120: ナイ神父Mk-2 :2016/12/31(土) 00:51:20
大陸SEED外伝 ある転生者の日記 その2(ジオン編)

CE69年 10月30日

転生と言う数奇な運命を越えて私は現在懐かしの乗機であるドラッツェに乗って哨戒任務を行っている。思えば半壊したザクⅠでグワデンに着艦した侭ア・バオア・クーより離脱した時から私の残党人生は始って居たのだろう・・・星の屑作戦の成功後がトー少佐のノイエジールの援護の中アクシズ艦隊へと辿り着いた事を思い出す・・・仮にプラントがあの時のジオンの様に誘導兵器を無効化する何かを持っていれば間違いなく戦場の主役はMSに成るだろう。

CE70年 1月10日

最近転生したと思われる連邦兵と共に村雨研から出向命令が来た、一度同じNT研究所でこっちに協力してきたオーガスタの研究者を以前見たが、中々にキマってる奴等が多かったな・・・どうなるかは若干不安な所はあるが、まあ見たと事フラナガン機関レベルの研究所なら表面部分は其処まででは無い、と、思いたい・・・

CE70年 1月20日

やはりと言うか何と言うか・・・最近勘が良くなった原因はNTに成った事が原因だったらしい、NTに成ったからにはやはりNT専用機に乗りたいと思い村雨研からの専用機配備に同意した。どの様な機体が来るかは未だ解らないがジオン系機体の開発の話しが聞こえて来ているから恐らくは何らかのジオン系機体が来るのだろう。そう考えれば有る程度候補は絞られるが・・・

CE70年 1月21日

驚いた・・・ジオン系の機体だと予想はしていたが、まさかジオングとエルメスを量産しているとは・・・強力な機体である事は理解しているが、その、あれだ・・・ジオンがあれだけ苦労して作った機体をこんなに量産されるとなんだか遣る瀬無い気持ちに成ってくる。しかし、配備されるのはジオングの8号機かシャア大佐が使っていた機体、何処まで扱えるのだろうか?何れはこの世界のアムロ少尉へも与えられるそうだが、白い悪魔にジオングを回すとは恐ろしい事に成る・・・

CE70年 2月25日

世界樹での戦闘は連合が実質的に敗北した。情報を確認したがNJで大西洋艦隊が崩れ前線に居たユーラシアも自身で手一杯の中援護に動いた事も有り、大西洋の艦隊も離脱に成功したがその分ユーラシアの被害も拡大して結局大洋が撤退支援を行う事に成った様だ・・・此れはユーラシアでも一騒動あるぞ・・・

CE70年 3月18日

ユーラシアの軍高官が死亡した。此方の軍の見立てでは恐らく粛清だろう・・・ある意味当然とも言える、彼はユーラシアの中では親大西洋派閥とでも言うべき人間であり、大洋とではなく大西洋と協力すべきだと主張していた。大西洋系の艦艇やMAの購入は彼の派閥が強引に進めていた事だ、お陰であの時はユーラシアと大洋の関係が一時悪化し厄介な事に成ったと聞いたな。しかもそのせいであの大打撃だ・・・その代償が所属派閥の人間の粛清、暫くはあの男の物を含めた親大西洋派閥はまともに活動出来なくなるだろう。

CE70年 4月1日

やはりこの手に出たのかとしか良いようが無い、ジオンがそうだった以上避けられない事はわかっていたが中立国も含めた無差別攻撃とはやる事が派手だ。やられる相手としてはたまった物ではない、大洋自体は融合炉が有るから問題は無いがそれでも他国は相応の被害を受けるだろう・・・今は連合に所属する以上味方が被害を受けるのは余り面白い物では無い。

CE70年 5月1日

現在はア・バオア・クー宙域にてアムロ大尉が試験運用しているガンダムと模擬戦を行っているがこの世界でも白い悪魔は健在だった・・・
此方のオールレンジ攻撃はまるで当らず相手の模擬弾は面白い様に当てられる、死角から狙った腕部は其方を見ずに腕を後ろを向けて撃墜判定を出し、腰部と頭部のビーム砲はNT特有の変態的な機動によって全て避けられる。アレが悪魔と呼ばれたパイロット・・・嘗てソロモンで見たときより更に洗練されていた様にも見える。

