458 :ham ◆sneo5SWWRw:2016/03/23(水) 00:15:29
この作品はGATE(ゲート) 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えりと憂鬱のクロスものです。
原作の平成日本とは繋がりません。
色々破茶けてます。
こんなの無いだろ、なオリ設定もあります。
笑い飛ばす程度に読んでください。
以上の事を留意してお読みください。
※注意、若干グロ表現が有ります。
459 :ham ◆sneo5SWWRw:2016/03/23(水) 00:16:03
GATEネタ GATE 皇軍 彼の地にて、斯く戦えり 第8話前編 コダ村避難民と・・・
1945年12月2日午前9時頃 特地 コダ村
「なんとっ!?炎龍が現れたと!!」
エルフの村での炎龍との戦闘の後、一度集結し生き残っているエルフを集めた伊丹らは、
なんとか全車両に、それこそ、トラックに運転席の上にまで人、もといエルフを乗せるまでして、よたよたとした動きをしながら、なんとかコダ村に到着した。
コダ村の人々は、また来たのか、という感じで伊丹達を歓迎するでもなく、かといって嫌悪するわけでもなく、普通に迎えようとしたが、
一緒にいるエルフたちの姿、それこそ、焼け出されたような恰好をしたエルフたちの姿を見てただ事ではないと悟った。
伊丹は、エルフたちの仲介でコダ村の村長と対談し、事情を説明していた。
また、倉田も同行させ、辞書に新たな言葉を加えさせたりしている。
富永中将のように、通訳が出来るように辞書の作成が大急ぎで行われたが、
日本には関西弁が、
アメリカならば南部訛りなどの方言や訛りがあるし、多種族ゆえに種族別に言葉が違う可能性もあったからだ。
伊丹は武良茂(水木しげる)二等兵に、事前に描いてもらった炎龍の絵を見せながら、エルフの仲介で説明を行う。
「わかった、よく教えてくれた!
すぐにでも近隣の村にも知らせねばならぬ。
エルフや人の味を覚えたドラゴンは、腹を空かしたらまた村や町を襲ってくるからの。
あなた方も、早く逃げなされ!」
村長は、伊丹らに感謝の握手をし、急ぎ、村人に大声で知らせる。
炎龍の出現の報に、村人達は血相を変えて走り出し、急いで家財を運ぶための準備をする。
「隊長、もしかしてですけど、ここ村人たちも助けなきゃならなかったりします?」
倉田が伊丹にそう訊ねる。
「ほっとくって言うのか、倉田?」
「今でさえ、エルフを限界にまで乗せて大変なんすよ!
この辺の貴族とかは何してんすか!?」
倉田の言葉に、伊丹が溜息をついて答える。
「それがな・・・村長曰く、『この間アルヌスの丘に領主一党が出陣したが、誰一人帰ってこなかった・・・』だとよ」
倉田は言葉を失った。
アルヌスの丘は、門が、そして今は、日本軍の司令部が置かれている場所である。
その周辺における戦闘において、帝国軍や連合諸王国軍は壊滅的な打撃、連合諸王国軍に至っては全滅という結果に終わっていた。
そんな戦闘が行われたアルヌスの丘から誰一人帰ってこない。
その答えは一つであった。
「けど、試してみる手がある」
そう言って伊丹は、指揮車に向かって走り出し、倉田とエルフたちがその後を追った。
460 :ham ◆sneo5SWWRw:2016/03/23(水) 00:17:00
1945年12月2日午前9時30分頃 特地 アルヌスの丘 日本軍司令部
「民間人の受け入れか・・・」
「はい」
