443 :ナイ神父Mk-2:2016/10/10(月) 01:46:00
大陸SEEDネタ その9
砂漠の虎とザフトの劣勢
C.E71年5月10日、アフリカでの戦闘で名を馳せた「砂漠の虎」こと、バルドフェルドの姿は彼の部隊の旗艦である陸上艦レセップスと共に北アフリカ共同体の有力な基地の一角であるトリポリ郊外にある陸軍基地に有ったテーブルの上には何時もの彼自作のブレンドコーヒー、片手にはパッドと敵対する連合側からの大反抗など気にも留めないような余裕の表情が見て取れる。
「参ったな、まさか大洋が此処までとはね・・・」
「隊長、聞きましたか、アレクサンドリア基地が・・・」
そんな扉が開いたと思えば、そう言いながら飛び込んできたのは彼の副官のマーチン・ダコスタであった、彼の表情は落ち着き払った表情の隊長とは対照的に焦りに満ちている。
「ああ、聞いたよ、なんでもアレクサンドリア基地が陥落したんだって?」
「もうご存知でしたか。ええ、そうです壊滅です。現在、基地壊滅から逃れた残存地上部隊がこちらに逃れて来ていますが、その数はMSとリニアガンタンク含め20機に満たないかと・・・」
「MS50機、リニアガンタンク100両以上を抱えた基地に対して余りに少なすぎる、か・・・ボスゴロノフ級や水中用MSはどうしたんだい。あそこにはモラシムを初めとした有力な潜水艦部隊が居たと思ったんだが?」
「其方は艦隊規模で無事に脱出し、現在は我が軍の基地が有るタンジェに向かっているそうです。何でも攻撃時には通商破壊の任に出ていて難を逃れていた様です。しかし、出ていなかった部隊は・・・」
「壊滅、と言うことかい?全く予想外だよ。やっと厄介な子鬼を片付けたら怒って鬼が出てくるなんて」
そう、肩を竦めて笑って見せる上官の何時もの態度にどっと疲れが出たのかダコスタは少しため息をついた後、話を続ける。
「笑い事では有りませんよ、隊長。偵察に出たディンからの報告ではユーラシアだけでこの作戦に300機以上のMSを投入してきています。
大洋に至っては離脱する間もなく撃墜され正確な情報を持ち帰る事すら不可能だったんですから」
「仮にユーラシアと同等とするなら300機、悪ければそれ以上か。此方はどの位残って居たかな?最近、新兵の増援や入れ代わりが激しくて曖昧な所が有るんだよ」
「現在までの時点でバクゥ80機、ジンオーカー70機、ジン58機、ザウード32機ですね、此れにディンが58機と艦艇については、レセップス級7隻にピートリー級14隻ですから、残存してるアフリカ駐留軍の地上軍の殆ど全軍ですよ。此れ」
「此処までしないと正面戦力が足りないのだよ・・・既に報告を受けていると思うが、ユーラシアと接触したバクゥが得意の機動戦で壊滅した以上、連合はバクゥ以上の陸戦型MSを開発したと見るべきだ」
「余り考えたくは有りませんね。わが軍がMSでナチュラルに上回られるというのは・・・」
「それは僕だって同じさ。しかし、現実で有る以上は対処しないといけない」
「隊長、失礼します。」
そう言って入って来たのはジャンク屋との交渉を担当している担当官だった。その声を聞いたバルドフェルドは目線を担当官に合わせて、ジャンク屋との交渉した結果について尋ねる。
「ああ君か、頼んでいた交渉の件、どうだった?」
「はい、彼らも自身の取り分が減る事を危惧していた様ですから、割とすんなり傭兵の派遣の要求を飲ませる事ができました。隊長の頼んでいたジンのナチュラル用OSとジャンク屋から購入したジンとザウードもありますが如何しますか?」
「其れはMSが足りない部隊に配備してやってくれ、そして残りはナチュラル用のOSを入れてアフリカ共同体に貸与だな」
「な、隊長それは・・・」
流石にMSのナチュラルへの供与は予想外であったのかダコスタは声を上げるが、バルドフェルドは落ち着いた口調でダコスタを諭す。
444 :ナイ神父Mk-2:2016/10/10(月) 01:46:37
「連合も本格的にMSを投入してきている。此処で彼らに少し誠意を見せなければ、此の侭では現地の支持すら失いかねないんだ。
なら、やるしかないだろう?」
