296: トゥ!ヘァ! :2017/03/11(土) 20:10:56
大陸seed アナザーストーリー その12 宇宙大戦争

CE71年 7月15日

先週の8日に地球軌道上にて起きた第二次低軌道会戦により再建したザフト宇宙軍がまたしても無視できない被害を負ってしまったプラントであったが意外にも士気そのものは依然として高いままであった。
これは大きな被害を受けたものの目的であった地上軍の多くを救出できたためである。
無論今回の戦いでより一層事態を重く受け止めた人々もいる。前線で戦ったベテランや指揮官といった戦場の空気、または損害を数字として見れた者たち。そして最も深刻に悩んだのはザフト上層部とプラント評議会である。

何せ投入した戦力の4割ほどを失ってしまった。対して連邦の被害は軽微と聞く。今まで保持してきた戦力と新しく再建した戦力があるとはいえ、軌道上に投入した部隊もそれなりに数も質も整えた部隊だっただけに今回の被害は大きすぎた。

地上戦線においての報告は上がっていたが宇宙において真正面から大規模な衝突が起こったのは昨年の世界樹戦以来であり、改めて連合との差を確認させられることとなる。
流石にここまでキルレシオ差が開くと元より数で劣っている分既にまともな方法での抵抗は効果が薄いと判断。
切り札たるジェネシスが完成するまで全軍をあげ遅滞戦闘を行いながら時間を稼ぐ方向へと戦い方をシフトさせていくこととなる。

また評議会は軍学校の更なる訓練期間短縮を決定。そして徴兵年齢を満14歳の健康な男女にまで引き下げる法案を可決した。
彼ら彼女ら若輩の新兵達は主に後方における支援や拠点の防衛などの任務に割り振られ、経験を積んでいく予定である。何よりいきなり前線に放り込んでも一月程度の訓練しか受けていない素人なぞ碌に役に立たないからというのが大きい。
現状では今まで拠点に籠って訓練してきた兵士たちと地上から回収した兵達によって辛うじて前線を回しているといった状況である。

対して連合側はというと部隊の再編は完了。先週の第二次低軌道会戦において被った被害は既に回復されており、後方支援や予備戦力の厚さを改めて感じさせる迅速さである。
同時に再編の完了した艦隊を用いてザフトの通商破壊部隊の殲滅に乗り出した。

地上では西アフリカを除きアフリカ大陸の大半を制圧。残りの残党制圧に必要な戦力を除き残りの戦力は随時宇宙へ打ち上げている。
そのため時間が経てば経つほど宇宙における連合戦力は加速度的に増えていくこととなる。


7月20日
大洋連合を主力とする増援艦隊がL1宙域世界樹デブリへと到着。同宙域にて事前に展開していたサンダーボルト師団と合流。L1宙域へと潜むザフトの通商破壊部隊への本格的な攻撃が始まった。

元より質の面において太刀打ち出来なくなってきていたザフト部隊は正面からは頑なに戦おうとしない逃げの一手であったが、連合側は圧倒的な数の差を活かし広範囲に分艦隊を派遣。
今までの5倍以上に索敵範囲を広げ強引にザフト潜伏部隊の所在を特定。同宙域での戦闘経験豊富なサンダーボルト師団を中心として部隊を急行させた。
同師団は同日中にザフトの通商破壊部隊と接敵。戦闘開始。ザフト側は遅滞戦闘を繰り広げながらも宙域から脱出しようとしたが連合側は数と機動力の差を活かし広範囲の包囲網を形成。
結果数でも質でも負けていたザフト部隊は一方的に押し込まれていった。後がなくなったザフト部隊は残りの部隊を集め逆に包囲網の厚い部分へ突撃。宙域のデブリが多数存在している地の理を活かし無理矢理接近し乱戦に持ちこんだ。なおこの層が厚い部分への突撃という判断は間違っておらず、薄いと見られた部分には代わりに高級機を中心とした精鋭部隊に任されており、近隣の宙域の部隊も機動性を考慮した可変形機が中心の部隊だった。
もしも馬鹿正直にここへ突撃していた場合、まともに接近もできずにデブリごと大火力で殲滅されていただろうという予測が当時の大洋部隊指揮官の発言に存在する。
追いついたサンダーボルト師団は乱戦状態における誤射の危険性から持ち前の大火力は用いず挟み撃ちにする形で接近戦に移行。乱戦気味の戦闘へと介入。
その後辛うじて少数の部隊を脱出させたザフト側の残存部隊は時間稼ぎのため抵抗を続けたが元より機体の質でも数でも負けていたため加速度的に数を減らしていき、1時間もしないうちに文字通りの意味で全滅。

