515 :yukikaze:2016/09/24(土) 12:48:00

終わったぞ、74式戦車。
可能ならば初春型と64式自動小銃やな・・・(ハイライトを失った目で)

74式戦車


全長:  9.54m
車体長: 6.82m
全幅:  3.25m(サイドスカート含む)
全高:  2.25m
全備重量:42.0t
乗員:  4名
エンジン:三菱10ZF22WT 2ストロークV型10気筒液冷ターボチャージド・ディーゼル
最大出力:800hp/2,200rpm
最大速度:52km/h
航続距離:280km(外部補助タンク利用時には350km)
武装:  51口径105mmライフル砲L7A1×1 (50発)
     12.7mm重機関銃M2×1 (600発)
     61式車載7.62mm機関銃×1 (4,500発)


74式戦車は、戦後初の国産戦車である61式戦車の後継として開発された国防陸軍の第2世代MBTである。
当時、国防陸軍においては、M46戦車と61式戦車の2車種が配備されていたのだが、M46は未だに90mm砲且つガソリンエンジンと陳腐化が限界にまで達しており、61式戦車は、105mm砲と対物鏡の二重の像を合致させるM17A1基線長式測遠機及び後期型からはアクティブ式暗視装置をつけることで、攻撃力を担保していたものの、重量と自動装填機構の問題から、無砲塔型にせざるを得ず、防衛戦ならともかく、主攻に使うにはやりがたいという意見が強かった。

その為、国防陸軍においては、既に1961年には、M46と61式戦車を代替する新型戦車開発に着手することになるのだが、この時点で日本側が求めた項目は以下であった。

・主砲は105mm加農砲を装備
・初弾撃破率を高めるため優秀なFCSを装備する
・主砲の発射速度を高めるため自動装填装置または装填補助装置を備える
・夜間射撃能力の付与のため暗視装置を備える
・航続距離は最小200km、可能なら増加燃料タンクを装備して300km超
・路上最大速度は50km/h以上

何のことはない。彼らが欲していたのは、回転砲塔を持ち、FCSが強化された61式中戦車なのであった。
61式中戦車においては、数々の制約により固定砲塔を採用していたが、回転砲塔でも達成可能であるならば、別にそれに拘る必要性もなかったのである。
以下、同戦車に対する特徴を述べる。
 

516 :yukikaze:2016/09/24(土) 12:48:53

74式戦車の車体は圧延防弾鋼板の全溶接構造で、車内レイアウトは車体前部左側が操縦室、前部右側が28発の主砲弾を収納する弾薬庫、車体中央部が全周旋回式砲塔を搭載する戦闘室、車体後部が機関室となっている。
乗員は車長、砲手、装填手、操縦手の4名で、操縦手以外の3名は砲塔内に搭乗する。
61式と違い装填手が復活しているが、これは回転砲塔での自動装填については、試作段階で不具合が多発していること、更には「戦車の乗員は掩体構築や車両整備、周辺警戒などで最低4名必要であり、自動装填装置を搭載して乗員を3名に減らすのは好ましくない、熟練した装填手なら自動装填装置と変わらない速度で装填を行える」という、富士学校の意見なども参考にして、装填手を復活させている。
砲塔はソ連戦車のような丸いお椀のような亀甲型の鋳造鋼タイプではなく、避弾経始に優れた細長い鼻のような鋳造/溶接式の砲塔が採用された。
実際、正面から見ると暴露面積は亀甲型より少なくでき、形が細長いため砲塔内の容積を広げることに成功している。(主砲弾は、前述した車内に28発、砲塔バスケットや後部張り出しに即応弾として26発積まれることになる)

74式戦車のサスペンションは61式戦車で採用された油気圧式+トーションバー式に代えて、油気圧式サスペンションを全面的に採用している。
これにより、74式戦車はサスペンションを伸縮させることによって車体の姿勢制御を行うことが可能となっている。
油気圧式サスペンションによる姿勢制御により、74式戦車は車高を標準状態から±20cmの範囲で上下させることが可能になったため、これを利用して起伏の激しい場所を走行する際に車高を上げて地面との干渉を回避したり、アンブッシュ時には逆に車高を下げて被発見性と被弾確率を下げることができるようになった。
また各サスペンションの高さを変化させることで74式戦車は前後方向に各6度、左右方向に各9度まで車体を傾斜させることも可能になったため、これを利用して主砲の俯仰角を増大させることができる他、傾斜地でも車体を水平に保つことが可能となったし、停止時にロックをかけることで、主砲の発砲時におけるピッチングがトーションバーと比べてもかなり小さく、射弾のばらつきが小さくなり、命中率を高くしている。
さらに油気圧式サスペンションはトーションバーのように車体底部のスペースを占有しないため、74式戦車の車高を低くすることにも貢献している。
この特徴的な油気圧サスペンションは姿勢制御機能のためストロークが大きく、悪路での走破性が他国の戦車に比較して高い。なお、操縦士用装置には車高制御スイッチの他に、あらゆる姿勢から通常姿勢にワンタッチで復帰させる標準姿勢スイッチが付属している。

