656: トゥ!ヘァ! :2017/03/26(日) 19:37:33
大陸seed アナザーストーリー その15 終戦 エピローグ
戦いは終わった。
CE71年10月7日のヤキンドゥーエにおいてプラント最高評議会議長パトリック・ザラ氏による停戦命令と降伏勧告受諾により戦争は終結。
ここに約2年間続いた戦乱がようやく終了したのである。
プラントの降伏後はヤキンドゥーエ要塞及びプラント本国へ連合諸国の部隊が駐屯。
順次武装解除と治安維持に努めた。
戦争が終わった後はある意味戦時中と同じかそれ以上の仕事が待っている。
戦争犯罪者と指定された者への裁判と処罰。接収した兵器への対処。ザフト兵またはプラント市民の処遇。プラントコロニーそのものの今後、プラントの開発した技術利権の分配、自国民への説明等々。仕事は尽きない。
とは言え結局のところ一つ一つ解決していくしかなかった。
接収した各種兵器のうち性能や状態の良いものは選別され南アメリカ合衆国、北アフリカ共同体、スカンジナビア王国、傭兵ギルドなどへと格安で売りさばかれた。
しかし政治的、軍事的な問題で核動力機は売り渡されず主にバッテリー機が中心であったが。
プラントの保持していた技術と利権については簡単なものであった。
そもそも技術自体は終戦の段階では連合各国の方が上回っている状態であり、これといった革新的な技術は少なかったためである。
最も技術革新まではいかずとも参考になる技術や発想も多々存在しており、これらの技術は戦後に各国の兵器開発に活かされていくこととなる。
またプラントの技術の中には連合のMSを解析して手に入れた技術も多く、こちらの対処に苦労していた。
例えば戦争終盤においてライオネルに装備されていたビームシールドだが、これはAEUのハイペリオンが装備していたアルミューレ・リュミエール(略称AL)を戦闘データや撃破した数少ない同機の残骸などから再現した技術である。
この技術を欲したのはALのような立体的なエネルギーフィールド技術を持っていなかった大西洋やBUであり、彼らはあくまでプラントの開発した技術という主張をしていた。
これに反対したのが当のAEUである。何せ自分たちの技術の劣化版とは言えそれが他国に渡るのである。
同盟国である新ソ連や東アジアへは百歩譲っていいとしても流石に元仮想敵国である大西洋やBUにはただで渡したくないというのが彼らの心情である。
結局すったもんだの論争の上で大西洋連邦とBUは定期的にライセンス料をAEUへ払うという条件でビームシールド技術の使用を認めた。
AEUが折れたのは彼等としては今回の戦争で荒れた欧州と北アフリカを物理的にも経済的にも立て直さなければならず纏まった資金が必要だったという理由がある。
プラントのコロニーと市民については簡単であった。暫定的ながら連合統治下として当面は六大国の占領軍を置き共同統治をする方針とした。
しかし許可制ではあったがプラント市民自体の他地域への移民自体は認めていた。
これは恩情でもなんでもない。単に各国がプラントの技術者を欲していたからである。戦争で減ってしまったとは言え彼らは基本優秀な技術者やその家族である。
またザフトの所属していた兵士たちは実戦経験を積んだ貴重なパイロットでもある。これは指揮官や整備士、事務員も同じであり各国は戦後においてそれら技術者の自国への引き抜きを望んでいたからだ。
当初は独立を望むほど反抗的ということを心配していたが長く続いた戦時中生活と相次ぐ敗退、帰ってこない親族友人、コロニーレーザーを始めとするプラント本国でも確認できた大洋の戦略兵器。
これらの要因によりプラント市民の心は既に折れており、むしろ争うこと自体を嫌がる雰囲気が出来上がっていた。つまるところ市民たちはもう戦争はこりごりという感情に支配されていたのである。
それは連合の占領軍がやってきた後にこれといった反発もなくスムーズに統治が進んだ事実からも確認できる。
身寄りを失ったもの、何か辛いことがあったものなどの中には許可が下りれば自主的に月面都市群や他コロニーなどへの去っていくものも後を絶たなかった。
657: トゥ!ヘァ! :2017/03/26(日) 19:38:03
つまり連合としてはプラントという存在そのものの自然消滅を狙っていたわけである。
一々強権を使い恨みを買ってまでバラバラにする必要もない。あくまで自主的にプラントから離れて言ってもらう方が結果的にスムーズかつ低予算で終わる。
彼等六大国は文化の違う様々な地域を納めてきた長年の経験からそのことを悟っていた。
また連合諸国も技術者や元兵士を中心に家族ごと引き抜きを開始。裏では各国の押し合い圧し合い足の引っ張り合いなどが行われつつ承諾した者たちから徐々にプラントを離れていった。
無論そのような人々だけではない。あくまでプラントに残ろうとする者たちや最近まで銃を向け合っていた者たちのところへは行けないとする者などもいた。
その手の人々は最終的には戦時中から一貫して中立であったスカンジナビアに行く者たちが多く、元ザフトのエースパイロットや兵士、技術者などが多数移住を申し出てきたことにスカンジナビア側は予想外の嬉しい悲鳴を上げることとなった。
かの国としては実戦経験を持つ兵士や戦争を通して腕が磨かれた技術者などは是が人も欲しかったが流石に六大国相手では外交的に太刀打ちできず目ぼしい人材は残らないと思っていたためである。
また連合は自然消滅を待つにしても時間はかかるため、その間プラントの維持や市民達の衣食住の面倒を見ないといけないわけだがこれには金がかかる。
戦後になり出来るだけ予算は自国の復興や経済の回復に使いたかった連合側は元ザフト兵を中心としてジャンク回収企業を設立。
