487 :ナイ神父MK-2:2016/09/21(水) 22:51:16
大陸SEEDネタ
C.E30年 巡洋艦「和泉」医務室にて
現在、和泉内部の医務室には男が一人怪我をして運び込まれていた。
怪我は頭部を強く打った事による脳震盪で有ったが幸いにも命に関わる様な自体では無く、男は目を覚まそうとしていた。
「こ、ここは?・・・」
「目を覚ましたか、君は先ほどの事故で頭を強く打って気を失っていたのだよ。何処か痛む所は無いかね?」
男はまたこのパターンかと思いながらも、現状を確認すべく医務官らしき人物に現状を尋ねた。
「大丈夫です。しかし、外が暗くなっているようですが、私は夜まで気絶していたのですか?」
この言葉に医務官は一瞬怪訝な顔をするも、直ぐに納得した様な表情を見せ、再び話始めた。
「やはり、少し記憶が混乱しているようだな・・・まあ、ついこの間まで海軍に所属していたんだ。記憶が飛んでいれば夜だと勘違いするのも無理は無いな、此処はL2宙域付近だ。そして、今はユーラシア連邦と大洋連合が合同で建造中のコロニー群の警備の真っ最中だよ。」
「ユーラシア連邦」、「コロニー」この言葉に幾代か前の前世で聞いた覚えのある男は、恐る恐るその疑念を確信に変える為の言葉を紡ぐ。
「すいません、まだ記憶が混乱しているようです。今は何年何月でしょうか?」
「今はC.E30年の6月だが・・・大丈夫か神埼少尉、顔が青いぞ?まだキツイなら休んでいなさい、艦長には私から伝えておこう」
血の気の引いた顔をしながらベットへと倒れ込んだ神埼少尉、前世では嶋田繁太郎だった男は気が遠くなる中、心の内で叫んだ。
(寄りにも寄ってガンダムSEEDかよー!)
誰にも聞き取れない心の声で叫びながら気絶した神埼が起きたのはこの1時間後である。
そして、それからの神埼は積極的にPCや携帯端末を通して情報の収集を始めた。
その理由は、自分が現在乗っている巡洋艦「和泉」の大凡の船体形状や武装が明らかにこのファーストガンダムのチベ級重巡洋艦を思わせる見た目であり、大洋連合製の作業ポットとして使用されている機体が武装の無いオッゴであったり、ジョージグレンが製作したMSを元に改良、大型化したといわれるコーディネーター用のMS「ガザA」と新型である「ガザB」の存在である。
(明らかにジオニストな転生者のせいだよなー。古株の三菱やなんかの財閥に並んで倉持技研やなんかあるし・・・しかも誰だ?村雨研究所なんて作ったのは、良く人権団体に叩かれなかったな・・・)
そして、航海任務を終えて地球へと帰還した神埼は、その後も細々とした情報収集を行いつつ勤務を続けていたが、ある時上司から呼び出され、同僚の山本と共にとある場所へと向かう事となった。
そして、其処に居たのはある意味で予想道理な人物であり予想通りな人選であった。
「お久しぶりですねえ嶋田さん、そして山本さん。いや今は神埼さんでしたっけ、何年振りですかね?」
「流石にアレから何年か具体的には俺達にも解からん、だが久しぶりなのは確かだな。辻、お前がいるという事は何時ものメンバーも?」
「今は辻本なんですけどねえ・・・まあ良いです何時ものメンバーが何時もの部屋に居ますよ。」
そう辻本が話すと神崎達は料亭へと入っていった。そして其処に居たメンバーもまた、予想道理の人選であった。
「久しぶりだな神崎君」
「その話し方は東条さんですか?そして、上座に居るのは宮様と近衛さんで?」
「そうだな、今は林と言う名前だが、近衛さんと宮様は変わらずあの世界で転生した家の直系に当る家に成るな。」
「そうですか皆さんお変わりなくて何よりです。今日は顔合わせの為ですか?」
489 :ナイ神父MK-2:2016/09/21(水) 22:51:47
再開を一頻喜び、何時ものペースへと戻ったメンバーを代表して伏見宮が嶋田の疑問に対して話始める。