ただし、61式で経験を積んでいたとはいえ、それよりもはるかに複雑な配管は、油漏れによるトラブルを多発させることになり、整備兵の一番の悩みの種として頭を悩ませることになる。
また、姿勢変更についても作動時間がかかり(6°程の変換に6秒以上かかるなど)61式の機敏な動きに比べると「のろまな亀の動き」と、不満を生じさせている。
そのため、88式戦車においては、61式と同様、油気圧式とトーションバー式のハイブリッドに戻されており、再び油気圧式のみになるのは、7式戦車まで待つことになる。

転輪については61式と同様、片側5個の複列式大直径転輪が用いられ、車高の逓減に勤めている。
また同種形式では、走行中に履帯が外れ易いという欠点があった事から、最初から起動輪にはリング状の履帯離脱防止装置が装着されている。(61式は改修時に装着)
転輪の材質は61式戦車では防弾鋼をプレス成型したものだったが、74式戦車では軽量化のために防弾アルミ製の転輪に変更されている。
 

517 :yukikaze:2016/09/24(土) 12:49:28

主砲については、西側の戦後第2世代MBTの標準武装ともいえるイギリスの王立造兵廠製の51口径105mmライフル砲L7A1を日本製鋼所でライセンス生産したものを装備している。
当初は、61式中戦車と同じ主砲を利用する方が良いのではという意見があったのだが、61式中戦車の主砲は戦前の試製十糎戦車砲(長)の改良であり、弾薬が西側諸国の同主砲と共通化されておらず、有事の時に不利益になるとして、L7A1を採用している。
余談だが、61式時に105mm砲を独自に開発し採用されたという実績は、英国とのライセンス交渉時にも有利に働いており(開発の実績及び実用化という事実は大きい)、アドーアの時のような足元を見られるようなことは一切起きていない。そもそも同砲採用の主たる理由「西側諸国が利用している弾薬の共通化」であることからかつての小銃論争を思い出したのか、英国側担当者も内心では同情の念を抱いていたようで、それなりに便宜を図るように動いていたりもしている。
なお、61式戦車もL7A1への改装が取りざたされていたが、なまじ自動装填装置を組み込んでいた事で、主砲だけでなく、その機構も弄らないといけないことから、主砲換装は計画段階で取り止められ、結果的に2系統の105mm砲の弾薬を用意しないといけないという兵站上の悪夢を現出することになる。
(お蔭で「旧軍の悪癖変わらず」と、一時期マスメディアに叩かれたりもしたのだが、開発経緯や61式の改装にかかる費用対効果を説明することによって、一部の「自称」マスメディアや軍事評論家を除いては、概ね誤解はとけている。)

FCSについては「ファーストルック・ファーストキル」を合言葉に、最大限の努力が払われている。
ルビーレーザー測距儀で目標を捕捉。アナログ電子計算機と砲安定装置で最適照準を割り出した後は、それまでの戦車と異なり照準修正が必要なく即時に発砲できるようにしている。
照準速度も当時としては早く、躍進射撃での初弾は停止直後3秒以内に、次弾は装填時間を含め4秒以内に射撃可能と同世代の仮想敵戦車であるT-55やT-62改良型を凌駕し、T-72相手にも互角に戦える要素を持っている。
また、夜間戦闘能力にも注意を払われ、当初からパッシブ式赤外線暗視装置を搭載するなど、61式や同世代の戦車と比べても、夜間戦闘能力は格段に向上している。
これは1976年に行われたヤキマでの日米合同演習で、日本側が夜戦でアメリカ軍機甲部隊に対して奇襲攻撃を成功させ、戦線を大混乱に陥れた(ただし一時的な突破こそ許されたものの、アメリカ側の指揮官が粘り強い持久戦に持っていったのに対し、日本側はもともと司令部機能がカツカツであったことから飽和状態に陥り、最終的には疲労による判断ミスにより、アメリカ軍の勝利に終わっている。なおこの一件で、当時定められていたマニュアルがまるで守られていない(司令部要員のシフトや現場の調整会議おける現場の責任者への権限委譲等)ことを知った林大将は、陸軍幕僚長であった栗栖弘臣大将を叱責することになる。
後期型では、ルビーレーザー型に代わって、悪天候に強いYAG方式に変更することによって(なおこれは悪天候時での夜間演習で、M60A3に苦戦したことが要因であったと言われてもいる。)、更に命中精度を向上させているが内部容積やコストの問題から、88式のような自動追尾機能や、砲手が目標を攻撃する間に車長が次の目標を捜索・捕捉するハンター・キラー的な運用までは付与されていない。
 