アプリリウス・デブリ回収社というそのままな名前の企業は戦争によって増えてしまった各地のデブリ…特に未だ不発弾や燃料弾薬の残った兵器が散乱している特に危険で民間のジャンク屋が立ち入りを禁止されている地域のデブリ回収を行うのが業務である。
この仕事により回収したデブリは連合各国に適正価格で買い取られ、自然消滅するまでの維持費や元ザフト兵やプラント市民への補償費用として使われた。
またこの会社の資金を元手に元ザフト兵による在郷軍人互助会が設立。元兵士やプラント市民などへの仕事や移住の斡旋を行った。
この互助会はやけになった兵士がテロに走らないようにするための元ザフト兵指揮官であるサトー・ミナギシ氏が設立した監視組織でもある。
徐々にだが回復してきた市民の生活を守るためと他国へ移住した人々がこれ以上言われない批判を受けないようにするのが目的であった。
プラント市民や元ザフト兵の大多数がテロに走ることもなく戦後も生きていけたのは彼らの活躍も大きな一因であろう。
658: トゥ!ヘァ! :2017/03/26(日) 19:38:46
時が経ちプラントの住民がほぼいなくなり設立当初の存在意義がなくなった時代では株主である六大国の意志の下に会社は解散となった。
とは言え今まで経験を積んだ従業員達は六大国の斡旋の下で各国のジャンク屋企業への再就職となる。
また一部の社員は退職金を元手に有志を集い月面都市群にて新たな企業を設立するなどそれぞれが新しい仕事へ着いていく。
プラントのコロニーでは工業系コロニーを連合が接収した後に点検と整備を受けて再稼働。
住民への仕事先を作ると共に各国の復興に必要な各種機材の生産を行っていくこととなった。
プラントの住民が減り、空き家となったコロニーが出てくる頃には住居性の低い砂時計型コロニーは解体され、最先端コロニーを代わりに建造。
六大国を始めとした地球圏諸国や企業、月面都市群などがから出資を受けたL5のコロニー群は条約で中立地帯と定められた自由経済コロニー圏とされ、各国の企業が挙って進出。宇宙においての新たな経済活動拠点として栄えることとなる。
連合において最も論争となったのは政治犯の取り扱いである。
特に一部の指揮官やプラント最高評議会の議員たちへの処遇については議論が紛糾した。
例えば砂漠の虎の異名を持つアンドリュー・バルトフェルド氏相手では復帰した北アフリカ共同体から死刑を求められていた。これは政権に復帰できたものの今までの大民族優先政策と此度の戦乱のせいでこのままでは東側から政権を担うには役不足と退陣させられる(中には物理的にも)恐怖に駆られた共同体の現政権首脳陣からの要求であった。彼らはバルトフェルドというアフリカで暴れた人物を殺し彼へ罪の全てを被せ、更に共通の敵を作り出すことによる団結を狙っていた。しかし彼らの要求への他国からの反応は芳しくなかった。
元よりアフリカにおいてのバルトフェルドは出来る限りの善政を引いており、少数民族が暮らす地域によっては旧政権によりもよっぽど良い統治をしていた。そのため現地住民や部下からの助命嘆願書も多かったためである。
何より各国はザフト指折りの名将をいかにして自国に引き込むかを考えていた。
結局のところ彼に関しては降伏後は抵抗を続けるザフト兵への説得などの功績もあり懲役15年の刑罰で済ませることとなる。
その後裏で何らかの政治取引があったのか約1年ほどで恩赦を与えられ釈放されている。
なおこの北アフリカ共同体の現政権はバルトフェルドが釈放される少し前にスキャンダルが発覚。
首脳陣は全員退陣する羽目となり新たな政権が発足されることとなる。
659: トゥ!ヘァ! :2017/03/26(日) 19:39:21
L3宙域の大西洋連邦コロニー群を奇襲し、G
シリーズを奪ったサトー・ミナギシ氏へは大西洋連邦からの死刑が求められていた。
こちらは単純にかの国の面子が立たないため一応形式だけでも求めておけねばならないと多少なりとも他国との取引材料にでもなればいいという思惑からである。
結果を言うとこちらも懲役刑で済んだ。期間は10年となったがこちらでも何らかの裏取引があったのか恩赦により1年未満で出所となった。
他の軍人や議員に関しても大なり小なり似たようなものであり、余程悪質なことを犯した人物以外の大抵は懲役刑となった。
その大半は10~20年ほどであり、技術者や軍人といった貴重な技能を持つ者達から恩赦により刑期が軽減されている。
議員達の大半は数年以上の懲役の後どこかの国において用意された自宅での幽閉となる。これら議員を担当する国々の割り決めも各国の政治的取引の下で決められたものである。
そして最大の焦点となったのは現議長であるパトリック・ザラ氏と元議長であるシーゲル・クライン氏の裁判である。
両者共にプラント行政のトップであり、前者は戦争後半からプラントを率いた人物である。
後者は戦争前半とNJ投下を許可した人物であった。
シーゲル氏に関しては比較的簡単に決まった。銃殺刑…ではあるが体調を鑑みてと回復するまで病院での療養となった。
戦時中に体調を崩し入院したシーゲル氏はその後も中々容体が回復せず、戦後においても同じであった。
連合各国からはNJ投下の戦犯のため死刑が求刑されたが病人をそのまま殺すのではいささか外聞が悪い。
シーゲル氏はまだザフトが勝利していた戦争前半においての立役者であり、未だ市民からの人気が高かったため最悪プラント市民や元ザフト兵の暴動が起きることを危惧したためである。
閉鎖空間であるコロニーで鎮圧するのは容易だがせっかく穏便に統治しているのにことを荒立てる必要はないという判断からであった。もう戦後なのだ。一々悪名を後世に残す必要もない。
結局のところ病院での療養中に恩赦が決まり死刑は撤回。大洋連合にて用意された新たな家での自宅療養という名の軟禁生活を送ることとなる。
