745: ナイ神父MK-2 :2016/09/17(土) 00:26:17
大陸化ネタ 1942年編 その2
MI作戦とミッドウェー海戦
1942年6月、各諸島への戦力増強と新戦力の配備が完了した事を確認した日本軍はMI作戦のを開始した。当初は先にMO作戦を
行うべきではと言う意見が軍内からも発生したが、現在行われているラバウル基地の飛行場整備後に配備される戦略爆撃機
による攻撃とミッドウェー攻略によりアメリカ軍を釘付けにする事で十分分断を図れるとしてMO作戦は実施されていない。
そして、ミッドウェー攻略作戦には大陸化によって出現した日米世界の大和型を主力として第一艦隊にも直ぐに使えた
史実の大和型と長門型が選ばれ、航空隊には空母信濃(戦後世界)及び瑞穂(日英)、憂鬱世界の大鳳、白鳳が配備され
其処に、陸軍所属の強襲揚陸艦である神州丸型(日蘭)が3隻及び複数の兵員輸送船おその護衛艦隊が帯同していた。
一方でアメリカ海軍は日本が旧式の暗号を利用してわざと流した情報を傍受し、次の目標がミッドウェーであることを
把握し、応戦する戦力としてレキシントン、ヨークタウン、エンタープライズ、ホーネットをハワイ付近へと集結させ
決戦へと向けて準備を行っている。
1942年6月5日ミッドウェー諸島付近へと到着した艦隊は、先ず初めに神州丸を中心とした揚陸艦より放たれた烈風及び流星に
よる航空攻撃を開始し、敵の基地航空部隊を撃滅する作戦へと出た此れに対して基地航空隊は反撃を試みるもその性能差に
翻弄されみるみるその数を減らしていく。
「くっそ、ワイルドキャットじゃ爆撃機に追いつくので精一杯だ!」
「支援をくれ!このままだと嬲り殺しだ!」
「ゼロどころの話しじゃないぞ!一体どうなって・・・」
次々と無線機から聞こえてくる米パイロット達の悲鳴は管制側から見れば最早悪夢と言って良かった。しかし、悪夢はそれで終わらず
陸上攻撃用に改良されていた800kg爆弾が次々と基地や物資の集積所、さらには地上部隊の一部にも被害を出していき、此れに手の空いた
烈風が対地攻撃用のロケット弾や機銃掃射を行った事で被害が拡大、攻撃開始から1時間後には基地防衛の部隊より白旗が揚がった
事で攻撃を停止し、部隊を揚陸させて基地の占領を完了させている。
一方で、ミッドウェー諸島攻略を揚陸艦部隊へと任せた連合艦隊は敵空母部隊の探索とハワイ島攻撃の為の南下を開始しした。
そんな中、機動部隊の指揮を預かる南雲中将は緊張した面持ちで、索敵に出ている部隊からの報告を逐次確認しながら
報告を待っていた。
(史実では確かに南雲中将が指揮を取っていたが転生してまさか、実際に機動部隊の指揮を取る事に成るとは・・・これって歴史の
修正とかじゃ無いよな・・・)
「しかし、基地に有った震電や疾風は連携の面で使い難く、急遽旧式の烈風や流星を中心に持ってくる事になりました
が大丈夫でしょうか?」
「其処は問題ないだろう、少なくとも現状までの戦闘記録を見る限りはアメリカも我々の知るアメリカから余り乖離はしていない、
性能面では十分アメリカの機動艦隊を相手取れる。」
「ですが、アリューシャン方面では一部機体がゼロ戦の侭です、投入数は増えていますが中々厳しいものがあります。」
「・・・其処は心配だが、飛龍や蒼龍も着いている。私達は私達の出来る事をするしかないだろう」
南雲と信濃艦長が話していると、突然通信を担当している士官から声が上がった。
「偵察隊からの通信です!東方200浬に敵機動部隊と思われる空母を確認したと報告が入りました!」
「解かった、流星は出撃を開始し烈風部隊は一部は艦の声に回れ!」
「敵機が接近してきます!」
「対空火器を動かせ!迎撃しろ!」
746: ナイ神父MK-2 :2016/09/17(土) 00:26:50
その南雲の言葉と共に待機していた対空火器が起動し、迎撃を開始し濃密な対空攻撃に攻撃を仕掛けようとした米航空隊は
予想を遥かに超える弾幕の厚さに驚き、慌てて引き返そうとするも攻撃が開始された時点で既に攻撃態勢に入っていた大多数の
機体は避けきる事が出来ずに諸に攻撃を受けて打ち落とされている。
「な、対空弾幕が厚過ぎる!近づけない!」
「くっそ、対空網だけで20機喰われた!」
エンタープライズの航空隊が粗壊滅状態に陥った頃、漸く発進を完了した烈風はタイミングのずれて到着したヨークタウンの
雷撃部隊の迎撃を開始した。最終的にはエンタープライズ及びヨークタウンの雷撃部隊は壊滅、そして今度は体制を当て直した
