467: ナハト :2017/04/06(木) 22:59:36
とある場所。そこに二人の少女がいたが、一人の少女が目を覚まそうとしていた・・・
「・・・・っ。イタタ・・・・」
「エリカさん!良かった目を覚ましてくれて」
「あんた・・・ここはどこよ?」
「エリカさんのお気に入りの場所です。私が運んできました」
「ふーん。よく運べたわねえ」
そういうと立ち上がろうとすると、ズキズキする
「くそう、あのババアめ。遠慮なしに殴って来たわねえ」
「あははは・・・・それはエリカさんも同じじゃ?」
「ふん、私はいいのよ。どうみてもアイツラが悪いし」
「それにしても、エリカさん無謀すぎますよ。大人、それもウィッチに喧嘩を挑むなんて
下手をすれば死んでしまうかと思ったよ」
「・・・・残念ながら私はそうでもないのよ。」
そう言いながら、立ち上がる
「あ、駄目ですよ!じっとしてないと」
「じっくり見なさい。これを」
そういうと手に力を籠めるように出していると
顔など全身に負った傷がシューシューっと消えていった。
「これは・・・?」
「あたしの能力よ。どんな傷を負ってもすぐに治るのよ。酷い怪我でも数日で治るわ
この力を使って、村の大人と喧嘩にしてても負けなしだった。
そういえば、家畜を襲った熊を追い出したこともあったわ」
「えっ?熊?・・・・冗談ですよね?」
「私が冗談いうと思う?」
「あははは・・・・言わないですね」
乾いた笑いを上げるみほに向かって言う
「どう?アタシの力は?気持ち悪いでしょう?ゾンビみたいで」
「・・・・いえ、確かに最初は驚きました。でも」
みほはそっと手を包むように握る
「この力のお蔭で私やエリカさんを守ることができたのです。
それに大切なお友達、エリカさんが苦しまずに済んだのです。
だから、この力にありがとうとお礼が言いたいです
ありがとう。エリカさん」
- 五分?十分?いやそれ以上の時間が過ぎたような沈黙が降りた
と、みほの手に水滴が滴る。
「め・・・て・・・よ・・・あなたが、初めてよ」
エリカが大粒の涙を零していた。
「私の力を気持ち悪がらずに、真っ直ぐ私を見てくれたのは・・・
本当に・・・・本当に・・・・この力を持ってよかった・・・よかった・・・」
「うんうん、いいんだよ。エリカさん。泣いていいんだよ」
「うああああああ!!」
「悪かったわね。あんたの服を汚してしまったわ」
「いいです。エリカさんも色々と溜まっていたんでしょうから。泣き顔可愛かったですよ」
「ふん・・・生意気いうようになったわね。昔のオドオドした子が懐かしいわ」
「エリカさんのお蔭ですよ」
それから二人は黙っていた。
そよそよと吹かれる風が火照った体を冷やしてくれて気持ちい
やがて、エリカが何か覚悟をするかのように紡ぎだす
468: ナハト :2017/04/06(木) 23:00:11
「決めた・・・・私、導術士学校に行くわ」
「導術士学校・・・ですか?」
「ええ、私はこの力であなたを守りたいのよ。だから、ウィッチになるのよ」
「そうなんだ・・・・ハナレチャウノカナ・・・・ううん、エリカさんならやれるよ!きっと!!」
「ふん、あなたのお蔭よ。何もなかった私に目標を与えてくれたんだから」
こうして、二人は神社に泊まり、翌日になってみほの家にやって来たが
そこには血相を変えたみほの姉と母がいた。
二人とも連絡することをすっぽり忘れて、今の今まで探し回っていたようだ。
で、あのババア達は、どうやらウィッチとしての能力が低く、魔力が発現していないみほを
こっそりいじめていたことが発覚した模様。問題が発覚しないように言葉と腹などで殴っていた事も
当然、破門となり、ケンペイに連れてかれ、それ以後は行方不明となった。
で、エリカはみほの母である家元と模擬戦をやったが、本物のウィッチとは相手にもならなかった。
しかし、それでもいたく気に入ったようで、何度もウチの子にならないか?と誘いが多く
断るのも苦労だった。みほは何やらプーっと膨らんでいたが、母に気に入られたのが悔しいのだろうか?
それから数年後
私は導術士学校に入学できた。
私は実家の元に帰り、今までの事を謝ったが、両親は優しく受け入れてくれた。
それからは、猛勉強し、小学部は落ちたが、中学部に入学することができた。
みほとはあれから一度も会ってはいなかったが手紙では何度もやりとりしていて寂しいと思うことはなかった。
これが、私の始まりであった・・・・・
469: ナハト :2017/04/06(木) 23:01:00
終わり
場面表現が下手でごめんよう
木の下にみほがエリカを膝枕してると思ってください
ではではー
最終更新:2017年06月19日 09:11