そしてもう一人の方のパトリック・ザラ氏の裁判であったが彼にも無論死刑が求刑された。
これは現役の最高責任者として仕方のない面もあるが、これで連合各国の市民の感情に区切りをつけさせようという思惑も存在していた。
各国はプラントから多くの技術者や兵士を引き抜こうとしているが肝心の自国で必要以上の批判に晒されては意味がない。
そのため連合諸国市民の恨みをぶつけさせるための人柱として彼が選ばれたわけである。
幸い彼が議長となってからは勝った回数よりも負けた回数の方が多く、プラント市民からは敗戦の戦犯と思われていたため処刑してもそこまで反発はないという理由も存在していた。
無論そんな彼だが助命を嘆願する部下や議員も多い。追い詰められ苦しい中のプラントを引っ張ってきたのは紛れもない彼であり、共に苦労を分かち合った議員達や政庁職員、また現場の声をよく聞き届けてくれた関係からザフト兵からの信望は厚かったためである。
そのため幾度か刑の執行が延期されることとなるが、最後にはパトリック氏自身が嘆願に来た議員や兵士たちを説得して下がらせたという。
彼は既にプラント市民やザフト兵へ出来る限り恨みが向かないようにするための人柱になる覚悟をしていたためとも言われているが、一部の情報筋からは連合各国と何らかの裏取引をしていたためという噂がある。
事実彼の刑執行後は多くの戦犯へ恩赦が与えられ、刑期が削減されるか釈放されている。
660: トゥ!ヘァ! :2017/03/26(日) 19:41:34
プラントについて最後に脱走兵の話をしよう。
彼らは連合の統治を受け入れなかった者たちである。もしくは敗戦そのものを。
主に彼らは二種類の人間で構成されていた。一つは狂信的なコーディネイター絶対主義者。つまるところナチュラルに負けたことを認めなかった者たちである。
彼らの大半は群れることを嫌い単独犯的なテロを起こしていくこととなる。
しかし元より数が少ないことと、一般プラント市民や大多数の元ザフトからも戦前から煙たがられていたためこれといった支援も受けられず時間と共に自然消滅していくこととなる。
地球に降りた少数の過激派もその特性から現地に溶け込むこともできず、時をおかずして駆り出され駆逐されていった。
もう一つは戦争によって連合に親しい者たちが殺され復讐心に駆られる者たちである。
こちらはいささか感情的ではあるが連合やナチュラルの手強さを知っていたため纏まって行動するなど前者の過激派よりは組織的に行動できていた。
しかしながら彼等にしてもこれといったパトロンを得られず徐々に組織は空中分解していくこととなる。
大半の構成員は感情の整理をつけた後に徐々に表社会へ戻るなり、世の片隅でひっそりと暮らしていくなどの道を選んだが中には意地で活動を続けていく者もおり、その大半は生き残った前者の過激派と共に海賊やマフィアなどの用心棒となり、大きな脅威ではなくなっていった。
地球圏の復興についても各国が進めていた。
特に戦場となった南アメリカ、北アフリカ、欧州、中東などでは大々的な投資が行われることとなる。
南アメリカへは大西洋とBU、大洋などが投資し、北アフリカや欧州などではAEUを始めとし新ソ連や東アジアが。
また中東地域では戦後まで生き残った、または復活した親連合諸国を中心に各国から投資を募り新たな市場の開拓と復興を合わせて進めていくこととなる。
また戦後復興が一段落した頃には大洋連合は大西洋連邦、新ソビエト連邦と手を組み何度目かになる大々的な火星開発計画を発表。
第三次火星開拓計計画と称されるこの計画は火星地表における人口を約20年で2倍以上にし、経済では3倍以上にするという野心的な計画である。
大方の復興が終わり新たな投資先を探していた各国の企業や投資家は挙ってこの計画に賛成し、資金や機材を提供。
主導国が予想していた以上の速度で計画は進んでいき、火星圏の開発が促進されていくこととなる。
そしてこの頃になると大洋連合以外の各国も木星圏へ資源採取と開発のための船団を送り込めるようにまでなり、木星圏における市場争奪戦が激化していくこととなる。
新ソ連などの東側諸国ではそれと別途に金星圏への資源調査部隊を送り込むなど独自の計画も進んでいた。
そんな中我らが大洋連合は先行していたため木星圏では各国の資源争奪戦から一つ引いたところから眺めながらも既にしっかりとした自国の資源採掘地域と権利などを確立していた。
CE90年代後半における大洋連合では既に木星を通り過ぎ土星、天王星における資源調査と採取を行っており、やはり他国よりも一歩二歩先へ行っていたためである。
将来的にはCE120年代までに海王星は元より冥王星などに観測基地を設立し、外宇宙へと進出する未来図まで描いていた。
最もそこに到達するまでまだまだ時間がかかるのであるがこの世界において人類の未来はまだ輝かしい希望で満ちていることをここに記すものである。
アナザーseed完結
661: トゥ!ヘァ! :2017/03/26(日) 19:42:21
○
登場人物 戦後
○ザフト
アフリカにおける降伏後は未だ抵抗を続けていた各地のザフト兵の説得を行っていた。
戦後は戦犯とされ懲役刑とされるが後に恩赦で釈放となる。
戦後は新ソ連において数年間軍において教官をしていたが、退役。
政府の許可を得てスカンジナビアへ移住後恋人であったアイシャと籍を入れ結婚。
新ソ連からの監視付きながらも本職であった広告心理学の知識を使い広告代理店を立ち上げ成功。割と悠々自適な生活を楽しんだ。
彼のような人物は珍しくなく、戦後他国で何年間か教官職や技術職を務めた後にスカジなビアに監視付きで移住するという人物は多い。
