370 :ナイ神父MK-2:2016/04/21(木) 23:39:30
日仏世界
フランス改革のでの断片~とある貴族の書いた手記より~
フランス改革、フランス史上における大きな転換期の一つとなったこの戦いには欧州の
様々な国と人間が関わっており、複雑な様相を呈している。この資料はそんな転換期に
振り回されたある、人物が残した手記であり後に海外から見た当時のフランスに関する貴重な資料である。
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この手記が私以外に読まれている時、きっと私はこの世には居ないだろう。私自身この手記を正気で書いているのか
狂って書いているの判断が付かない位だ、しかし、書かずには居られない書かなければ正気を失ってしまいそうになる、
そうでもしないとあの恐るべき戦場を思い出してしまう為だ。
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私は、あの日フランスのとある要塞への攻撃を任された欧州反改革軍の指揮官の一人だった、当時はフランスが混乱の最中で有り
真っ二つに分かれた国内には我々に内応する反改革派も複数居た為、要塞を攻略してパリへと足を進めることは容易いだろうと言うのが
当時の国の見解だった。それは、私や他の指揮官達も同じであり私を含めた欧州軍はフランスへと向けて気楽とは言わないまでも
落ち着いた気分で軍を進めた。この時我々に齎された情報の中にはゲートで繋がった織田幕府軍なる王国の軍がフランスの援軍に来ている
と言う情報は入っていたが楽観は変わらなかった、寧ろ強くなったといって良い向こうは白人に劣る黄色人種を援軍として頼るほどに窮している
此処でフランスを占領できれば其の侭ゲートの先の国も支配し巨大なイギリスが持つインドにの様な巨大な植民地が手に入ると・・・
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街道を通り、スペイン側の国境から進行した我々を迎えたのは、巨大な要塞と其の前方に布陣する幕府軍と思われる武装したアジア人達であった
そこから地獄が始ったのだ。我々の指揮する戦列歩兵や砲兵は日本の嵐のような弾幕に滅多打ちにされて消滅し、銃剣突撃や騎兵による突撃を行った
兵士達は巨大な象兵や怪物の様な馬を操る日本の騎兵隊、そして歩兵と共に突撃してくる肉食獣に蹂躙された横を見れば先ほどまで進軍していた筈の
部隊が轟音と共に吹き飛んだ、私は必死で後退を指示して後方へと走り出した後ろからは聞きなれない異国の言葉を放つ幕府の軍に追われながら無我夢中で
逃げ続け、漸く一息ついた頃には私は既にスペインの都市まで戻ってきた後であった。
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この戦い以降、私は正式に家督を息子へと譲り渡して隠居した、しかし、あの戦いの記憶は今も悪夢となって私を苦しめる、耳には今でもあの獣の咆哮や
轟音がこびり付き、今でも夢の中ではあの異国の言葉で幕府の兵士達に追い回される。現に今でも窓の向こうから人間が立てるはずの無い3階の窓の前に
異国の兵士達が「首を置いていけ、首を置いていけ」と私に迫ってきているのだから・・・
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この資料が発見された当時、何らかの幻覚症状に悩まされながら書いた為信憑性は低いと目されていたが当時の幕府側やフランス保有する資料とも共通する
点が多く発見されており現在は有力な歴史資料の一つとして大学にて保存されている。
余談ではあるが一説にはこの手記を書いたとされている人物は最後の文を書いたその夜に亡くなり、死体からは首が鋭利な刃物で切り取られていたと言われている
また、同時期に日本の九州地方では薩摩藩内のフランス改革での戦死者を祭る墓地に白人の思われる人間の首が、清められた状態で墓石の上に置かれていて騒ぎに成り
奉行所が出てくる程の事態と成ったと薩摩藩や奉行所の記録に記載されている。
この二つの話の奇妙な符号から、後の怪談やオカルトを描いた作品では大将首に未練を残して死んだ島津兵の亡霊が、ゲートを越えて未練の対象となっている
人間の首を取る為に彷徨っていると言う話が多く聞かれている。また、近年の心霊映像や、録音でも館内を歩く武士や剣牙虎の声が録音されるなど逸話に事欠かない
状況と成っている。
371 :ナイ神父MK-2:2016/04/21(木) 23:40:02
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最終更新:2017年10月26日 13:36