2 :名無しさん:2015/07/01(水) 01:11:37
新スレの方にSS投下させて頂きます、ひゅうが氏のP-72愛に影響されました
ひゅうが氏の世界観に近い形になっていますがパラレルワールド的な世界と考えてください
色々火葬分まじってます

4 :名無しさん:2015/07/01(水) 01:14:44
復活の隼

―――1942年5月22日 アキャブ飛行場

基地に空襲しにやってきた爆撃機を撃墜することに成功し、整備員や基地駐留の将兵の歓呼が響く中次々と1式戦「隼」は着陸する。

「被弾したのに無茶しすぎだぞ、安田、ったく個人の功に走るなと何回も教えたはずだがなあ…」

空襲にやってきたブレニムは安田義人によって撃墜された、しかし本来ならチームワークと言うことを何よりも重視する
その男にとって彼の行動はあまりほめられたものではなかった、だからこそその男は多数の被弾を受けながらも
丸で親の仇のような執念にプレニムに攻撃をかけて撃墜した安田義人を叱った。

安田は申し訳御座いませんとその男に只管頭を下げていた。男は安田をスタンドプレーに走り爆撃機を撃墜した結果
貴重な「隼」を失ったこと(被弾多数で修復不可能)について非難しつつも戦果は戦果として安田を褒めた
無論次はこのようなことがないように釘は刺しておいたのだが…
思えば先週からどこか落着きがないような素振りを見せていた安田であったが
今はなにか憑き物が落ちたように落ち着いているなと男は思った。

男は知らなかった、史実と言う世界ではその男はそのブレニムに撃墜されることを
そしてその安田はそれを知るが故に敬愛する男を守る為にそれを撃墜する為に執念を燃やしていたことを…

――――1949年 百里飛行場上空

上空を4機編成の日の丸をつけた戦闘機が綺麗な編隊飛行を行っている。あの敗戦から3年後
かつて大日本帝国軍と呼ばれた組織は連合国に対する降伏によって解体されたはずだが
着々と極東に魔の手を伸ばす赤い熊に対抗すべく、アンクルサムは新たな番犬として
日本と改名した新生国家の再軍備を認めた。

無論、表向きは保安隊と命名されているが、実質的な軍の復活に世論は賛同するものや
批判する者も多くいたが、今その上空を飛んでいるパイロット達になんの関係もなかった
もう二度と握れないと思った操縦桿を握って大空を飛ぶ…

一度は諦めかけた夢を再び手にする、それが例えかつての敵国の戦闘機であっても
男達は再び空へと舞い上がり久々の感触を多いに満喫していた。

歴史を知る転生者達にとってその男達が乗る機体を見たときは仰天して口ぐちにこう叫んだと言われる

「XP-72だと!?あれ確か2機しか作られていない試作機じゃないか!?」

XP-72スーパーサンダーボルト、史実だとレシプロ戦闘機最高の性能を持つと言われながら
ジェット戦闘機と言う新たなる波の前に呑まれ幻の機体…であったが、この世界では幻の機体ではなかった。

理由として3つある。

1、転生者達のお陰で紫電改や疾風の早期投入でF6FやF4Uの優位性があまり見られなくなり
  特に沖縄戦少し前から現れ、戦略爆撃にやってきたB-24のパイロット達を恐怖のどん底に陥れた烈風の存在
2、欧州戦線にB29が投入されたことによってドイツがMe262を戦闘爆撃機ではなく普通の戦闘機として投入したことや
  Ta152やDo335と言った化け物機を投入し始めたこと
3、ジェット戦闘機開発が難航(史実でも結構苦労していた)して出来たP-59エアラコメットがド欠陥機であったこと
  そしてイギリスが自信を以って投入したジェット戦闘機であるミーティアが微妙だったこと
  (それでもシュワルベ相手に渡り合えたが、整備性問題やパイロットが慣れていない事もあり予想以下の戦歴だっ   た)

5 :名無しさん:2015/07/01(水) 01:18:34
当然前線から「一刻も早く対抗出来る戦闘機を!」の強い陳情によってXP-72は史実より早く生産されて
欧州方面軍司令官のマッカーサーの強い要望と言う名の根こそぎ強奪で欧州戦線に投入され
Ta152やDo335といった最強レシプロ戦闘機決戦を行い、その頑丈さと高速性や重武装でシュワルベや
終戦ギリギリ前に投入されたTa183相手に渡り合い撃墜するなど究極のレシプロ戦闘機有終の美を飾った…

太平洋戦争では投入される前に日本が降伏したことで日本軍の誇る烈風改や烈風改2
(試作だけで終戦時には数機だけ配備されたハ50搭載の化け物機)や橘花相手に渡り合う事はなかった。
しかし日本の再軍備が開始されると従来のP-51HやP-47Nだけでなく、F-80が配備され始めたことで
員数外となったP-72もアメリカの気前の良さと言うこともあり少数であるが
何故かツインムスタング共々貸与されることになった。

余談であるが新生海軍たる海上保安隊も主力であるF8FベアキャットやF4UコルセアやAM-1モーラー以外にも
カーチスBTC-1等も貸与され(史実と違い少数であるが生産されて、実質的な廃品押し付け、他には空飛ぶ海賊とか空飛ぶパンケーキとか)
されて整備員がひいひい言っていたりもする。

