940 :ナイ神父mk-2:2015/10/26(月) 23:40:35
日蘭世界ゲート編 イギリスとドイツ
BCとイギリス
日蘭世界のイギリスでは現在、現首相が向こうのイギリスの惨状を嘆いていた。
「何と嘆かわしい事なのだ・・・、戦勝国である向こうの我が国がまさか全ての植民地を失っているとは
之では敗戦国と同じではないか。先の観艦式で顔色が良くなかったのはこのせいか」
首相が言うのは先日に行われた、BC主催の観艦式※1である。当初BCは戦勝国である向こうのイギリスを招待して自国の艦隊を見せ、
たとえ敗戦したとしても大英帝国が健在であると言う事を知らしめる為であった。しかし、予想に反して向こうのイギリスの来賓の顔色は悪く気
になって向こうの情勢を調べ上げると二次大戦以降の急降下するイギリスの転落を見る事になったのである。
「しかし、何が幸いするかわからんな、敗戦国である此方は方針転換の切欠となり連合の盟主に着くことに成功した。対して向こうは戦勝国で
有るのにあの低落、
アメリカやソ連が好き勝手やったとはいえ・・・いや、此方も人のことは言えんな何より連合国内の過激化する貧困層を何とか
せねば次はわが身か・・・」
連合結成後、幾度と無く上がる連合内の貧困層問題に頭を悩ませながら、英国はBCのトップとしての勤めを果たしていく。
一方史実イギリスでは、向こうの充実振りに頭を抱えていた。
「どうしろと言うのだ・・・まさか敗戦国より見劣りする艦隊を見せるわけには行かないが、我が国ではコレが限界だどうすれば・・・」
当初こそ敗戦したイギリスと言うことで同情が集まっていたが、内情が明らかになるにつれて国内では困惑が広がっていった。
何せ、相手は未だ旧植民地国を影響下に置き更にサウジアラビアやOCUに敵対的な国を取り込んで世界の秩序の一端となっている
連合の盟主である。此方の作るEUより単純な国力は上であり、世界の違いを見せ付けられた差に羨みながら史実イギリスは
苦悩する。
ドイツと第3帝国
史実ドイツでは現在、未だに独裁国家としての道を歩むOCUドイツとの関係について悩んでいた。
「ふむ、此方の歴史にある連中よりはまともな様だが、実際の所はどうなのだ?ナチスと付き合うと成れば外聞が悪いぞ。」
「ソレは問題ないと思われます。向こうはこちらに於けるホロコーストも行われていませんソレを喧伝して向こうは此方と違うと
言うことをアピールすれば国民も納得すると思われます。」
そう返された言葉に首相はそれでも納得していない様子であった。
「しかし、言葉だけで国民が信じるかどうか・・・何か解かりやすい切欠でもあればいいんだが・・・」
「ならば、向こうのSSを呼ぶというのはどうでしょう?向こうの武装SSは民間の人気が非常に高いですし、
歴史の違いを大きく確認できると思われます。」
「解かった。そこまで言うのなら試してみよう。」
向こうのドイツとの交流に着いての策を持ってきた、議員の熱意に負けて認めた首相の下、史実ドイツでは
向こうの武装SSとの交流イベントが大々的に行われ、ドイツ国民は余りの歴史の違いに驚きながらも第3帝国との
交流を行っていく。
そんな中で反ナチスを叫ぶ国民も当初は見られていたが、交流していくうちにそうした声は徐々に小さくなり更に
交流会場で起った事件から※2市民を守る姿も見られ、ソレを契機に向こうのドイツを受け入れる声はドイツ全土に
広がっていく。
※1:OCUに対抗して行われた観艦式で、この際には史実のイギリスの来賓が来るということもあり、21cに入って
新造されたインド作成の正規空母やイギリスの新型艦載機と軽空母がお披露目された。
※2:反ナチスに熱心なグループの一人が武器を持って乱入し、一時辺りは騒然となったがSSの隊員がいち早く犯人を
無効化して危険が避難などが行われた。
最終更新:2016年02月29日 21:34