寺内は、アルヌスの司令部にて、近衛第3師団長の狭間浩一郎中将と狭間と伴って来た参謀の柳田明大尉、近衛捜索第13連隊長の檜垣統少佐と応対していた。
狭間は、陸軍では非常に珍しい二等兵から叩き上げであった。
日露戦争が終わった頃の1906年に史実とは違い下士官の質向上からまだ残っていた陸軍教導団に18歳で入団。
当時戦場の花形と称えられていた歩兵科や騎兵科などではなく、敢えて工兵科という地味な兵科を選択して入団するという変わり者といえる人物であった。
教導団を卒業後、工兵として軍役を重ね、士官学校に入校する際、騎兵に転科。
士官候補生として隊付を1年経験した後、士官学校に入校して新26期生(同期は栗林忠道、宮崎繁三郎、田中隆吉等)で卒業。
当時、騎兵科は縮小傾向になり、ポスト面での優遇から、騎兵科に優先されていた新兵科の機甲科や空挺科にも進み、戦車隊の指揮や空挺降下等を色々と経験していた。
二等兵からの立身出世であり、第二の武藤信義(旧軍で唯一、二等兵から元帥号を受けた人物)とモテ囃されたりしている。
一方、柳田は幼年学校から士官予科学校、士官本科学校を経たエリートであった。
基本的に幼年学校から士官本科学校を卒業するには最短でも21歳で卒業後少尉任官となるが、柳田はそれを首席で卒業した上で実現していた。
加えて、首席者に贈られる恩賜の銀時計のみならず、優等生(首席とは限らない)に贈られる恩賜の軍刀も賜った超がつくエリートである。
さて、そんな優秀な2人とおまけのような感じ(失礼)で伴っている檜垣少佐らは、伊丹から受けた意見具申、『炎龍襲撃で生じた避難民の保護』について、寺内に上申していた。
「第3捜索隊の報告では、被災した地域で収容出来たエルフと呼ばれる種族は43名ほど居ります。
さらにコダ村の住民600名余りが、炎龍と呼ばれる竜の出現の知らせにより村を捨てて避難を開始するとの事です」
「で、日本軍(ウチ)で収容できないか、と?」
「はい」
寺内は、3人からの報告を受け、思案する。
夢幻会では事前に、コダ村避難民のために計画していた六稜郭要塞計画第3段階の1つ、
コダ村避難民などの特地人を収容する町の建設を、捜索隊出動に合わせ、前倒しでスタートさせていた。
しかし、予想以上に早く炎龍との戦闘になってしまったためか、エルフの多くが助けられ、避難民の数が予想以上の数になってしまったのだ。
炎龍との戦闘はコダ村避難民の逃避行中と予想していただけに、これは予想外であった。
なお、一部エルフ萌えな転生者が狂喜乱舞したのは余談である。
「難民収容であれば、当人達も感謝こそすれ、拉致や強制連行されたなどとは考えないのではないでしょうか?
それに現地協力者を作る絶好の機会です。
それもエルフという人間とは別の種族もいます」
「ふむ・・・」
柳田がプッシュをかけるが、それでも寺内は思案に暮れる。
461 :ham ◆sneo5SWWRw:2016/03/23(水) 00:17:34
十字軍時代のキリスト教とイスラム教の戦いに代表されるように、世界史を紐解いてみても、異教徒・異民族と親しくしたと言う理由で、自国民を虐殺した例にことかかさない。
憂鬱世界であれば、近年発生したスペイン内戦において、共和派に協力した少数民族であるバスク人やカタルーニャ人が、共和派に勝利したフランコら国粋派によって厳しい弾圧を受けている。
夢幻会としては、ゲート閉門の影響で起きる地震(時空震)の被害が大きくなる前に、さっさと決着をつけて、『門』を一時閉鎖し、再度開くことを考えていた。
