964 :弥次郎:2016/02/06(土) 21:51:09

エンゲルスマンプラート級護衛指揮巡洋艦

性能諸元:
同型艦:エンゲルスマンプラート アイセルオーフ トレーン (以下21隻建造)
速力(公試 エンゲルスマンプラート級):33.4ノット
  (公試 リヘル級):33.6ノット
排水量(公試 エンゲルスマンプラート級):16472t
   (公試 リヘル級):16811t
全長:(エンゲルスマンプラート級):214.4m
   (リヘル級):217.3m
全幅:18.2m
推進:4軸
建造予定数:28隻
建造数:24隻
命名基準:オランダ領内の島名

武装
  • Maximiliaans 152mm連装両用砲 2基4門
  • Maximiliaans 75㎜連装高角砲 4基8門
  • Bofors 40㎜単装機関砲 8門
  • Oerlikon 20mm対空機銃 16丁
  • O&M 20mm連装対空機銃 16基32門(片舷指向8基16門 リヘル級においては一部省略)
  • O&M 20mm3連装対空機銃 6基18門(リヘル級においては一部省略 エンゲルスマンプラート級も改装時に一部撤去)
  • M&K SAAB Mark4 6連装対潜迫撃砲『zonnebloem』 4基
  • M&K SAAB/40 360mm3連装対潜ロケットランチャー『gentiaan』 2基(初期搭載は9番艦ロッツメローフ以降)
  • M&K SAAB/40ー2 360mm4連装対潜ロケットランチャー『cymbidium』 2基(17番艦以降に初期搭載)
  • Maximiliaans 41/Mark.4-3 連装艦対空ミサイル発射機 2基(9~18番艦まで初期搭載し、1~8番艦が改装時に搭載)
  • Maximiliaans 43/Mark.5-1 3連装艦対空ミサイル発射機 3機(19番艦以降に初期搭載)

搭載機
  • 水上偵察機 M&K SAAB-11 eend ×6機(補用2機)
  • 対潜哨戒ヘリ M&K SAAB-H21 reiger ×2

その他
  • 水上機カタパルト
  • クレーン


概要:
オランダ帝国海軍が建造した護衛指揮巡洋艦。
日本海軍との合同演習を通じて露呈した弱点を補うべく建造された。

965 :弥次郎:2016/02/06(土) 21:52:03

大淀型との比較:
大淀型とほぼ同じ経緯で建造が開始されたエンゲルスマンプラート級であるが、
  • 対空能力
  • 単独での対潜攻撃能力
  • 排水量
などにおいて大淀型よりも増大ないし強化されている。
これは、大淀型と比較して駆逐艦や軽巡洋艦などの水雷戦隊と遭遇する可能性が高い欧州沿岸を通過する必要があり、
潜水艦のリスクも高く、指揮のみに徹するのではなくいざとなれば積極的な攻勢に出ることも前提としているためである。
また、長距離航海をする必要性は日本以上にあり、指揮下に入る輸送船団に関しても日本よりも大きく増大することが予測された。
そのため、司令部施設と船室の拡大に加え、シャワー室や船室における冷暖房の完備、さらに食料庫の拡大が必須となり、
それらが合わさって大幅な排水量の拡大につながった。

最大の差異として交代で船団の指揮とその補助を行う『ズスタール・コンベアージ』というシステムがある。
これは、長距離航海を行いながら多くの船団を管理するという、非常に船員に負担をかける仕事を楽にするべく編み出されたものである。
エンゲルスマンプラート級は常に1隻+後述のワール級護衛巡洋艦1隻のユニットを編成してする。これを 『ズスタール』と呼ぶ。
この『ズスタール』を一定以上の規模を持つ輸送船団では最低でも1組用意し、2隻の護衛指揮巡洋艦が交代で『主管制』『補助管制』
の状態にいることで常に隙のない管制を行い続けている。即ち、シフト制を布いて休息の時間をより多く確保し、過酷な
勤務とならないようにしている。このシステムのために戦術データリンクの一環としてLeonie・Onderneming社や
日立製作所などと合同で制作した最新のコンピューターを搭載し、護衛の艦艇と輸送船あわせて250隻以上の船団を同時に
管制することを可能とした。

966 :弥次郎:2016/02/06(土) 21:52:52

兵装:
主に国産の主砲・高角砲・機銃を採用している。
概ね大淀型と類似した配置であり、後部に大型の格納庫とカタパルトを搭載しているのも同様である。
しかし、大淀型と異なり個別艦ごとの戦闘力、とくに潜水艦に対する兵装は増加している。
また、広い外洋を監視する都合上対潜ヘリコプターよりも水上機が重宝され、後期型でもカタパルトは維持されたままであった。
後期型エンゲルスマンプラート級 通称リヘル級においては艦対空ミサイルやレーダーの更新が行われた。

戦中:
各植民地と本国を結ぶ航路において輸送船団の護衛及び指揮に努めた。
開戦時には12隻が就役済みで、ケープ及びギニア奪還の前後には設計をある程度改良した後期型エンゲルスマンプラート級が
新たな竣工・就役し、より危険度の高いギニア及びバミューダ諸島への輸送作戦に従事した。
本艦の奮闘もあり、通商破壊による被害は極めて低く抑えられ、順調な戦略の実行に貢献した。
またドイツ海軍は本艦の設計を一部流用して大型甲巡『ヴァイセンブルク』級を2隻建造。通商破壊に投入している。

