611: ゴブ推し :2016/11/30(水) 22:06:10
TFA/S-3 ザウートジャベリン
俗に対空ザウートと呼ばれる機体。
元々は連合の戦闘機・爆撃機に手を焼いた(ディンが思いのほか戦果が上がらなかった為)ザフト地上軍が、苦肉の策として砲撃支援能力に優れたザウートに対空迎撃システムや専用のセンサーを組み込んで改装した現地改修機に過ぎなかった。
しかし、元より長距離砲撃を行う事を目的とした機体だけに望遠機能に優れたカメラや高性能な光学センサーを搭載していた為に、ザフト地上軍が想定していた以上の対空迎撃能力を発揮し、後に正式採用が決定。現地の改修機を基に設計を見直したより対空性能を向上させた正式モデルがプラント本国で開発される。
なお、これは非常に珍しい事であり、従来なら現地の怠慢と切り捨てかねない上層部が、それほどまでにザフトの誇るMS(ディン)がナチュラルの兵器(戦闘機)に及ばない現実を深刻に受け止めたのだと言われている。
対空迎撃システムの組み込みやセンサー・レーダーの強化の他、ジェネレータ(バッテリー)も換装されており、向上した出力で新規に開発された長砲身・長射程持つ対空レールキャノンを撃ち。両椀に装着されたコンテナ内の熱源誘導性の高い対空ミサイルで目標を迎撃する。
一応マニピュレータに変更はなく、重突撃機銃などの装備が可能であり、戦車などの地上兵器の接近などにも備えている。
また通常のザウートと共々、中空装甲を追加して耐弾性の向上を図った機体も多い。
TMF/S-3改 ジンオーカー改
地上・砂漠戦仕様のジンの現地改修機
アフリカにおいて見受けれる連合製のMS(ゴブリン)に対するにはスラスターを排除し、ガスタービンエンジンのバックパックを背負ったジン・オーカーでは機動力が不足し、対処が難しいと判断した北アフリカ方面軍は、ノーマルのジンと同様のスラスターへと再換装する事にし、胴体には新たに燃料電池を内臓・追加して低下する稼働時間を補う事とした。
結果的にはガスタービン型よりも稼働時間は低下したものの、目的であった機動力は無事改善している。
ただ燃料電池を従来のバッテリーと併用こそしているが、出力そのものが向上している訳ではないのでパワーはノーマルのジンと余り変わりない。
当然、ビーム兵器の搭載も不可であるが、稼働時間に余裕がある為、それなりに電力消費に負担のある重いシールドや増加装甲(ザウートやディン改にも使われる中空装甲や爆発反応装甲)を無理なく携行・追加が可能で、被弾率を軽減できるので、技量と経験の浅い新米パイロットには比較的向いている機体ともいえる。
なお携行するシールドについては、現地で大破したジンなど他のMSの装甲を流用しており、重量と大きさ以外は決まった規定がなく、その形状は非常に簡素で雑多であったという。
北アフリカ戦線後期には、補充された若手の〝成人〟兵士達に主に配備され、バクゥの支援や後方任務に回された。
形式番号は現地改修機である為、名称の〝改〟共々正式なものではない。
612: ゴブ推し :2016/11/30(水) 22:07:05
AMF-101改 ディン改
連合側から陸戦型ディンと呼ばれるザフト地上軍独自の現地改修機。
砂漠の虎アンドリュー・バルドフェルトが連合のMSに対抗する為に現地の技術陣に改修を命じ、制空機から攻撃機へと転じたともいうべき機体。
背部の翼の形状を低空域での飛行に適したものに変更しつつ強度を上げ、腰部と脚部にスラスターを追加して機動力の向上を図っている。
またほとんどランディングギアで代わりであった足回りも強化して歩行・走行性能の補い。軽量化の為に薄くされた装甲も少しでも補う為に胴体部に中空装甲を張り付けて耐弾性を向上させている。
