844: 霧の咆哮 :2017/04/26(水) 22:13:26
○名も知らぬ傭兵やジャンク屋、ザフト地上軍とかが使用した独自改修機達。その2


◇アレックス・ハルゼー
乗機はシグーシールドカルテット。
第一世代コーディネイター。34歳。
WW2の海軍将軍のウィリアム・フレデリック・ハルゼーの遠い子孫。
元は過激派の部類の思想で宇宙軍で活動していたが、アフリカ大反抗戦前に地上軍への増援として派遣される。
そこで大洋軍の猛攻相手にナチュラルへの蔑視だとか舐めた幻想からは冷め、冷静に現実を認識した精鋭として一皮向ける。
南米への敗走後、現地で愛息子と再会。我が子がいつの間にか軍に志願していたと今更知ることに。
勝手な判断で無謀にも戦地に来た上に、息子は昔の自分の同じようにナチュラルを侮っていたので、何とか矯正を試みた。
これは慢心していたらそれこそ大事な息子の死ぬ可能性が上がってしまうと言う、危機感も有った故に。
とっとと送り返せるならしたかったが、そのような依怙贔屓な真似は軍人の矜持として出来なかった。
大西洋軍との決戦で何とか親子共々生き残ってオーブまで落ち延びるも。
息子は片目と片腕を失ってしまっていた。
だが、まだ希望は有った。命は助かった上に息子を支えてくれる大切な女性も、息子の傍にいたのだから。
その程度の傷なら、この時代の義肢なら普通に高性能だし生活も何とでもなる。

そしてアレックスは修羅となった。
息子を、我が子をその恋人共々無事に故郷に返す為に、その為に自分の命を捨てる覚悟を決めた。
そうしてオーブ攻防戦に置いて、シグーカルテット単騎で囮になるのを承知で突貫。
罠とかを駆使しながらハイザック1機撃破、2機を大破戦闘不能に持ち込む、シグーの性能からすればまさに下剋上を成し遂げる。
しかし、その時点で機体は中破し、すぐさま大洋軍の追加部隊が迫りくると察知し、最後の突撃を仕掛けようとするも。
上空から急接近した奈々子のゼータガンダムから放たれたビームに貫かれた。
敵の増援に気を取られた隙、最後の最後で、自軍が制空権を失っているという事実を忘れてしまったほんの僅かな思考の隙間。
それが彼の死に繋がった。
なお、アレックスが身を挺して守ろうとした息子は、脱出組として宇宙に打ち上げられた後、ジャンク屋の手引きで連合宇宙艦隊の包囲網から脱出が間に合った組に含まれず。
そのまま恋人と纏めてユーラシア軍の捕虜になっていた。
息子と恋人は戦後はユーラシア領イタリア地域に移住し、幸せな家庭を築いた。
アレックスの挺身は決して無駄ではなかったと思いたい。

845: 霧の咆哮 :2017/04/26(水) 22:15:31
◇ダリル・ウォーカー
乗機はシグーシールドカルテット。
第一世代コーディネイター。30歳。
アレックスの旧友で、部隊でも相棒役だった。
思想的には中道派で過激派のアレックスとそこらを揉めることも有ったが、あっちがアクセル役で自分がブレーキ役とある程度割り切ったうえでの対立でも有ったので。
2人の関係が破綻すると言うことはなかった。
アレックス共々アフリカ地上軍に異動後、予想以上に強大な連合軍を相手にこちらも意識を改める。
アレックスと似たような感じで、南米軍に年の離れた妹が配属されていた件でこちらも揉めた。
妹も兄と同じで中道派だったので、矯正まではいかなかったが、アレックスの息子に対してはこちらも危惧を抱いていた。
幸いと言うべきか。
妹は大して怪我を負うこともなくオーブにまで落ち延びれたが、息子とそういう関係なのもこちらも察し。
妹の幸せの為にダリルも覚悟を決めた。
妹も息子も、兄や親父には一緒に帰って欲しいと頼んだが、優しい嘘で誤魔化した。
それが今生の別れとなったが。

