262: ハニワ一号 :2016/11/18(金) 19:45:09
さて戦国時代にタイプスリップしてきた天導衆こと的場一等陸佐率いる「第3特別実験中隊」の助力を得ることに成功した夢幻会は現代兵器が効力を保っているうちに現代兵器を有効活用して織田信長に転生した嶋田率いる織田家の勢力を拡大する事を目論んだ。

その結果、織田家は短期間に1549年時点で尾張、美濃、伊勢、三河、遠江、駿河の6か国を支配する大大名に急成長を遂げることに成功したのだ。駿河を制圧した目的の一つである万一に未来からやってくるロメオ隊を迎え撃つ目的は平成の時代に虚数空間が発生しなかったらしく平成の時代からロメオ隊がやってくる事はなかった。とはいえ原作と時期をずらしてやってくる可能性も否定できずロメオ隊についてはしばらく警戒を緩めず要監視継続となった。

6か国の大大名の成長した織田家の次なる目的は京に上洛して天下統一と行きたかったがこの時期の機内では三好家が機内制覇にリーチをかけていた時期であり、畿内のgdgdに巻き込まれて面倒くさい事になるだけと判断された。京に上洛して天下統一を目指すのは三好家が衰退する1560年代前半の時期が最適と判断されそれまでは織田家の足元の足場固めと近隣諸国を攻略しての勢力拡大を目指すことになる。

ちなみに織田家は史実の織田信秀の庶長子・織田信広(前年の天文18年(1549年)、安祥城を太原雪斎に攻められ生け捕りにされている)との人質交換が夢幻会と的場一佐ら自衛隊のタイムスリップなどの歴史改変の影響で発生する事がなかった為に竹千代(後の徳川家康)を織田家の手中におさめたままであり、織田家は三河統治のために竹千代(徳川家康)の存在を有効活用している。また三河を手中に収める際に将来の三河一向一揆に参加すると思われる勢力を容赦なく壊滅させて三河の本願寺教団の勢力に大打撃を与えることに成功している。三河だけでなく伊勢や越中の一向一揆勢力も同様に伊勢や越中を制圧する際に容赦なく壊滅させている。

1550年代に上洛して天下に覇を唱える事を断念した織田家の進撃先は武田家や上杉家(1549年当時は長尾家)打倒を目指しての1550年代に甲斐・信濃・越後・飛騨・越中の制圧を目指すルートかそれともそのまま北条を打倒して関東制圧を目指すルートの2つがあった。

今後の織田家の戦略を巡って織田家や夢幻会内部での激論の末に織田家は史実の織田包囲網の盟主的存在で天下統一の障害となる事確実の武田家や上杉家を打倒して1550年代に甲斐・信濃・越後・飛騨・越中の5か国を制圧する事を夢幻会は決定した。また武田家の史実を知る夢幻会が信用のできない武田家を後回しにするのは危険と判断したのと原作の戦国自衛隊の伊庭義明を中心とする自衛隊が越後にやってくる可能性がある事もこの判断に大きな影響を与えた要因だ。

1549年時点の武田家の状況は前年の1548年の上田原の戦いにおいて重臣と多くの将兵を失う、初めての大敗を喫したばかりでいまだに勢力回復の途上にあり、最大の同盟国である今川家が織田家の侵攻によって滅亡した事は武田の経済に悪影響を与えていた。しかも今川家の援軍として派遣された穴山氏を中心とする武田軍は的場一等陸佐率いる自衛隊の現代兵器の前に大打撃をくらっていたのだ。それらの影響もあって武田家は不安定な状態に置かれており外交でも北条家の武田家に対する感情はそれほどよくもなく、そのせいもあって武田家の最強部隊の一角である小山田家の去就が不安定になるなど武田家家中に動揺をもたらしていた。そのため武田信玄は織田家との同盟を模索して動いていたがすでに織田家が武田家攻めを決意していた事もあって芳しい成果を上げることは出来なかった。

263: ハニワ一号 :2016/11/18(金) 19:46:26
武田家にとって幸運な事があるとすれば織田家は短期間に急拡大した領土を安定させるためにもしばらくの間は内政に専念させざるを得ないという事であり、その期間は武田家への侵攻の意図を悟らせないための織田・武田との間で偽りの友好関係が構築されていた事であろうか。その猶予期間に武田信玄は強大な織田家の圧力に対する焦りと武田家家中の動揺を抑えるためにも更なる信濃侵攻を決意したものの、砥石崩れと呼ばれる大敗を喫することになり武田信玄は窮地に陥ることになり、そこに武田攻めの準備を完了した織田軍による侵攻によって史実の甲州征伐のごとくの展開となりあっけないほど短期間で武田家は滅亡することとなる。

ちなみに真田一族であるが日本各地にいる転生者の伝手によって史実の武田ではなく織田家にスカウトする事に成功して織田家で活躍することになる。真田家の例のように織田家や夢幻会では未来知識による戦国時代の優秀な人材の青田買いやスカウトを行うことによって優秀な人材を確保していた。

