557 :影響を受ける人:2016/06/18(土) 22:30:42
この作品にはTS要素が含まれています。
オリキャラ化が含まれています。と言うかオリキャラが出てきます。
最低系である最強要素があります。
オリジナル設定、個人的解釈が入っています。
それでも良い、という方のお読みください。



提督憂鬱×ストパン+零
第九十三話 ―決戦前夜10 ―



天皇陛下ノリノリの武装説明は、真嶋志麻・江草貴子両名の後も順調に続き。
それぞれ以下のような武装が手渡された。


北郷章香【氷刻刀(ひょうこくとう)】形状:扶桑刀(鍔に南十字星をあしらった魔力石の飾り有。)
能力:切り付けた部位を凍結、氷を発生させ、氷の飛刃が出来る。魔力注入量に応じて威力増減あり。近くに水源があると、魔力消費が少ない。
旗本サエ【蜂乃火砲(はちのひづつ)】形状:ボルトアクション式狙撃銃(装弾部位が大型に変更。)
能力:魔導コイルガン式発射機構搭載。弾薬不要。弾丸となる矢針(鉄製、弾数30発)の自動回収できる籠手付き。
真嶋志麻【硬絶(こうぜつ)】形状:巨大な斧 
能力:重量変動。40㎏⇔120㎏⇔3000㎏。
風間ラン【避攻扇(ひこうせん)】形状:鉄扇 
能力:屈折シールドを自動展開し、反射する。(実体・非実体問わず。)実体打撃武器としても使用可能。
鮫島トミ【鎧殻(がいかく)】形状:扶桑鎧( 草摺・佩楯・大袖のみ) 
能力:シールド強化。4~5倍。

穴吹智子【偽神烈火(ぎじんれっか)】形状:右の籠手。(七支刀をあしらった模様有。大き目の魔力石付)
能力:火炎を操る事ができる。魔力注入量に応じて威力増減あり。近くに種火があると、魔力消費が少ない。
加東圭子【静冷乃鈴音(せいれいのすずね)】形状:首飾り・耳飾り
能力:装着者の視力向上。平静維持。鈴音による簡易的な未来予知による警告。(自分に被害が出る時のみ。それ以外は振っても鳴らない。)
江草貴子【鬼支腕(きしで)】形状:扶桑鎧(大袖)
能力:怪力強化 4~5倍。
不和ヒビキ【真雷(しんらい)】形状:扶桑刀(鍔が六芒星になっている。赤みがかった黄色い水晶がはめ込まれている。)
能力:自然・魔力問わず雷を吸収する。直進性の高い雷光を放てる。(長距離貫通性有)兄弟刀【進電】と共同で、爆雷型雷球を形成展開可能。
不和スズ【進電(しんでん)】形状:扶桑刀(鍔が楕円を二つ交差している。緑がかった黄色い水晶がはめ込まれている。)
能力:自然・魔力問わず雷を吸収する。散弾性の高い雷光を放てる。(至近距離~中距離300m。四体まで連鎖感電有。)兄弟刀【真雷】と共同で、爆雷型雷球を形成展開可能。


とまあ規格外武装を手渡され、一同帰りの車の中で「絶対損失できない。」と思った。
天皇陛下からは「武器は使ってこその物である。」とか、「変に守らず消耗品と割り切って欲しい。」とか、「無くしたら、無くしたで仕方がない。」とは言われているが・・・
誰もが内心で「絶対それは出来ない!!」と豪語できる。
さらに、「そのまま下賜してもよい。」と言われたが、さすがに返却をすると誓っている。
この時、モノ凄く慌てる黒子の皆さんが少し面白かった。

一応「・・・これは、いつごろ製作されましたか?」と旗本サエが聞いたが、「それはk・・・すまぬ。機密に近いのだ。本人も有名になりたくないと言っていr・・・いたようであったしな。」と、要領を得なかった。
まあそれは気にしないでおこう。
北郷章香はこの武装を受け取る事メンバーが決定した際、九鬼大将から必ずその人物を突入部隊に入れるように要請を受けた。
最初は水瀬大佐も懐疑的で、「今更決めた人員を動かすことは出来ない。」と反論していたが、今回の実施を見学して意見を変えざる負えなかった。