戦後:
終戦時には建造された全艦が落伍することなく揃った状態であった。
輸送作戦時に潜水艦の雷撃や航空攻撃を受けた艦はあったが、頑丈な設計がモノを言ったのか重度の損害を
受けることはなかったためである。
戦後、大型の船体を持つ本艦は大戦時に大型艦を損失したドイツ・イタリアなどにとっては垂涎の的であり、売却を打診。
これをオランダが了承し、規格が共通ではない主砲や電探などを取り払い売却した。
オランダ海軍に残ったのが12隻であったが、大淀型同様にミサイル及びヘリコプターの搭載がすすめられ、次世代間の
誕生までのつなぎとして各地で働き、その後OCU傘下の国へと売却された。

967 :弥次郎:2016/02/06(土) 21:53:57

ワール級護衛巡洋艦

性能諸元
全長:188.2m
全幅:17.8m
排水量(公試):14718t
推進:4軸
建造予定数:38隻
建造数:30隻
命名基準:オランダ領内の河川

兵装:
  • Maximiliaans 152mm連装両用砲 3基6門
  • Maximiliaans 57㎜単装両用砲 4基
  • Bofors 40㎜2連装機関砲 5基10門
  • Oerlikon 20mm対空機銃 10丁
  • O&M 20mm連装対空機銃 10基20門(片舷指向5基10門)
  • O&M 20mm3連装対空機銃 4基12門
  • M&K SAAB Mark4-2 5連装対潜迫撃砲『blauw zonnebloem』 4基
  • M&K SAAB/40 360mm3連装対潜ロケットランチャー『gentiaan』 2基 (blauw zonnebloemから一部換装した例あり)
  • M&K SAAB/43 Mark3 360mm8連装対潜ロケットランチャー『gerbera』2基 (改装時に搭載)

搭載機:
  • 水上偵察機 M&K SAAB-11 eend ×4機(補用2機)
  • 対潜哨戒ヘリ M&K SAAB-H21 reiger ×2

その他
  • カタパルト
  • クレーン

概要:
エンゲルスマンプラート級の簡易量産型。
第二次大戦時にオランダ海軍及びこれの供与を受けたOCU加盟国が運用し、戦後においてもミサイル巡洋艦やヘリコプター巡洋艦
として働いた隠れたワークホース。

968 :弥次郎:2016/02/06(土) 21:54:47

設計:
本艦は大型でコストのかかるエンゲルスマンプラート級の簡易量産型として設計がなされた。
しかし、1万tを超える大型艦でありこれを只護衛の為だけに使うというのがあまりにも惜しいとの意見が出ていた。
オランダの国家体制上、また国家防衛上航続距離だけでなく多くの任務を軍艦1隻に求める傾向にあった。
というのも、制海権を一時的にでも握られた場合には、本国と各植民地はそれぞれ単独で戦力を再編して対応する必要があり、
役割を固定し過ぎた場合、その配置状況によっては何らかの支障をきたすためである。
そこで着目されたのが日本の黒部型巡洋艦である。簡易な改装で多種多様な任務に適応できる設計はその防衛上の要求に応え得る
ポテンシャルを備えており、オランダ海軍のドクトリンにも合致した。
そこで、あくまでエンゲルスマンプラート級の簡易型ありながらも、既存の巡洋艦の設計を踏襲した本艦が建造された。
主なエンゲルスマンプラート級からの設計の変更点は
  • 格納庫の縮小
  • 機銃の若干の削減
  • 船体の縮小と構造の簡略化
の3点で、武装の搭載スペースや余剰の排水量を十分に残している。

運用:
単独での指揮能力は若干劣るものの、小規模乃至中規模の輸送船団を率いるにはちょうど良い設備を備える。
また、大規模な輸送船団の管制時にはエンゲルスマンプラート級と合同で管制を担当した。
後方での任務が多かったが、後述のように簡易な改装で多目的に使えるため、対潜哨戒・護衛・レーダーピケット・
対地砲撃・潜水母艦・機雷敷設・輸送艦などなど、ある種の雑務艦として働いた。

また、戦前に本艦もドイツ海軍から4隻の発注を受けて建造され軽巡洋艦「プリンツ・アイテル・フリードリヒ」級として
ドイツ海軍にて就役。フランスおよびイギリスとの海戦に投入された。
以下プリンツ・アイテル・フリードリヒ級名称
一番艦:プリンツ・アイテル・フリードリヒ
二番艦:ヴァシレウス・ゲオルギオス
三番艦:マクデブルク
四番艦:ロストック

戦後:
大戦中に戦没ないし戦闘で被害を受け破棄されたのは4隻で、そのほかに大きな損傷を受けた艦が少なく、設計も優秀で
あったことからこちらもエンゲルスマンプラート級同様にOCU加盟国や親OCU国へと売却された。エンゲルスマンプラート級と
異なり簡易な改装ですぐに実践に投入可能な本艦は、特に海軍の運用経験の少ない国に重宝され、北欧や東南アジア諸国で
余生を過ごした。また、この艦をベースに各国では戦後の主力巡洋艦が設計されている。

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最終更新:2016年02月21日 15:42