17 :641,642:2015/02/05(木) 18:28:10
戻りましたー。再投稿させて頂きますー

「…確かに、私たちが戦艦戦力で連合国海軍に対して圧倒的劣勢では有りますが、その代わりに空母機動部隊では、
私たちは連合国海軍を圧倒しております。勝機は、やはりここにしか無いでしょう」

戦艦戦力で圧倒的劣勢の連合艦隊が、連合国海軍に対して…現時点で集まっている情報を元に判断すると…唯一かつ絶対的に圧倒しているのは、航空母艦戦力であった。


 一番空母戦力が整っているアメリカですら、正規空母がエンタープライズ級空母(史実ヨークタウン級空母相当)が二隻、エセックス級空母が4隻のみの合計六隻しか無く、改良型エセックス空母が二隻程新規建造中と言う上に、艦載機は未だに(配備機の中に)ヘルキャットすら無く主力はワイルドキャットのままと言う、戦艦が豪勢になった代わりにかなり貧相な戦力だった為である。(ヘルキャットやヘルダイバーが配備され始めるのは45年の初春)


『元』海軍超大国のイギリスでは…戦争中の失態が尾を引き…実戦配備中の空母は、アークロイヤルとイラストリアス級のインディファデガブル、インプラカブル級空母二隻の合計四隻のみで、他の空母は終戦後にとっとと解体されるか予備艦に放り込まれていた。何せ戦争で国力の衰退がどうしようもないレベルに達していた為、戦争中に…海戦では…活躍出来なかった艦艇を大量に保持する訳にはいかなかったのである。大半の空母の最大搭載機数が少なすぎた事も有るが。

…艦載機?シーファイアが新鋭機な状況です。ファイアフライなんざ影も形も有りません。

18 :641,642:2015/02/05(木) 18:31:46
ソ連に至っては正規空母無しで軽空母を数隻持つ程度で有る為、特に語るべき事は見当たらない状況である。戦艦等の水上打撃艦艇ならともかく、今まで航空母艦運用のノウハウが皆無なソ連海軍に…仮に米英海軍から教練して貰うにしても…航空戦で遅れをとれる筈は無かった。無論油断は禁物だが、普段通り、訓練通りに戦えば問題無く圧殺出来る程度の戦力差でしか無かった。

「巡洋戦艦改造の赤城と天城、中型正規空母の飛龍、蒼龍。大型正規空母の翔鶴、瑞鶴。就役直後のアンドグルドデッキ
装備の装甲空母の大鳳、瑞鳳。…『現時点での』正規空母だけで8隻か。」


「艦載機こそ98式シリーズですが、一部見切り発車にて烈風や流星を開発、生産中です。…前線部隊に届くのは来年の
三月中になりそうですが…」


ちなみに98式シリーズとは、憂鬱世界の97式戦闘機、史実天山の防弾、エンジン、速度強化型の艦上攻撃機、史実彗星
の防弾、エンジン、機体強度強化型の艦上爆撃機の三機種が98年に採用された為に付けられたあだ名と言うか、呼称である。平和だった為に多少更新と配備が遅れた為、三機種まとめての採用となっていた。



現状の艦載機でも米英機動部隊には問題無く優位に戦える上に、来年になればレシプロ系戦闘機では最高峰の能力
を誇る、憂鬱世界産烈風や流星が配備され始める。そしてその暫く後には…シューティングスターやファゴットよりも遥かに…洗練化されたジェット戦闘機の疾風すら控えている。元々未来知識や前世の経験を元に機動部隊相手の戦闘法を研究、訓練して来ていたから、まず有りえないが無様な奇襲を受けでもしない限り連合軍の…経験も練り込みも不足している…空母艦隊にはワンサイドゲームで確実に勝利できる。

…問題は、やはり戦艦部隊…特にアメリカ海軍の…である。

19 :641,642:2015/02/05(木) 18:34:33
「流星による総攻撃で連合軍…特に、アメリカのモンタナ級やユナイデットステーツ級を撃沈する事は出来ると思うか?」


「…正直に申しますと、『戦闘不能』にする事は可能であるとは思います。ですが、『撃沈』出来るかどうかは…交戦してみないと分かりません。ただ、史実大和級のあの頑強さを見る限り、生半可な攻撃では容易に突破される事は想像に難くありません。」

戦後夢幻会から来られた方々には、大和や武蔵で航空機の網を突破しての泊地襲撃を実際に体験、実現されて来られて来た人も居られると聞きます。彼らからの情報を元に戦術の練り直しを直ちに実施いたします。

末尾にそう付け加えた艦載機パイロット訓練の責任者は返答を聞かずにそのまま会議を中座して退室し、自分の職場へと走って行った。


「…さて、彼の言う通り、航空攻撃だけでアイツラを止める事は難しい事は明白だが…」

「今更モンタナ級やUS級に対抗できる戦艦建造に入る時間的余裕は無いと思われます。我が国の軍備計画では戦艦の建造は加賀型で終了し、その後は空母の整備に移行するとの事でしたので、作るにしても設計図から準備する事になります」

「…金田大佐なら奇声上げつつ二日三日で書き上げてくれそうな気もするがな…」

「無茶振りは止めてやって下さい。彼だって人の子なんですよ?」

…そんな返答を返しつつも『金田大佐ならやりかねない…『こんな事もあろうかとぉぉぉ!!』とか若〇ボイスで叫びつつ一昼夜で設計図を書き上げていそうだ…』と思ってしまった嶋田君であった。


そんなこんなで元居た世界とは285度位違う戦略環境に振り回されながらも嶋田や南雲たちが(休日の多くを犠牲にしつつ)色々な物の立て直しを行っている最中…


新年開けての4月1日。後に『エイプリールフールの惨劇』と称される事件がフィリピン、ハワイ、ウラジオストックの三か所で同時発生し、大陸日本と夢幻会は…必死の努力も実らずに…連合国との戦争に突入していく羽目にあうのであった…

20 :641,642:2015/02/05(木) 18:35:52
投下完了であります。そして今まで溜め込んだ全ストックも消滅したで
有ります(白目)
次回投稿が何時になるかは分かりませんが、ご気楽にお待ちください…

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2016年10月10日 18:21