436: トゥ!ヘァ! :2016/11/14(月) 19:31:08
○キメラシリーズ

ザフトが地上から追い出され戦局が再び宇宙へ戻ってきた際に、戦力不足から地上に送れず余っていた地上用MSを宇宙用に改修した機体。
素体となる機体にはディン、グーン、ザウートが選ばれ、他の地上用MSのパーツの多くも流用されている。

また連合のMSがビーム兵器を常用化しているため、正面からの撃ちあいでは不利と考え、高い機動性で避ける、または狙いを定めさせない方向性で開発された。



  • キマイラ
全長:18.97m 重量:85.77t
武装:背部ミサイルランチャー×2 両腕部二連レールガン 腰部マシンガン×2

ザウートを素体に開発したキメラシリーズの第一号。

バクゥの装備を原型としたミサイルランチャーが両肩の上へ競り出る形で背部に装備されている。また腕部は五指マニピュレーターを廃止し、同じくバクゥのレールガンの砲塔を流用した固定式の武器腕と安定性と整備性を実現。
腰部のマシンガンはジンやザウートの装備していた重突撃銃から流用している。

素体がザウートという基礎重量からくる運動性の低下は両脚部を大型スラスターそのものにすることで高い機動性を実現。
推進剤の消耗の速さは背部にプロペラントタンクを装備することで解決した。

宇宙戦に特化させることで高い火力と機動性を実現させた機体。
高速で一気に接近し痛打を浴びせるというよりも、高速で動き回りながら弾幕を張り敵機を近寄せないという防衛的な戦闘を前提に開発されており、押され気味で防衛線の多い末期ザフトの戦況はこの戦法とマッチしていた。

また装備の全てが実弾兵器であり、従来の兵器からの流用品のため安定性と整備性が高く、キメラ的なMSにしては高い稼働率と安いコストを誇った。

脚部がバーニアそのものということで操縦感覚が従来のMSと違うため古参のMS乗りからは嫌がられたが、これといった癖に染まっていないためか意外にも新兵たちにはすんなりと受け入れられた。
高速で動くために確かな命中弾は期待できないが、もとより技量に問題のある新兵からすれば命中率が悪いのは変わりなく、数撃つ戦法を前提としている本機とは相性が良かった。

反面近接武器を装備していないので接近戦に弱く、機動性を軸としたヒットアンドアウェイ戦法に徹しなければ優位を失う。
また常に動き回らなければならないため推進剤の消耗が激しく、この問題解決のためにプロペラントタンクを装備していたが集中力の散漫な新兵は無駄な動きが多いためにより推進剤の減りが早かった。
これは弾薬にも当てはまり、経験の少なさ故に無駄撃ちが多く弾幕を張ること前提の戦法と合わせ、早期の弾切れという事例も多く起こった。

これらの事例は新兵の多くなった末期ザフトではどこにおいても報告されており、本機だけの問題ではなかった。
プラントが戦争に負けるまで慢性的に起こり続けたという。

437: トゥ!ヘァ! :2016/11/14(月) 19:31:40
  • クラーケン
全長:21.01m 重量:74.3t
武装:前部バルカン×2 ユニット式ミサイルランチャー ユニット式3連大型ミサイル ユニット式レールガン ユニット式キャノン砲 下部大型ビームバズーカ 腕部直結式高出力ビームサーベル

グーンを素体にしたキメラシリーズ第二号。

キマイラ同様脚部を廃止ながらも大型のバーニアに換装し、高い機動性と直進性を実現。
元となったグーンと違い人型形態への変形能力も廃しており、運用的には通り魔的に一撃離脱を狙う連合のMAに近い戦法となった。
その姿はまるで宇宙を爆走するイカかエイである。

ライフルダーツ発射管、フォノンメーザー、腕部魚雷発射管など元々あった装備の殆どを撤去し、それぞれに別の武装を装備した。

ライフルダーツ発射管は前部バルカン発射用の砲口となり、フォノンメーサー砲口は封鎖。
上部には戦況に応じて装備を変えられるユニット方式を採用しており、バクゥのように装備を変えられる。
主な装備はバクゥの装備を流用したミサイルランチャー、レールガン、ザウートから流用したキャノン砲、ジンのD装備から流用した大型ミサイルなど。

下部に一門だけ装備されている大型のビームバズーカはビーム兵器開発の際に、ジンの特化重粒子砲を基にしながら小型化が難しいのならば逆に大型化して威力と弾数を確保しようと真逆の発想から生まれた装備。
大型故に取り回しは悪いがスキュラ以下ビームライフル以上の威力を実現しており、通り魔的に中・遠距離から撃つ分には対MS、対艦装備としては優秀である。

腕部魚雷発射管マニピュレーター代わりに腕部を通してジェネレーター直結式のビームサーベルが隠し腕的に両腕の位置に設置されており、すれ違いざまに敵MSを焼き切ることに使用できる。
ジェネレーター直結式なため見た目によらず高い出力を誇る。