またプラントからの移住者が多いスカンジナビアにおいて現地における元プラント市民や元ザフト兵の互助会を設立。
プラント本国の互助会を連携し、移民を受け入れや支援を行った。
新ソ連の教官時代にウィンタースポーツにハマり多くの大会で結果を残す。
またスカンジナビア移住後は雪像作りにもハマり近所の子供たちからは謎の雪像作りおじさんとして有名になる。
原作でユニウス落としを仕掛けた人物。この世界ではGシリーズ奪取作戦の指揮を務めた。
戦後は懲役刑となるがパトリック氏の刑執行の後に恩赦で釈放される。
釈放後は連合からの要請で設立されたばかりであったアプリリウス・デブリ回収社の代表取締役に。
同社での稼ぎを使いプラント本国において元ザフト兵を中心とした在郷軍人互助会を設立。兵士を路頭に迷わせないための支援を行った。
また同時期に戦前から付き合っていた恋人のクリスティ女史と結婚。
その後はプラントの消滅を見届けた後に夫婦で月面都市群へと移住。有志を募り新たに警備会社を立ち上げた。
元最高評議会議長であるシーゲル・クライン氏の娘。
戦前・戦時中はプラントの歌姫として有名であったが、戦後は活動を休止。
母と共に父の看病を行った。
大洋連合への移住後は監視付きとは言え父ほど軟禁生活を送らずによいとの通達が来たが2年ほどおとなしくしていた。
その後は近所でアイドルレッスンを行っていた子を見かねて個人的な家庭教師として指導を行うことに。
しかし、レッスンを見てあげていた子が大ブレイクしたのを機に謎の敏腕アイドルマネージャー兼指導員として活躍することとなる。
優しい見た目と声で彼女のレッスンは地獄のように過酷だが乗り越えた後には必ず大成するというジンクスが出来た。
パトリック・ザラ氏の息子。
戦時中はザフトの若手エースとして名を挙げていたが戦後は父が政治犯認定された関係で母と共に自宅で軟禁されていた。
父の死刑執行後は名乗りを上げた大洋連合へと保護され、母と共に地球へと移住する。
移住後は監視付きながらもある程度の自由が保障されてからは何を思ったのか大洋の如月製薬へ入社。
持ち前のロボット工学の知識を活かし義肢開発にて活躍。サカタインダストリィに劣っていた同社の義肢性能を同等の域にまで押し上げた。
また何故か同社の玩具部門においても幾つもの作品を残すことになる。
彼の携わった七色ハロシリーズやトリィシリーズは奇抜な作品が多い同社の玩具の中では比較的大人しいものだが低価格ながらも高クオリティだったためヒット商品の一つとなった。
突飛な社員の多い如月では貴重な突っ込み役として日々苦労しながら可愛がられているという。
後に謎の敏腕マネージャー兼指導員として活躍していたラクス・クラインと再会。
すったもんだの波乱の後に両者共に名前を変えながら結婚し一男一女に恵まれる。
663: トゥ!ヘァ! :2017/03/26(日) 19:42:55
原作ガンダムseedで主人公を務めた少年。
こちらの世界ではオーブが存在しないため元より大洋連合に住む一学生として最初から最後まで戦争に関わらずに生きていた。
戦後はサカタインダストリィに就職。
高いプログラミング能力を持っているが本人の感性が独特でスパゲッティコードになりがちのため先輩たちから色々と説教を受けながらもどうにか仕事をこなしていくこととなる。
本人の能力自体は高かったためコツを得てからは見る見るうちに頭角を現していきサカタの義肢開発部門へと抜擢される。
最近猛烈に追いついてきた如月に対抗するための新型義肢開発プロジェクトにおいて成果を挙げるなど中々に活躍している。
変な社員が多い同社だが本人が天然気味のため割とすぐに慣れ親しんだ。
ザフトの誇るエース。初のネビュラ勲章受章者。
大戦初期から終盤まで一貫して活躍した。ザフト最多撃破記録保持者。
一貫して宇宙で戦い続けてきた人物であり地上に降りる縁には恵まれなかった。
ヤキンドゥーエ戦では専用機を駆り大洋連合相手に縦横無尽の活躍をした。
最後はアムロ・レイ中尉のガンダムMarkVと一騎打ちとなり激闘の末に撃破され戦死した。
彼の死後友人であるデュランダル氏曰く
「いつも何かに苛立っているようだったが、アスランといいバンといい割と下の者への面倒見は良かった」
「なんやかんや憎まれ口を叩きながら任された仕事はする」
「部下からは仮面が怪しいが面倒が良く、訓練は厳しいが努力し成果を出せば報いてくれる隊長と慕われていた」
「最後の出撃前に会った際には何かを悟ったような顔をしていた」
とのことである。
ザフトのエース。獣王の二つ名を持つ若者。同名のアニメゾイド主人公の同位体。
最初は地上戦線南米に配属されていた新兵であったが、本気になった大西洋連邦との激戦、育ての親の死とアフリカへの撤退、アフリカにおいての死闘、上官に諭され泣く泣く宇宙へ、宇宙においては部下を率いる身になりながらも最後まで戦い抜いた猛者。
戦後は各国のスカウトを断りながらも戦争の虚しさを噛み締めスカンジナビアへ相棒兼恋人のフィーネと共に移住した。
移住後は同じくプラントから移住してくる人々のために支援を行いながらもスカンジナビア軍においてテストパイロットを務めた後に教官職となる。
移住後は今までの激戦の反動からまるで燃え尽きたかのように機械的であったが、アフリカで撤退時に死に別れたと思っていた元同僚と再開。
割と元気にやっていた姿を見て安堵すると共に心の整理がついたのか前々から声を掛けられていたスカンジナビア軍においてのテストパイロットになる。後に教官職へ抜擢。
その後自分を頼ってやってきた宇宙での元部下たちと共に移住してきた人々への支援を始める。
移住して生活が安定した後に恋人のフィーネ・エレシーヌと結婚。二男一女に恵まれるなど順風満帆の生活を送った。