帝國から賠償を引出し、『門』を破壊してあとは放置という手もあったが、武断主義な帝国の政治体制では、いずれ内政で行き詰まり、再び戦争を、という事態もあり得る。
しかも、今いる世代に日本の恐ろしさを刷り込ませても、子・孫の世代となると、それをすっかり忘れて、「日本を征服して英雄に!!」などというふざけた妄想を実現しようとする可能性もあった。
現に、原作で捕虜となったヘルム・フレ・マイオなどが日本の強さを実感しているにも拘らず、自身の自尊心から継戦を主張しているくらいである。
有り得ないことではなかった。
ゆえに夢幻会としては、帝国の武断主義や他民族の征服と隷属を求めるという非人道的な思想を、核爆弾で吹っ飛ばすほどに粉々にし、二度と日本に逆らえないように再教育し、監視する必要があった。
面倒なことこの上ないが、お隣の某国に比べれば、再教育のしやすさではマシかもしれない。
なまじ門が「『門』を潜ろうとする第三者が行きたい時間と場所を強く念ずることで、時差を可能な限り縮小させて同じ世界に『門』を開くことができる」という特性を持つだけに、厄介だった。
日本も夢幻会も、一々戦争を仕掛けられてもらっては困るし、そんなことに付き合っているほど暇では無かった。
さて、そんなわけで一時『門』を閉鎖することが決定しているわけだが、問題があった。
閉門中の彼らの扱いだ。
今でこそ、日本は門が繋がっているからこそ、補給が続き、戦えるわけだが、閉門してしまえば、そうもいかない。
その間に、もし、一部の帝国の強硬派が騒動を起こして、ここアルヌスに攻めてきたときに巻き込まれる可能性もある。
加えて、敵方の人間が、避難民に紛れて入り込んで来る、あるいは避難民の親類縁者を人質に破壊活動を要求することが有り得る。
原作でも、デリラが密偵として活動し、web版ではゾルザル派が人質をとった。
これらのリスクや問題も考えれば、原作より多い避難民は悩みの種であった。
しかし、かと言って見捨てるというのは後味が悪い。
それに、この世界において自分達は余所者。
そんな自分達がどう評価されるかも問題であった。
「・・・仕方ないだろうな。可能な限り保護しよう」
そう言って、寺内は決断を下し、机の上にある備え付けの電話の受話器を取る。
「交換手、特地航空軍司令部に繋いでくれ」
1945年12月2日午前12時頃 特地 コダ村
「まさか通るとはね・・・。正直、断られると思ってましたが」
「こっちも現地協力者が欲しかったんだ。感謝ぐらいはしろよ」
「いずれ、精神的にお返ししますよ」
コダ村の外の平原にて、ヘリのプロペラの爆音の中、伊丹は柳田と話をしていた。
司令部からの避難民受け入れ受諾と移送のためのヘリの派遣を伝えられた伊丹は、急ぎ村長に事の次第を教えた。
村長は、伊丹らがアルヌスにいる軍隊と知り(どこかの傭兵団と勘違いしていた)、改めて恐れ、最初は、「自分達を奴隷にするのか?」と問い詰めてきた。
この古代か中世な特地では、戦争で相手国の国民を奴隷にとる事があるからであった。
伊丹は、村長に「そのようなことはしない、あなた方を守るためだ」と説明し、誤解を解こうとした。
しかし、村長の疑心は晴れなかった。
なんの目的も無く、ただ、自分達のために保護するのか?
この世界の常識では考えられないことであった。
伊丹らと一緒のエルフたちも、伊丹らが信用できる人間だと説明するが、村長は悩む。
そんな村長に1人の老人が現れ、手を差し伸べた。
「村長。
では、こういうのはどうじゃろう?
