315 :ナイ神父mk-2:2015/10/14(水) 18:26:20
日蘭世界 第二次世界大戦3

インド洋の決着と大動脈の喪失

インド洋ではイギリスとオランダが雌雄を決するべくお互いに可能な限りの戦力を終決させていた。
オランダは日本から来た第九艦隊と共に連合艦隊を結成し、更にケープ陥落時に脱出※1したケープ艦隊
を組み込み連合艦隊を編成して決戦へと備えていた。

イギリスは先のライオン級の派遣に加えて第一艦隊と引き抜けるだけの戦艦及び空母をインド洋に派遣しこれに対抗した。
しかし、戦闘はやはり数と技術共に上回る連合艦隊優勢に進み、更に日本が派遣した伊吹型に最大戦力たるネルソン級、ライオン級共に一方的に打ち据えられ敗北する
こととなる。本土まで帰還※できたのは僅か1隻のネルソン級と2隻のヨークタウン級のみ※2であり、その被害を本国に伝えることと成るが、変わりに
決死の攻撃により日蘭連合艦隊へと再度一定のダメージ※3を与えることに成功する。

第二次布哇沖海戦

アメリカ海軍ではハワイ沖海戦後、新たな攻撃目標について議論が分かれていた。イギリス艦隊に協力して
大西洋で攻勢を強めるか、ハワイとその周辺を攻略して本土の安全を確保するかである。本土の安全を優先
したいホワイトハウスはハワイ攻略を要請し、軍はイギリスを支援してドイツかオランダ本国を攻略して
多方面からの攻撃を避ける狙いがあった。その後の議論では最終的に、ハワイが再度攻撃対象として決まり
アメリカ海軍はハワイ攻略に向けての準備※3を進めていく。一方ハワイでも、アメリカ攻撃の為の艦隊を編成中
で一時的に加賀と長門を第一艦隊に編入し、更にロシア帝国艦隊とオランダの第一東洋艦隊がハワイへと合流戦力して
連合艦隊を結成する。

海戦はハワイ沖へ進行していたアメリカ太平洋艦隊が発見され、連合艦隊が迎撃に出たことから始まる、
始めに攻撃を開始したのは艦載機部隊と射程に勝る大和型であった。自分たちのアウトレンジから
攻撃を受けたことで、アメリカ海軍は始めて日本が41cm方以上の主砲を開発していたことに気が付くが、
既に時遅く、艦載機も前回で熟練パイロットが失われたせいで、応戦どころか攻撃を避ける事に精一杯
と成っていた、その混乱の中で最も奮戦したのは姉妹艦を失った長門と加賀であった。二隻は大和が
ダメージを与えた敵戦艦に止めを刺しながら、敵を蹂躙するその光景はまさに復讐といった様相を呈していた。

この海戦でアメリカは太平洋艦隊の壊滅と大西洋艦隊戦力半減※4という大損害を受け、更に日本が此方の開発していない
大型砲開発に成功している事実が発覚することと成った。これにアメリカ政府は大きく動揺し、対抗できる戦力の
開発に入らなければならなくなった。そんな中でアメリカは、建造中だったモンタナ級の製作を再開し、設計段階の
同型艦を20in砲搭載可能とすることで大和型に対抗しようとしていくこととなる。

316 :ナイ神父mk-2:2015/10/14(水) 18:26:51
進撃停滞と朝鮮王国の奮戦

各国の植民地を荒らしても今だ足を止めるつもりの無い中央共産党軍は次の目標を朝鮮王国と定め、自分たちに逆らう
愚かな朝鮮に正義の鉄槌を喰らわせるべく進軍した、しかし、その選択は大きな誤りとなる。中央共産党を待ち受けて
いたのは、4カ国から成る連合陸軍とでも言うべきものであり中央共産党から被害を受けた勢力の集合体でもあった。

普通の精神状態であるならば間違いなく撤退する様な戦力差ではあったが、中央共産党軍が選択したのは敵へ向かっての
突撃であった、今まで逃げ回るだけでまともに向かって来なかった臆病者共など今回も軽く攻撃してやれば直にまた逃げ出すだろ
そう考えての突撃であったが、現実は非情だった。そもそも物資不足を警戒しての撤退であった、連合軍が補給の問題を解決※5
出来ている時点で、中央共産党に勝ち目はなく特に汚名返上しなければならない中国共産党とフランス陸軍の奮戦は凄まじく、
結果的に中央共産党軍は送り込んだ全ての兵力を失うことと成る。

今までの連戦連勝で有頂天に成っていた中央共産党は、冷や水を掛けられた様にその後の活動の足を止め本格的な攻略作戦
が発動するまで内部でお互い責任を押し付けあうことと成る。

地中海の片隅で

地中海では現在ギリシャがオスマン帝国と鎬を削っていた、ギリシャは当初ソ連と協力してオスマン帝国を挟撃する予定であったが
ロシアで手一杯に成っているソ連に援軍を出せる余裕があるわけも無く、援軍は出せないと断られていた。当初の予定と
食い違い、更にイタリアが敵に回り挟まれることと成った。ギリシャは焦って、海軍戦力※6によって派遣しオスマン攻略を目指したが、
結果は惨敗し購入したQE級を全て喪失してしまう。

そうなると後は、陸軍よる戦闘しかないが、ここでも近代化に成功した帝国軍に押されっ放しになり、防御の薄い補給線を次々に
騎兵隊によって破られることと成る。その後は予定調和のごとく陥落し、オスマン帝国はソ連を見据えた部隊構築を行って行く事
に成る。

※1:ケープでも砲撃や航空支援は行われていたが、兵力の絶対数が足りず撤退命令が出た時点で政府首班と親衛連帯の一部をつれて
撤退している。

※2:駆逐艦や護衛空母も複数撤退には成功しているが、主力である戦艦と正規空母はこれだけしかたどり着けなかった。

※3:ベテラン航空隊がパナマやグアモンタナなどから引き抜かれている。更に西海岸への補填として新造したサウスダコタ級を
配備している。

※4:攻略に向けて西海岸へと船員含めまわしていたが、艦隊壊滅に伴いベテラン海兵も多数失い追加した艦だけでは到底足りない
被害となってしまった。

※5:日本に降伏を申し入れた後、佐世保艦隊監視の下物資の支援を行い、中華に深入りしたくない日本は緊急措置として
植民地軍と中国共産党の武装解除を中華での紛争終決までの期限付きで時期を延ばした。

※6:近代以降のオスマン帝国が海戦で負け続けなことからそこを攻めれば勝てると思われた。

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最終更新:2016年02月29日 21:05