大洋を主力とした連合側は参加した部隊において1割にも満たない軽微な被害で済んだが、対するザフト側はL1宙域で活動していた通商破壊部隊のうちおよそ8割が殲滅され、残りは辛うじて脱出するという壊滅的な結果に終わった。

この戦いは後に世界樹デブリ地帯攻防戦。通称サンダーボルト決戦と呼ばれるようになる。

297: トゥ!ヘァ! :2017/03/11(土) 20:11:27
なおこのような光景は各地の宙域で見られ、大洋が主力を務めたL1宙域ほど圧倒的ではないものの大抵は連合側の勝利で終わっていた。
ザフトの通商破壊部隊は補給に使用していた秘密基地も含め本腰を入れた連合部隊の前に多数が敗北。この時期を境にザフトによる通商破壊活動は陰りを見せていく。


71年8月3日
月面のプトレマイオス基地においてザフト特務部隊による破壊工作と同時にミラージュコロイドを用いた精鋭部隊による奇襲攻撃が行われる。
目的は月面基地の艦艇建造施設及び整備施設、また連合軍艦艇の破壊。
これにより混乱の最中邪魔な月面艦隊の戦力を削ると共に連合施設再建に労力を集中させ時間を稼ごうとする作戦であった。

ザフト部隊はミーティアを主軸とした爆撃隊によって施設へと攻撃を仕掛けたが、連合側は猛将ハルバートン中将の指揮の下、手早く混乱から回復。奇襲を仕掛けてきたザフト部隊へ迎撃を行った。
ここに大西洋連邦を主力とした連合月面艦隊vsザフト特務部隊&精鋭部隊の戦いの幕が上がったのである。

連合側は月面戦線によって鍛え上げられた兵士と機体の質を活かし、精鋭部隊による敵艦艇を目標とした攻撃を開始。
ザフト側はフリーダムとジャスティスの後継機であるΔ(デルタ)フリーダムとγ(ガンマ)ジャスティスを主軸に量産試作型ザクなど核動力を用いた高級MSを多数投入。兵器の質で負けないための対抗を図る。

ザフト艦艇へと襲い掛かる連合部隊は自由・正義を中心として護衛部隊に阻まれ効果的な攻撃が出来ずにいた。
逆にザフト側はミーティア隊を主軸とした攻撃部隊が迎撃に出てきた連合艦隊を襲ったがこちらでもGシリーズを中心とした連合部隊の迎撃となにより数の差による厚い迎撃網の前に連合部隊への攻撃が出来ずにいた。
両者千日手に陥ったが連合側は指揮官であるハルバートン中将が数を活かした持久戦に作戦を変更。
結局のところ破壊工作と爆撃による基地への少々の打撃を除けばザフトの目論見は失敗しているため連合側としては焦る必要もなかったわけである。
結果ザフト側は息切れする前に撤退を開始。連合側もこれを追撃せんとしたがザフト側は貴重なミーティア自身を切り離した質量弾攻撃を行い連合側の出鼻を挫くことに成功。
連合艦隊はこのミーティア迎撃のため手を取られザフト艦隊の逃亡を許すことになった。