「しかし、旧式化したとは言え、ジンもザウードもわが軍の重要な機密です!そう、おいそれと他国へ渡すのは・・・それに評議会からも問題視される可能性が」
「それは解かっているさ。しかし、今は数が足りないんだ。此れを少しでも覆すなら此方も数が必要になる。」
「隊長はフリーダムとジャスティスでは数の差は覆せないと?」
「一つの戦域でなら勝利も可能とは考えて要るさ。だが、全面的な勝利は不可能といった所かな?仮に此処でユーラシアのMSを100機撃墜してもユーラシアは次にその3倍の数を出してくる。知っているかい?ユーラシアの母体の一つのロシアと言う国は嘗てプラントの全人口以上の死亡者を出しながら敵方の一騎当千のエースも、最新鋭の強力な兵器も数の暴力で磨り潰したんだ。今のユーラシアにそれができないという保障は無い、いや、下手をしたらそれ以上の被害を必要な損害と言って割り切るかも知れない。僕等が戦争を仕掛けた相手はそんな国なのさ」
この会話から約6日後のC.E71年5月16日、補給と合流を終えた3軍はザフトが防衛ラインを引いたトリポリ付近まで到達、地球軍からのアフリカ防衛を目指すザフト・北アフリカ連合軍と3か国連合軍は激突し、プラント独立戦争でもTOPクラスの大激戦が幕を開けることとなる。
自由と正義の投入と大洋の切り札
C.E71年5月16日、未明より始あった戦闘は、数と性能に勝る連合が終始戦いを優位に進めていた。対するザフトも主力であるバクゥの機動力を持って対抗しようと試みるが、大洋が対バクゥ用として投入したドムに苦戦を強いられていた。
「くそ、このバクゥがナチュラルのMS如きについていけないだと!?」
そうバクゥのパイロットは悪態を付くが、それで命中率が上がる訳でもなく彼の撃った2連装レールガンは空しく空を切り遠くで着弾音を響かせるだけであった。その様子をあざ笑うかのように今度はドムがバクゥへと向けて真正面から仕掛けてくる。其れをチャンスと見たパイロットはレールガンの照準を正面の敵MSへと合わせる。
「この距離なら!」
そう叫んで放ったレールガンは照準どうり真っ直ぐ敵MSへと進み命中しようとした。パイロットも命中を確信してコックピット内で笑みを浮かべる。しかし、その笑みは次の瞬間凍りつく。なんと敵MSは上体だけを後ろへと逸らし、ちょうどフィギュアスケーターの様な体勢を取って、放たれた弾丸を回避、すぐさま体勢を立て直してバズーカを構えてきたのである。そして、放たれたバズーカをバクゥは回避する事が出来ずに直撃、バクゥのパイロットは笑みを浮かべたまま、愛機ごとこの世から消え去った。
これに対して思わずドムのパイロットは笑いながら、誰に対してでもなく自身の愛機を自慢する。
「このドムの機動性を甘く見るなよ。バクゥは既に陸の王者の座からは落ちたんだ。そう簡単に負けるか。」
そう呟いた彼は次の目標を探すべくホバーを再度起動させ、次の目標を探し始めた。その一方でジャンク屋の修理品であるジンやザウードを提供された北アフリカ共同体の兵士達も又、この大規模戦では苦戦を強いられていた。現在ジンを駆りながらザクと銃撃戦を繰り広げているヤシン中佐率いるMS大隊もその一つである。
「まだ敵は倒せんのか!?」
「現在、此方のジン一個中隊が対応に出ていますが、中々」
「ちっ、やはり残っている部隊も投入しなけれ・・・なんだ!」
ヤシン中佐の指揮は突如として発生した爆発によって遮られ、ヤシン中佐は慌て周辺をジンのモノアイを動かして見回し始めた。ちょうどその時、通信を知らせる電子音が鳴り後方を担当していた部下から通信が入る。
『隊長、緊急事態です。大洋のMS部隊が後方に奇襲をかけてきました!戦車部隊のみでは防衛は不可能です。増援を・・・うわぁ!』
用件を伝えると同時に、通信をしていた部下の後方で火花が散り、通信が途切れた直後に、後方を警備していたジンが銃撃を浴びて爆発、その爆煙の中から青く塗装されたディザートザクやドムトローペンで構成された中隊規模の部隊が出現、其れを見たヤシン中佐の部下達は途端に動揺を始める。
445 :ナイ神父Mk-2:2016/10/10(月) 01:47:09
「全身青の塗装・・・まさか、青の部隊か!?」
「嘘だろ!何でこっちのエースが大洋に付いてるんだよ!」
