624 :ナイ神父MK-2:2015/10/02(金) 22:50:54
日蘭世界 映画祭にて
20世紀末に開催された国際映画祭では、数多ある映画※1を抑えてある映画が入賞したことが話題となった、
タイトルは、「鉄の男 その生涯」である。
これは、旧ソ連の苦難の指導者であるヨシフ・スターリンの生涯を彼の関係者や、残っていた彼の手記などを
元に描かれた歴史映画である。当時のソ連の内情やスターリンの苦肉の選択、さらには旧ソ連軍人の証言を元に
作られた戦闘描写や内部対立※2を丁寧に描写しており、それが各国で話題となり、客員数を増やす一助となった。
製作元は、ロシア帝国の映画事務所であり、EDを見ると政府が積極的の撮影へ、協力していることが見て取れる。
これは、ロシア政府のある悩みが起因となっている、ロシア再統一後の国内では未だに共産主義への拘りを持った
人物が民間や行政で多く存在しており、ロシアとしても旧スターリン派のへの優遇や、内乱で荒廃した土地への支援
を行っているが、復興には時間が掛かると見られている。
そんな中で起こった事が、スターリンの手腕への再評価である、一時はスターリン派がクーデターを起こし、内乱のせいで
今の苦労があると地に落ちていた評価だが、時が経つごとに見直され、現在は現実と理想の間で苦労を重ね、現実を見ない
夢想家に後ろから撃たれた不幸な男だが、同時に革命後に起こるはずだった国難を避けて見せた施政者でも有ると見られている。
そうした再評価に目をつけた政府は、スターリンを持ち上げ逆に今でも共産主義の名を騙って各国で、文化の破壊や反対勢力の
苛烈な粛清※3を行っている旧フルシチョフ派こそが真の敵であると、大々的に宣伝し敵を過激な共産思考を持つ勢力に絞る事で、
国内を纏め上げるよう動いていた、映画もその一環でありスターリン再評価事業の一つであった。
映画は一部の国※4を除いて非常に好評であり、OCU連合各国の映画館で放映され、更に歴史公証の正確さから、歴史の授業でも
使用されているようになっていく。
※1:他の入賞作品は「ゴジラ」、「スターウォーズ」、などの史実でも人気の作品が並んでいる。
※2:スターリンが現実的な方法で味方を作ろうとするのに対して、反対するトロツキーなどが、残っている議会録も使用して
再現されてる。
※3:史実より余裕が無い内情の為、粛清を行えず国民に配慮する形で教会を形を変えず災害避難所や病院として残しておいた為、
スターリン存命の内はまだ多くの文化財が残されていたが、フルシチョフ台頭後にその多くが破壊された。
※4:フルシチョフ派が亡命した後、拡散した共産主義の各国では放映を禁止し、見つかれば逮捕される所も存在している。
最終更新:2016年02月29日 00:28