92: ナイ神父Mk-2 :2017/05/11(木) 00:31:24
大陸化ネタ 1942年編 その3
ソ連参戦と関東軍
1942年9月ハワイを含む太平洋占領地域の安定化と大陸化後に配備された新型兵器群が十分な数供給できたと考えた
夢幻会は
次の目標として戦力の減った
アメリカ西海岸及びアラスカを次の攻撃目標へと決定、同時にアメリカからの要請でソ連が南下
してくる事を警戒して九七式戦車五五型や九九式重戦車を有する有力な陸戦力と連山改を含む航空機部隊を多数派遣した。
一方で日本の大陸化を知らないアメリカ政府は、外交を通じてソ連の対日戦線参加を要請する。当初こそ対独戦線に集中
したい為、参戦を渋るソ連であったが満州国占領後における戦後の領有の容認と、対日参戦後の支援の増加を条件にソ連も
参戦を容認1942年9月下旬、日本がアメリカ本土上陸作戦である天墜作戦の実行をを開始ししたと同時にソ連は日ソ中立条約を
一方的に破棄して満ソの国境を越えて満州国へと進軍を開始した。しかし、此れがソ連側の不幸の始まりであった。
ソ連の極東方面に配備されていた部隊は欧州方面の部隊から比べれば比較的旧式が中心と成っていたが、それでも本来の
日本軍の陸上戦力ならば十分に圧倒できる物であった。そう、本来の日本軍の戦力ならばである、その変化を一番に
体験する事に成ったのは前線のソ連兵であった。
「畜生!日本が何であんな数のT-34を動かしてるんだよ!」
「俺が知るかよ!其れよりさっさと後退しろ、でないと俺達もさっき見た重戦車の的に成るぞ!」
「後退って・・・後ろは督戦隊が居るんだぞ!後退したら・・・」
「連中ならとっくに爆撃で消し飛んでる、逃げえもバレねえよ!」
「それなら・・・」
本来であれば十分に日本戦力に通用した筈のT-34は日本側の九七式戦車三四型や八九式重戦車に圧倒されたうえ、
日本を数で押し潰す為の歩兵や砲兵は次々と連山からの爆撃や大陸日本側が用意した自走砲によって吹き飛ばされ
て行った。更に満州では爆弾を満載した富嶽が離陸準備を終え、次々にソ連方面へ向けて飛び立ち始めていたの
である。
其れを見ていた関東軍の士官達も援軍を要請したのは自分達で有るものの流石に送られてきた機体の物量や兵器群
の性能は予想外だったらしく、目の前を飛んでいく巨大航空機の姿を驚愕の表情を持って眺めている。そんな中、
航空機を眺めていた石原莞爾はポツリと呟いた。
「此れは釘刺しか?」
その石原の言葉に回りに居た士官達は一斉に其方の方を振り向いた。
「国の為とは言え我々は余りに本部の意向を無視しすぎた。これまでの事には目を瞑るからこれ以上は余計な事を
するな。そう意味で我々に本土の力を見せたのだろう・・・」
「しかしアレは!」
「如何言った理由があろうと我々は軍の意思から逸脱しすぎた、本来なら死刑判決を受けるほどの重罪だぞ」
反論してきた兵士を、石原は睨んで黙らせると言葉を続けた
「今回の事で必要以上に兵士を送り込んできたのはそう言う事だ、人員の少ない以前とは違い変わりは幾らでも居る。
次に何か有れば容赦なく首を飛ばす、そう言うことだろう・・・」
そう言い切ると再び押し黙る石原の姿に周りの士官達は顔を見合わせたり、何らかの会話を行っているそんな様子を
尻目に石原は別の事を考えていた。
(全く面倒くさい、何で俺がこんな僻地に来て部隊の指揮なんぞやらなければいけないんだ・・・同じ自分とは言えこの世界の
自分のことはまるで理解できん、なんで此処まで勝手が出来るのか・・・ああ、さっさとこんな面倒後とは終わらせて本土に
帰って同人誌を買って楽しみたい、援軍の連中の話だとコノミンの新しい同人が複数出てるって言うじゃないか!くそ、絶対
本土に帰って買いに行かなければ!)