こちらはハルゼー隊をアレックスの代わりに指揮し、防御陣地や塹壕を盾にしながら射撃戦で抗っていたが。
迫りくる第三特務隊のサイコガンダムやジオング改を見つけると、前者はフリーダムやジャスティスを相手取った敵の大型MSないしMAかと悪態を尽き。
後者もアフリカでサイコとは別方面で猛威を振るった奴かと天を仰いだが、今更引けるわけもなく。
ライフルやバルカンを撃ち捲るも、反撃で撃たれたサイコのビームを陣地を盾に何とか防ごうとするが、その際に悪寒が過り、4つの盾も構えると。
陣地を貫通したビームや衝撃がシグーカルテットに襲い掛かり、陣地で軽減された分即死とまではいかなかったが、一撃で全ての盾を失う。
手持ち武装も失い、機体全身にもダメージを受けていた。
控え目に言って戦闘不能寸前だったが、彼はまだだ、とばかりに機体を起き上がらせ、先に撃破された友軍が所持していた重斬刀が傍に突き刺さっていたので、それを拾うと。
別方向の友軍を狙い、背を向けているサイコに対し、機体のリミッターを全て解除。
既にダメージを受けている機体が少しずつ自壊しながらも、刺突の構えで高速で特攻し、護衛に付いていたマラサイの射撃も紙一重で躱し、その剣を突き立てようとする。
しかし、相手はオーブに来る前から通商破壊任務で多大な戦果を挙げている、年齢的には若輩ながらも特務隊のMS部隊指揮官を勤めるベテランNTな山城咲少佐。
背後から迫るダリルの攻撃を察知した彼女は、サイコがサイコフレーム搭載機に改修済み(この時期でも恐らく)なのも合いまり、でかい図体に見合わぬ反応速度で対応。
カウンターで叩きこまれた後ろ回し蹴りが、既にボロボロになっていたシグーカルテットを横合いから粉砕した。
シグーの手から離れた重斬刀がクルクル回転しながら、墓標のように大地に突き刺さる。
ズタボロになりながらも諦めず、最後の最後まで抗うシグーのパイロット(ダリル)の遺志をNTとしての感覚で察した咲は、一瞬だけ黙祷し、戦士として敬意を表した。

846: 霧の咆哮 :2017/04/26(水) 22:16:55
  • バクゥザウートキャノン
『解説』
このバクゥ用に使う分のミサイルランチャーやレールキャノンが尽きたので、ザウートの2連キャノンの片方を調整して積んだ代物。
レールキャノンと砲門数も同じだし、反動とかも何とか調整したので、まだまともに戦える機体に入る。
だが、バクゥでは最早性能不足なのは変らず、撃ち込まれたドムのバズーカやシュツルムファウストで背部武装及び右側の前足後足を損失し、擱座。
そのままパイロットは投降した。
パイロットは戦後はスカンジナビアに渡り、ジム・ウルフヘジンに搭乗し、バン・フライハイトのガルムガンダムと共にラクス軍と凌ぎを削った。


  • バクゥハーフビームキャノン
『解説』
バクゥに偵察型のビームキャノンを流用した代物。
2門ある内の片門しか修理できていないので、片方の砲が有った部位に射撃精度向上用の追加センサーを装備。
バクゥの頭部センサー他パーツ不足の中で出来る限りの改修を行い、簡易狙撃型バクゥとも言える機体に。
その狙撃能力でユーラシア軍のドムを狙うも、寸前で敵に感付いた敵機はジャンプして避けようとした、致命傷から逸れて脚部に命中。
被弾したドムはバランスを崩し、後続のドム1機も巻き込み縺れ込むように倒れ込んで、障害物にもぶつかり中小破。
狙撃したバクゥはヒット&アウェイの鉄則で、退避しようとしていたが。
スナイパーに気付き、潜んでいた陣地に叩き込まれた他の小隊や航空部隊からの絨毯爆撃のような攻撃を避け切れずに爆散する。
制空権を持たないとこういう時に辛い。

847: 霧の咆哮 :2017/04/26(水) 22:18:58
  • ジングーン
『解説』
ジンワスプの両腕両足をグーンの腕部に変更した代物。
そのせいでグーンのプロトタイプとなったジンフェムウスにやや外見が近しくなっている。
ギガフロート防衛隊で貴重な水中戦力の一つであったが、二機のディープフォビドゥンに挟み撃ちで串刺しにされた。


  • ジンワスプクロー
『解説』
ジンワスプの両腕にゾノの両手を移植した代物。
所謂武器腕に入り、ゾノのクローの破壊力と、フォノンメーサーの火力は馬鹿に出来ず。
メーザーなら弾薬の補充も考えなくて良いと造ったジャンク屋は思っていたが。
ゾノのクローはゾノの格闘性能やパワーとかを持ってして本領を発揮する物であり。
ワスプに装着してもそこまで破壊力が上がるわけでもなかった。
ギガフロート防衛戦でフォビドゥンブルーのクローに両腕を抑えられ、何とか振りほどこうと足掻くも、そのまま零距離フォノンメーサーで粉砕された。

848: 霧の咆哮 :2017/04/26(水) 22:20:23
  • ジンバルカン
『解説』
ジンの両腕その物をガンタンクの残骸から流用したバルカン砲に変更した代物。
こちらも武器腕に入る。
自力で弾薬の補充が出来ない問題は、背部バックパックからの給弾ベルトを繋げることで解決。
実弾が効果あるストライクダガーや105ダガー相手ならば対抗出来なくもないが
弾幕要員としては中々悪くなく数機ほど配備され、ギガフロート防衛隊の一員として撃ち捲るも。
PS装甲持ちのデュエル・バスター・ストライクの部隊に踏み潰された。


以上です。
名も知らぬというタイトルながらネームド作ってしまったが(苦笑)
筆が乗ったから仕方ない。

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最終更新:2017年05月04日 19:00