儂が代表して村人たちと共に彼らのもとに行く。
お主は残った村人と共に他の地へ避難する。
それでどうじゃろう?」
「カトー先生・・・」
462 :ham ◆sneo5SWWRw:2016/03/23(水) 00:18:10
現れたのはコダ村の外れの森に住む賢者、カトー・エル・アルテスタンであった。
炎龍の知らせを聞き、急いで学術書などの持ちものを驢馬車に載せて村までやってきたところであった。
村長と見慣れぬ斑な緑色の服を着た男とエルフが話している内容を聞き、手助けを買って出たのだった。
カトーの提案を受けた村長はしばし逡巡し、「カトー先生が一緒ならば・・・」と彼の提案を受けることにしたのだ。
その後、村人を集めて事情を説明し、結果としてエルフ43名、カトーとその弟子のレレイを含むコダ村住民280名余りが保護を受けることとなった。
そして、彼らとその荷物を移送するため、特地航空軍、第51飛行師団隷下の第41飛行団の各種回転翼機が、ここ、コダ村の外の平原に着陸していた。
伊丹は、ヘリと同行してやって来た柳田と応対中であった。
「精神的では無く、行動で返せ。戻ってきたら、避難民の面倒はしばらくお前が見ろ」
「うへぇ・・・。書類地獄っすか・・・」
「それと、現地協力者の養成もな」
その言葉に反応した伊丹は、疲れた様な顔から真面目な顔になる。
「・・・パルチザンってやつっすか?」
「ゲリラでも民兵、あるいはレジスタンスだ。中野を出てるんだろ」
「いやいや入れられたんですがね。それに退校されたんですよ」
「俺が知らないとでも言うのか?」
陸軍中野学校。
諜報や防諜、宣伝など秘密戦に関する教育や訓練を目的とした言わばスパイや特殊部隊の養成学校である。
史実において、卒業生は各種諜報活動のみならず、コマンド部隊として破壊活動を行ったり、東南アジアの独立運動勢力と接触するなどの活動を行っていたりした。
この憂鬱世界でも同様で、多くのスパイのみならず、特殊部隊要員の育成を行っており、卒業生の中には、冬戦教や熱戦教などの特殊部隊に配属されることがあった。
なお、中野学校では、軍歴を残さないため、卒業ではなく退校を使用している。
つまり伊丹の言う退校とは、卒業を意味していた。
「柳田さん、俺はあんたと違い、あんたが胸に付けている参謀飾緒を持っていない一介の大尉だ。
けど、あんたが言いたいのは大体分かる。
だが、今俺の頭のなかにあるのは、あの人たちを助けるってことしかねぇんだ」
伊丹はそう言って、暗意に拒絶の意思を示す。
助けを求めてきた彼らを裏切るような行為であり、伊丹としては受け入れたくなかった。
しかし、現実は非常である。
「お前さんは、この世界の住人にとって脅威である炎龍を追い払ったことで、彼らから絶大な信頼を得ている。
この世界の重要情報に一番近い位置にいるんだ。
お前の気持ちで決められない立ち位置に居るんだ。
腹括れ」
柳田の言葉に、伊丹は肩をすくめて、ため息をつく。
「はぁ・・・。どうしてこうなったんだか・・・」
「今まで給料泥棒だのなんだの言われていたんだ。
サボってた分を返すとでも思っとけ。
残る避難民の護送から帰還したら、しっかり働いてもらうからな」
柳田は伊丹にそう伝え、ヘリに戻った。
463 :ham ◆sneo5SWWRw:2016/03/23(水) 00:18:43
1945年12月4日夕刻 特地某所
「ヒャッハー!!」
「奪え奪え!!」
コダ村からの避難している、ある一家が盗賊に襲われていた。
一家は、家財一切合切を馬車に載せ、農耕馬に引かせながら、村を一番に出ていた。
通常、こうした逃避行では、キャラバンと呼ばれる隊列を組んで、さながら西部開拓民か、あるいは追われるネイティブアメリカンの如く、多くの馬車を連なって移動するのが常である。
だが一家は、そんな悠長なことをしていると炎龍に襲われるかも知れないという恐怖が先にあり、村人達が止めるのも聞かず、一早く村を出たのであった。
しかし、ドイツの通商破壊とイギリスの護送船団の例のように、単体で行動することは非常に危険であった。
夫は、農耕馬に鞭打って馬車を走らせたが、家財一切合切を載せた荷物が満載している農耕馬車がそんなに速く走れるはずもない。
忽ち、盗賊達に取り囲まれてしまった。
夫は、盗賊たちの剣で斬られ、32歳の妻と15歳の娘が襲われようとした。
その時だった。
こちらをお聞きください
ttps://www.youtube.com/watch?v=7q513e1N8Zc
「いったい何の音だ?」
せっかくのところを邪魔された盗賊たちが馬車の外に出る。
すると、空になにかが飛んでいる。
「なんだ、あれは?」
盗賊の頭がそう言って見上げたその時。
空を飛んでいる何かから、光りの矢が飛び、頭の身体を消し飛ばした。
「か、かしらぁ!?」
「みんな逃げろ!
