皇女さまが誕生日に・・・
「のう、九曜。」
「なにようでしょうか、皇女様。」
「(むぅぅ…他人行儀過ぎて面白くない)もうすぐわらわの誕生日じゃ。」
「そうですね・・・もうそんな時期が・・・」
「御婆ちゃんのようなこと言わないでほしいのだが・・・」
「長く生きておりますので。」
「まぁいい。話を戻して、お願いがあるのだ!」
「(我儘…さて、どんなお願いだ?)なんでしょうか。この身で叶える事ならば・・・」
「絵本で見たのだが、“ヘンゼルとグレーテル”というのを聞いたことは?」
「あります。兄妹が森に捨てられて・・・ですよね?(ふむ、お菓子の家かな?)」
「そうじゃ! そのお話で出てくる“お菓子の家”が見て、食べてみたいのだ!!」
「そうですか、わかりました。腕をふるって御用意いたしましょう。(やっぱりな、通常のケーキの上に家を建てればいいだろう。)」
「おお! 流石九曜!! 誕生日が楽しみじゃ♪」
「ふふ・・・(こんなに喜んで…腕によりをかけて作らないと。)」
「皆にも見せるぞ。中に入れて、暖炉があって、二階もあるお菓子の家を!!」
「え・・・えええ!!!」
「え? 何を驚いているのだ?」
「中に入れて、暖炉があって、二階もある・・・お菓子の家で、ございますか?(な、なんて無茶ぶりを!!)」
「うむ! よろしく頼むぞ~♪」タッタッ・・・ バタン
「・・・分体!!」
「「「「「本体・・・軽く受けるから・・・」」」」」
「だまらっしゃい! 急いで買い付けに行くように!!」
「「「「「了解!」」」」」
最終更新:2016年02月15日 00:49