このような連合基地への攻撃は各地で行われており、月面のプトレマイオス基地以外にも多数の連合拠点が襲撃を受けていた。

今回のように破壊工作と奇襲を同時に行われた拠点もあれば単に破壊工作のみの場所もあり、通り魔的に襲われた補給基地も存在した。
だがそのどれもが成功したわけでもなく、事前に破壊工作を無力化した場合や逆に奇襲部隊を返り討ちにした基地も多数報告されており、中途半端な攻撃を行ったザフト部隊を一網打尽にした例すら存在していた。

有名なところとしては8月24日に発生したL3宙域大西洋連邦ルナツー要塞へミラージュコロイドを使用したザフト部隊が奇襲を仕掛けてきたが、事前に運び込まれ配備されていたミラージュコロイドデテクターによりミラージュコロイドを使用した存在が近くにいることが発覚。
ルナツー駐留部隊によって逆襲を仕掛けられ、仕掛けようとしていたザフト部隊の半数が撃破されるか捕虜にされるという結果に終わった。

また8月29日に大洋連合のア・バオア・クー要塞へミーティアを用いて通り魔的に強襲を仕掛け離脱しようとした部隊が逆に要塞に駐留していた可変系機に補助ブースターを装備した快速部隊に追いつかれて力業で殲滅されるという恐ろしい事態も起こっている。


このようにザフトは様々な手を以て戦い続けていたが既に国力も戦力も回復しきっている連合諸国の前には時間稼ぎ程度にしかならず、兵器や兵士の質の面でも逆転されてしまっている現状では甚だ不利であった。

298: トゥ!ヘァ! :2017/03/11(土) 20:12:26
  • 諸々設定


  • ミラージュコロイドデテクター
原作でも登場したミラコロで姿を消した機体を発見できるレーダー。ミラージュコロイド自体を探知できるシステムであり、この装置の開発を以てミラージュコロイドのステルス装置としての価値は半減した。

原作ではジャンク屋ギルド開発であるが、アナザー世界では大西洋連邦の開発。
Gシリーズを奪われるという失態を挽回するために必死に開発を進めていた。

本来はミラコロを使用した機体が近くにいることがわかる程度の狭い効果範囲であった。
そこで装置自身が比較的小型なのを利用し、多数の偵察衛星やダミー衛星へ搭載し常時警戒網へと取り込むという力業でデメリットを打ち消した。

9月以降は重要拠点を始めとして連合諸国の宇宙拠点へ配備が進められていき、ザフト部隊による拠点襲撃はめっきり減っていくこととなる。



  • TR計画
大洋連合が戦時中に発足させ進めていた決戦兵器開発プロジェクトの一つ。
様々なオプションにより多様な戦場での活動を可能としながらも最終的には一機で戦場そのものを支配することを目的とした狂気の産物。
TR-1からTR-5までは地球圏において開発されているが最終目標であるTR-6インレと、かの機体で使用するオプション装備は木星圏で研究・開発が進められている。
TR-1ヘイズルから始まりTR-6インレまでを開発する長大な計画であったがインレが開発される前に戦争が終結してしまった。
戦後は復興と更なる宇宙進出が求められるため計画は凍結されてしまい復活の予定は今のところ存在しない。
しかし、もしも異世界とのゲートが開くなどの超常的な現象が起きた場合は否が応でもプロジェクトは復活するであろう。

299: トゥ!ヘァ! :2017/03/11(土) 20:13:10
  • 機体設定

○連合

  • ギャプラン・フライルー
武装:ロングブレードライフル ビームサーベル シールドバインダー内臓ビームキャノン 腰部スプレッドビーム 外付け式ミサイルポッド

大洋連合の可変系機。ギャプランの強化型。
ギャプランを基に頭部をガンダムヘッドタイプに換装し、センサー系を強化。
また機体各所にスラスターを増設し、機動性と運動性を向上させている。
またギャプランの特徴であったムーバブルシールドバインダーをシールドブースタータイプへと変更。これにより操縦性を幾らか緩和させることに成功した。