121: ナイ神父Mk-2 :2016/12/31(土) 00:51:53
CE70年 6月10日

NTはNT同士での接触によって覚醒し易いと言う事でNT専用機に乗ったパイロット同士で模擬戦を行っているが、驚いたなハマーン様がこの世界にも居るとは・・・転生した訳ではなくアムロ少尉同様にこの世界の同位体の様だがそれでも再び合えた事は嬉しい限りだ熱心なザビ家信奉者では無かったが、ギレン閣下とは違うカリスマ性を感じた。だからこそあのネオジオンでの内乱でもガ・ゾウムを駆り戦い抜いたのだ。シャアの反乱の時はザビ家やハマーン様を否定する彼の姿勢が気に入らず参加しなかったが・・・

CE71年 2月14日

案の定と言うか予想通りと言うかア・バオア・クーに仕掛けたザフト艦隊がアムロ少尉のジオングの手に掛かり壊滅したらしい・・・以前恐ろしい事に成ると予想していたが、的中となった訳だ。艦隊が壊滅したのもジオングの性能とアムロ少尉の実力を考えれば当然としか言えないだろう・・・しかし、ジャンク屋とか言う連中前々から怪しいとは思っていたが、此処まで露骨にやって来るとは、アナハイムの様に上手くやれば良い物を・・・

CE71年 5月16日

反抗作戦の始ったアフリカで現在は元の部隊へと戻り攻略作戦へと参加している。配備されたジオングは地上運用の試験の為にその侭地上で運用している。大抵の防壁ならば障害物ごと敵機を貫通できる上、地上でも機動は問題なく可能である以上十分な能力を発揮できるだろう。しかし、あの機動性の高いGタイプには苦戦する事に成ったな、それなり以上の機動性でパイロットの感も良い・・・サイコガンダムやZガンダムが到着しなければ危うかっただろうな。Zガンダムか、ハマーン様の元に居て敵対した時は恐ろしく強かった事を今でも覚えている。今は見方であることを感謝しよう、だが
あの感覚以前何処かで・・・

CE71年 7月10日

この世界の中立国と言う概念は私の居た世界とは違う意味を持って居るのだろうか?先のジャンク屋と良い今のオーブと良い、サイド6やフォンブラウンの連中レベルは求めないが・・・
それにしてもドーベンウルフか・・・流れに流れてパラオまで辿り着いた時に最後の乗機だったから印象は強いが又乗る事に成るとは感慨深い地上でも使える様にしたインコムとビームハンドだというが使い勝手は確かに上がっているパイロットと機体が十分な数揃えば心強いだろう。そう言えばあの連邦兵にはマラサイから改良したザクⅢ(実質的にはザクⅢ改だが)が配備されていたな・・・ドーベンウルフより高い運動性とシンプルな武装と言う面で考えれば此方より使いやすいだろう・・・しかし、此方でもティターンズ機が味方に成るとは因果とでも言うべきなのだろうか?

CE71年 9月26日

現在自分たちの部隊はアフリカに戻ってきている何をしているか端的に言ってしまえば残党狩りである。此処ら辺の分野に関しては実際に残党をやっていた我々ジオンの方が対応し易いだろう・・・其れだけ残党生活が長いと言う事だから書いていて悲しく成って来るがまあ、今は忘れよう・・・残党狩り自体は順調に進んで居り終戦までもう少しなのだ、こんな小さな戦場で又死ぬのは御免だ

CE71年 10月30日

地球に居た我々の元にもザフト降伏の知らせが届いた、周りの連中も此れで戦争が終わる事に喜んでいる。心配していた残党の潜伏も如何やら我々の様な大所帯に成る事無く終わるだろう・・・しかし・・・コロニー落しから地球を守ったのがまさかノイエジールに乗るガトー大尉とデラーズ中将とは何と言う巡り会わせだろうか、広報を見た時は思わずコーヒーを噴いてしまった。後ろの席でも何かを我慢するような声が聞こえたから後ろに居た連邦兵の転生者も噴き出し掛けたのだろう。振り向いたらお互いがお互いに微妙な顔をしていた。

122: ナイ神父Mk-2 :2016/12/31(土) 00:54:59
以上ですWIKIへの転載は自由です。一応今回はジオン転生者視点の日記とさせて頂いています。
尚、途中で書かれているユーラシアの粛清云々に関しては何故ユーラシアが仮想敵国のから態々
艦艇や兵器を購入したり合同の部隊を作ったり下かと言う事に対する辻褄合わせの一つとと思って
頂けたらと思います。

タグ:

大陸SEED
+ タグ編集
  • タグ:
  • 大陸SEED
最終更新:2024年03月07日 00:27