90 :ひゅうが:2016/06/19(日) 16:39:39
しかしこれでひとつ設定が固まりました。



【アメリカ駆逐艦事情】



アメリカ海軍は太平洋戦争において甚大な損害を被った。
開戦時に太平洋戦線に存在していた69隻の艦隊型駆逐艦は、2隻(グリーブス級「メレディス」ファラガット級「ハル」)を除き文字通り全滅。
続くフレッチャー級駆逐艦は42隻が戦没している。
もっとも、フレッチャー級自体が170隻も建造されており、続くアレン・M・サムナー級100隻(うち10隻戦没)とギアリング級駆逐艦111隻(うち4隻戦没)とあわせ、太平洋戦争末期には200隻もの駆逐艦が太平洋に展開することになった。
しかしながら、この急拡大には商船乗組員を転用してもまだ足りず、必然的に急速錬成された徴兵組乗組員が多数を占めることになった。
このために起こった練度の低下は、米軍の誇る手厚い後方支援体制でも覆い切れず、ことにレイテ沖海戦や沖縄沖海戦に頃になるとレーダー・ピケット艦隊による味方機誤認や哨戒線の突破、さらには水中高速潜水艦による襲撃での同士討ちなどの混乱を多発させることになった。
巡洋艦以上が日本海軍水上砲戦部隊により大量消耗を呈していたために後回しにされたためともいえるが、この点は末期に至るまで熟練乗組員が健在でありどちらかといえば艦の方が足りなかった日本側とは対照的であろう。

だが、この数の利こそが日本海軍を押し切ったこともまぎれもない事実である。
戦後のアメリカ海軍はこの教訓から、いかなる人材にも一定以上の性能を発揮させる装備の充実と、高等教育課程での予備士官志願者への教育を極めて手厚く行うことで有名である。
この点、プロフェッショナリズムの徹底によって要求される人材の質が底上げされた日本国防海軍と同じ選択がなされているのは両者ともに「あの戦争」の影響が強い証左であるといえよう。
最終更新:2016年08月10日 06:57