ギャプランの後継機として随時既存の機体へと改良が施されている最中である。

元ネタはAOZティターンズの旗のもとに で登場したギャプランTR-5 フライルー



  • ギャプラン・ファイバー
武装:ロングブレードライフル 拡散ビーム砲 ビームサーベル 腰部スプレッドビーム シールドブースター Iフィールドバリア 外付け式大型ミサイルポッド

ギャプランをコアユニットに大型の追加ユニットを装備させた拠点侵攻用大型MA。
大気圏突入、大気圏離脱を自力で行いながら超音速で敵拠点へ大火力を叩きつけることをコンセプトに開発された。
試作機を含め5機ほど生産されデータ収集を行っていたが完成目前で地上戦線が集結してしまい出番がなくなってしまった。
そのため活躍の場をなくしお蔵入りかと思われたが殆ど完成していたこと、機体の特徴的に宇宙でも十分使用可能だったため迎撃及び追撃用兵器として宇宙用の調整を受けながらア・バオア・クー要塞に配備された。

8月29日に襲ってきたザフトの通り魔部隊に追いつき殲滅したのはこの機体で構成された部隊である。

元ネタはAOZティターンズの旗のもとに で登場したギャプランTR-5 ファイバー



  • ガンダムTR-1 ヘイズル
武装:ビームライフル ビームサーベル シールド その他オプション装備多数

大洋連合が計画しているTR計画。その一号機として開発された機体。
原作では素体がジムクゥエルだがアナザー世界は既に多数量産されていたガンダムMarkⅡが素体として選ばれている。

機体そのものはTR計画によって開発された様々な装備を使用するため使い勝手の良い代物を求めこれといった特徴や癖がないように仕上げられている。



  • ガブスレイ
武装:肩部メガ粒子砲 フェダーインライフル ビームサーベル バルカン砲

大洋連合の開発した可変形MS。
大洋が可変系機開発で試行錯誤していた際の機体の一つであり変形機構の複雑化を受け入れどれだけ強力な機体を作り上げられるかをコンセプトに開発された。
そのため性能はカタログスペック上であるがZガンダムにも迫るものがある。

本機が使用しているフェダーインライフルは6.6MW(メガワット)という大出力となっており従来の機体が装備するビームライフルの約3倍ほどの威力を持つ。
当初は出力に余裕のある高級機のみでしか扱えない装備であったが、後に出力を多少さげ燃費を改善することによってその他の量産機でも扱えるようになった。

高い性能を誇る機体であったが非常に複雑な変形機構のため量産化はされず試作機、予備機含め30機程度の生産で終わってしまった。

71年7月20日に行われたL1宙域世界樹デブリの攻防にて三個小隊12機が参加し、高い戦果を挙げている。
その後もボアズ戦やヤキンドゥーエ戦などにも参加し名を上げたが予備パーツも少なくなってきたため戦後には退役。数機が博物館へと寄贈され飾られることとなる。

300: トゥ!ヘァ! :2017/03/11(土) 20:13:50
  • ハンブラビ
武装:フェダーインライフル 背部ビームガン ビームサーベル 海ヘビ ビームサーベル テールランス

大洋連合の開発した可変形MS。
ガブスレイと同時期に開発された機体でこちらは一定を性能を保ったままどれだけ変形機構を単純化できるかというコンセプトで開発された。

その単純な変形機構故に整備性・生産性がよくガブスレイと違い量産機として採用され多数生産された。

スラスター推力は非可変MSと同程度だが燃焼効率が非常に優れており、速度を維持したままの長時間戦闘が可能である。
また各所の固定式スタビライザーによりMA形態時においても高い安定性と運動性を誇る。

カタログスペック自体はネモやリックディアスと同程度であったが可変形機でありながらも使いやすいと評判であった本機は多くのパイロットに愛された。

一部の機体では性能を上げるためバイオセンサーを組み込んだ実験機が存在している。



  • バイアラン
武装:腕部メガ粒子砲 ビームサーベル

大洋の開発した試作MS。非可変形機ながらも大気圏内飛行を可能としてMS。
可変形機とはまた別の形で大気圏内飛行能力を模索した機体である。

背部と両肩に装備された熱核ジェットエンジンによる力業により大気圏内を飛行可能。
更に機体各所に装備されたスラスターにより空中による運動性、機動性を飛躍的に高めている。