「というわけでだ。真嶋、お前を突入部隊に入れるぞ。」
「おお! そりゃうれじいな。」

帰りのバスに揺られながら告げると、目の前の野獣は相変わらず女らしくない声で嗤う。
それに凄い嫌悪しつつも、大好きな北郷章香を見る変態。

「あ~。風間さんもよろしく。」
「任されたわ♪」
「あのぉ・・・北郷隊長。自分もですか?」
「鮫島。逃げられないと思ってくれ。」
「いやだすぅぅぅ!! なしてアチキが、そんな場所に行かなありんすかぁ!?」
「これも選ばれた者の責務と思ってくれ。」
「まあいいじゃねが! これである意味、北郷隊の再結成だしなあぁ!!」
「自分もぉ。副隊長に戻ったようなモノですしぃ。その通りですよねぇ。」

今バスには水瀬大佐も、九鬼大将もいない。いるのは武装を受け取った10名と、江藤敏子と運転手だけ。
だから皆存分に騒いでいる。

558 :影響を受ける人:2016/06/18(土) 22:31:19
「あ、真嶋。」
「ぐぁんだ?」
「お前、旗本さんの副隊長やれ。」
「がぁあ!? なんで俺がぁ!!?? いや、副隊長ならいいげどよ・・・」
「・・・不満か。」
「不満じゃねぇです。むしろ頼りにしたいですぜ。」

相変わらず無表情で鋭い目つきの旗本であったが、彼女を良く知るメンバーからは「あ、頬が緩んでる」とわかる。
皆からニヤリと笑われて少しだけ頬を染めると、視線から逃げるために外の風景を見ようとする。
一応窓際なの外を見る事はたやすいが、ガラスに皆の顔が反射して見える為、勢いよく振り返って睨みつけると、ようやく章香達は視線を外した。

「でも・・・ 北郷隊再結成は良いわね♪」
「解散の時、大なぎしていたもんな!」
「アンタから離れられて、嬉しかったのよ♫」
「え? あの時普通にたいty「嬉 し か っ た の よ♪」あ、はい。」

ランはトミに笑顔の脅しをかけて黙らせる。
そんな和気藹々と喋る仲間達を見て、章香は結成当時を思い出す。

―「・・・お前達が、新しい部隊メンバーか。」―
―「はい。自分が北郷章香と言います。」―
―「あら。可愛いじゃない♪」―
―「へ?」―
―「こんな隊長さんなら、だいk「おおいぃぃ。俺の自己紹介がまだなんだがなあ?」ひぎゃぁぁぁ!?」―
―「あははぁ。真嶋怖いもんねぇ。」―
―「ぐるるぅ・・・ ぞうか?」―
―「唸るなよ。」―
―「     」―
―「・・・鮫島? ・・・・・・気絶しているのか。」―

当時から賑やかだった。
旗本さんは常に冷静で的確、常に頼りなる大人の女性。
風間さんは性癖を最初から披露していてげんなりしたな。しかし戦場に出れば歌い、戦う舞姫として綺麗だった。決して言わないけれど。
鮫島は一つ年上なのに、年下に見えるのが不思議だ。しかし誰よりも固く展開できるシールドに、何度助けられたか。
旭川は友として、部下として、副官として優秀で頼りにしてきた。隊長を譲っても良いと言った事もあるが、本人はずっと傍で支えてくれている。

真嶋は豪放崩落のままだが、力のでは全く敵わない。・・・身長また大きくなっていないか? 此奴本当におない年か?
巨体のせいで車内が狭く感じている同期から目を離し、少しだけ上を見る。
視線の先には天井があるが、その目は未来に待つ戦場だ。
武装を貸して頂いた以上勝つつもり・・・ 否、絶対に勝利をもぎ取るのだ。

―――――

北郷章香達同様、陸軍代表もバスで帰り道を走っていた。
が、こちらは部隊別に固まっていて、交流はそれほどないようだ。
江藤敏子・穴吹智子・加東圭子の三名は前方に座り、江草貴子・不和ヒビキ・不和スズ三名は後方に陣取っている。
敏子としては、同じ方面の突入隊として、交流してもらいたいのだが・・・

「いやー。それにしても智子は緊張しっぱなしで、足と腕が右左同時に出てたわね。」
「し、仕方がないじゃない! 天皇陛下が目の前にいるのよ! 緊張しない方がおかしいわ!!」
「それでもさ。出発当初は“ただ受け取るだけでしょ。普通に礼節を守っていればいいのよ。”とか言っていたのにねー」
「それは当たり前でsy「それが近づくにつれて口数が少なくなるし、貧乏揺すりが多くなるし、顔が青ざめていくのは面白かったわー」うわぁぁぁぁぁ!!!「やめい。」フギュ!!」