518 :yukikaze:2016/09/24(土) 12:50:03

防御については、第二世代戦車としては比較的重装甲である。
車体上面は、厚さ90mmで、見かけ厚が220mm、防盾装甲厚も245mm、砲塔前面も同じであり、M60A3と比べるとわずかに劣り、T-62相手だと互角レベルになっている。
また、日本戦車として初めて、圧延防弾鋼板製の上部とラバー薄板の下部で構成されるサイドスカートを装備している。
サイドスカート上部の圧延防弾鋼板の装甲厚は8mm程度と薄く、この部分の防御力は小口径弾や榴弾の破片に耐えられる程度で、戦車砲から発射されるCE弾に対してはあまり効果が無いと思われる。
しかしサイドスカートと車体側面装甲板の空間が中空装甲の役目を果たすため、CE弾の装甲穿孔力を減少させるのには一定の効果が見込める。
サイドスカートの下部がラバー薄板になっているのは、転輪が走行時に熱を持つため赤外線センサーで検知されないよう覆い隠すことを重視したためで、下部まで防弾鋼板だと走行時に邪魔になるので、74式戦車ではサイドスカート下部を柔らかいラバー製にすることで広い面積を覆うようにしている。
なお後期型からERA搭載も可能になっており、演習などでは実際に装着した車両もでてくるのだが、現場からは飛散した破片による歩兵の負傷の可能性が嫌われており、積極的には装着されていない。

エンジンについては、三菱10ZF22WT 2ストロークV型10気筒液冷ターボチャージド・ディーゼルを採用している。
元々日本の戦車は、戦前から空冷エンジン一辺倒であったのだが、今後高馬力エンジンが必要になっていく中、空冷エンジンではコンパクトな大馬力エンジンを作るのには限界があるという認識から、74式戦車においては空冷から液冷に替える決断をしている。
一方で、これまで戦車エンジンとしては経験していない形式であった為か、三菱の開発陣は相当苦労したようで朝鮮戦争時に捕獲したT-34やJS-2のエンジンを、それこそ細部に至るまで研究するなど、FCSと並んで開発に苦労した個所でもある。
同エンジンは、「構造が単純」「同じ出力なら軽くできる」ことから主流であった4ストロークではなく、2ストローク方式を採用し、レオパルド1と比べて出力幾分劣るものの、同エンジンよりもコンパクト化に成功している。
ただし、4ストローク方式と比べて燃費が悪いことと、加速性能重視、野戦整備時の劣悪な環境下における戦闘出力定格15分以上常時発揮が前提条件という内容から、航続距離は他国と比べるとぶっちぎりで短く(チーフテンより短い)速度も馬力出力で見るなら60kmは確実に出る筈なのだが、52kmと控えめになっている。
なお加速性能は、0発進で200mまでの加速性能は25秒となっており、第三世代MBTにも匹敵する性能を有している。

同車両は、高額ではあったものの、最重要量産車両として、1974年から1987年の13年間の間に、962両生産され、冷戦終盤の主力戦車として君臨することになる。(これに伴い61式中戦車は、第一師団と第三師団及び富士、第一、第八旅団以外の旅団に配備されることになる)
近年では、走行装置の消耗が激しいことから急速に退役が進んでいるのだが、後継である7式戦車の配備に時間がかかることから、陸軍上層部の頭をなやませている状況である。
(2015年現在、年間30両近い調達ペースで、現在の配備数が280両程度。1個大隊が44両であるため、海峡防衛用の4個師団8個大隊のうち、ようやく5個大隊までが改編完了となっている。)

520 :yukikaze:2016/09/24(土) 13:05:36
投下終了。調べれば調べる程、こいつ第二世代戦車としてはバケモンや。
よく言われるアクティブ式赤外線暗視装置も、当時の開発状況では別におかしくもなく、むしろ試作型では、パッシブ暗視装置や車長用全周サイトを装備しているとか、先を進んでいる状態。(信頼性やコスト面でポシャってはいるんだが)

まあ可能な限り「74式導入時期でG型に近づける」というのは達成できたのではないかと。この4年後にはM60A3が達成している技術なので、無茶とは言えない代物ではあるんだが。

液冷にしたのは、馬力の向上と、これ以降の戦車エンジンに対する経験値を稼ぐため。どうも史実では戦前の戦車開発者が、口出ししていた模様。

車体の大きさについては、もうちょっと広げたかったのですが、
史実90式レベルまで広げると、この時代ではまだ運用に持て余すでしょうから結局、車体規模については74式より幾分拡大したレベルに。
それも、周辺機器が増えていますんで、居住性はあまり変わらないでしょうねえ。

529 :yukikaze:2016/09/24(土) 15:29:04
イメージとしてはM60A3の砲塔(ただし機銃については74式の配置)を考えていただければいいかと。
74式の砲塔も悪くはない(良好な避弾経始を実現させていますし)のですが、砲塔内の容積確保の為に、こっちの形にしています。

544 :yukikaze:2016/09/24(土) 16:26:54

1 姿勢制御の記述で「高車制御スイッチ」とあるのは「車高制御スイッチ」

間違いですね。車高制御スイッチで正しいです。

2 KE弾ではなくHEAT/HESHの類

ゴメン。化学エネルギー(CE)弾とごちゃ混ぜになっていた。

3 後継戦車が7式を挙げたところで行が切れてる、88式

及びは削除で。当初は機動戦闘車書いていたのですが、冗長になるので
削除したんですが、削除しきれていませんでした。

 

修正

最終更新:2016年10月03日 13:28