なお後に自伝を出すこととなるが彼の出した本はスカンジナビアだけではなく全世界で大ヒットし映画化までされることとなる。
本人は恥ずかしがっており、かつての上官であるバルトフェルド氏や同僚たちに度々からかわれることとなった。
最後に上官兼兄貴分であり戦後は大洋連合へとスカウトされたロブ・ハーマン氏から一言。
「そりゃあんな波乱万丈人生を自伝として出してしまえば否が応でも有名になってしまうだろうに」
ザフトのエース。月下の妖精という二つ名を持つ。アニメゾイドに登場した同名ヒロインの同位体・
NT適性があり、地上勤務時代から度々彼女の勘はよく当たると評判であった。
地上では二人乗りのラゴォにバンと共に乗り彼が操縦、彼女がガンナーを務め南米とアフリカの戦いにおいて二人の活躍から獣王の二つ名を持つようになった。
宇宙に上がった後には人手不足からバディではなく別々の機体に乗り込むこととなる。
NT特有の高い空間把握能力からドラグーン持ちの機体を渡され活躍する。
上司となったラウ・ル・クルーゼ氏からは機体操縦とドラグーンを併用する際のコツを、同じドラグーン使いということでアドバイスを求めたコートニー・ヒエロニムス氏からはドラグーンを使う際の集中のコツを教わった。
戦後はバンと共にスカンジナビアへ移住。専業主婦として幸せに過ごした。
664: トゥ!ヘァ! :2017/03/26(日) 19:43:28
・タネリ・ポッカ
・シーラ・ウォード
・ロニー・アンダーヒル
タネリ・ポッカ氏とシーラ・ウォード女氏はアフリカ時代のバンの同僚。
双方とも殿組として地上に残ったがその後バルトフェルド氏の指揮の下生き残り、北アフリカ共同体のクーデター政権が倒れると共に降伏。
タネリ氏は戦闘の最中に怪我をし、降伏後はそのまま軍病院へ運ばれた際に従軍記者としてアフリカへと来ていた恋人と再開。
戦前に日本へおいてきてしまった恋人とは一悶着の後に寄りを戻すこととなる。
戦後は一度プラント本国へ戻り家族を連れてスカンジナビアへと移住。恋人もついてきており、同棲を始める。
その後はスカンジナビア軍にスカウトされテストパイロットを務めていた。
バンと再開したのも軍において新しい同僚として紹介されたためである。
シーラ・ウォード女氏は同じく捕虜になった後に戦後は一度プラントに戻る。
その際にスカンジナビアから来ていたスカウトマンに軍属パイロットとして交渉を持ちかけられたが最初は断っていた。
しかしめげずにスカウトをしてくるのに絆され期間限定契約でいいのならとスカンジナビアへ渡ることとなった。
バンとは軍務の最中に再開した。なお軍務と言いながら再属二か月目には広報局に転属させられ自前の美貌を活かした広告モデルとし活躍した。元モデルのため本人も割とノリノリだった模様。
その後2年間の軍務の後に自分をスカウトしてきたスカウトマンと結婚。本人曰く自分をここまで連れてきたのだから責任を取らせたとのこと。
退役後はそのまま専業主婦になり、子宝にも恵まれた。
ロニー・アンダーヒルはプラントにおける今時の若者であった。
ナチュラルを蔑み、コーディネイターである自分の優位を疑わない。しかし軍学校に入り一月もせずその幻想は打ち砕かれ、卒業後も配属先のベテランからの厳しい指導を課せられアフリカで初の実戦を経験する前には元の侮りは全て抜けきっていた。
同じ部隊の所属で歳の近かったバンとは友人同士となる。宇宙に上がって以降はバンの副官のような立ち位置となり、どこか抜けている彼を補佐した。
戦後はプラント本国のアプリリウス・ジャンク社に就職。互助会にも入り数年活動した後に地上へ移住した人々の支援のため最も移住数の多かったスカンジナビアへ自分も移住。
その時にバンと再開した。その後は現地でウィンタースポーツ機器の製造会社を設立し、一定の成功を収める。
後に現地人の女性と結婚。子供も生まれ平穏な生活を送る。
アスランの同期。ザフトのエースの一人であり二つ名は青の戦士。
最初の頃はナチュラルを侮る典型的なプラントの若者であったが教官やベテランからの指導と数々の戦いを潜り抜け侮りの抜けた一人前の戦士に成長した。
戦争終盤では部隊を任せられる指揮官になるほど。
戦後は議員の息子ということで自宅に軟禁されていたがパトリック議長の刑執行と共に軟禁が解かれた。
その後は元ザフト兵の若者をまとめ上げ互助会で活躍。
また傭兵ギルドに登録し、アプリリウス・ジャンク社の専属傭兵として護衛などを行った。
プラント縮小後は月へ移住。サトー・ミナギシ氏の警備会社設立の際に傭兵時代に培ったコネを活かしギルドから引退する人材を回してもらうなど尽力した。
アスランの同期。優秀なパイロットであり赤服着用者だが二つ名はない。
イザーク同様初期はナチュラルを侮っていたが指導と実戦の経験し、まともな感性を持つようになる。
戦後は議員の息子だったため一時軟禁状態を送ったが恩赦で監視付きであるが自由が認められる。
その後はイザークの補佐をしながらも働きながら資金を貯め飲食店を経営するようになる。
プラント縮小後は店を月へ移転させ、変わらず営業を続けた。
彼の作るチャーハンを始めとした中華料理は絶品と評判。
665: トゥ!ヘァ! :2017/03/26(日) 19:44:11
アスランの同期。赤服を着用する優秀なパイロット。
優しい性格でピアノが得意であった彼だがとある戦闘中に負傷。両腕切断を大怪我を負ってしまった。
その後は軍病院にて義手をつけながらリハビリを行っている最中に終戦。
戦後は議員の子として一時は軟禁されたが本人の精神状態がよろしくなかったため一足早くに自由になる。
後に他の同期と共にアプリリウス社へ就職。仕事でピアノを弾けなくなった悲しみを紛らわせていたところ大洋へ身柄を移されたアスランから新型の義手が送られてくるところから彼の人生は変わる。
