い切り今度は機関銃と、冷却を終えたガトリングを取り出す。
射撃を開始するが、パティには通じない。すると無線から声が聞こえてきた。

「その攻撃は意味が有りませんよ!」
「ああ知っているさ!
 自分にはイリスの様な斬撃も、華乃のような一撃も、ティナが持つ【斬鮫】もない!」
「ならばどうやってひっくり返しますか!?」
「敵に塩を送る必要はない!」
「何かあるのですね! その前に叩きます!」

105 :影響を受ける人:2016/02/14(日) 22:59:01

嫌な予感がして急制動をかけると、目の前を何かが通り過ぎる。

「うぇ! 柔軟シールドか!」

一瞬しか見えなかったが、ドミニカはすぐに正体を察した。
柔軟シールド。
硬いの反対、柔らかさを目指したシールドだ。
布のように柔らかく、ゴムの様に伸び、最も難易度の高い技術。
医療において複雑な内蔵関係を守る為に編み出されたシールドだ。

消毒をしなくていい布のようなモノなので、手術に必須の技術。
それの応用版が目の前にあった。
シールドブレードとの組み合わせはまさに凶悪。
九曜がやってみせた【十鞭(じゅうべん)】による攻撃で、大岩が砂になったのは印象に強く残っている。

「私が出来るのは二本だけですけどね。」
「くそったれ! 一撃でも入れば御終いじゃないか!!」

模擬戦ゆえに超振動も入っていないとわかるが、対人戦において凶悪な一手であるというのは変わらない。
今度は自分が回避に集中せねばならず、攻撃が緩んでしまう。
無論その隙を逃すパティではなく、色付きになったシールドを下に投棄し、同時に距離を詰める。

「これで御終いです!」

展開した盾鞭二本を駆使して攻撃と防御を両立させ、ドミニカに接近、追いつめる。
だがドミニカも負けてはいない。
多連装ロケットランチャー:フリーガーハマー四基による弾幕を張って対抗する。
だが、それは目くらましにしかならず。球形シールドでもって耐えられてしまった。
そして・・・

(もらった!)

ペイントの煙を抜けた先には、最後のあがきとして降下しつつあるドミニカが、私物の拳銃をこちらに向けていた。
だが相手の攻撃は通じない。だから落ち着いて銃身を下に向けて、気が付いた。
ドミニカは真剣な表情のまま。悔しそうではない。

(何かを狙っている?)

いしゅんだけ躊躇し、すぐにトリガーを引こうとした。
相手が撃っても自分のは当たる。なぜなら、絶対にシールドは貫けないから。
抜けないはずなのだ。
しかし、自分よりも先にトリガーを引いたドミニカのペンと弾が、自分のシールドを“無いかのように通過して当たる”までは、そう信じていた。

「え・・・?」

何が起きたかわからない。
自分が撃たれたのはわかる。白い軍服が青く汚れておるから。
だけどどうして攻撃が防げなかったのかが分からない。
何時も通りにシールドを展開していたし、多重構造だった。
高圧縮していたから、強度もあった。

「後輩。獲物を前にして舌を舐めるのはいけないぜ。」

混乱するパティの前で、ドミニカは悪戯が成功した悪ガキの様に笑っている。
何度も自分に当たったペイントとドミニカを行き来していた視線は、笑声と共に彼女の顔を覗き見る様に困惑の浮かべたまま見た。

「種明かしが欲しいか?」
「・・・はい。」

かなりしょ気ている様子を見て、昔見た菅野直枝を思い出した。
確かあれは、得意としていた高圧縮シールドわっさり再現された事だったか。

「私は、お前のシールドを調べていたのさ。」
「シールドを、調べる?」
「ああ、そうさ。シールドっていうのは固有波長があるのは知っているだろ?」
「はい。だからこそ、共同展開させるのは難しい・・・」
「そいつの応用で、自分はあの射撃の中で銃弾に籠めた魔力波長を変えていたのさ。」

106 :影響を受ける人:2016/02/14(日) 22:59:36

そこまで言うと、シールド使いであるパティにもわかった。

「あ、あの攻撃は。自分が調べていると悟られないためにわざと塗り潰していたいんですね!」
「そうだよ。だから最初にペースを乱す必要性があったんだけどな。」

どうやって自分の攻撃を攻略したのかを悟り、がっくりと項垂れた。
自信を持っていたシールドだったが、気が付かない内に驕っていたのだとわかったのだ。
修業時代に気を付ける様に言われていたのに、生かされていなかった。
こちらに一声かけて帰投に着いた先輩を見る。
彼女はシールドを張る事を止めたウィッチだ。それを・・・どこか嘲笑っていたのかもしれない。

この敗北は必然だったのだ。
軽く頭を叩き、気合を入れなおす。
ネウロイは学習するという。もし、今の様に波長を合わせるようにされたら人生が終っていただろう。

「まだまだ修行が足りないか・・・」

小さく呟き、ドミニカの後に続いて帰投する。
次はルチアナとの対戦が待っている。
今度は油断せずに、自分のペースでもって戦う。
もう一度心に誓い、バーニング・フォックスのワッペンを握りしめた。



「まったく。大将、自分がやりにくくなったんですけど?」
「どうにかなるだろ? ナオみたいに常時球形シールドに籠っているわけじゃないみたいだし。」
「まあ、いくつか対策は考えていますけど・・・
 パティさん。やる気に満ち溢れてて、対応されそう・・・」
「あー・・・ すまん」



以上です。
お遊びで作ったから、出来が荒いな・・・

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最終更新:2016年02月15日 00:36