そして武田家の後の次なる攻略目標である越後の上杉家、当時は長尾家の1549年の状況は前年(1548年)に長尾景虎(上杉謙信)が長尾家の家督を継いだばかりであり、越後内が不安定な状況にあり1550年12月には一族の坂戸城主・長尾政景(上田長尾家)が景虎の家督相続に不満を持って反乱を起こした事を切っ掛けに越後は内乱に突入することになるのである。1551年に長尾政景の反乱を鎮圧して越後統一を果たしたもの甲斐の武田家を滅ぼして武田家の勢力圏を併呑した強大な織田家との戦いが待ち構えていた。長尾景虎(上杉謙信)は史実と違って織田家対上杉家の戦となった川中島の戦いや織田家の越後征伐等で史実で軍神とうたわれた軍才を持って奮戦するも敗北して長尾家は滅亡して長尾家の領地は織田家に併合されることになる。

かくして織田家と夢幻会は1550年代中に武田家と上杉家(長尾家)を滅亡させて甲斐・信濃・越後・飛騨・越中の5か国を織田家領土にするという戦略目標を達成することになるが順調に進展した事で史実の武田家が抑えていた西上野全域を織田家が抑えることに成功し、このどさくさに東上野の国人衆もほとんどが北条家ではなく強大な織田家にこぞってついた事から上野国も織田家の支配下に入る事になる。

織田家と隣接することになった北条家については織田家にとって武田や上杉を攻めて1550年代中の甲斐・信濃・越後・飛騨・越中の攻略が織田家の既定路線となった事で織田家に隣接する北条との友好路線は必須であった。とはいえ北条家が関東制覇して巨大化されるのも織田家や夢幻会にとっては望ましくなかった。織田家は北条家と同盟を結ぶのと同時に関東の佐竹家や里見家等の有力な反北条勢力にも友好関係を結んで北条家の勢力拡大を牽制していた。

関東の反北条家勢力と友好関係を織田家が結んで北条家の一方的な勢力拡大を織田家が牽制している事や織田・北条両家の国力や戦力の格差が大きすぎて同盟の代価としての駿河の河東郡の北条の領有など認められるはずもなく織田家に有利な同盟を結ぶことに北条家内では反発の声もあったが北条家としては織田家との同盟交渉が決裂したことで織田家と戦争になって短期間で滅亡した今川家の二の舞になる事を避けるために北条氏康ら北条家首脳陣は織田家と同盟を結ぶことを決断することになる。織田家と無事に同盟を結べた事で織田家の次なる標的となる事を避けられたことに北条氏康ら北条家首脳陣は安堵したといわれ、その事を記した記録が現代まで残っている。

264: ハニワ一号 :2016/11/18(金) 19:47:14
畿内情勢では対立する足利将軍家や三好長慶の両家が織田家を味方に引き入れたり、敵対されないようにという理由で強大な織田家に誼を結ぼうと外交交渉をしかけていた。足利・三好両陣営からのラブコールに対して織田家は両者に対して一定の友好関係を維持しながら巧みに自陣営への誘いをうまくかわしていた。

1550年代中の甲斐・信濃・越後・飛騨・越中・上野の6ヵ国の制圧を成功させたことで織田家の勢力圏は尾張、美濃、伊勢、三河、遠江、駿河6か国に新しく織田家の領土となった甲斐・信濃・越後・飛騨・越中・上野の6ヵ国を加えた事で織田家は全国66箇国中の六分の一以上を支配する12か国の大大名に成長した。

1550年代中の織田家領土内では、天導衆が持ち込んだ各種農作物や夢幻会の医療改革などによって領内での餓死者が劇的に減ったことなどによって織田領内での人口爆発が発生していた。また夢幻会や天導衆の未来知識による指導や各種改革や織田家領内での治安安定によって織田家領では高度経済成長を遂げていた。

技術面でも天導衆の協力によって実現した蒸気機関に加えて反射炉どころか高炉や転炉を実用化していた。高炉や転炉を実用化した事によって夢幻会や天導衆の未来知識による質の良い鉄を使用した大砲などの各種火力兵器を生産する事が可能となった。また天下統一後を見据えて織田家ではガレオン船やスクーナー船を建造して数をそろえて外洋航行技術の習熟を目指して織田水軍ではすでに研究と運用を開始していた。そして織田家の空での優位を確保するためにも気球や飛行船などの研究を進めていた。このように的場たち自衛隊が現代から持ち込んだ現代兵器に頼らずとも織田家が兵器面で高い優位を保つための兵器生産・量産に成功して陸・海での織田家の圧倒的優位をすでに確保する事に成功していた。

こうして1550年代は過ぎ去り、機内の支配者にして天下人であった三好長慶の衰退と死去する1560年代前半に突入し、ようやく準備万端の織田家と夢幻会が上洛して天下を統一する時がやってきた。そんな重要な時期に伊庭義明三等陸尉以下の昭和の自衛隊がタイムスリップして越後にやってくることになる。

265: ハニワ一号 :2016/11/18(金) 19:47:59
あとがき
単発ネタのはずでしたが夢幻会×戦国自衛隊1549ネタの続編を書きたくなって書きました。
今回は1550年代の織田家の勢力拡大を中心に書いています。織田家の領土拡大についてはネタの書き込み90でのyukikaze さんのレスも参考に取り入れて書いています。Yukikazeさんありがとうございました。
最後に伊庭三尉ら昭和の自衛隊がやってきましたが夢幻会と天導衆によって変化してしまった戦国時代を見て果たしてどうなってしまうんでしょうねw

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2016年11月21日 13:28