友人のためにオーダーメイドで作り上げたその義手は高い精密性を誇り以前の生身のようにピアノを弾くことができるようになるレベルの代物であった。
友人からのプレゼントによって再起した彼は会社を辞めプロのピアニストとしての道へ再び歩き始めた。
世界でも珍しい両腕義手のプロピアニストが誕生する数年前のことである。
アスランの同期。原作ではG奪取の前に死んでしまった人物。
この世界では無事に戦後まで生き延びた。
戦後では五人組の中で唯一他国のスカウトに応じた人物である。
BUのスカウトに応じ軍においてテストパイロットを務めた。稼いだ給料を使い各地へ移住した人々の支援を行っていることが後に判明する。
現地の女性と結婚し、英国にその骨を埋めることとなる。
本人曰く「待遇はいいんだが飯が不味いのがここの欠点」だそうな。
666: トゥ!ヘァ! :2017/03/26(日) 19:44:41
○連合
大洋連合の誇るエース。自軍からは白い流星の名をザフトからは白い悪魔の悪名を。初期教導隊の一人。
ヤキンドゥーエ戦では一般味方部隊では歯が立たなかったラウ・ル・クルーゼの相手の一人で受け持つ。
交戦中は接触通信を用いて二人の間に何かしらの交信があったようだが詳しくは公開されていない。
戦後は戦争かはたまたクルーゼとの会話に何かしら感じることがあったのか軍の救助隊に転向している。
人の思念の声が聞こえるというNT能力を活かし、人命救助や死体探索で活躍する。
災害現場では大勢の思念が混じるため声の選別やシャットアウトなどの心理的技術が向。後にNT専任のメンタルカウンセラーとなる。
大洋連合のエース。ZofZドライバー。伝説の可変系機乗りなどと呼ばれる。二つ名は青い稲妻。
戦時中では初期の教導隊に抜擢。更に解散後はZドライバーとして活躍することとなる。
戦後は変わらず軍において試作機のテストパイロットなどを務めたが後に軍を辞め、民間の航宙会社へ就職。民間シャトルのパイロットとして活躍している。
初期教導隊の一人だった人物。特殊部隊出身。不滅のストーム1の仇名を持つ。
戦後は軍に残り更新を指導していたが途中で火星開発チームに志願。
火星圏の開拓に従事した。その後は土星探索チームに志願し波乱万丈な人生を送る。
大洋連合のエース。初期教導隊の一人。猛き野獣の二つ名持ち。
戦後は相変わらず前線勤務を続けていたが何を思ったのか傭兵ギルドへ転職。
傭兵として各地の戦場を渡り歩いた。登録ネームはザ・ビースト。
傭兵時代になっても同僚や後輩に焼肉奢ってくれる。
初期教導隊の一人。ロートルの二つ名を持つベテラン軍人。
初期教導隊解散後は後に不死身の第四小隊の名を関する部隊を率いていた。
高い操縦技術と戦闘経験を活かし戦後はアグレッサー部隊の隊長職に就く。
原作と違い奥さんとは別居していないが頭は上がらない模様。
初期教導隊の一人。ダンディ。
戦時中は新たに再編された教導隊の隊長となり戦後もそのまま隊長職を務める。
再編されたにも関わらず変わり者が多いとされる教導隊の中における苦労人。
667: トゥ!ヘァ! :2017/03/26(日) 19:45:15
○機体設定
○連合
武装:ビームライフル 頭部バルカン砲 大口径機関砲 ミサイル ビームサーベル
新ソ連の開発した可変系機。三種のガンダムタイプの一つ。
小回りの効くMS形態と機動性の高いファイター形態の二つの形態を持つ。
大気圏内でも飛行可能であり、単純な機動性のみなら大洋連合のギャプランにも迫る性能を持つ。
武装のビームライフルは軽量化を目指した武装であり、一発の威力は劣るが連射性が高い。
頭部バルカン以外にもファイター形態時には機首に別途の大口径機関砲が存在している。
また追加兵装としてミサイルポッドが存在しており、ファイター形態では両翼へ装備することが可能である。
武装:ビームライフル ビームサーベル 頭部バルカン ミサイル
エアマスターの簡易生産版。
GXビットと同様装甲材をチタンセラミックに代え、バイタルパート部分のみにルナチタニウムを使うようにしコストダウンを図った。
性能は従来の7割弱ほどまで落ち込んだが最大の問題であった生産性を改善することに成功した機体。
武装:ビームガトリング 頭部バルカン ブレストバルカン グレネードランチャー ショルダーミサイル ビームナイフ
新ソ連の開発したガンダムタイプの一基。
重装備な機体であり、三機種の中では通常火力担当。
その強力な弾幕による殲滅戦や防衛線が得意。
機体重量による機動性の低さは試験的に導入したホバー機構により補われている。
ビームを発射する腕部へ装備した巨大なガトリングから胸部へ備え付けられたバルカン砲に肩の巨大なミサイルポッドに腕部のグレネードとその火力は一機でMS一個小隊以上と言われている。
武装:ビームガトリング ショルダーミサイルポッド グレネードランチャー ビームナイフ
レオパルドの簡易生産版。
Xやエアマスターと同様装甲材を一般的なチタンセラミック製に代え、ルナチタニウムはバイタルパートにのみ使用。
更にブレストバルカンなどの武装を減らしコストの削減に成功した。
668: トゥ!ヘァ! :2017/03/26(日) 19:45:45
武装:ビームライフル ビームサーベル ビームカノン 各種既存兵装
BUの開発した新型MS。BU初の量産機の可変形機。
後発の機体だけあり高い基礎性能を誇り、航空機形態では大洋連合のギャプラン並の機動性を発揮する。
宇宙・大気圏内両方で運用可能であり、大気圏内における飛行能力は申し分ないレベルである。
また武装はシンプルに纏められているが新しく開発されたビームカノンは高い威力を誇り、一撃で大型艦船クラスを破壊可能。
