―――アフリカの某所
数多くあるテントの中で、ウィッチ達が集まるテントの中で、一人の少女が高笑いをしていた

「ご機嫌ね。ティナ」
「当たり前だろ!世界中にいる私のファンの者達が私の誕生日祝いと言う事でプレゼントを多く貰ったのだぞ!」
「そうね・・・手紙に、日用品に、雑誌に、花束なんてのもあるわね」
「それよりも、酒が送られてきたのが一番嬉しい!世界中の名品に、安い酒に、幻の酒と何でもあるぞ!」


そのまま、カッカッカッ!と高笑いしていたら、テントの入り口から呆れたような声がかかる


「何、アホみたいな笑いやってんの?気持ち悪いわよ」
「おお!副委員長ではないか」
「副委員長って呼ぶな!」
「スマンスマン。グリンダだったな」

その言葉にマイルズの額に青筋を浮かべながら
「喧嘩売ってるの?ねえ、喧嘩売ってるの?売ってるならティナがねだった、この酒をあげるの止めようかしら?」

そういって、手に持った酒を懐に入れようとすると、マルセイユは綺麗な土下座をした

「申し訳ございませんでした。セシリア様。だから、その酒を取り下げないでくださいませ」
「まったくもう・・・ほら、実家から取り寄せた100年物のスコッチよ。誕生日おめでとう」
「おお!!・・・・これが、幻の100年物・・・・。ありがとう!こんな嬉しいプレゼントは無い!!」
「はいはい。他の人もあるから、受け取ってお礼言いなさいなよ」

その言葉に、他のウィッチ達が各々プレゼントをする
加東はライカを、真美は料理、ルコは市街で買った櫛などとそれぞれの特徴が出ていた


その後、三馬鹿親父もやってきて、アフリカ将兵も巻き込んだ
大規模な誕生会となり、マルセイユにとって思い出に残る誕生日パーティとなったのであった・・・・


おまけ
マルセイユと加東、マイルズは、世界中から送って来たプレゼントを物色する事になった
先述のように酒が一番多かったが、ライトニングフォックスのメンバー達からもプレゼントがあった

「おお!ヘルからは地ビールにソーセージ、ベーコンが送って来た!あいつの美味いんだよなあ」
「へえ、それあたしも食べていい?」
「もちろんだとも!」

「ルチアナのは・・・・服だな。私には似合わんな」
「えー、可愛いじゃない。着てみてよ。写真撮るから」
「こんな可愛い服着れるか!次だ!次!!」

「お、これはドミニカからか。コーラが2ダースか。どんな味がするんだろうな?」
「あ、手紙がある。えーと・・・『飲んだ後に続きを読んでくれ』続き?」
加東が疑問に思ってると、コーラを飲んでいたマルセイユが勢いよく吹いた
「ぶっ!・・・・げほげほ・・・・なんだこれ!ものすごく辛いコーラだぞ!!」
「飲んだわね。続きには・・・・『やーいやーい、引っ掛かった君はバーカだm9(^Д^)』」
「次、会ったらぶっ殺す!!」

「サトーのは、酒のつまみとしてイカやタラ、サケの干物が送って来たな」
「あら、美味しいよ。火にあぶれば」
「今度食べる時に取っておこか」

「リリィのはヴィーナにトナカイの燻製か」
「ん?まだ、何かあるわよ?缶詰らしいけど」
「うん?・・・・これは危険だーーーー!!」
マルセイユはそう叫びながら、外に向かって全力投擲する
外で破裂音や悲鳴が聞こえたが、無視する

「これは・・・・ウィルマの写真か・・・」
「・・・・元気みたいだな」
「ああ・・・ウィルマも多くの教え子たちに囲まれて幸せそうだな」
「だから・・・あんたもいい加減乗り越えなさいよ」
「分かってるさ。そうでないと、ウィルマや師匠、皆の侮辱になるさ」
しんみりとした空気の中、加東がプレゼントを言う
「ウィルマのは紅茶みたいね」
「あー・・・・・私はコーヒー派なんだ。紅茶は飲み物じゃない」
「貴様!!その言葉を訂正しろ!!紅茶は無くてはならない存在だ!!それよりもコーヒーの方が飲み物じゃない!!」
「何を!!副委員長こそ可笑しいじゃないか!!」
その後もしばらくコーヒー・紅茶論争をやった二人であった

「お、これは脳筋コンビからか。故郷のワインらしいな」
「そうね。あ、手紙あるわよ」
「なになに『コンドアッタトキオボエテロ』・・・・なあ、私何か恨まれる事をしたか?」
「さあ?心当たりあるんでしょ?」
「うーむ・・・・アイツのお菓子をこっそり食べたとかかなあ?いや、寝ているアイツの額に肉を書いたのかも・・・・」
「・・・・全部謝れよ」

「サラは・・・・・」
「見事なトーテムポールね」
「でも、デカイな」
「置く場所に困るぞ。入口に放置でいいか」
「マティルダが泣くから止めろ!!」

「お、ノイエカールスラントに休暇に行ってたルーデルからも来たぞ」
「手紙と写真があるわね。こんな可愛い婚約者もゲットしちゃって」
「まあ、それはいい。問題は・・・・」
マルセイユの目の前にある生き物、それは南米名物カピバラであった
「・・・・どうやって飼おうか?」
「これ美味しいのかしら?」
「いやいや!食べるんじゃない!」

「最後には・・・扶桑からの荷物で貴方の師匠よりと書かれてるわね」
「お!師匠からも来てくれたのか!どんなプレゼントがあるんだろう!?」
「はいはい、今梱包を解くから。これは・・・・一升瓶ね」
「おお・・・・これは・・・・幻の狐殺しではないか!!」
「何ですって!あの一年に一本しか出荷してない幻のお酒ですって!私にも少しよこしなさいよ!!」
「嫌だ!!これは全部私の酒だ!!貴様にくれてやる物か!!」


この後、アフリカ将兵も巻き込んだ酒争奪戦が起きたという。
勝利者は勿論、マルセイユであった


これが、ハンナ・ユスティーナ・マルセイユの誕生日の顛末であった
私も祝いの言葉を述べておこう

誕生日おめでとう!!

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2016年02月15日 01:50