しかし単独飛行を可能とするため装甲を軽量化したため耐久力が減少。
また大型のスラスターを装備したため被弾する可能性が高いなど幾つかの問題も抱えていた。
何よりも空中での高い機動性、運動性を獲得したために推進剤消費の増大による飛行時間の低下という問題も抱えている。

また独特の空中機動を求められるため操縦難易度も高く、玄人向きの機体となってしまった。

腕部のマニピュレーターは原作と違い五指型になっており、専用装備でなくとも他の装備をある程度使いまわせるようになっている。
腕部の手のひらへと内臓されたメガ粒子砲は当時の大洋量産MSに普及している一般的なビームライフルの二倍以上の出力を誇り、ジェネレーター直結式のため連射性にも優れていた。

このように様々な欠点はあったが性能自体は高いものを示しており、パーツ共有率からも整備性はさほど低くなかった。

試作機であったが実戦データを集めるために10機ほどが生産されており、5月頃からアフリカ戦線に投入され活躍した。
地上戦線が終結以降は宇宙に上げられ宇宙空間における実戦データを取るために様々な戦いへと参加した。



  • バウンド・ドッグ
武装:ビームライフル メガ粒子砲 拡散メガ粒子砲 ビームサーベル

大洋の開発したNT専用可変形試作MS。
細身な上半身と重量感のある下半身。通常のマニピュレーターを持つ左腕とクロー状の腕部を持つ右腕など異彩を放つ見た目をしている。
また非常な大型な機体であり、MS形態時には27mほどとなる。

大型な機体ではあるが宇宙空間における機動性、運動性自体は良い。またNT専用機ということで操縦系にサイコミュを採用しているため機体の反射速度や安定性も高い。

3機ほどの機体が生産され、NTパイロットが乗りながら各種データを取っていった。
強力な機体ではあったが主にデータ取り用の試験機だったため実戦には数える程度しか参加していない。

301: トゥ!ヘァ! :2017/03/11(土) 20:14:47

  • ガンダムMarkⅢ
武装:ビームライフル ビームサーベル シールド その他オプション装備

大洋の開発したガンダムMarkⅡの後継機。装甲材には普及しているガンダリムγを使用。

比較的低コストでありながら一定の性能を維持していたMarkⅡはエース用兼指揮官機としてかなりの数が生産されていた。
しかし、これからの戦いでは性能的に不足が出てくるのではないかという予想から更なる後継機を求められ開発されたのが本機である。

原作で存在していた肩部のビームキャノンは装備せず整備性と生産を優先。
フレームの単純化による強度の上昇と新型ジェネレーターによる出力の向上が見られる。

これといった特徴のない単純な機体ではあるがその分扱いやすく、整備性・生産性共に優れている。既存の武装も使いまわせる。

MarkⅡ同様フルアーマープランなども存在しており、火力が足りない場合はこの重装オプションを装備する。

7月半ばあたりにロールアウトされ順次MarkⅡと置き換えられていった。



  • ガンダムMarkⅣ
武装:ビームライフル ビームサーベル シールド インコム

大洋の開発した試作MS。
MarkⅢを基に非NTでも扱える準サイコミュ武装であるインコムを積み込んだ機体。

大洋連合においてのインコム開発おいて初めてMSに搭載した機体であり、本機から得られた各種データが後のインコム開発で重要なものとなった。

試作、予備含め数機が生産されており幾度かの実戦に投入されデータ収集を行った。



  • バーザム
武装:ビームライフル ビームサーベル バルカンポッド シールド グレネードランチャー 既存兵装

大洋連合の開発した量産MS。
ガンダムMarkⅡの設計を基に性能はそのまま完全な量産機として開発された機体。
MarkⅡが急速にMarkⅢへ置き換えられていった原因の一つ。