恥ずかしさに智子が暴走して圭子に跳びかかろうとするが、彼女は智子の後ろの席であり、振り返って椅子越しにやらなければならない。
だから叫んで振り返ろうとした時点で、隣に座る敏子に撃墜されてしまった。

「まったく、いい加減にしないか。」
「で、でも隊長。」
「わかっているから大人しくしてくれ。ヒガシもだ。隊長に抜擢されたんだから、それらしくしてほしい。」
「あー・・・ はい。」

流石に悪いと思ったのか、二人ともおとなしく席に座りなおす。

「でも、とうとうヒガシも隊長か。感慨深いというか・・・」

「遅かったくらいね。」と言うと、圭子は頭をポリポリ掻く。
彼女としては智子には光る物が有ったし、隊長として率いる辛さを見たことが有ったので、この立場ぐらいが良かった。
しかし、さすがに智子よりも年上なのに副隊長であり続けるのは無理。
今回を機に、新設された【犬化(けんか)】隊を率いることになってしまったのだった。

「とりあえず、副隊長に長谷部さんを入れてくれて感謝ですよ。」
「本人もヒガシの元で働くならいいと言っていたしな。」

【犬化】隊副隊長:長谷部やえか。元々狐火隊の隊員で、再編成の際に自ら推薦してきた。
よく知る人物だし、安心していろいろ任せる事ができる。

「よく学んでくれよ。(そして、私の負担を軽減してくれ。)」
「了解!」

559 :影響を受ける人:2016/06/18(土) 22:33:27
敏子がそう言うと、見えていないのに新隊長はびしっと敬礼を決める。
そんなやり取りをしている後ろでは、新武器についてワイワイ話していた。

「そんなに。」「すごいの?」
「そうだよ~ 今なら~ 高射砲改造品だって持てそうだ~」
「整備副班長がつくった。」「あの下手物武器のこと?」
「そうそう~ いつか持ってみたかったんだ~」
「「ふーん。」」

双子は全く興味なさそうに言うが、リクエストしたのは彼女等だったりする。
二人で運用すればいける! と言う何の根拠も無いモノだったのだが、隊長と基地司令に見つかり、大目玉をくらった。
一応実際に運用してみたが、さすがに重すぎて飛ぶのがやっとで。
リロードを全部手動でやらないといけない上に、砲弾数がたった5発。
現在も改良中という事で、貴子は期待しているのだ。

「私達が頂いた。」「武器も凄いけど。」「他の武器については。」「興味ないの?」
「ん~ 一応は、あるかな~」
「やっぱり。」「斧?」
「そっちじゃないよ~」

怪力系能力者として、確かに巨大斧【硬絶(こうぜつ)】は気になる存在。
しかし彼女は別の物に注目していた。

「【蜂乃火砲】っていう、銃が気になるよ~」
「むぅ!」「それは確かに。」

今回貸し預けられた武装はいずれも近距離武器。一部防具もあるが、昔の戦場を考えれば納得できる。
しかし【蜂乃火砲】に関しては全く違う。
銃が登場し、伝来されたのは戦国時代の世。火縄銃ならともかく、魔法銃ともいうべきあれは一際異質に見えたのだ。
実際に九曜葛葉もこれを出すのをためらった。
なにせ中国で有名な夫婦剣【干将・莫耶(かんしょう・ばくや)】を元に製造された。もっとも新しい武器だからだ。

離れず呼び合うという性質を利用し、弾丸を何度もリロードできるようにし、発射機構はコイルガンのような反発シールドを疑似展開できるように鋳造して組み込んだ。
この銃製作の為に、35丁作れるだけの資材が投入され、結果的に出来たのは3丁のみ。
部品一つ一つ手作りの、根気のいる作業だったという。

「陛下の説明もさ~ なんかおかしかったし~」
「確かに。」「何度も詰まった。」「誰かに聞いていた?」「でも陛下は男性だよ。」
「昔は男性でも使えると聞いた。」「でも、怪異との戦いで消えていった。」
「不思議だよね~」
「「うん。」」

同意して頷くと、貴子は目をキラキラさせ始めた。

「だからさ~ 私は思うのだよ~」
*1

双子が渋ると同時に、間延びする口調のまま貴子は喋りつづけた。
基地についても喋りつづけ、報告も簡単にして双子に話しかけ続け、就寝まで考察を述べて二人をぐったりさせたという。
語り終えた彼女はつやつやしていたとか。



以上です。
流石に一人一人やっていると長くなるので、一気に終わらせました。
そして次回は久々に夢幻会のターンにしたい。

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最終更新:2016年09月12日 15:59

*1 あ、この人不思議大好きだから。話長くなる。