「俺に聞かれても知るかよ!」
「落ち着け!どうせ、見た目だけを似せてこっちの動揺を誘う作戦だ。さっさと化けの皮を・・・」
ヤシンは部下の鼓舞の為に、そう言って青いディザートザクへと重突撃銃を向けるも、其れより一瞬早く、ザクが動き出してヤシンの隊長用のジンをロケットランチャーで吹き飛ばし、機能を停止させる。そして、指揮官機を失った事で部隊の統制は崩れ、最終的に大隊は壊滅。貴重なMS部隊にも多数の被害を出している。
次々と入る各戦線でのザフト不利の報告はレセップスで指揮を取っていたバルドフェルドにも当然知らされており、総指揮官として指示を出すバルドフェルドの表情にも流石に焦りの表情が見られる。
「まさか、此処までバクゥが砂漠で一方的に撃破されるとはねえ、聊か相手を舐めすぎていた様だね・・・」
「隊長、先ほどの攻撃でアフリカ共同体が防衛していたエリアが陥落しました。此れで敵の砲撃がレセップスにも届いてくる可能性があります。ご判断を・・・」
「・・・評議会の御曹司でも有るから、余り矢面に立たせたくは無かったんだけど、此処にきたら避けられないか・・・。ジャスティスとフリーダム、そしてラゴウを出してくれ、こちらもMSで出る。ダコスタ君、指揮は任せたぞ」
「解かりました。御武運を・・・」
この5分後、中央の戦線で通常の機体とは比べ物に成らない程、強力な機体が2機出現、付近のMS部隊へと甚大な被害が出始めた。その知らせを聞いた大洋の陸軍の指揮を取る東条はそのMSの特徴からザフトが切り札である核駆動MSを投入してきた事を悟った。
(ザフトの連中は、此処にきてアフリカにフリーダムとジャスティスを投入して来たか・・・しかも報告を聞く限り砂漠の虎もMSに乗って出撃している。数で押し潰せるかと思ったが、流石に主役級だな、被害が凄い。止む終えんか・・・)
「どうやら敵は切り札を切ってきたようだ。残念ながら、此方の機体では上から狙われれば厄介だ。此方も切り札を切る!」
「しかし、時期尚早では?これから航空隊も到着します!其れからでも・・・」
「敵機、特にあの大西洋のGや此方のZ等に似た色のMSの砲撃力は常軌を逸している。このまま、待つだけは何機撃破されるか解からない。特務艦隊を出せ。それで決着をつける。序に三連星にも通信を。虎を抑えてもらう。」
他の将官達にそう伝えると東条は再び、部隊の指揮を取り始めた。一方で待機していた特務隊の面々も出番が来た事を喜んでいた。特に新型機を任されたヒースロー少尉の喜びは大きく格納庫内ではしゃいでいる。
「イヤー良かった。出番無いまま終わるんじゃないかと思って心配してましたよ~」
「あら、余り騒ぐものでは有りませんよ。中尉」
「そう言う大尉だって顔は嬉しそうですよ」
はしゃぐ中尉をそう言って嗜めたのは、この特務隊でMS部隊の隊長を勤める霧島大尉である。その言葉遣い自体は非常に丁寧であるが、その滲み出ているやる気は隠せていない。そんな会話を他所にザンジバルⅡ級をモデルに建造された高雄型機動巡洋艦の館内スピーカーからはオペレーターの声で放送が鳴る。
『機動部隊のパイロットは直ちに格納庫へと集合、別命が有るまで待機せよ、繰り返す・・・』
「早速呼び出しですよ」
「聞こえています、さっさと行きますよ」
「あ、待ってくださいよ大尉~」
446 :ナイ神父Mk-2:2016/10/10(月) 01:48:06
そう言ってサッサと格納庫へと歩き始める霧島を慌てて追いかけてヒースロー少尉も格納庫へと向かっていく。この5分後に高雄の船底部のハッチから黒い巨大なMA一機と虫の様な頭部をしたMSが二機出撃、特務艦隊の旗艦であるアーガマからは1機の戦闘機とアッシマーが出現。僚艦である愛宕からもガ・ゾウムが出撃して計18機の機体が戦場へと向かい始める。
その頃、中央の戦線では未だにフリーダムとジャスティスが戦域の上空を取って、好き放題に地上へビーム砲やレールガンで攻撃を行っていた。大洋やユーラシアの機体も事態を打開する為、攻撃を仕掛けるが、PS装甲やシールドに阻まれ攻撃が通らないでいた
しかし、次々に飛んでくる大洋とユーラシアの対空攻撃に対してダメージは受けない物の、中のパイロット達は疲弊し始めていた。