ネモ以上の性能を誇りながらも整備性・生産性は同等という完全上位互換。
パーツの共有率も高く、既存の機体とのパーツ互換性も高い。

8月初め頃にロールアウトされ戦争終盤における大洋の主力MSとして活躍した。



  • ネモⅡ
武装:ビームライフル ビームサーベル シールド 頭部バルカン

ネモの強化タイプ。外見はそれほど変わらないがジェネレーターの改良によって出力が向上している。
ネモの順当な強化仕様であったが、それ以上の性能を誇るバーザムの登場により採用されずに終わった。

生産数は試作機の2機のみ。

302: トゥ!ヘァ! :2017/03/11(土) 20:15:31
  • ネモⅢ
武装:ビームライフル ビームサーベル 肩部ビームキャノン 頭部バルカン シールド

ネモを基に改良した火力支援MS。
ネモⅡが採用されずに終わり主力もバーザムに移ったため既存のネモ自体はそのまま消えていくはずだった。
しかし支援機として採用されていたシュツルムディアスやガンキャノンディテクターは燃費が悪い、コストが高いなどの理由により増産が中々進まず火力支援機が不足気味だった。そこでちゃんとした支援機が揃うまでの場繋ぎとしてネモを基に開発した機体が本機である。

ネモの扱いやすさや機動性はそのままに左肩側へビームキャノンを一門装備させた。
また砲撃機ということでセンサー類もより精度が高く有効距離が長い物に換装されており、ただの数合わせとは思えないほどの精度を誇る。
ロールアウト時期は7月半ば。

戦争終盤では程よく活躍したが正規の火力支援機が充実してくるにつれて徐々に退役していった。



  • シュツルム・ディアス
武装:ビームキャノン クレイバズーカ ビームライフル ビームピストル ビームサーベル 頭部バルカンファランクス

大洋の開発した火力支援機。
リックディアスを基にセンサー類などを改良し、バックパックにバインダー一体型ビームキャノンとサブジェネレーターを装備した機体。

バインダーと一体化したビームキャノンは高い出力を記録しながらも、単純な機体の推力も強化している。
このためリックディアスで不足が指摘されていた火力と機動力の両方を改善した形となった。

既存のリックディアスから単純な改良で済む本機ではあったが火力と推力を求めた結果燃費が極悪となってしまい、パイロットや前線指揮官たちから敬遠されてしまった。
そのため7月初期頃のロールアウトでありながら追加生産数や改良数は余り多くない。




  • ガンキャノン・ディテクター
武装:ビームライフル ビームキャノン 頭部バルカン ビームガン ビームサーベル

大洋の開発した新型火力支援機。
メタスのフレームを流用して開発された。もとは可変形機のフレームを使用している分だけあり柔軟な機動が可能。砲撃機とは思えない俊敏さを誇る。
また頑強性の問題を解決するためにフレーム自体の単純化も行い、メタスフレームの耐久性の問題を解決している。

性能的には十分であり、整備性も悪くなかったが如何せんメタス系フレームの絶対流通数が少なかったため生産コストが結果的に高くつくという問題を抱えていた。

対抗馬のシュルツムディアスの評判が良くなかったため一応は採用されたがコストが高騰しているため生産数は余り多くはない。
ロールアウト時期は7月初め。



  • メタス・マリナー
武装:アームビームガン ビームサーベル 魚雷ポッド クローアーム ビームピック

大洋の開発した水中用試作MS。
メタスのフレームを流用して開発された可変形水中用MSであった。

背部に装備されたハイドロシステムによりMS形態、MA形態の両方で水中における高い機動性を発揮できる。

性能自体は良好で武装も順当なのを用意していたが開発途中で地上戦線が終結。
水中用MSもガンダイバーの系譜を近代化改修したもので十分と判断されたため試作の2機のみで終わってしまった。

