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考察 大陸化における農業

まず問題となるのは「大陸化によってどれだけ農地が増えるか」です。普通に考えれば10倍ですが
日本はそもそも可住地面積(言葉が示す通り、農地や道路も含め、居住地に転用可能な既に
開発された面積の総計)自体が33%しかなくアメリカの75%、ドイツの
70%と
比べると半分以下です。で、これが大陸化によって倍増します。なにせ国土の大半を占める
山地の多くが容易に可住地が可能な緩やかな斜面地化しますので、冗談でもなんでもなく
可住地面積は倍の66%前後になるでしょう。

さてこうなると農地の割合も大きく変わります。なにせ増えた可住地面積は緩やかとはいえ
斜面地ですので、住宅地や工業地よりは農地や放牧地に適しています。日本の農地面積は
現在12.2%ですが、これが3倍の36%程度になってもまったくおかしくありません。
むしろ世界的にみると少ないぐらいです。(英は70%、米・独・仏は50%前後)
この場合、農家一人あたりの耕地面積は2.27haから約70haとなり、独や仏を抜く面積です。

当然こうなると作物の値段も変わります。米の場合、現在日本の10ha辺りの生産費は
1400万円ほどですが、大規模化したことによってカリフォルニア(日本の1/3)までは
いかなくとも4割程度には抑えられるのではないでしょうか。その場合、70haの生産費は
4000万程になります。
そして70haの田んぼで作れる米は全国平均で考えると350トン程になり、これまたJAの
平均買取額で考えると350トンで4700万程になります。差し引き年収700万…米農家=勝ち組

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というのは冗談ですが、農家の中でもっとも儲からない普通米農家。その中でさらに儲からない
「JAにすべて売る」という現代日本でやった場合、儲からないを通り越して「金と手間を
掛けた趣味」にしかならない仕事でも、大規模化で税金等の補助を受けずに充分に採算が
とれることがわかります。つまり米よりも利潤の大きい野菜や果物は、これ以上の利益が
見込めるということです。そうなれば当然の流れとして農家は収益を設備投資に回し
より大規模化・効率化を図るようになります。そしてこの大規模化・効率化のスパイラルは
消費者に「穀物・野菜・果物の値段低下」という恩恵を与えてくれます。

さてここまでは良い面ばかりを書きましたが大陸化による弊害も当然あります。まずは
大規模化によって農作物の若干ながら質の低下が懸念されます。日本の農作物は基本的に
「世界的に見れば小さな耕地で手間ひまをかけて」作っている作物が多いため、効率化
大量化での質の低下はある程度考慮しなければいけないでしょう。その一方でブランド野菜
果物等が大陸化前と同じように作られる農作物の値段が今以上に高騰し、作物の二極化が起こる
可能性も想起されます。しかしなんといっても最大の問題は…作物の余剰生産です。

大陸化前に食料自給率100%を目指した算出では、必要な農地面積は現在の2.7倍でした。
これに大陸化によって4倍に増えた人口を合わせると必要な農地は11倍…思いっきり
作り過ぎになります。「最大で7億人分の余剰食糧」といえばどれだけ洒落にならないか
理解して
いただけると思います。もちろん食糧の輸出をしたり、飼料用の作物を作るなどの手段も
あるのですが、舵取りを間違えるとアメリカの機嫌を損なうことになるでしょう。
(例えば家畜飼料などは作付量が1.5倍の【飼料米】をアメリカの飼料トウモロコシと
同じように50%の助成金を出して生産すれば、現在のアメリカの家畜飼料アジア一帯
【除く中国】から駆逐できる程度の値段に出来ます…穀物メジャーマジギレでしょうが…)

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長々と書きましたが纏めると
①大陸化で自給率100%。さらに儲からないコメ農家でも効率化すれば専業農家で食っていける
②農作物は今より安くなる(恐らく大陸化によるGDPベースでの物価上昇25%ぶんぐらいは)
③大量化・効率化で現在の質を維持できるかは流石に未知数。
④金・資源に加えて7億人分の余剰穀物でぶん殴ってくる大陸日本w
⑤穀物メジャーVSJAの仁義なき戦いが始まる…かも

こんなところでしょうか、うんやっぱり関係国の胃が荒れる未来しか見えないw

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最終更新:2016年02月16日 21:36