「くそ、地球軍は一体どれだけのMSを持ち込んでいるんだ、これじゃあ埒が開かない!」
「アスラン、落ち着いてください!PSとは言え、余り前に出れば危険です。」
「だが、こうして上から撃っているだけでは戦況が・・・なんだ、レーダーに何か?」
アスランがそう言い掛けた時、突然ビームが前方から迫り、危険を感じたアスランは盾を離して機体を右へと寄せた。次の瞬間、ジャスティスの直ぐ横をビームが通り抜け、捨てた盾は一瞬で蒸発、周辺で護衛に付いていたディンも避けきれずに数機纏めて撃墜されている。
「なんだ?今の攻撃は・・・」
「アスラン、アレを見て下さい!」
あのまま、あの位置に居たらと思うと血の気が引く思いをしたアスランで有ったが、其処は意識を切り替えて攻撃を行った機体を探し始めた。するとニコルが何かに気が付いたように先ほどビームが飛んできた方を指差した。見れば巨大な
黒いMAと肩の周辺が異様に肥大化したMSが飛んで様子が見える。
「あれが今の攻撃をやったのか。ニコルはこのまま援護してくれ。俺が奴を倒す!」
そう言ってアスランはジャスティスのスラスターを噴かすとそのまま敵の大型MAへと突貫していき、フリーダムは其れを援護する様にフルバーストを撃ち始める。
「誘い出されて、ノコノコ来るなんて好都合、ブッ倒させて頂きます!」
そう言って霧島は、サイコガンダムをMSの形態へと変えるとサーベルを構えて飛行した来たジャスティスを思い切り殴り飛ばす。
その衝撃で機体自体は大きく距離を取った物の、PS装甲の恩恵によってジャスティスに損傷は無く無事であった。しかし、其れを予想していた霧島は両椀に搭載されたメガ粒子砲と腹部の拡散メガ粒子砲を使用して弾幕を張りジャスティスを追い詰める。
「PS装甲が・・・なんて火力だ。このままじゃ不味い」
掠った表面から徐々に機体が融解を始める様を見て、徐々に焦りを深めるも、接近戦でなければ有力な打撃を与える事ができないジャスティスの特性上、何とか接近戦を行える隙を探していた。しかし、そんなアスランを更に苦しめるようにサイコガンダムの護衛機として投入されたバイアランが死角から攻撃を仕掛け、ジャスティスを苦しめる。
ジャスティスがサイコの火力に苦しんでいる一方で、フリーダムを駆るニコルは敵の可変MSの一撃離脱戦法に苦戦していた。複数のミサイルをロック可能なフリーダムとは言え、可変による急な加減速を行いながら動き回る可変MSには苦戦を強いられ、仕方無しにフルバーストによる弾幕によって敵を近づけない様にしながら牽制を続けている。そんな動きを見ながらZガンダムを運用しているカーン中尉は僚機へと指示を飛ばす。
「ガゾウムは此の侭撹乱を続けながら時間稼ぎを、攻撃は私とゼータで行う!」
「了解しました!、しかし、ハマーン様、敵の弾幕は強力です。ご注意を!」
「それくらいは解かっている、心配しすぎだ!」
そう言いながらカーン中尉のZ率いるMS隊はビームライフルを次々にフリーダムへビームを放ち、包囲網を作っていく。
対するフリーダムは危険を感じてハイマットモードへと移行して機動力で敵の射撃を避けようと機動性を上げて対応を始める。
しかし、遂にはフルバースト用の羽が戦闘機型の可変機、Zガンダムのメガビームランチャーの直撃によって左の片方の羽がもぎ取られ、その衝撃で一部のコックピット内の機器が破損、一部が爆発してパイロットが悲鳴を上げる。
447 :ナイ神父Mk-2:2016/10/10(月) 01:48:39
「な、ニコル!?」
その声に反応して思わずフリーダムの方へと頭を向けた瞬間、その一瞬の動きが命取りになった。
「喰らえってんだよー!」
「しまった!片腕が・・・。これ以上は危険だニコル、撤退するぞ」
「解かりました」
敵機が気をそらしたと見た霧島はジャスティスへと左腕のメガ粒子砲を放つが、咄嗟の所で気が付いたアスランは再度回避。しかし、他に気を取られていた事が禍いして片腕にビームの一部が直撃。ジャスティスは片腕を失う事に成る。そして、これ以上の攻撃は危険だと判断した二人は戦域より離脱、追撃を掛けようとした特務隊の前には、増援として送られた多数のディンが道を塞ぐ事によって2機は追撃より逃れている。
