495: ナイ神父MK-2 :2016/09/12(月) 23:50:58
大陸化ネタ 1942年編

大陸化とドーリットル空襲

1942年4月、その日この世界の日本では4月では考えられない霧が発生し、日本近海を含む広い範囲を覆った。そして
その霧が晴れると突如として日本が元あった場所には巨大な大陸が出現、その光景は日本への爆撃を予定していた
ハルゼー率いる第18任務部隊も目から見ても明らかな物であった。

「・・・俺は夢でも見ているのか?」

「海図や方位が正しければこの先が日本であることは確かのですが作戦は如何しますか?」

「やるしかないだろう?次は日本も警戒を強めてくるそうなるともう次は無い、今しかないんだ」

「解かりました。作戦を決行する様パイロット達に伝えます」

突然の考えられない想定外の中、ハルゼーは次の機会は無いとして作戦を強行、部隊の出撃を命じた。命令を受けた部隊は
予定道理にB-25での爆撃を開始した。しかし、本土が大陸化したことでアメリカのB-25部隊は本命だった横須賀や東京への
攻撃は不可能になり、攻撃は茨城県内に留まる事になり、攻撃を受けたのは主に市街地や病院、軍事施設と誤認された校舎等が中心となった。
又、この時調度日本国内では大陸化の影響を受けて国内が混乱している最中であり、爆撃の報もその混乱を助長させ、
B-25は悠々と日本を横断して中華の連合軍勢力圏内へと向かって行った。
この後、アメリカの放送ではこの爆撃を大々的に放送、アメリカへ帰国したパイロット達は英雄として国民から熱烈な歓迎を
受けている。

一方、突然の大陸化と爆撃は日本へと大きな混乱を齎す物では有ったが、被害自体は茨城周辺に留まり数日後には首都圏や遠方の地方では
既に落ち着きを取り戻していた。一方で、大陸化の際の副産物として出現した夢幻会も早急に体勢を立て直し先日行われた爆撃に
着いての緊急会合を開いていた。

「つまり、現時点で判断する限りこの世界は史実の1942年4月である可能性が高いと?」

「ああ、私が向かっていた場所もそうだし議事録や資料を見る限りは恐らくそうだ、それに米軍の爆撃機が出撃と思われる位置や
、諜報局が偶々傍受した、アメリカのラジオ放送の情報からも裏づけは取れている。」

「そうなると満州やフィリピン周辺は戦闘の真最中と言う事ですか?」

「恐らくはな・・・」

嶋田からの質問に対して東条がそう答えると、一息ついて手元に出されていたお茶をゆっくりと啜った。

「しかし、そうなると厄介ですね・・・我々はやる気が無いにしろもう既に一発殴られています。このまま停戦では済みませんよ」

「国民からもアメリカへの報復を望む甲声が出ている恐らくは・・・」

「アメリカ、延いては連合国との全面激突ですか、列島の侭なら考えてたくも無い事態ですね。ところで史実と言うことは歴史道理
東条さんが首相を続けるんですか?」

496: ナイ神父MK-2 :2016/09/12(月) 23:51:39
嶋田の言葉を聴いた東条は気まずそうに目を横に逸らす、見れば近衛や宮様も目を合わせ様としない、嫌な予感を抱きつつもう一度
東条へと話しかけようとした所、其れより早く東条が口を開いた。

「確かに史実側の議事録はそうなっていたんだが、何故か他の議員の話や情報を集めた限り、嶋田君が総理だった様なんだよ申し訳無い
がまた総理をやって貰えないだろうか・・・」

「また・・・ですか?」

「又なんだよ。」

「・・・山本辺りじゃダメですかね?」

「おい馬鹿止めろ、俺に押し付けようとするなあんな過酷な業務俺は御免だ」

「まあ、そう言うことです嶋田さん。諦めてまた私と強硬な独裁者をやりましょう?」

「やらせて頂きます・・・」

東条の言葉と現実逃避から辻によって引き戻された嶋田は観念した表情で首相の任を受け入れた。その後、正式に始動した嶋田内閣は
連合国との戦争継続を発表、其れと同時に民間人への機銃掃射や無差別爆撃について非難を発表している。しかし、此れに対して
米国は軍事施設のみを攻撃したと反論、此れを日本政府の捏造と宣言している。

戦力増強と大陸化の影響

1942年5月日本は各戦線への本格的な増援を開始し、東南アジア周辺には200輌近い史実の三式戦車を中心に戦後世界の九七式中戦車を
九七式突撃砲として改名、更にインフラ未整備の東南アジアでの戦闘の可能性を考慮して四式中戦車の量産化を決定して大幅な戦力増強を
図り始めた。

各港から出航した増援部隊を積載した輸送船団は大淀や黒部を初めとした護衛の元、それぞれの戦線へと到着し積荷を下ろし始めた。
増援の報を聞いて確認した本間中将は本土から送られてくる大量の増援人員と兵器、弾薬等の量に驚愕の声を上げていた。

「此れだけの戦力を此方に送るとは、大陸の方は余程優勢なのか?」

「いえ、此れは全て本土からの増援です。それに満州や他の戦線にも同じかそれ以上の増援が行っています。」

「なっ、馬鹿な此れだけの戦力を本土から!?それに此れだけの援軍を各方面だと、それでは本土が空になるではないか!」

「いえ、問題ありません本土の各地には未だ、多数の兵力と部隊が待機しております。本土の爆撃の際はその前の混乱があってやられた様な
物です。体勢を整えた今ならば十分な迎撃を行えるだけの戦力が居ます。」

「だが・・・」

「ご心配は最もですが、了承をお願いします。本土としても対米戦の前線になり兼ねない此処を重要視しているので」

「・・・信じられない話だが了承した。増援は有り難く使わせてもらう。」

本土からの増援の言うことで本土の防空網等に不安を述べる本間中将で有ったが、輸送に着いて来た艦隊の指令からの説明に
納得して増援を了承した。一方で本土からの増援予想もしない様な大量の兵器は元々外地に居て本土の現状を知らない多くの
兵士達も戸惑いを見せていた。

497: ナイ神父MK-2 :2016/09/12(月) 23:52:17
「増援と言うからてっきりチハが来ると思ってたんだが何だ、あの砲戦車?」

「一緒に送られてきた奴から話を聞くと如何もドイツの突撃砲に近い車両らしい」

「そうなのか・・・しっかしあんなもん何時の間に本土で作ったんだ?」

「さあな、其れより向こうの戦車を見てみろよ向こうの戦車たしか三式中戦車って言ってたか?75mm砲を搭載してるらしい」

「凄いな、それなら例えアメリカが此処に再上陸しようとしても返り討ちに出来るな、それにしても三式は無いんじゃないか?
今、皇暦で言えば2年だぜ」

「おれは知らんよ、お偉方が何か有って名前を変えたんだろ、其れよりそろそろ部隊長から召集が掛かる時間だ行くぞ」

「解かったよもう少し新しい戦車を見たかったんだがなあ・・・」

「後で訓練中にでも見られるだろ」

その後、フィリピン及び東南アジア周辺に送られた大増援によってフィリピンを含む東南アジア各国は飛躍的に防衛力を
増大させ、オーストラリアや東南アジア地域の奪還を考えるアメリカ陸軍の頭を大きく悩ませて行く事となる。
そして、1942年6月のミッドウェー海戦においてアメリカは日本に起きた大きな変化を艦隊壊滅と言う代償を持って
味わう事となる。

498: ナイ神父MK-2 :2016/09/12(月) 23:52:47
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最終更新:2017年06月17日 13:08