日本側が発見した第16任務部隊へと襲い掛かった。勿論、アメリカ側も直奄機や対空兵器による迎撃を開始するも、つい数ヶ月
前まで主力だった零戦とはまるで違う性能の烈風や流星に翻弄され次々に攻撃を受け始めた。
「早すぎる、迎撃が追いつかない!」
「何で戦闘機が艦爆に此処まで離されるんだよ!」
「情報で聞いたゼロとまるで違う!振り切れない!」
直掩のパイロット達が悲鳴を上げている頃、ヨークタウン艦内でも攻撃を避けようとして動く乗員達の間で怒号が響いていた。
「弾幕が薄い!此の侭では突破されるぞ!」
「敵戦闘機のロケット弾が護衛の駆逐艦へと着弾!致命傷では有りませんが対空兵器に深刻なダメージを受けています!」
「ホーネット敵攻撃機の投下した爆弾が直撃、浸水が始っています!」
「この短時間でか!」
「ホーネットを離脱させろ、此の侭では危険だ!」
「敵機が魚雷を投下此方に向かってきます!」
その後、何とか日本側の雷撃を逃れる事に成功したエンタープライズであったがその代わりに流星が投下した800kg爆弾が
甲板を貫通して内部で爆発、内部に格納されていた艦載機や航空燃料を巻き込んで爆発を起こし大破している。一方で
ホーネットはその後受けた雷撃が致命打になり、撃沈し駆逐艦も6隻を失う大被害を蒙っている。この戦闘を受けて
これ以上の空母の喪失は危険だと考えた第17任務部隊は壊滅状態の第16任務部隊と合流してハワイまで撤退する。
そして、ミッドウェー海戦での実質的な敗北の知らせはホワイトハウスも知る所となり、アメリカ政府はハワイからの撤退を決意、
第17任務部隊は生き残った第16任務部隊の護衛を行いながらアメリカ本土まで撤退を開始している。其れと入れ替わるようにハワイ
真珠湾へと到着した連合艦隊はパールハーバーへの攻撃を開始し結果的に生き残った航空母艦こそ破壊は免れた物の、迎撃に
出た基地航空隊やハワイの守備隊へ深刻な打撃を与えている。
747: ナイ神父MK-2 :2016/09/17(土) 00:27:22
アメリカの太平洋撤退と日本をアメリカ大陸進出
1942年6月10日ミッドウェー海戦及びハワイへの日本による対地攻撃を受けたアメリカ政府はハワイを含めた太平洋方面からの
撤退を決意、同時に西海岸からも日本軍上陸の可能性が有りとして避難と疎開を開始させている。一方でAL方面でもミッドウェー
敗北の知らせが入って直ぐに撤退の命令が下った為、日本軍は余り大きな抵抗を受ける事無くアリューシャン諸島の制圧に
成功している。
1942年8月ハワイ全島からのアメリカ軍の撤退を確認した日本軍はハワイ諸島を占領、此れによってアメリカは本土を除く太平洋のへの
出口を完全に失い、本土内部へと閉じ込められる事となる。日本軍よるハワイ占領と日本軍がもう目と鼻の先まで迫ってきている事は
アメリカ国民に大きな衝撃を与えると同時に、此れまで開拓してきたフロンティアを奪った日本に対してアメリカ国民は強い怒りを
覚え、アメリカ国内での戦意向上に繋がっている。
一方でアメリカ海軍内では日本の予想以上に戦力に大きな危機感を抱いていた、ミッドウェー海戦での報告を聞いたニミッツは執務室で
思わず頭を抱える。
「予想外だ、我が国と日本此処まで差が開いているとは・・・」
「帰還したスプルーアンス少将の話ではF4Fは日本海軍の戦闘機に一方的に落されていたそうです」
「日本のゼロファイターか?」
「いえ、詳細な情報は不明ですが、此れまでの機体と次元の違う性能だった様です。」
「ゼロでも頭が痛いのに此処に来て正体不明の新型か・・・政府が西海岸から撤退する理由には
十分だな、此処まで海で一方的にやられたのではな、此方の新型はどうなっている?」
「現在グラマン社の機体が生産を始めた所です。しかし、政府が本土上陸を想定し始めたと言うことは・・・」
「たとえ完成しても暫くはまともに相対する事はないと言う事か・・・」
ニミッツのその言葉が示す通り、その後海軍は大西洋側での活動やイギリスの援護が中心と成らざるを得なくなり、海軍の戦場は
この後インド洋や大西洋での戦闘へとシフトしていく事になり、太平洋は完全に日本の海と化していく事となる。
748: ナイ神父MK-2 :2016/09/17(土) 00:27:53
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最終更新:2017年06月17日 13:13