今まで乗ってきた隼やハリケーンや疾風とは格段に違うプラット・アンド・ホイットニー R-4360-13
星型4列28気筒3000馬力が放つパワーに感嘆しつつもあの戦争を生き抜いた男は、忽ちP-72 を自分の手足のように扱っていた、無論彼だけではなく彼と翼を共にした男達も瞬く間にP-72 の特性を掴み、自分の手足のように操っていた。
皆、それだけ空を愛していたのだろう…そしてその男50に近い年にも関わらずあの時と同じように戦友達と無線で連絡し合う

「どうだ、黒江?そちらの状況は?」
「大丈夫です!隼や疾風とは違う素晴らしいジャジャ馬だ、それも無線の性能もビルマで使っていた時のと比べて全然違う
…畜生!こいつみたいな無線機や航空機があの時にあればな」
「全くだ、話によるとこれは欧州でドイツのジェットと渡り合ったらしいですからな」
「…ん、どうやらアメ公がやってきた、数8」
「ふん、たったの8機か、奴等我々64戦隊の事舐め腐っていますぜ!」
「そうらしいな、ではいくか!」

4VS8と言う一見不利な戦いであるが、8機は同じ機種でありながらも本来なら数も少なく
そして空を飛ぶのも久々と言う4機にいい様に翻弄されている。その8機が次々と
撃墜判定が下るたびに黄色の肌をした兵士達は歓声を挙げ、白色の肌をした
男達からはブーイングが鳴り響いていた、結果的に8機は4機によって全機撃墜判定が下り
4機が勝者となっていた。

「やれやれ此方は全滅か、ジャップ相手に…情けないったらありゃしない」
「そういうなよボング、奴らはビルマでイギリス軍相手に暴れまわったトップエース集団だ
 それに今やあの国は我がアメリカの同盟国だ、あまりそれを言わない方がいい
 …それに奴らは完全に負けてないと今も思っている」
「けッ!だがな、機材は同じでもこちらは俺達が鍛え上げたベテランで相手はロートルでブランク有だぞ!
 しかも隊長は50近いおっさんだろ?ったく!こちらの面目丸つぶれだ」

6 :名無しさん:2015/07/01(水) 01:21:32
悠々と着陸する4機に歓声を挙げて駆け寄る黄色の肌をした兵士を遠目に見ながら
2人の白人の男、トーマス・マクガイアとリチャード・ボングは遠目にぼやいていた。
そうはぼやいていたものの2人はその4人もパイロットを内心では称賛していた。
あの役立たずのライミー、ビルマ戦線やアキャブ沖海戦や沖縄沖海戦の醜態も
あって太平洋戦線にいたアメリカ将兵はそういう偏見を持っていた…とはいえ
常に戦果を挙げていたいただけのことはある。うん、彼らなら本土で
アグレッサーとしても十分通用する。是非とも4年前に手合わせ願いたかったな

そして黄色い肌をした兵士達が「加藤隼戦闘隊」を熱唱しながら、その男を迎え入れる。
その男の名前はこう言った―――「加藤建夫」と…

そして1950年に勃発した朝鮮戦争は新生日本軍も否応なしに新しい戦争へ巻き込まれる。
そして加藤や彼らの部下も再び戦場の空へと飛び立つ、航空保安隊唯一P-72
かつて加藤が愛用した機体「隼」にあやかって「電隼」と命名され
64戦隊のマークである赤鷲が描かれた航空機を配備された彼らはソビエト義勇空軍の
YAKやLaのみならずあのMIG-15相手にも渡り合い撃墜する戦果を挙げた。

無論加藤も航空隊司令として派遣されたが、前線に飛ぶことはなかった。
(本人は飛びたがっていたが黒江を始めとするパイロット達に押さえられていた)
それだけではなく、日米初の共同作戦として北朝鮮ダム破壊作戦を
ソ連義勇航空隊の執拗な妨害からスカイレーダーを守り抜き成功させ
重武装と爆装で幾度となく地上攻撃を行い、国連地上部隊の危機を
幾度となく救いパットン国連軍総司令官直々に勲章を受章する活躍を見せることとなる。

そして朝鮮戦争が終結すると共に加藤は数々の昇進を辞退して「もう老人ではなく新しい世代に日本を託す」と
退役して趣味である写真活動に没頭する余勢を送った。

そして朝鮮戦争中、活躍する新生加藤隼飛行隊に新たな歌が流行った。

エンジンの音 轟々と 電隼は征く 北の果て 翼に輝く 新たな日の丸と 胸に描きし 赤鷲の印は われらが 戦闘機

世界に誇る 荒鷲の 翼のばせし 幾千里 栄光の伝統 受けつぎて 新たに興(おこ)す われらは加藤電隼航空隊

7 :名無しさん:2015/07/01(水) 01:28:13
以上です、あんまP-72が活躍してないのは許してね

1、なんで加藤生きているの?→安原が史実世界からの転生者でありブレニム絶対殺すマンになっているから
                    加藤が生き延びて疾風にのってビルマ戦線で戦う仮想戦記を読んだから(信濃VSミッドウェイがあるやつ)

2、マクガイアって死んだはずじゃ?→史実だとフィリピンから米軍がちゃっちゃと撤収しているから生き延びてますはい…

3、電隼って何?→いい名前が思い浮かばなかったからほぼやっつけorz

前のニュース映画ネタも投下したものですがそれ共々まとめて大丈夫です。
最終更新:2016年08月10日 08:41