一個大隊が最大出力で放てばコロニーすら数撃で破壊可能という試算が出ているほどである。
戦争の終盤にロールアウトされボアズ戦やヤキンドゥーエ戦などで活躍した。
武装:ビームライフル ビームサーベル 頭部バルカンポッド ファンネル
アムロ・レイ中尉用に調整されたガンダムMarkV。
バイオセンサーが搭載されており、反応速度の向上が成されているほか、機体の単純推力を一般機と比べ3割増しほど増やしている。
またインコムユニットは搭載されておらず、代わりに肩部に試作のファンネルとファンネルラックが装備されている。
これは原作のサザビーなどで見られたタイプのファンネルであり、主力武器といよりも補助兵装という側面が強い兵器となった。搭載されているファンネルの数は左右3基ずつの計6基。
本機はヤキンドゥーエ戦でアムロ・レイ中尉が駆り、ザフトのエースであるラウ・ル・クルーゼの乗るスペクターと激戦を繰り広げた。
途中ファンネルを全て落とされ、更に頭部も破壊されるなどの損害を受けるが僅差でスペクターのコックピットへビームサーベルを突き立てることに成功した。
669: トゥ!ヘァ! :2017/03/26(日) 19:46:17
○ザフト
武装:ビーム砲 ミサイル 対空機銃
ザフトの建造した大型の宇宙母艦。これに多数のMSを搭載し、連合宇宙拠点へと攻め入る算段であったが戦況の悪化から建造が遅延。
結局のところ建造できた一番艦、二番艦はヤキンドゥーエ要塞に配備され守備隊の移動拠点として運用された。
大型な船体のため多数のビーム砲やミサイルなどを装備しているため下手な戦艦級よりも高い火力を誇っている。
迎撃用のミサイルや機銃も多数搭載。このため護衛のMSや艦艇などと迎撃網を組んだ際には生半可な腕では近寄れない火線を構築可能である。
高コストという点以外では高いスペックを誇っていた本艦であったが配備された要塞正面Aフィールドへとやってきたのが大洋連合の艦隊だったことが運の尽きであった。
想定以上の火力と想定以上の機動性と想定以上の腕前を持つ大洋のMS隊の前では瞬く間に護衛の部隊も壊滅し、対空砲座も破壊され丸裸にされていった。
このため一番艦ゴンドワナは戦闘中に撃沈。二番艦パンゲアは大破の後に総員退艦。
戦後はヤキン要塞周辺を漂っていたのを回収され解体された。
性能としては十分であったがとにかく敵が悪かったと言われる不幸な船。
これで相手が大西洋や新ソ連の艦隊であればもっと善戦できていただろうと言われている。
武装:ビームライフル ビームサーベル ビームトマホーク ハンドグレネード シールド 各種既存兵装
セカンドステージプロジェクトにより開発されたザフトのNJC搭載核分裂炉型量産MS。
ハイ・ローのうちハイに当たる機体。
ゲイツに次ぐ主力量産機として開発された機体の一つ。
NJCを用いた核分裂炉により従来のバッテリー機よりも高い出力を誇る。
本機の最大の特徴は連合のストライカーシステムを独自に発展させたウィザードシステムにある。
これはザフト独自の規格で作られた物であり専用の幾つかのウィザードパック以外にも既存のストライカーパックやゲイツやハイマニューバタイプMS、ジンカノーネなどのバックパックすら流用可能という正にザフトのためのストライカーシステムと言える。
NJCを搭載した核分裂炉からもたらされるパワーとウィザードシステムによる柔軟な兵装変化により戦場を選ばない機体に仕上がっている。
優秀な機体であったが完成したのが71年8月末と遅く余り生産数は多くない。
主にボアズやヤキンドゥーエなどに配備され力を振るったが、数が少ないことも合わさり戦況を変えるほどの影響は与えられなかった。
ウィザードパック
- 高機動戦用のブレイズウィザード
- 遠距離砲撃戦用のガナーウィザード
- 近接戦闘用のスラッシュウィザード
- オールレンジ攻撃を可能とするドラグーンウィザード
開発計画のみ
- ノクティルーカウィザード 水上と限定的な水中戦闘を想定した装備
- フライングウィザード 空中機動戦を想定した装備
- ケルベロスウィザード 地上向けの砲戦装備。将来的にはバクゥの後継機の主武装にも。
670: トゥ!ヘァ! :2017/03/26(日) 19:47:30
武装:ビームライフル ビームサーベル シールド 各種既存兵装
セカンドステージプロジェクトで開発されたザフトの次期主力MSの一つ。
ハイ・ローのローに当たる。ザクウォーリアと違いバッテリー駆動機として開発された。
ジンの系譜を正しく受け継いだ機体であり、デザインにもその面影が残る。
ザクが精鋭部隊向けとすれば本機は一般兵向きの機体というコンセプトのもとで開発された。
小難しい機能や武装は一斉除き、とにかくシンプルで扱いやすい機体として設計されており、操縦性の改善と生産性、整備性の向上に成功した。
シンプルな機体のため扱いやすく、基礎性能も良好だったため新米、ベテラン問わず多くのパイロットに好評であった。
ロールアウト時期が8月初めとザクよりも早く、尚且つ生産性も高かったため瞬く間に多数が生産され現場へ配備されていった。
しかしプラントの国力が末期だったことも相まって流石に既存の機体の全てと返られるほどの数は用意できなかった。
ボアズ戦やヤキンドゥーエ戦ではザクウォーリアやゲイツと共にザフトの主力機として活躍した。
戦後において接収した機体をテストした連合諸国からはその扱いやすさや生産性、整備性、更に拡張性の高さからザフト最優秀MSとの評価をされた。
接収された機体の多くは北アフリカや南米、スカンジナビア、傭兵ギルドなどへと払い下げられ戦後においての様々な国の兵士や傭兵の愛機として活躍した。
671: トゥ!ヘァ! :2017/03/26(日) 19:48:08