本機が正式採用されていればディテクターの生産コスト問題も大幅に改善されていただろうというのが後世の評価である。

303: トゥ!ヘァ! :2017/03/11(土) 20:16:02
  • カノーネ・ディアス
武装:背部ビームキャノン ビームライフル ビームサーベル 頭部バルカンファランクス シールド

シュツルムディアスで反省した開発チームが新たに送り出した火力支援機。
バインダー一体型ビームキャノンは威力はともかく燃費が悪すぎたことを反省し、代わりにバインダーとは別途のビームキャノンとして再設計。代わりにビームピストルの背部ウェポンラックが廃止された。
またバインダー兼スラスターも廃止されたためシュツルムディアスと比べ機体推力も落ちている。

しかし肝心の火力と燃費の両立を達成。リックディアスから簡単な改修で済むため既存の機体は瞬く間にカノーネディアスへと変わっていった。
ロールアウトした次期は8月末頃と遅く、順次既存のリックディアスから改修されていった。

元ネタは近藤版ガンダムに登場する同名の機体。たった3コマしか出番がない。



  • Z(ゼータ)プラス
武装:ビームライフル ビームスマートガン ビームサーベル 頭部バルカン 大腿部ビーカノン 小型シールド

大洋連合の開発した高級可変形MS。Zガンダムの量産試作機。

6月頃にロールアウトしたZガンダムはその後の戦いで高い戦果を挙げた。そのためZガンダムを基にした量産機開発計画が持ち上がったほどである。

その計画の一環として開発されたのが本機である。
主に大気圏内飛行用のAタイプ。複座タイプのBタイプ。宇宙空間用のCタイプ。

一般パイロットでも扱いやすくするためZに比べ性能は抑え気味に。また量産機とのパーツ共有率も向上させ整備性と生産性を改善するなど量産化に向けて様々な試みが行われた。

量産試作機ということで実戦データ収集も兼ねて30機ほどが生産され、宇宙や地上での戦闘に投入された。
残念ながら投入された頃には地上戦線は大方終結していたためAタイプの主な活躍は残りの残党掃討であった。



  • Zプラス(正式量産型)
武装:ビームライフル ビームスマートガン ビームサーベル 頭部バルカン 小型シールド シールド内臓式グレネードランチャー 外付け式ミサイルポッド 各種オプション装備

Zプラスの正式量産仕様。
装甲材であるガンダリウムγのグレードを高級量産機並みに落として更にコストを改善した機体。
代わりに量産試作仕様と比べ耐久性が少々低下している。

最大の違いとして試作仕様では大気圏内タイプと宇宙空間タイプは分けられていたが正式量産型である本機は簡単なオプションの変更のみで両方へと対応できるようになっている。
ミサイルポッドや大型ミサイルなどを装備する爆装オプションや長距離狙撃を可能とする狙撃オプション。変わった物では大型レドームを装備した早期警戒オプションなども存在する。
このため多くのオプションの中から作戦目的に合ったものを選ぶだけで様々な状況に対応できるマルチロール機でもある。


8月半ば頃にロールアウトし本格的な量産が開始。戦争終盤におけるZドライバー=エースパイロットの図式を確かなものにした。

戦後においてもその基礎性能の高さから幾度も近代化改修が施されていき使われ続けるという息の長い機体。

モデルは近藤版ガンダムに登場するA/FMSZ-007II ZETA。いわゆる連邦仕様のZ本格量産機である。

304: トゥ!ヘァ! :2017/03/11(土) 20:18:40
投下終了

今回は大洋のMSあれこれが多い。

うちのとこは本家と比べ色々と抑え気味なのでインレまでいかなかったということで。
戦後にゲートでも開けば別の話になりますが。


こちらのZはZプラスが量産仕様として特務やエース中心に高級量産機として採用されました。
ギャプランなどは徐々に退役ですね。あとはハンブラビも短い命で終わりそうです。悲しいなぁ。

そして主力となったバーザム。バーザム大好き。

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最終更新:2023年11月05日 15:52