120 :ナハト:2016/08/20(土) 12:58:32
私はこの作品を仕上げるにあたって、一つ済ませて起きたかったことがあった。
それは・・・・


パンッパンッ

私は柏手を打ち、拝殿に拝礼する


ここは、多くの軍人が帰る場所、靖国神社であった。
靖国神社は国の為に戦い、亡くなった軍人や軍属を祭神として祀っている。
その中にはウィッチや学徒兵たちも含まれていた・・・・


私はここで、扶桑海事変で亡くなられた英霊達に作品を書くお許しを得に来たのだ。
事後承諾な形になってしまったが、取材を続けていくうちに私は報告をしに来たかったのだ。

拝殿を後にすると、遊就館へと足を運ばれる。
ここは、合祀された英霊の遺品や資料、戦争で使用された兵器などを展示する博物館である。
入って直ぐに目を引くのは烈風であった。

この戦闘機は扶桑海軍の艦上戦闘機で、20mm機関砲4門とロケット攻撃により
中型ネウロイ相手と互角に戦い、ウィッチを影ながらに支え続けた名戦闘機であった。

戦闘機マニアな私はずっと眺め続けたいという誘惑にかられそうになりましたが、ぐっと我慢し
施設に入っていきます。靖国の歴史や戦国時代のウィッチが使用した武器・防具の展示を見て
近代の歴史を眺め、本題の扶桑海事変コーナーにと入りました。

そこには、扶桑海事変の戦争の流れや司令官、武器などが展示しており第二次ネウロイ大戦コーナーを抜ければ
多くの兵器が展示していた。始まりの近代ストライカー九六式艦上戦闘脚に零式艦上戦闘脚「烈風」、一式戦闘脚「飛燕」、五式ジェットストライカー「疾風」
陸軍の戦車九七式中戦車、三式中戦車、四式中戦車を始め多くの火砲・航空兵器があった。

これらの兵器は戦場からの回収された物が奉納された物が中心となっており、どれもボロボロの姿であったが
それがより、戦争で使われた兵器であると強調しているようだった。



それらを眺め、次の部屋に入れば辺り一面が遺影で埋め尽くされていた。
ここは、ウィッチ特に、学徒兵を主とした展示コーナーで学徒兵に出兵し戦死したウィッチの遺影なのだ
扶桑海事変に於いて彼女達の働きが無ければ扶桑という国は守れなかったであろう。
その彼女達の働きを忘れさせてはならないという願いを受けてこの展示コーナーが生まれたのである。


彼女達が学徒兵としてなぜ徴集してしまったのかという欧州での怪異発生からの義勇軍派遣から
大陸で発生した怪異による守備隊壊滅からの戦力不足から止むを得ず徴集せざるを得なかったと
赤々と書き記ししており、政府からの謝罪文と感謝文も併せて置かれていた。


ここには学徒兵達が如何に過ごしたかを日常写真ばかりが撮影されており、戦場の勇ましい写真や悲惨な写真は一枚たりとも無かったが
それだけに彼女達の悲劇が強調されるようだった。

少女達が子犬とじゃれる写真、食堂でご飯を取り合う写真、焼き芋パーティをする写真、将棋やカードゲームなどで遊ぶ写真、みんなで勉強する写真・・・・・
どれを取っても、いつもと変わらない日常を送る学生の写真のようだ。違いは戦場にいるかいないかのたったそれだけだ。


私は英霊の言葉というコーナーに足を運んだ。そこは亡くなったウィッチ達の遺言が纏められていた。

『親不孝な私をお許しください。ですが、家族や故郷を守るために最後まで戦いました。私を生んだことを誇りに思ってください。さようならさようなら』

『明日、いよいよ最終決戦に挑みます。ここを抜ければ本土が焼かれるそうで、私は身が引き締まる思いです。恐らく生きては帰れないでしょうが誰にも恨まないでください
弟や妹をよろしく頼みます。それでは、行ってまいります』

『私をここまで育てていただいてありがとうございます。私を学校に行く際に激励していただいたことを昨日のように思います。
戦況は厳しいですが、私は必ず帰ります。ですから私の好物のおはぎを飽きるほど用意お願いします』

『私が学校に入学する際に母は物凄く怒りましたね。他の道があると。ですが、私も一歩も譲らず、喧嘩別れに終わってしまいました。
大陸で怪異が発生し、御国を守るために学徒兵として志願しましたが、頭によぎるのは母と喧嘩してしまったという後悔だけです。
私は生きて帰るつもりです。ですが、万が一私が死んでしまったら、一生謝れる機会がな無くなるのです。
その事ばかりが頭にあります。ですから、手紙越しであってもお許しを下さい。

お母さん。ごめんなさい』



私はこれらの手紙を見て堪えきれず、涙を零してしまいました。
絶対に完成させる。この方々を恥じない作品にと・・・・・

121 :ナハト:2016/08/20(土) 12:59:08
終わり
先日、靖国神社を参拝し、遊就館を見てきて、頭にあったのはこれでした。
やはりお許しを得なければと思い、この作品を書き上げました。
遺言は特攻隊の手紙を参考にしながら、自分のオリジナルで書き上げました。

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最終更新:2016年09月13日 12:42