キマイラと同様今までのMSと違うタイプの機体のため従来のMSに慣れた古参からは評判が悪かったが癖のない新兵達はすぐに乗りなれた。
一部からは連合のMAのような戦い方が非難されたが、機体の数が足りない現状からその手の声は無視されることとなった。

キマイラが高機動で弾幕を張る防衛用の機体ならば、クラーケンはその機動性とスピード、火力から通り魔的に襲ってくる攻撃用の機体であり、遊撃部隊的な運用を想定されている。

しかし、実際の戦闘では乗り手の多くが新兵だったため、そこまで大きな戦果は発生せず、一か八かの連合艦隊への攻撃の際には史実第二次世界大戦においての艦隊攻撃を行う航空部隊並の損耗率になってしまった。

ただ火力は高いため横合いや背後からMS隊へ攻撃を加えられた際には多くの損害が出た事例が多く、連合では要注意機体の一つとしてマークしていた。

438: トゥ!ヘァ! :2016/11/14(月) 19:32:15
  • マンティコア
全長:19.42m 重量:72.44t
武装:ビームガン 重突撃銃 ビーム軽斬刀 腕部試作ワイヤーカッター

ディンを素体としてキメラシリーズの三号機。

高機動近接戦闘を想定して開発された。
これまでの二機は突飛な発想と新兵向けの単純な戦法に特化させた機体のため古参兵に評判が悪く、嫌がられていた。
そのため本機は古参の兵士の要望に応えるべく、なるべく既存のMSに外れない形での開発に注釈された。

背部のバインダーユニットを廃止し、代わりに追加の補助スラスターやメインスラスターを装備し、高い機動性と速度を実現。
戦闘距離までの移動にはプロペラントタンクを装備しておくことで推進剤の消耗増加に対応。

元は空中で戦闘することを考慮し、重量を抑え気味であったが、宇宙空間での戦闘が主流となったため、重量規定を無視することが可能となり、ジェネレーターの改良と、エネルギー配線を見直した結果、重量の大幅増加と引き換えにビーム兵器の搭載を実現。

またディンに装備されていた胸部多目的ミサイルランチャーを廃止し、代わりに胸部装甲を増加。
これは元の軽装甲を補うためというよりは、近接戦闘時における危険要素を減らすための処置である。

ビームガンはジンハイマニューバ2型でも採用されているビームガンを装備。
これは出力ではゲイツのビームライフルに劣るがその分低出力故に電気消費量が抑えられており、シグーアサルトや本機のような従来品の改良機体に装備することが可能であった。

ビーム軽斬刀はシグーディープアームズに装備されていたレーザー重斬刀を再設計しなおした武装。
小型化による取り回しの良さを実現し、更にビームサーベルやクローと違い片側に限定的なビームを発生させる機構のためエネルギー消費が低く、従来機体の改良機のお供に適切な武装である。

試作ワイヤーカッターはザフトで開発中であった特殊な武装であり、マンティコアの両腕部下部に装備されている。
小型の有線ロケットを出射し、ロケットと繋がっている有線兼ワイヤーを自在に動かす代物。
ワイヤーにはユーラシアや南アフリカのMSで見られたヒート系武装にヒントを得手、使用中は高熱となっており触れた対象を溶断する。

欠点としてワイヤーは耐熱処理をされているが、それで敵機体を切るという用途上、耐用回数が低く、頻繁に取り返す必要があった。

本機は高い機動性を基に近接戦闘を行うというコンセプトと従来MSと変わらぬ操縦性や戦法からベテラン兵士にも好まれ、対MS戦では高い戦果を挙げた。

しかし、基本的に従来の機体の改良機である本機と大戦後半から開発された連合MSにはやはり根本的な性能差が存在しており、大西洋のGシリーズやユーラシアのゲルググ、大洋のMS全般には苦戦を強いられ、結局大勢を覆すようなことには至らなかった。

439: トゥ!ヘァ! :2016/11/14(月) 19:33:07
投下終了

上から似非ドラッツェ、似非ハンブラビ、似非グフイグナイテッド。
どいつもこいつも機動性に重点置いているのは既存の装甲じゃ連合のビームが当たればどのみち一発なので避けるか当たらないように動き回ること前提にしようぜという涙ぐましい努力のため。
どれもぱっと見性能良さそうだが寄せ集めなので低コスト。代わりに整備員には泣いてもらう。
どのみち末期になれば稼働率なんてどんな機体でもお察しになっていくしね。

キマイラは既存の兵器を使い安定性を。クラーケンは火力を求めたため試験的な兵器も多め。
マンティコアはベテラン用の高機動近接機。装甲もそれなりに追加しているが元がディンなのと連合のMSがどれもビーム兵器常用なので余り重視されていない。

まあ三機とも一応は頭部バルカンで死なないジン程度の装甲はある。

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最終更新:2024年03月05日 21:13