960 :ナイ神父MK-2:2015/10/07(水) 21:41:30
日蘭世界 ブラジル内戦

ブラジル内戦とはブラジル合衆共和国で発生した共産主義革命に端を発する内乱である。

第二次大戦時~終決後

第二次世界大戦では直接的な戦争への参加は行わず、連合寄りの中立としてエクアドルやコロンビアなどと共に、
OCU側が不利に成る様な外交※1を行っていた。連合側が不利に成った後も英・米からの外貨流入が大きかった中立国3国は
連合よりの立場を崩せないまま連合よりの中立に回り続け、戦争終結まで進んでいくことに成る。

戦後は南米諸国が欧米への影響力強化を目指して敗戦した各国への積極的な経済援助※2を行うも、
焼け石に水であり戦後の連合側に吸われるように経済支援を行った各国は疲弊し、
これに伴い徐々に現政権に対する不信が高まり、各国の混乱はゆっくりと加速していく。

政権不安と赤の広がり

戦後から数十年程が経過した後も、南米諸国は不安状態から脱することは出来ず、国内では幾度と無くクーデターと新政権の樹立が起こり、
そのたびに別勢力からの妨害があり頓挫と言う惨状が続いた為、徐々に国内では国民の間で現政治勢力や軍から信頼が遠のいていた。
そこで勢力の広がりを見せたのが、ソ連の支援を受けた共産主義勢力である。

当時のソ連は内部崩壊の兆しが各所で見られ、目に見える成果による国内の安定が命題とされていた。
そんな中、情勢不安定と成っている南米を見逃すはずが無く、多くの工作員がアメリカ経由で南米各国へと潜伏し、少しずつ
勢力を広げるよう動いていた。

1960年代に入るまでには既に、エクアドル、コロンビア、パナマ、などに有力な共産主義政権が立ち始め、1970年代に
入る頃には既に親OCUであったベネズエラ、ペルー、チリの他親BCとなっていたアルゼンチン※3を除いて共産主義勢力
が第一党または指導部として存在していた、ブラジルも例外ではなかったが、その前にクーデターによって首相と
成ったカステロ将軍がOCUに経済支援を求めてこれが受諾された為、他の共産工作員が入り込んだ国に比べて浸透
率は低くなっていた。

内戦の切欠と開戦

切欠は複数あるが、中でも最大の原因は格差の拡大である。外国資本を導入したブラジルでは高度経済成長がおこり
国内が潤っていたが、同時に所得格差の拡大により治安が悪化し、そこに漬け込むようにソ連崩壊後南米や米国に
逃れていたフルシチョフ派の元ソ連高官や工作員らがブラジルを赤化するべく共産化した南米諸国や米国に働きかけ
工作と武力による共産化革命を開始した。

ソ連残党の行動開始にあわせて各地で都市ゲリラの武力闘争を開始し、ブラジル各地で軍とゲリラ集団との激しい
内戦が勃発した。数こそ正規軍であるブラジルが優勢となっていたが、共産勢力や協力していたゲリラたちは
共産化した国からの横流し品の戦車や銃器※4で対抗し、戦況は膠着状態と成った。

ブラジルの内戦が都市に潜伏したゲリラとの戦闘が主だったこともあり、各地で町を焼け出された住人が
続出し、難民となって他国に流れ込むようになり、各地で更に治安が悪化、これを重く見たブラジル首脳部
はOCUに介入を要請する。

961 :ナイ神父MK-2:2015/10/07(水) 21:42:02
介入と終決

事態を重く見たOCUはブラジルの要請を受けて戦力を編成し、キュラソー級と相模級※5を旗艦とした2個艦隊と複数の陸戦部隊
を編成してブラジルへと派遣して内戦へと介入する。この過剰とも言える戦力はOCUによる南米共産勢力への恫喝であり、
これ以上、拡大工作を行うのなら南米諸国との戦争も辞さないと言う、OCUの意思表示でもあった。

OCUと本格的なぶつかり合いを避けたい南米共産国は、ゲリラへの支援を中止し、支援を失った反政府勢力は徐々に弱体化、
ブラジル軍の攻撃による指導者部の死亡を持って終決し、ブラジルの共産勢力は力を失って行った。
ブラジルの共産化失敗を最後に共産勢力の拡大は停止し、戦後から続いた共産勢力は事実上南北アメリカと
中華へと封じ込まれることとなり、ソ連から続いた共産主義の暴走は一応の収束を見る。

※1:米国の航空勢力が上空を通過することを許可したり、連合側の捕虜のみ表向きは脱走として帰還させたりしていた。

※2:欧米敗戦を好機と見て、敗戦各国に資財を投入したが荒廃した欧米を復興させるには至らず、国内を
蔑ろにして欧米に力を入れた政府に民衆が不満を持つ形となり、国内が不安定になる原因となった。

※3:フォークランド諸島を欲したイギリスが経済的に従属させていたアルゼンチンをBCへ編入し、
ドサクサに紛れてフォークランドを使用可能にして緊急時の航路として確保した。その際に
大量のイギリス資本がアルゼンチンに流れて、経済が潤いまた、イギリスも共産主義を警戒
していた為入る余地が無かった。

※4:ソ連が崩壊前に戦車を初めとした陸戦兵器を南米へと売り払い、そこから更に各国の共産党が
結託してブラジルの反政府勢力に横流しの形で提供した。

※5:事実上現存する全ての元モンタナ級が参加した、非常に珍しい作戦であり軍事マニアや
評論家の間では話題になっている。

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最終更新:2016年02月29日 00:44