ありゃあ、最近ここらで盗賊を狩っている竜の群れだ!!」
「う、うわぁぁぁああああ!!!!!」
盗賊たちが一斉に逃げ出す。
日本軍では、偵察爆撃中の航空隊に対し、『盗賊を発見した場合、独自の判断で攻撃してもよい』という命令を出しており、既にいくつかの部隊が盗賊に対し、通り魔爆撃を敢行していた。
当然、盗賊たちの間にも、この攻撃してくる航空隊、彼らが竜の群れと称しているこの部隊の存在は広まっていた。
曰く、稼ぎ時の最中にそれはやってくる。
曰く、それにはいかなる攻撃も通用しない。
曰く、それに狙われたら、助かる術はない。
まるで炎龍か、はたまた、エムロイの使徒、亜神ロゥリィ・マーキュリーのように恐れられるそれの出現に、盗賊たちは恐怖し、逃げ出す。
何人かが抵抗しようとするが、抵抗も空しく、竜の群れから放たれる光の矢によって、その身が引き裂かれることとなる。
464 :ham ◆sneo5SWWRw:2016/03/23(水) 00:19:17
「ヒャッハー!汚物は消毒だ~っ!!」
「いいか、お前ら!
逃げる奴は盗賊だ!!
逃げない奴はよく訓練された盗賊だ!!」
「ホント、戦争は地獄だぜ!フゥハハハーハァー!!」
一方で、竜の群れ、ヘリ部隊の乗員達は、
どこの世紀末の世界に迷い込んだのか、
はたまたハー〇マン軍曹に鍛えられたのか、
ある意味お決まりなセリフを吐いて、盗賊たちを攻撃していた。
毎度おなじみ同乗するウィリアム・ビル・キルゴア中佐も、このテンションにはちょっと引いているが、しかし同情する気にはなれなかった。
彼とて盗賊の蛮行は許せるものではなかった。
ヘリ部隊は馬車を攻撃しないよう、ロケット弾ではなく機関銃のみで、誤射しないよう注意しながら盗賊を殲滅していく。
大体が掃討され、地上で未だ逃げ回っている盗賊にはヘリの優れた機動力を利用して先回りし、機銃掃射を加えた。
そして、完全に倒されたことを確認すると、地上に降り立った。
ワルキューレの騎行を奏でながら降り立つ彼らを見た一家は、神か、あるいは亜神のように凝視した。
「1分隊は被害者の保護!
2,3分隊は盗賊の生死確認!
4分隊は周囲の警戒に当たれ!!」
降下した挺身騎兵小隊を率いる用賀中佐は、彼らと一緒に降り、素早く指示を出して部隊を展開させる。
「大丈夫ですか!?」
用賀は、現地人からすれば片言な特地語で一家の無事を確認しようとする。
「あっ・・・、あっ・・・」
しかし目の前で突如起きた殺戮のショックが強いのか、母娘は激しく動揺している。
用賀は、落ち着かせるには時間が要ると判断し、先に父親のほうの救護を急がることにした。
「衛生兵!負傷者が居る、急げ!」
用賀は急いで衛生兵を呼び寄せた。
465 :ham ◆sneo5SWWRw:2016/03/23(水) 00:20:00
一方で、キルゴア中佐も挺身騎兵小隊と共に地上に降りていた。
観戦武官、いわばお客さんの身分なために止められたが、「戦場に安全な場所などない!」と一蹴されてしまった。
念のために従兵をつけてではあるが、彼は周囲を見渡し見聞していた。
すると、1人の盗賊を兵士が囲んでいるのが見えた。
「どうしたんだ?」
「あ、中佐。この盗賊が、水が欲しいと」
兵士達が敬礼して答え、囲んでいる盗賊を指差す。
見ると盗賊は銃創を負い、傷口から出たハラワタを手で押さえていた。
すると突如、
「どかんかっ!!」
そう言ってキルゴアは日本兵たちを退け、持っている水筒を取り出す。