93: ナイ神父Mk-2 :2017/05/11(木) 00:32:02
仏頂面で石原がそんな事を考えている頃、飛び立ち始めた富嶽はソ連を対空網を悠々と無視してウラル周辺の工業地帯へと到達
していた。
「機長、爆撃予定の空域まで到達しました。」
「よーし、なら持ってきた爆弾を赤熊共にたっぷりとプレゼントしてやれ、貫通弾に気化爆弾選び放題だ!」
機長のその言葉に従うように僚機の部隊も次々と爆撃を開始した。内容は通常の無誘導爆弾に加えて地表表面を焼き払う為の
気化燃料爆弾と地下施設の破壊を目的とした百式地中貫通爆弾である。この攻撃によってウラルの工業地帯は壊滅しソ連の
兵器供給能力に大きな障害が出るようになり、更にこの日よりソ連と日本が停戦するその日まで富嶽による爆撃は続き
最終的にスターリンが作り上げたソ連の工業地帯が粗方廃墟に成るまで続けられる事となる。
アメリカ上陸と戦力差
ソ連が想定外の日本陸軍に苦戦している頃、アメリカでも日本陸軍によって米陸軍が悲鳴を上げていた、当初アメリカが事前調査で
日本の主力と考えていた日本の主力は当然ながら史実日本のチハである。しかし、蓋を開けてみれば日本の主力は最初から対戦車戦
を考えた四式中戦車であり、少数とは言えT-34とも互角に戦える九七式戦車三四型とIS-3をモデルとした八九式重戦車である。
戦後に製造された改良型でさえ苦戦したそれらに史実であったM26も存在していない現状でそれだけの戦力に勝てるかと言われれば
それは半ば不可能な事であり、M3やM4を中心とする戦車部隊は日本陸軍によって多大な被害を受ける事となる。結果として本来はソ連や
他連合国に送られる筈であったM4は全てアメリカ国内に発生した西部戦線を支える貴重な戦力となって使用され、レンドリースには
大きな滞りが出るように成っていく。
この際に西部戦線に従軍していた兵士は後にこう語る
「新しく送られてきたM4は戦線に加える前から既に旧式化していた。勿論、機体自体は新品の物だ、だが性能は既に日本が量産している
タイプ4と対して変わらず、おまけに日本軍がタイプ97-34には良い様にやられて行った。いやそれどころか歩兵を守る自走砲にすら満足
に対抗できずに皆やられて行った・・・」
そう語られる程にM4は日本軍に対して力不足であり、この現状をに頭を悩ませていたのは陸軍参謀長であるマーシャルであった。
「既にワシントン、オレゴンは陥落、戦線はカリフォルニアまで後退か・・・」
「現在新型のM4を投入して戦線を支えていますが何分数が数です未だ各戦線の十分な数が届いているとは・・・」
「数の問題ではない、聞けばM4は各戦線では性能が不足だと言う声が上がっていると聞く新型の戦車の開発の許可は下りんのか?」
「政府やAGFとしては此の侭暫くはM4の増産を続けたい用です・・・何分、作ったばかりで予算を無駄にしたくは無いんだとか、それに
AGFの報告では性能不足が指摘されているのは初期型のM4A1であって正式なM4であれば問題なく敵戦車を撃破できるとAGFでは主張
しています。」
「・・・その主張も怪しい物だが、政府もAGFも尻に火が着かない限りは必要性を認めないか・・・」
その後1942年10月、日本はカリフォルニア全土を陥落させた上でロッキー以西を防衛線として占領し、アメリカ軍が撤退の再に爆破した
基地の再建や砲撃で破壊した沿岸部の修復等を行いながらアメリカ本土爆撃の準備を整えていく事に成るが、一方のアメリカでは
英ソからの矢のような催促で支援を求められながらそちらにもリソースを割かねばならない事に成っていく。
94: ナイ神父Mk-2 :2017/05/11(木) 00:34:18
短いですが以上です。WIKIへの転載は自由です。
確かその2がSEEDネタを始める前最後の投下だった
筈なので此れは投下していない筈・・・
感想返信は明日の帰宅後行いたいと思います。
最終更新:2017年06月17日 13:16