上空でこの様な激しい戦いが繰り広げられている頃、地上でも大勢が決しようとしていた。既に多数の残骸が散らばってる中央戦線ではバルドフェルドのラゴウ率いるバクゥ中隊と黒い3連星専用カスタムが成されたガルスJが激しい戦いを繰り広げていた。
しかし、徐々に性能の差が出始め12機近く居た筈のバクゥは今やラゴウも入れて4機までその数を減らしている。だが、未だにバルドフェルドの戦意は衰えておらず、ラゴウの性能をフルに活用しながら3連星と戦闘を続けている。その姿勢には3連星の隊長であるガイアも思わず感心する。
「なるほど、砂漠の虎と名乗るだけの事はある。我々の攻撃をこうまで回避するとは・・・」
「全くだ。此処までやれる奴がザフトにまだ居たとはな」
「しかしだ、ガイア、オルティガ、戦闘を始めてから暫く経つがどうする?、此方もミサイルやEパックの残量が心もと無くなってきたが」
「なあに、まだやれるさ、それに向こうさんもヤル気だ。気を抜くなよ。」
ガイアは僚機に乗る二人にそう声を掛けると、ラゴウの方へと振り向いてビーム砲をラゴウへと向けた。それに反応したラゴウも素早く反応して其れを避ける。先ほどから繰り返されてきた光景である。しかし、今度は避けるだけでなく、賭けに出たのかそのまま正面へ居たガイア機へと向けてビームサーベルを振り上げる。だが後一歩及ばず反対にガルスJからの反撃によって両前足を切断されて地面に落ちる事となる。と、同時にラゴウのモノアイが突如光を失い、ビームサーベルも消えて力なくその場に崩れ落ちる事となる。
その後、動揺するバルドフェルド指揮下のバクゥ隊を撃破した後、立ち上がる様子を見せないラゴウを慎重に調査した結果、強い衝撃によって気絶したバルドフェルドとサブパイロットと思われる二人が意識を失った状態で発見、そのまま大洋の捕虜と成っている。
そして、指揮官が倒れた事と、旗艦が手の空いたサイコガンダムの攻撃を受けて撃破された事で、ザフト軍は総崩れとなり撤退、ザフトの一大防衛拠点であったトリポリ基地は陥落し、さらに、周辺一体から兵力を集めたこの決戦で敗北した事が原因でザフトはアフリカでの勢力を徐々に失い、遂には大西洋沿岸まで追い詰められる事となる。
448 :ナイ神父Mk-2:2016/10/10(月) 01:49:20
簡易機体紹介
MS-21C ガルスJ(3連星仕様)
全高:19.5m
重量:52.7t
装甲:ガンダリウムγ
武装: ビーム・サーベル
5連装フィンガーランチャー(左手)
ミサイルポッド(胸部片側)
アーム・パンチ(両腕)
エネルギーガン
ビック・ガン
概要
大洋の白兵戦MSとして開発されガルスJの3連星用のカスタム機、専用のパーソナルカラーに塗装されている他
バイオコンピューター等の補助や対ビームコーティング等も入念にされており、さらにドム系の技術を応用
することによって、ホバー移動も可能とする等既存の機種より運動性を機動性を上げる改装が施され、
バズーカ等の大口径兵装を好む3連星の為に片手に装着できるビックガンを搭載するなどの改良も施されている。
MS-20 バイアラン(原作バイアラン・カスタム相当)
全高:20,6m
重量:63.5t
装甲:ガンダリウムγ
兵装:ビーム・キャノン×2
ロング・ライフル×2(兼ロング・ビーム・サーベル)
概要
大洋が対ディン用のMSとしてMSのまま飛行する事を目指して製作を行った機体である。しかし、飛行には成功した物の、大洋上層部が求めた音速飛行には至らず、推進剤のを大量消費する機体として完成する事となった。少数量産されたうちの後期型はある程度燃費も改善はできた物のそれでもTMSと比べれば大量であり主力の座は逃している。
だが、その運動性や滞空能力が評価されて一部は実戦配備が行われ特務隊やユーラシアの一部部隊にその姿が見られている。
449 :ナイ神父Mk-2:2016/10/10(月) 01:51:00
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携帯だと返信が困難なので・・・
最終更新:2016年10月17日 21:30