武装に関しては、対MS戦を強く意識したものとなっており、重突撃機銃には銃剣が取り付けられ、90㎜散弾砲には地上軍が独自に開発した非常に貫通力・破壊力の高いスラッグ弾が込められている場合が多い。
連合の戦闘機を仮想敵として制空権確保を目的に開発されたディンであったが、その人型にこだわった機体形状であるが故に音速どころか亜音速にも達せない為、一撃離脱に繰り返す連合の戦闘機に翻弄されてしまい、地上戦早々に制空機として欠陥機であると落第点を付けられる事になった。
これによって機体共々、本機に搭乗するパイロット達もザフト内では侮蔑・嘲笑の対象となってしまうという浮世に陥るが、連合のMSの脅威を誰よりも理解するザフト名将アンドリュー・バルドフェルトに目を掛けられ、その可能性を見い出される。
制空機としては落第点というディンであるが、純粋な高機動MSとして見ればその性能はバクゥにも並ぶものがあり、装甲が諸いという欠点こそあれど、戦車を始めとした陸上兵器には非常に有効だと考えられた。
かつての時代、戦闘用ヘリコプターがタンクキラーと呼ばれたように。
そして基本、地を這うしかない重力下のMSにとってディンはその位置に立てる可能性があった。
それを示すかのように、北アフリカザフト軍にて実地された演習においてバクゥ一個中隊(9機)を相手にディン一個小隊(4機)が見事降した、という記録がある。
この結果を受けて当時、ザフト軍・北アフリカ方面の司令官を務めるアンドリュー・バルドフェルトは、ディンをより対地・対MSに適した改修を行うことを決定したと言われ。彼はCE70年10月中旬に実地した連合域への侵攻作戦にて実戦投入し、連合のMS部隊の撃退に成功。改修したディンと共にその戦いを勝利に導いている。
この後、この戦果を受けた北アフリカのザフト軍は、配備中のディンの多くを得られたデータを反映してより進んだ改修を行い。低下した速力をノーマルのディンとほぼ同等までに、上昇力もある程度改善し、ドロップタンクの搭載によって航続距離の改善も図っている。
更に北アフリカ方面軍は、本機を使った運用戦術の研究を進めてバクゥを始めとした他の地上戦用MSとの高度な連携を模索している―――が、その成果と運用と研究内容を熟知しているアンドリュー・バルドフェルトが連合の反抗作戦にて敗北して捕虜となった為、南米戦線ではディンの改修こそ行われたものの、運用の術に長けているとは言い難く、彼ほどの戦果は挙げられていないという。
なお、ジン改同様にザフト軍の正式なMSとして扱われてはいない。
613: ゴブ推し :2016/11/30(水) 22:07:38
以上です。
MSV的に妄想して遊んでみた感じです。
ザウートジャベリンこと対空ザウートは拙作ではもう定番の機体で、ディン改も一応そう言えますかね。
ジンオーカー改は、11話の〝成人〟兵…ロニーが乗っていた盾持ちのジンです。次回のあとがきで説明するよりもこっちの方が良いと思って書きました。
見ての通り、特徴的なバックパックをゴブリン対策でスラスターに戻して機動力を改善してますが、それでも不足感が否めない為に盾と持たせ、場合によっては装甲も付け足しているという…機動力を上げたいのか、落として防御力を上げたいのか矛盾した仕様になってます。
まあ、一応稼働時間はどっちにしてもノーマルより大分伸びてますので、ザフト地上軍では問題ないと判断した感じです。盾や増加装甲にしてもいざとなれば捨てるかパージすれば良いですし。
あとジンの増加装甲といえば、アサルトシュラウドがありますが、これはヘリオポリス崩壊以降…イザークが設計するまでないらしいので、それ以前に考えられたジンの強化案となってます。
開発時期が間に合っていれば、次回に出すかもしれませんが……そっちを配備するくらいならバクゥを優先しそうですから微妙かな?
最終更新:2016年12月05日 23:19