332 :ナイ神父MK-2:2015/09/13(日) 19:00:40
カリフォルニア海上警備隊の悲哀

カリフォルニア海上警備隊、第二次世界大戦後わずかに残った艦艇と旧アメリカ海軍
の軍人を集めて再結成されたものである。
しかし、シーレーンを守れず予算を取るだけとった挙句壊滅して西海岸を火の海にした
元海軍の人間に対して西海岸の住民は冷たかった。

警備隊編成後は明確な脅威も存在しない為、予算を振られず20世紀末まで大戦時の駆逐艦
と軽巡洋艦で構成されていた※1

それが改善されたのは南米の情勢の不安定化である。1960年代のソ連崩壊後※2、一部
共産主義者やソ連幹部が南北アメリカ大陸へと脱出し、そこで勢力回復を図った為、
南米や中央アメリカで共産党政権が乱立し、一気に周辺の治安が悪化した。

それにより比較的治安の安定していた、カリフォルニア共和国などの西海岸
を目指して難民が殺到、それにあわせて共産党政権が与党となったメキシコが
軍を出して挑発行為を行ったことから、海軍を再編成しようとする動きが強くなり
さらに共産党をアメリカ大陸に封じ込めようとする日本の思惑も重なり、
海上警備隊から再び海軍へとその存在を改めたのだった。

しかし、晴れて海軍に戻ったまでは良かったが、問題となったのは
技術の断絶だった戦争で数多くのベテラン船員が戦死し、また、数少ない
当時を知る海軍将兵も退役していた為、外洋での戦闘のノウハウが不足
し、慌てて日本やオランダからの人員派遣を要請したり、旧アメリカ海軍
の将校をアドバイザーとして復帰させるなどして現代のカリフォルニア海軍は
まるで三つの国の海軍をミックスしたような体系となっている。※3

※1 太平洋側で仮想敵国になるものが事実上日本かオランダしか存在せず
両国からもアメリカ復活を警戒されていた為、軍備の拡張は出来なかった。
逆に陸・空軍は同じ元アメリカの独立国家を警戒して装備を更新し続けている。

※2 ドイツ・東ロシア共にソ連の形振り構わない兵力動員に苦戦し、
陥落させることが出来なったが、条件付で降伏した。しかし、その後も
国内で混乱が続き最終的に崩壊するが、その中でバラバラに独立し
難民の流入を嫌がったロシアとドイツも併合しようとしなかった為、
現代でも紛争地帯となっている。

※3 艦内の金曜日のメニューがカレーライスとなっていたり
艦載機にアニメキャラのペイントを施す兵士がいたり、日本の
影響を多大に受けている所もあれば、コーラやアイスクリームが
艦内に備蓄されていたりと、各国の特色を受け継いだ所が
各所に見られる。

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最終更新:2016年02月28日 23:15