「はらわたが出るまで戦うやつには、俺の水をやる権利を与える!」
そう言って自らの水筒を開け、盗賊に水を飲ませる。
そこに伝令がやってくる。
「中佐。盗賊の埋葬が済み次第、ただちに撤収します」
「おう。おい、そいつは俺が連れて行く。勇敢な男だ。怪我人に盗賊も味方もないだろ?」
キルゴアはそう言って、半ば強引に盗賊を自分が乗る機体に乗せるように指示した。
その後、一家は同じ村の人間がいるなら、と、日本軍基地への避難を受け入れ、日本軍に保護されることとなった。
日本軍は、一家と彼らの荷物の移送、死亡した盗賊の埋葬、負傷した盗賊を犯罪者として逮捕・護送した上で、その場から撤収した。
1945年12月4日深夜 盗賊襲撃跡地点
「んもぅ~、またなのぉ~」
日本軍と盗賊の戦闘があった場所。
そこを見下ろす崖の上で、1人の少女がその体格に見合わないハルバードの柄で地面をコツコツと叩いて怒っている少女がいた。
エムロイの使徒、亜神ロゥリィ・マーキュリー聖下である。
彼女はこの周辺で盗賊狩りを行おうとしていたが、いずれも日本軍の手によって蹴散らされてしまった後であり、自らのお勤めがあまり果たせずイライラとしていた。
「ここら辺にいるおじさま達は、み~んな、私が来る前に召されてしまって・・・ほんとぉに、嫌になるわぁ~」
そう言って彼女は不満を撒き散らす。
しかし、ここにずっといるのも仕方ない。
彼女はその場からすぐに立ち去り、新たなエムロイが求める魂を探し出した。
466 :ham ◆sneo5SWWRw:2016/03/23(水) 00:20:35
以上です。
今回はコダ村避難とロゥリィに殲滅された盗賊のシーンとなりました。
殲滅したのは日本軍だけど(笑)
水木先生の絵が大活躍。
チョイ役ですが、これが彼の漫画家活動に繋がるのである・・・多分。
コダ村避難民は最初から受け入れることにしました。
原作通りならテュカ、レレイ、ロゥリィ、カトーを除いて総勢21名(老人2名、中年3名、子供16名)の予定がまさかの計300人以上!
これには夢幻会もびっくりです。
狭間さんと柳田さんの詳しい経歴を入れておきました。
旧軍で二等兵から大将、そして元帥位までに至ったのは皇族を除いて、武藤信義氏が唯一ですが、
彼や同様に二等兵から将官に出世したのは皆、陸軍教導団出身者でした。
史実では、この陸軍教導団は下士官養成のために明治時代に創られたものですが、1899年に廃止され、その後は各隊の教育隊が担いました。
その後は下士官の質向上のため、1927年に陸軍教導学校が出来ましたが、そこから卒業して将官に至った者はおらず、良くて少佐止まりだったとか。
なので、原作での狭間さんの設定と辻褄を合わせるため、陸軍教導団の廃止を延期させました。
まぁ、下士官の教育は重要だからね。
門については一度閉門するのは決まっていますが、再度開いて、帝国を再教育する予定です。
なまじ門の特性や帝国の馬鹿共のことを考えたら・・・ねぇ?
盗賊に襲われた親子ですが、日本軍のおかげで助かりました。
ワルキューレを奏でながら、舞い降り、盗賊を蹴散らす日本軍。
当事者たちは恐怖でしょうが。
あと、名シーン入れておきました。
今回はすぐに忘れられませんでした(笑)
最後におまけで聖下の御登場です。
ただし、獲物はいない(笑)
今回はここまで。
更新も話の展開も亀ペースで不定期ですが、なるべくエタらないようには頑張りたいです。
それでは、また次回に。
最終更新:2025年03月05日 00:31