「それも有るんだが、今回は以前のメンバーが揃った事を契機に今後の大まかな方針を考えたいと思っているんだよ。しm・・・神崎君は此処がガンダムSEEDの世界、或いはそれに近しい平行世界である事は把握しているかな?」
「はい、最初に聞いた時は驚きましたが・・・」
「それは我々もだ、そして理解していると思うが、此処に将来コーディネーターやジョージ・グレンの問題が絡んで来ればどうなるかを」
「将来建造され得るプラントとそれに纏わる一連の独立戦争、そして新兵器MSの登場ですか?」
「そうだ、先人が頑張って基盤を用意してくれていたお陰で、我々は元から大西洋連邦などの他国に対抗できるだけの力は出来ている。しかしプラント等に関連しては他国の意図も絡んで来るため、恐らく完全な阻止は不可能だからな」
「仮にエイプリールクライシスが起きれば、大被害は免れませんからね」
「それだけではない、もし仮にMSが物語り道理の性能を持つならそれだけでも脅威だ。対抗策を作るまで何人の将兵が犠牲になるか・・・」
「そこでジオン系の艦艇開発とガザ
シリーズですか?」
「ああ、我々とていきなり戦闘用MSを開発なんて出来んよ、今の情勢だと良い的だ。そこで工作用の機体で技術を蓄積させているんだ。
それに新型のMAとしてドラッツェを考えている。」
「ドラッツェ?」
今一ピンと来ていない神崎に林が伏見宮の補助の為に話しに入ってくる
「そう言えば神崎君は、この手の話題には疎い方だったね。それなら知らなくとも無理は無い」
「すみません。流石に皆さんほどの知識は・・・」
「それは仕方が無い。我々だってまさかこんな知識が役に立つとは思わなかったさ。
簡単に説明すると航空機の下半身にMSの上半身をくっ付けた簡易MSだよ。簡易でも加速性や機動性は甘く見ることは出来ない、スペック道理に完成すればジン位なら対抗できるだろう。
後はオールレンジ攻撃機を研究する為のエルメス、ユーラシアとの共同でアルテミスの傘の研究。ここら辺が初期目標だな」
そこまで話していたとき、話についていけなくなっていた山本が神埼に説明を求めてくる
「ううむ・・・今一宮様が言っているMSとやらが何か解からん」
「ああ、そう言えばお前はあの時代出身だからな。そりゃ知らない訳だ、後で教えてやる。今はそうだな・・・WW1が起こる前に戦車や戦闘機の前身と運用の為の空母について計画していると思っていれば良い」
納得の行っていない山本への説明を行いながら会合を続けていく
夢幻会の面々は、その後も意見とネタと各派閥の作りたいMSをぶつけ合わせながら会話を続けていく。
そんな中、ふとある事に気が付いた神埼は辻本にある質問をぶつける。
「そう言えば、何でL2にコロニー群を作ったんだ?他でも別に良かっただろ」
「その事ですか、あそこは最終的な中継点とする予定の場所ですよ」
「中継点?」
「火星や木星ですよ」
「火星や木星って言ったって今は何も・・・ってまさかNJCか?」
神埼のハッとした表情に、してやったりといった表情で辻本は話し始める。
「あそこは今の所フリーな土地ですし、何れNJCを作るならベースマテリアルは必要です。
それにガンダム世界の世界観は実は繋がっていると言う話も有りますから、太陽炉や核融合炉も全くの眉唾と言うわけでは無い可能性もあります。そうした事を研究する為の火星や木星です。その内計画が進めば、木星船団ならぬ火星船団も計画していますよ」
そう言って勘定を始める辻本に、神埼はある種の懐かしさと胃痛と頭痛が出てきた事を感じながら、他のメンバーの下へ打ち合わせを始める為に向かってく。
その後C.E35年中頃、ユーラシア連邦と日本の合同で開発したコロニー群は順調に稼動を初め、同時に日本は次の計画として、他国同様宇宙軍の大規模拠点の開発に向けて万進していく事と成る。
490 :ナイ神父MK-2:2016/09/21(水) 22:52:18
以上ですWIKIへの転載は自由です。
最終更新:2024年02月26日 22:26