スペクター(タイプ・Σ⦅シグマ⦆)
全高:25.1m 全備重量:118.3t
武装:大型ビームライフル 高出力ビームサーベル 有線式ドラグーン×8 頭部バルカン 胸部ビーム砲 腰部隠し腕×2 背部大口径レールガン 腕部ビームマシンガン 脚部ミサイルポッド
グランドオーダープロジェクトにより開発された最後の機体。
当時のザフトが持ちえた全ての技術がつぎ込まれた完全仕様。人の扱える数値を超えたスペックを誇る。
大型な機体に相応しい規模の核動力炉を搭載しており、これは当時のザフトでも最も最新での核分裂炉であった。
既存の分裂炉以上の出力を誇りながらも高い安定性を誇る工業コロニーであるプラントの努力の結晶とも言える。
アグニクラスの威力を持ちながらも精度や連射力も申し分のないビームライフルに、近接専用機に装備されているのと同等と出力を誇るビームサーベル。
背部に装備されたドラグーンユニットは威力の高い大型二基と小回りの効く小型六基。装着時には砲塔を折り曲げビーム砲として扱うことも可能。
胸部のビーム砲はスキュラを解析して発展させたザフト自慢の一品。まともに直撃させれば艦艇も一撃で落とせる代物である。
背部のレールガンは艦船に搭載されるものと同等の威力を誇る武装。ラミネート装甲を始めとした対ビームコーティングを施された敵に向けて装備された代物である。
腕部に装備されているビームマシンガンユニットは低出力ながらも連射性が高いため近接防御火器としての使用が前提である。脚部ミサイルポッドは複数の敵を相手する時などに使用する。
全体的にかなりの数の武装が目立つが、驚くべきことにこれらの装備は全てユニット化されており任意でのパージが可能。
そして、それ以上に特筆すべきは機体そのもののスペックである。
最新のジェネレーターから生み出される出力はミーティアと同等レベルの推力を誇るスラスターにより非常識なまでの加速性と機動性を実現。
重武装、重装甲ながらミーティアクラスの高機動性を実現することに成功したのである。
必要最低限以外の武装をパージした場合は機体が身軽となるため更なる機動性の向上が見込まれる。
無論欠点もある。余りにも高スペックを目指し過ぎたため扱えるパイロットがいなかったのである。
余りにも高すぎる推力からくるGによる負荷は当然並の人間に耐えられるものではなく、身体的に頑丈とされるコーディネイターでさえ例外ではなかった。
またこれら全ての武装を扱いながらの高速戦闘という無茶ぶり&ドラグーン搭載という高い空間把握能力も必須という人に乗らせる気がないと言われても仕方のない機体であった。
しかしそんな本機を乗りこなすパイロットが現れた。ザフトの英雄ラウ・ル・クルーゼ氏である。
当初は余りの機体性能に振り回されていたクルーゼ隊長であったが何がそうさせるのかわからないほどの執念により無理矢理克服。搭乗訓練を始めて1週間ほどで機体を完全に扱いきってみせた。
本機を駆るクルーゼ氏はヤキンドゥーエ戦のうち最激戦区と名高いAフィールドにおいて大洋連合の部隊を相手に獅子奮迅の活躍をせしめた。
ヤキン戦終盤ではアムロ・レイ中尉のガンダムMarkVと一騎打ちとなり壮絶な戦いの後に頭部を破壊するなどアムロ中尉の機体を大破へ持ち込むが僅かな差でコックピットへとビームサーベルの直撃を受けてパイロットであるラウ・ル・クルーゼ隊長は戦死。その直後にパトリック・ザラ議長からの停戦命令と降伏勧告受諾が成された。
本機はロールアウトしたばかりの頃にパイロット選定を優先していたため名無しの状態が続いていたがパイロットにラウ・ル・クルーゼ氏が決まった際に氏がスペクター(亡霊)の名で呼んだため、そのまま名称として登録された。
何故そのような名を呼んだのか最後まで氏は語らなかったが友人であったデュランダル氏だけは漠然とした理由を感じ取っていたという。
Q:最低限の武装だけ除いて全部パージするとどうなるの?
A:ライフルとサーベルのみにするとザフト版トールギスか重い武装外したMarkVか…取りあえずアホみたいな機動力になります。
普通なら中のパイロットは失神するか死にます。クルーゼの執念が可笑しいだけです。
672: トゥ!ヘァ! :2017/03/26(日) 19:48:51
連合諸国「取りあえず戦争勝ったけどプラントどうする?処す?」
大洋連合「無理にバラバラにするより自主的に離れさせて自然消滅待つのは?
下手して暴動起きても鎮圧するのは簡単だけど教科書に悪名残すのも嫌でしょ」
連合諸国「ああ~いいっすね~ でも取りあえず誰かは人柱にしないと市民が収まらないとおもうんですけど」
大洋連合「じゃあパトリックどうよ。市民の人気も低いし、本人も覚悟はできてるみたいよ。代わりに部下たちの恩赦を求めてるけど」
連合諸国「恩赦?でも下手に自由にするのはなぁ…」
大洋連合「逆に考えるんだ…恩赦与えたパイロットや技術者を自国に取り込んじゃってもいいさっと…」
連合諸国「なるほど。そういうのもあるのか…」
大洋連合(せめてアスランとラクスの身柄はこちらのものとして原作のようなことが起こらないように監視しなければ)
673: トゥ!ヘァ! :2017/03/26(日) 19:51:13
投下終了
ようやく完結しました。
以降は外伝や一発ネタを投下していくことになると思います。
クルーゼがアムロに肉薄できたのは単純に彼の執念です。生まれてきてからこの方溜め込んでいたのを全て使ったからという。
なのでもしも生き残れても長くはなかったでしょう。
戦後に出てくるザフトの脱走兵ズはまあ簡単なテロばかりで大きな事件にはなりません。
原作よりもずっと少ない数ということもありますが、支援してくれるパトロンがこの世界では存在しないので。
最終更新:2023年11月05日 15:53