546 :第三帝国:2011/11/24(木) 20:40:39
何やら型月ネタが多いんで投稿
すでに歳は90は超えた老人、嶋田繁太郎は喫茶店にいる人物的な混沌に頭を抱えた。
胃が荒れる会合もなく、久々にのんびりと出来るので、朝から近所で評判のいい喫茶店で過ごすはずだった。
だったが、
「ね、ね、ね。
次よ次の議題を出しなさいよ」
「俺も同意見だ、さあ、言え。」
「貴女たち・・・仮にもこの国宰相だった人物になんて事を・・・!!
ああ、すみません。こういった性格で彼女たちに悪気はないのです。」
裏の世界のナマハゲこと真祖の吸血、アルクェイド・ブリュンスタッド。
次にヤクザの跡継ぎ兼、日本における退魔の大家、両儀式。
最後に、現代によみがえったブリテンの騎士王。
あり得ない人物が、
あり得ない邂逅をここで果たしており、哀れ嶋田繁太郎は見事に巻き込まれてしまった。
もし、を語るならば彼は最初から気付くべきだった、
――――喫茶店の名前が「アーネンエルベ」という時点で。
「火薬庫の上に立っているようなものだ」
それなりに型月系を愛していた彼にはこの、
夢のような奇跡を一ファンとして感動せざるを得ないが、同時に現実の影響力を考えると頭を抱えるしかない。
何せこの3大ヒロインの内2人は裏の世界では間違いなく波乱を起こす存在で、もしも時計塔の魔術師にこの光景を見られたら、
「真祖とサーヴァントが『あの』嶋田繁太郎と密談した」
と、解釈しかねない。
そしてやられる前にやってしまえ、
とばかりに協会と教会、神祇院との間に存在する恐怖の均衡が崩れ、
最悪、神秘側世界の世界大戦になる可能性もあるだ。
「まったく、もって同意見だ。火遊びしている気分だ」
うんうん、と頷く隣に座る長髪の男。
男は―――ウェイバー・ベルベットことロード・エルメロイ2世は老人と同じ憂鬱な空気を纏っていた。
「貴方も、苦労しているようで・・・」
「ああ・・・行動力のある馬鹿ほど嫌なものはない」
疲れた顔で向きあう2人。
今この瞬間、2人は世代を超えた友情が結ばれた。
「むぅ―――馬鹿って言うなー!!」
「そうですよ、貴女に馬鹿以外の名称はありません!」
「あ、貴女は誰ですか!?」
「ウフフフ、何やら弄りがいのある方が2人・・・じゅるり」
「ね、姉さん。あの人って!」
「あーうん。ニュースで見たことがある顔よね」
「あら、あの殿方も・・・ふふふふ」
「おーい、セイバー?」
「兄さん!・・・って七夜!それにあの方は・・・!!?」
「あ、秋葉さん、いや待って、ちょ!!人前で髪を赤くするのは―――!!」
「あははは、チャンス!チャンスですよ。ここでコネを作り秋葉様を・・・」
「サービスの梅サンドでございます」
今日もアーネンエルベは混沌と無秩序に溢れかえっていた。
最終更新:2012年01月05日 09:52